さよなら、ガフガリオン。   作:詠むひと

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気がつけば・・・ここは何処だ

 

 

 気が付けば、いつの間にか歩いていた。

 

 ここは何処なのか、何故歩いているのか。それすらもわからない。

 

 何故、どうして俺は歩いているのか。何があったのか記憶を探ってみた。

 

 

 ライオネル城でラムザと戦ったンだったな・・・あん時ゃ、えーと。

 

 

 あの分からず屋の甘ちゃん野郎は聞く耳持たねえで、自分の道を進むだかほざいてたな。

 アイツは傭兵になって世間を見て、ちったぁ成長したかと思ったら相変わらずの甘ちゃんだ。

 

 

 で、アイツを説得しようとしてたンだったな。

 

 

 綺麗事じゃあ世界は回ってねえンだっつの。テメエの兄貴達を見ろっての。その血筋にゃあ、テメエの先祖から受け継いだ責任があるンだろうが。

 

 俺みてえな平民出じゃねえンだ。テメエが産まれて生きてきたのは、受け継いだ血筋と責任が有るからこその富だ。

テメエが当たり前に享受したソレは民が貴族に差し出し、その代償に貴族が民を守るって言う責任があるからこそだってンだよ。

 

 ソレをテメエ。

望んで産まれた訳じゃねえだとか、自分の道を進むンだとか、甘ったれってンじゃねえよ。王権を神が与え、貴族は民を守り、民は王に尽くすってのがこの世の根底だろうが。

 

 テメエはよぉ、ラムザ。その貴族の生まれなんだよ。その血筋は変えられねえ、その責任を否定するってのは、血筋を責務を否定して逃げるって事だぞ?わかってンのか。

 

 俺みてえな平民出じゃ、騎士団に入っても都合が悪くなりゃ切られるンだぜ?五十年戦争が終わってすぐ、俺は東天騎士団を首になったンだよ。騎士として忠誠を誓ってもこの様だ。

 

 

 ラムザ、お前は自ら忠誠を投げ捨てて自分勝手に生きるのか?良いから兄貴達の所へ戻れよ。お前にゃまだ、騎士としての責務を果たせる権利があるからンだぜ。今を逃したら、もう、返り咲く事は出来ねンだよ。わかってンのか?

 

 

 

 それまでにも何度か言ってたが、首を縦に振らねえ分からず屋め。

 兄貴のダイスダーグ卿は邪魔するンなら殺してしまえとか言い出すくれえだしな。

 ここを逃したら、アイツが兄貴と和解する事は出来なくなっちまう。

 アイツの肉親はアイツ含めてたった4人だ、俺と違ってまだ肉親が生きてンだからよ。死ンじまったらそれまでなンだからよ。

 

 ダイスダーグ卿から、密かにラムザを拾って傭兵にして世間を見せてやってくれって依頼されたンだ。

 最初はただ依頼だし、金の分は働くかって所だったンだが情が移っちまったんだろうな。ラッドの奴ぁ俺と同じで平民出だし、色々割り切ってやがったンだがな。

 

 

 アイツを見てると騎士団時代を思いだしちまう。あの小僧はいっつもウジウジ悩んでたな。優柔不断で生意気なあの小僧。

 

 でも、みんな死ンじまった。

 

 初めて受持った部下達が殺られちまって、それからは手段何て選んでる余裕なンて無かった。

 

 勝つ為に、部下を生き残らせる為に。

 

 手段なンて余裕のある奴にしか選べねえよ。がむしゃらに任務をこなして終戦を迎えたら。

 

 

「お前は強引に手段を選ばず戦い続けた。お前の様なのが居ては騎士団の品位を貶めるだろう。よって除名処分とする。」

 

 結果が首だ。

 

 戦後に結局騎士団ごと解散して、生き残りは傭兵になった。

 俺は結局、何も出来なかったワケだ。だからラムザはまだ戻れるうちに表舞台に戻してやりたかったンだがなぁ。

 

 俺の言葉は届かねえで戦いになっちまった。ブチのめして、引き摺ってでも兄貴達と和解させたかったンだが・・・。

 返り討ちにあって殺られたワケだ。

 

 

 

 

 んで、何で生きてんだ。俺は。

 

 

 で、何処なんだここは。霧の中かなンか知れねえが何にも見えねえ。

 

 いや、待てよ。今、何か影が見えたぞ。どうすっかな。いっそ声掛けて、敵なら殺すか。

 

「おーい、誰かいンのか?」

 

 返事はねえな。だが、うめき声見てえなのが聞こえるな。警戒しつつ寄ってみるか。

 

 

 その時、風が吹き霧が途切れた。

 

「っちぃ、アンデッドかよ。さっさと土に帰れや。」

 

 ガフガリオンは素早く近寄りスケルトンを頭から縦に剣で叩き切った。

 

「まだ居ンのかよ?」

 

 ガフガリオンはそのまま、立て続けに6体のスケルトンを叩き切った。

 

 

「霧に死霊、まるでポエスカス湖だな。どっちに行けば良いかわからンがとりあえずさっさと移動するか。」

 

 しばらく歩いていると、また何者かの影が見えた。

 

「まーた、アンデッドじゃねえだろうなぁ。」

 

 警戒しつつ、様子を窺っていると人影の方から声が掛けられた。

 

「おいっ、そこに誰か居るのか?出てこい。」

 

 

「(今度は人間か、とりあえずバレてるし行くとしよう。)おーい、誰だか知らんが道に迷ったんだ、助けてくれ。」

 

「(人間か)オッサン、そこで止まってくれ。今そっちに行く。」

 

 

 

 そこで俺は、アイツ等に出会ったんだ。

 

 

 五十を幾つか過ぎて新天地で冒険たぁ、人生わからねえもンだなぁ。

 

 

 




やっとあらすじまで到達しました。
最低1000文字とかキッツ。
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