書きかけを分割して、ある程度形になっている部分を投稿します。
魔法省内会議室にて、フールーダと弟子達とガフガリオンは今日の模擬戦における評価会を開いていた。
「さて、まずは全ての戦闘での勝利を祝おうか。勝つのは分かりきっていたがあれだけ圧倒したのだ、別室でご覧になっていた陛下にも良いアピールになっただろう。これで今後の交渉もしやすくなるだろう。」
「俺としては、加減を間違えて大惨事目前だったンだがな。」
思ったよりも手応えが無くアッサリと勝敗が着いたばかりか、戦闘中に成長したレイナースへの手加減を失敗し危うく殺害してしまうところでありガフガリオンにとって苦い思いだ。
「それも踏まえて良い戦いだった。戦闘不能状態からの回復も見られてこちらとしては万々歳だ。願わくば重爆からの感想も聞きたかったが後日だな。」
「流石に初めての戦闘不能からの回復だ。死ぬのに慣れるまでは直ぐには体調も戻らンだろうさ。それより分かってるだろうが、彼女は戦闘中にアビリティを習得した。これがどうして起こったかだ。」
「やはりあれは武技ではなくアビリティか。少々、武技とは毛色が違うとは思ったがな。ガフは何か思い当たる事はないか?」
得心がいったフールーダはガフガリオンに尋ねる。
「予想でしか無いンだが、何らかの条件を満たしたンじゃねえかと思う。俺の場合で言うとダークナイトだが。これは多数の人間を殺害した事による業やら怨念やらを背負うと発現すると聞いた事がある。彼女の使ったイービルブレードは暗黒騎士のアビリティだ、彼女の負っていた呪いが変化した事によりイービルブレードの習得に至ったンだと推測出来る。」
「ふぅむ、ダークナイトと暗黒騎士はどう違うのだ?彼女は自領にて自らの手で多数のモンスターを討っていたとは聞き及んでいるが。」
「実態としては大差無いが、暗黒騎士の方が扱えるアビリティも強力な物が多い。だが反面習得するには黒魔法のマスターとナイトをマスター出来た者しか習得出来ないと言われていてな、俺も見た事が有るのはほんの数人だ。彼女の魔法の習得状況はどうなっている?」
「魔法が使えると聞いた事は無いな。彼女は自身の技量と武技を頼りに戦う戦士であって、魔法を扱えると聞いた事は無い。ならば暗黒騎士の前提条件を満たしていないはずだが、なぜ習得に至ったと思う?」
「やはり魔法は使えないか…。背負った呪い、業。己の背負う業に立ち向かい受け入れた事で呪いその物を受け入れた…?」
ガフガリオンは考え込む、自身の常識の埒外の事に首を捻る。だが、明確にアビリティを使った事は己の目で見た事であり、受け入れざるを得ない。
「一番良いのは、やはり本人に問い質す事だろう。現状では呪いを自身の内に取り込んだとしか言えないがな。」
情報が少な過ぎて推測の域を出ない事に何とも言えない気持ち悪さを感じた。
「彼女には明日以降聞くとしよう。では次に近衛との戦闘で使ったアビリティを解説してくれ。
「まずは地烈斬だな。これは闘気を込めた拳を地面に叩き付け、直線上に衝撃波を起こし攻撃するアビリティだ。あくまでも地面の上に対してしか効果が無く、浮いていたりすると効果が出ない。基本的に回避不能だ、地属性が付加されているから無効や吸収系の装備を着ていると防ぐ事が出来るだろう。」
「素晴らしい効果だな。で、それを使う際の消耗等はどうなっている?魔力は?体力は?習得難易度は?」
「順に説明するから落ち着け。体力以外は何も消耗しないし魔力は一切消耗しない。習得難易度は結構高い、コツが要るし闘気を込められる様になるまでが難しい。」
「そうかそうか、では次だ。」
老人であるが、未知の力を前にしてその瞳は輝きまるで少年の様に輝いている。
「次はブレイク系の戦技だな。今回使ったのはスピードとパワーだ。ブレイク系は主に殺さずに無力化する場合や、強力なモンスターの力を削ぐ場合に使われるナイトのアビリティだ。」
各ブレイクの解説を始めるガフガリオン。
「まずはスピードだ、これは間接税を剣の腹等で殴打し動きを阻害させる。次はパワーブレイクだ。こちらも殴打だが、肘や肩を殴打し満足に武器を振れなくしたり武器を叩き落としたりする。あとはマジックブレイクやマインドブレイクだな。こちらは直接的な攻撃ではなく、精神に攻撃を加え魔力を奪ったり集中を見出し魔法の威力を下げるものだ。こっちは後日だな。実演した方が良いだろう。あとは各種の装備破壊だな。こっちは単に装備を狙って破壊または機能を損なわせる技術だ。アビリティかただの技術か、線引きが難しいところだ。」
「それらは後日また実演して、他の騎士達への指導をお願いしたい。」
「わかった。じゃあ次は二人目だな。まずはレビテトの呪文からだ。」
「それは浮遊させていた魔法だな。あれは、どの程度の高さまで浮かせられる?効果時間と影響を及ぼせる範囲は?」
やはり、魔法に対してはより食い付きが良い。
「通常使う場合は足元から腰の下辺りまでの高度を取る事が多いが、浮かせようと思えばこの部屋の天井程度なら浮くぞ。効果時間は30分程度だ
範囲は基本的に単体のみだ。一つの物に対してであれば、このテーブル程度なら造作も無い。反面小さくても一つだけだ、例えこのコップ一つでもな。戦闘への用途としては主に足場が悪い際の対策や段差を越える為に使う事が多い。」
「今日みたいに体勢を崩させたりはしないのか?
「通常無いな。当然の事ながらイヴァリースの人間ならレビテトの存在を知っているし、騎士であれば訓練で必ず体験させられる。メリットよりも頭上を取られるデメリットの方角大きいな。」
「やはり知識は力と言う事だな。対策を知らねばああも簡単に無防備な姿を晒してしまうわけか。」
何事も情報を制する者が勝者であると独りごちる。
「ああ、だから使ってみた。あの場合は不意なレビテトを受けたならば、体勢を整え武器を敵の頭上から振り下ろすのが対策だな。モンスター相手なら今日のように使ってもいいだろう。戦闘以外ならば荷物の運搬等に使われる、荷車やソリ等に使う事が多いな。こちらにも似たような魔法は有るのか?」
「ああ、有るとも。この場合はフローティングボードの魔法が近いだろう。これは透明な板を作り上に荷物や人を載せて運搬することが出来る魔法だ。使用者の技量により大きさや最大過重が変わる。これよりも上位の魔法でフライがある、こちらは簡単に言えば空を飛ぶ事が出来る様になる魔法だ。こちらの習得は大変難しく習得者は一般的には少ない。」
「空を、飛ぶ?鳥の様にか?」
信じられない事を聞いたと、驚きを隠せないガフガリオン。
「ああ、鳥の様にだ。鳥よりも早くも飛べるぞ。何なら習得に向けて指導しようか?似た系統の魔法が有るのだから可能性はあるだろう。」
ガフガリオンに対し得意気なフールーダ。
「イヴァリースにはそんな魔法は無かった、人ならば誰もが一度は見る夢だ。覚えられるなら覚えたいとは思う。機会があったら頼む。」
「心得た。では次だ。」
「次のは波動撃だな。これも闘気を使ったアビリティだ。闘気を凝縮し塊にして打ち付ける物だ。ある程度離れた対象にも届く。不可視ではあるが物理攻撃に分類される。地烈斬やチャクラと同様の系統になる。」
「と言う事はこれも体力の消費のみか。」
「そうだ。体力と気力が尽きぬ限り使えるだろう。次へ行くか。」
「最後は冷気系の魔法だったな。」
「最後のは黒魔法の一つ、ブリザドだ。冷気系魔法の基礎となる魔法で、敵の頭上に氷の塊を作り出し落とす魔法だ。魔法で作られた氷だからか、砕けた後は空気に溶ける様に消え去るのも特徴だ。厳密には氷ではなく、魔力が氷の様に振る舞っているだけらしい。これで一応一通りだな。他に何かあるか?」
「解説ご苦労。とりあえず今日は得られた情報を精査し纏める事とする。明日なのだが、陛下より私とガフを交えて面談を行いたいと言われた。現状ガフの身柄は私の預りであり、陛下と言えども手出しはさせないつもりだ。だが出来れば応じて貰いたい。」
「うむぅ。皇帝陛下、か…。どのみちいつかは会わンとならンし避ける事は出来ないだろうな。わかった、応じよう。」
「恩に着る。陛下との面談の際に我々のしようとしている事の決済も同時に取ろうと思う。これから明日の為に今後の事について意見を擦り合わせておきたい。国益になるならば、陛下なら否とは言わぬだろう。強大な帝国を創る為に必要と在らば少々の手間を惜しんだりするような小物では無い事を保証しよう。」
先代もその前も代々見守り。産まれてからずっと見てきた少年の事は、自信を持って傑物と言えるだろう。
「わかった。具体的にはどうしていく。」
「まずは重爆のように騎士達にアビリティの習得を実現させたい。現状突出して強いのは四騎士だ、彼等だけが強くても帝国が強大になるには足りぬ。ガフから見れば彼等とて頼り無いかも知れんが、より多くの騎士の底上げが急務だと思っておる。その為にガフには週に3日程度騎士達への指導をして貰いたい。」
「俺としても文句は無いな。俺が習得した技能を次の世代に遺せるなら協力しよう。」
「ありがたい。この件は陛下も特に問題にはしないだろう。次だが、魔法の相互の習得だ。我等がガフの魔法を習得するのに併せ、ガフも我等の魔法の習得を目指して貰いたい。相互に学べばより多くの視点からの研究が出来るだろう。これに関しては完全に私の責任下だ、陛下にも否とは言わせぬつもりだ。受けてくれるな?」
「構ン。俺自身の出来る事が増えるのは単純に良いことだ。それに、空を飛んでみたいしな。」
自らの身ひとつで空を飛ぶ。幼少の頃夢に見ることはあれど、成長とともに現実を知り諦める夢の一つ。叶うならば、叶えてみたいもの。
「次だがこれはまだ構想の段階で意見を聞きたい。」
フールーダは己の野望を語り出す。
「私はな、貪欲なのだよ。未だこの世界には私の知らぬ技術や魔法が眠り、まだ見出だせぬ法則で世界は動いている。それらを全て解き明かしたいのだよ。だが、人間の一生は短い。僅か数十年、長くて百年。私は我慢ならん、故に独自に魔法を編み出し寿命を伸ばした。だが、まだまだ見えぬ事だらけだ。」
「300に届かない程度に生きているが、この世は未知の事だらけだ。人類の生存圏は狭く、遠く亜人の領域は未知だ。見知っていたと思っていたカッツェ平野の霧からはお前が現れた。既知だと思っていた所にも潜む未知。」
「だから、未知の領域へと踏み出す為にも帝国を強大にせねばならん。騎士や魔法詠唱者だけでは足らぬのだ。私は自身と帝国の為に魔法を研究し続けた、だが私自身が伸び悩み上が見えなくなっていた。だがお前が来た、自身と近しい実力者等とんと見なかった所にな。お前のもたらす知識と技術は帝国に新たなる力をもたらすだろう。」
「だがまだまだ試していないアプローチはあるだろう。それらへの案を探している。そこで何か思い付く事は無いだろうか。」
「案って言ってもな。だいたいの事はやったンじゃ無いのか?」
いきなり言われてもな、っと思いつつ考える
「この国には奴隷が居るそうだな。それらの奴隷に対して志願者を募り、国家への絶対の忠誠の対価に帝国内での市民権を認めると言うのはどうだ?」
「奴隷か、各種亜人やエルフが居るな。それらの種族は強大な魔力や強靭な肉体を持っておる者も居るな。だがそれに関しては難しいと言えるだろう。スレイン法国と言う宗教国家がある。彼の国は周辺国最強であり、人類至上主義国でな。特にエルフは法国と戦争中で、エルフの市民権を認めると法国との関係悪化を招きかねない故、慎重な対応が求められるだろう。」
「ダメか。やはりそれくらいはもう検討していたか。じゃあ混血はどうだ?人間との間の子等は居るだろう?彼等は半分とは言え人間だ、奴隷との子と言う事で軽んじられているのではないか?」
「ハーフか、それらには法国もそれほど強くは反応しないだろうな。一般的にハーフエルフは身分が低い傾向にある。奴隷を所有している者は富裕層が多いが、子を産ませる者は多くない。例え産ませても多くは人目に付かぬ様に隠して飼われているか、貧民外に打ち捨てられている者が多い。親子揃っている場合滅多に無いだろう。」
「嫌な話だな。半分とは言え自分の子だろうに…。そいつらへの救済として行えば帝国への忠誠を得る事も出来るンじゃ無いか?市民権が難しければ、帝都内限定での下級市民権辺りは無理か?」
苦々しげにガフガリオンは言う。血を分けた子への仕打ちに思う事があるのかもしれない。
「ハーフエルフなら市民権でもいけるかも知れんな。エルフなら帝都内限定での下級市民がいいとこだろう。検討の余地はあるな。彼等の中から魔法への適性の大きい者を幼少から訓練すれば、強力な魔法詠唱者に出来るかしれぬ。」
フールーダは切り捨てていた中にまだ使える部分があると気付き、別の切り口からの意見は役立つ部分があると再認識した。
「あとはそうだな、市民の中から広く志願者を募るのは?フールーダ主導での能力開発とか何とか言って、冒険者志望の若者や衛兵、その他市民等から募集したら以外な掘り出し物が居るかも知れンぞ。あくまでも実験で成果の無かった者には日当を払うだけで、成果が有った者は魔法省で雇えば良い。」
「成果が出ずともさまざな年齢層でのデータは取れるな。検討しよう。後は、そうだな…。教鞭を取ってみる気は無いか?」
天啓を得たとばかりにガフガリオンに振る。
「教鞭?教官でもやれってか?」
「ああそうだ。学園で見込みの有りそうな少年少女を選抜して、私とガフで教育を施し双方の魔法やアビリティを習得させた魔法戦士を育成するのだ。」
完璧だ、とばかりに提案するフールーダ。
「はぁ?騎士相手に教官やるンなら兎も角、子供に教育だぁ?無理に決まってンだろ。」
何言ってるんだコイツ。とばかりに信じられないと言う目で見るガフガリオン。
「ダメか?良い案だと思うがな。まだ染まっていない子供の方が飲み込みが早い事も多い。小さい内から英才教育を施せばきっと良い人材になる!」
「却下だ!子供は伸び伸びとさせてやれ。戦争中で人材足りねえとかじゃねえンだろっ!ガキの頃から縛ってても反発力するようになっちまうだろ。」
「大丈夫だ、学園は貴族を中心とした良家の子女ばかりだ。それに反抗的な者は選抜の時に弾いて従順な子供を選べば良いのだ。良家の子女ならば家の為にも苦しくても堪えるだろう。」
「だーかーらぁ!それが反発を生むって言ってンだろぉ!」
大丈夫だ、大丈夫じゃないと互いに譲らず、フールーダの弟子が仲裁するまで主張は続いた。
「この件の判断は陛下に下して頂くとしよう。それなら文句は無いな?」
「まあ、それなら良いさ。」
真っ向から対立する二大実力者から投げ掛けられる難問に苦しめられる皇帝が目に浮かび、弟子達はそっと目を反らしていた。
■■■
夜も更け、フールーダ達との意見交換も終わり宿泊している部屋まで戻ってきた。
あの時会議室の隅で気配を消し、ずっと一言も発しずただ待機していたミシェル。薄暗い室内で暗がりから視線だけを向けていたのはやや不気味物を感じてしまったが、会議室を出ると息を吐き緊張していた事を言葉にしていたのを聞き気が緩んでしまった。
その後、ミシェルの先導で部屋に戻り共に食事を取った。
「湯浴の準備が出来ていますが…如何なさいますか?」
その空白はなンなのかと。
「今日はお疲れでしょうから、お背中お流ししますね。」
「いや結構だ。」
即座に断るガフガリオン。
「ダメです。朝約束したじゃないですか、背中だけなら良いって。」
譲れないとばかりに引かないミシェル。
「わかった、わかった。背中だけだぞ。」
ガフガリオンにとっては娘程も歳の離れたミシェルに押され頷かされてしまう。
「ではこちらへどうぞ、お着替え等も準備が整っていますので。」
彼女はどことなくウキウキしているように見える。
「何で居るんだ?」
「お召し物を「ダメだ。」嫌です。脱がさせて下さい。「出なさい。」」
娘に対しての対応が自然に出てしまう。
「せめて上着だけでも!洗濯係に渡して来ますからっ!」
「はぁぁ…。ミシェル、君と俺は親子程も離れているンだぞ。こンなオッサンの何処が良いンだ?」
「え?だから良いんじゃないですか。強くて渋いおじ様じゃないですか、良いところだらけですよ。」
「はぁぁ…。わかったわかった。もう言わンよ。背中を流すだけだぞ。」
ガックリと疲れるガフガリオン。若さの超プッシュで諦めて観念したようだ。
「では上着を渡して来ますね。」
ミシェルは脱衣場を出ていった。
「若い娘の考えている事は分からン。……まったく、襲っちまうぞ。」
疲れていても美人にそんな事を言われてちょっとは嬉しくなってしまうのも男の性と言えるだろう。
脱衣場外にて。
精神を集中し中の様子を感知するミシェル。
彼女のタレントの感知により扉一枚隔てた向こうなど、直接目で見るのと同じ程には認識出来る。
「(襲っちまうぞ、かぁ。襲っっても良いのに、紳士だなぁ。ますます良いなぁ。)」
受け取った上着を抱き締め、深呼吸する。そして、全てお見通しの脱衣場を楽しむ。
「(おっきい。ふふ。フールーダ様は監視の為に私を付けたけど、役得役得。ぜーんぶ、お見通しだから。)」
一頻り楽しんだ
「お背中を流しに来ました。入りますね。」
「ああ。」
浴室から反響した応答があり、入っていく。
浴室に入っていくミシェルは一糸纏わぬ姿だ。
170cmに満たぬ身長で出る所は出て、引っ込む所は引っ込んだ均整の取れた身体を恥ずかしがるフリをして浴室に入った。
生憎ガフガリオンは壁を向いておりミシェルの方は見ない様にしている。紳士か。
上質なタオルで石鹸を泡立て、ガフガリオンの広く逞しい背中を洗って行く。
時折先端が背中に触れるが、ガフガリオンは強靭な意思で封殺し続けている。
「痒い所はございませんか?」
「無い。」
意識を反らしていると、どうしても素っ気ない態度を取らざるを得ない。今日一番の難関だ。
これが商売女であれば、こんな苦しみを味わう事も無いだろう。早く終わってくれと無言で祈りを捧げる男が一人。
背中に感じる感触が変わった。手?いやコレは…。
「何をしている…。」
「振り返ったら分かりますよ?」
「ダメだ。」
「(おいおいおい、くそ。あああ。きっと罠だ。嫁入り前の娘の裸を見れば既成事実待った無しだ。もう逃げられ無くなるぞ。)」
ぐぬぬ、魔法省。いやクソ爺の罠だと確信するガフガリオン。油断出来ない爺め!と憎悪を燃やす。
「(罠って思ってるかな?半分正解者だけど。もう半分は私の気持ちなのに。)」
苦行は終わりを告げ、どっと疲れたガフガリオン。
「疲れた…。もう寝よう。これから毎日これか?持たんぞ、いくらなんでも。」
心底疲れたガフガリオンは、すぐに眠りに落ちて行った。
現状、半エタりですね。忙しいとか色々有るけど、書きたいけど書けないと言うか進まないと言うか。
気分転換に書き書き始めたもう片方は、書いてて楽だから多少サクサク進む所もあってこっちはなかなか進みません。