なんとなく書きたかった僕のヒーローアカデミアの二次創作です。
正直、自己投影気味というか、自分が特殊な力を得たら……みたいな妄想が入っている奴です。ご都合主義満載というか、なんというか。

ただ一言
「こんな人生ご免だ」

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主人公の能力には、原作があります。
正直、分かりにくいですが分かった人は僕と握手。


ヒロアカ二次

『僕のヒーローアカデミア』という世界に神様転生をした。

正しくは、俺の視点からの上位次元ナンチャラウントカ知性体とかいうヤツらしい。

得た転生特典は、炎の創生と操作という個性。

単純に体から炎を出し、それをある程度操れるだけの個性だ。

強力っちゃあ協力だけど、それ以上なんてゴマンといる程度の個性でしかない。

例を挙げるだけでも、原作キャラに轟という炎と氷を操る俺の上位互換が居るし、俺を極めた先に居るのが、轟の父親であるエンデヴァーだ。

つまり、俺の将来は先が見えていて、他人の為に使おう(ヒーローだろう)自分の為に使おう(ヴィランだろう)が、行きつく先は変わらないという事だ。

いや、そもそもこの世界のヒーローは敷居が高く、誰でも簡単になれるものじゃない。

このままいけば、俺の末路は十把一絡げ(じゅっぱひとからげ)な底辺ヴィランの一人だろう。

なんで神様も、俺みたいなやつをこんな微妙な個性付けてこの世界に送りやがったんですかね?

もっと勇気とかに溢れている奴選別したり、俺自身を変えてくれるような強い個性を与えてくれても良かったじゃないか。

……ああ、なんか段々とムカついて来た。

とりあえず、生きる目標を決めようと思う。

このままだと俺は、前世のようにただ生きてただ死ぬだけの、路傍の石でしかない。

継続できるかは知らんが、それでも、それが無いと俺は生きてるだけのゴミくずだ。

それは嫌だ。

それで終わったからこそ、それだけは嫌だ。

だから決める。

俺は、俺という石ころでもってこの世界に波紋を起こす。

どんな形でもだ。

その過程として、原作に関わろう。

分かりやすく、生きた……生きている証を立てるんだ。

そういう決意を、俺は立てた。

前世の記憶が蘇った、三歳の誕生日。

始めてもらった自分の部屋の、そのベッドでの静かな誓いである。

 

 

個性とは、自分の身体の一部であり、個性で怪我をするのは幼児だけである。

つまり、幼児は傷つきながら自分の個性と向き合い、折り合いをつけていくのである。

俺の個性は炎の創生と操作であり、分かりやすく危険な個性でもある。

そのため、定期的に幼児の個性制御の支援をしている施設(個性関連の研究所兼病院的な場所)でもって、定期的に検査を行っているのだ。

ちなみに、俺は全然制御できない劣等生である。

 

前世が蘇ってから2年、個性の訓練を始めてから同年。

最近、自分の個性が変わったものだという事が、先生(厳密にはお医者先生ではなく研究員側の人だから先生ではないのだが、俺は教師的な意味で先生と呼んでいる)から教えられた。

 

「君の個性は、従来の燃焼という現象から逸脱している」

「??? ……どういう意味で?」

「ふむ、簡単に言えば燃える気体を燃やしているのでも、燃える液体を燃やしているのでも、燃える個体を燃やしているのでもないという事だ」

「それがどう、じゅうらいのねんしょうというげんしょーからいつだつ? しているので?」

「君の炎は『燃える』という現象だけ起きていて、燃えるための燃料が無い……いや、燃えるだけのエネルギーがどこからか発生して、それが燃えているようになっているだけだ」

「つまり?」

「君の個性は、何らかの要因で炎を出す個性ではなく、概念的に炎を発生させる個性だという事だ」

「……ほーん」

「分かってないね」

「分かりませんよ、僕が何歳だと思っているんですか」

「ああそっか……5歳だったね、忘れたよ」

 

忘れんなよ。

そんな訳で、俺の個性は特殊な物らしい。

まあ、だからといって特別に強いわけでも、特殊な力があるわけでもなく、ただ単純に特殊というだけで、制御の難しさはそのせいだとか。

ただ単純に操りにくくなるだけの特殊性とか、まじつっかえ。

――熱っ。

 

最近、夢を見る。

真っ暗な部屋、一つを除いて何もない部屋に立っている。

その部屋にあるのは、聖火台のような物であり、そこには何もない。

本来は、ここに火がともっているのだろう。

だが、それが無い。

直感的に思う。

これこそが、自分の個性の源泉だ。

ここに“何か”を燃やすことこそが、俺の個性の本質なのだろう。

いま、自分が仕えているのは、それから零れ落ちた欠片で、一時的に燃えた、何かのカスでしかないのだ。

つまり、カスを使い切ったら終わりだ。

燃やすべき、燃えるべき“何か”が燃えるまで、今ある分を使い切ったら俺は炎を出せなくなってしまう。

それだけは理解できた。

 

というところで目が覚めた。

それを、つたない言葉で先生に言うと。

 

「ふーん……ちょっと早いけど、いっちょ前に中二病かね?」

「いや、そんな適当な……」

「まあ、それが真実だとしても、私に何かできるわけないじゃん。つまり、君の内面的問題だろ? それなら、自分と見つめ合って答えを探すしかないんじゃね?」

「……はあ」

 

そんな感じであしらわれた。

それから1か月後の事である。

予感通り、俺の炎の残りかすは使い切られ、俺は炎が使えなくなった。

しばらく病院通いの検査通いだったが、結局炎が使えることはなく、1年後、病院からは匙を投げられ、月一の通院のみとなった。

ああ、炎が使えなくなってすぐの事、刑事さんやらが来て、変な風貌の男が接触してこなかったか聞かれたが、俺は無いと答えた。

実際、無かったのでないとしか言えなかったのだ。

後から気が付いたが、おそらくオールフォーワンが俺の個性を奪ったとか考えたのだろう。

実際、俺は個性が無くなったかのように見えるだろうが、俺の意識的に、俺の個性はまだある。

俺が炎を出せないのは、何にも燃えていないからだ。

燃えなきゃ、炎は発生しない……道理である。

ああ、ただ、ちょっと後悔した。

ここで、接触したと答えれば、一躍不幸の人となり、オールマイトにでも接触できたかもしれない。

それはそれで、世界に波紋を投げかけた事であり、俺の目標は達成できたかもしれないからだ。

“生きる意味”を終えるという事が、幸運か不幸かはおいておいて、少なくとも何か変わったかもしれない。

それだけは、後悔したのだ。

 

 

転生してから5年後、炎を失ってから3年後の事である。

立てこもり事件が起きた。

そこは銀行で、ありがちに、個性を持て余した人間が何かをしようと、ヴィランになっただけの話だ。

ただ、俺に関わりがあるとするならば、俺は母と共にその銀行に居て、人質の一人にされているという事だ。

単純に、ちょっと不幸だったで終わる話である。

この世界は個性なんてものがあるから、犯罪率は高いがその解決率も高い。

少なくとも、だいたい9割が死傷者無く解決されている。

俺も、実際巻き込まれたのはこれが初めてだが、立てこもりとか銀行強盗とかは週一で見る程度の事で、そのすべては死傷者無く解決され、事後処理も完ぺきだった。

今回も、そう終わるだろうと思っていた。

 

「……っち! さっさと車を寄こせって言ってんのに、全然出しやがらねえな……本気じゃねえってナメられてんのかよ?」

「どうする?」

「……俺らが、ホンキだってこと分からせてやんなきゃなんねーべ」

「結局、みんなやっちまうんだから、一人早めにしても誤差だべ、誤差」

 

そういいながら、6人の強盗の代表者だろう男が、迷いなく俺の下へ来ると、俺の腕をつかんで立たせた。

 

「――痛っ」

「おとなしくしてりゃあ、やさしーくしてやるから、暴れんじゃねーぞ」

「そいつにすんのかよカっちゃん」

「ガキだし、みてりゃー個性も使わねー。多分発現してねーか無個性だろ」

「いや、コイツ7、8歳だろ? それで使えてねーなら無個性だべ、社会のゴミゴミ!」

「おうそーだな、じゃあお掃除しなくちゃなんねーなぁ!」

 

そういいながら、男は銀行の出入り口前に来ると、取り囲んでいるヒーローたちに見せつけるように俺を向けた。

 

「はーいごちゅうもーく!」

「観念しろヴィラン! 貴様らに逃げ場はないぞ!」

「そうだ! おとなしく人質を解放しろ!」

「その子をどうするつもりだ!」

「……っせーなぁああああああ! 静かに注目してろよっぉおおおおおお! てめーら大人だろうが!」

 

その怒声に、ヒーローたちは一瞬で黙った。

その声に、雰囲気に飲まれたとかではない、その男の目に、黙らなければ“なんでも”するという狂気を感じ取ったからだ。

 

「きみたちはー、車を持って来いという僕らの要望を無視したので、その報復をおこないまぁす!」

 

人差し指を俺のこめかみに向けて、押し付ける。

 

「どうせ、既に僕の個性は判明していると思うので言っちゃいますが、僕の個性は『銃の形をした手から、本物の銃弾を放つ』というものです、なんで、銃とか持ってなくても銃を撃てます」

「……その子を、どうするつもりだ」

「えーやだもー分かってるくせにー! ……お前らが、容貌無視するから悪いんだぜ?」

「――やめ!」

「バン」

 

という彼の声と共に、轟音が鳴り響いた。

宣言道理に放たれた銃弾は、米神から脳内に飛び込んで、脳ミソをブチまけながら反対側から吐き出された。

それを、俺は、《後ろから見ていた》

 

「はえ? なんでガキがババアに代わってんじゃろ?」

「あ――――――――あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!」

 

ここにいる誰もが知らなくても、俺だけが知っていた。

脳ミソをぶちまけて死んだのは、俺の母親。

転生とかしてきた気持ち悪い存在を、父親が見捨てても、それでも愛してくれていた存在。

クソみたいな俺が生まれてきてしまい、この世で最も割を食った人。

何にも返せなかった人。

炎が出せなくなっても、大丈夫と手を握ってくれた。

俺が、気持ち悪い存在でも、私の息子といってくれた。

なんだかんだ言って、俺の生きる意味になってくれていた。

ああ、それが。

脳ミソぶちまけて、死んでいる。

 

「ははっ! 転移系でも持ってたのかよ! あーあ、コイツ使えば一瞬で逃げられたのになぁ……しかたねーべ、あきらめよ」

「貴様っ!」

「おいおいおーい! 勘違いすんなよヒーローたち、このババアが死んだのは、てめーらが車を寄こさねーせーだろーが、勘違いスンナや!」

 

繰り広げられる会話。

バカみたいなやつ。

ああ、こんなクソに母は殺されたのか。

俺が、ちゃんと炎を使えていたら、母は死ななくてすんだのか。

いつかに呟いたが、誰かの下位互換でも、炎を操るというのは強い個性だ。

少なくとも、No2が炎の個性だという点を見れば、それは明らかだ。

すくなくとも、3年前に使えた火力があれば、この強盗6人くらい、一瞬で炭に出来た。

それなのに、クソみたいに言い訳述べて、使えないままでいる。

使えたら、少なくともこんな事にはなっていなかった。

俺が気持ち悪い奴でも、炎っていう勝ち組個性が仕えていれば、父親は気持ち悪くても母と夫婦を続けていただろう。

少なくとも、こんなになっても母は父親を愛していた。

俺はそれを知っていた。

ああ……。

炎を灯す。

炎が灯る。

今になってやっと分かった。

俺の個性。

炎の創生と操作が、何を燃やしているのかを。

俺の炎は、俺の意思を燃やして燃える。

信念と言い換えてもいいかもしれない。

俺ならば、愛と言い換えよう。

俺は、そういうものを燃料に、燃え盛る存在だった。

 

「燃えろ」

「は? ちょこのガ――」

 

ああ、こんなにも簡単だと拍子抜けである。

 

「燃えろ」

「や、ヤっくん!? あ、まって――」

 

自転車のような物である。

 

「燃えろ」

「チッこのガキが! 俺の個性は大気を操る――」

 

やり方が分かれば、ちょろいちょろい。

 

「燃えろ」

「クソッ聞いてねーぞカっち――」

 

ちょっと熱量を上げるだけで一瞬で蒸発する。

 

「燃えろ」

「やだ、やだやだやだやだやだやだやだやだや――」

 

人質を燃やさず、強盗だけを燃やし尽くす。

この炎は、俺の心を燃やしている、俺の炎だ。

その気になれば“熱”を伝える対照すら思いのままである。

 

「は、ははは……死ねやぁ!」

 

轟音。

それを耳にしたころには、弾は俺の頭を貫通していった。

……まあ、だから何だって話だが。

 

「は? え?」

「バカかよ、炎に弾ァ当てても殺せるわけねーじゃんよ、低脳かよお前」

「あ……え?」

「つか、さっき面白いこと言ってたな……なんだっけ? ババアが死んだのはヒーローどものせい?」

「え? あはは! そうじゃんか! そうじゃんかよ! だって、そうしなきゃあのババアは死ななかっただろぉがァアアアアアアアアアアア! 俺のせいじゃねぇよぉおお!」

「バカかよ、マジ低脳だわお前」

「は?」

「それ以前に、お前が居なきゃ母さんは死ななかっただろうが」

「はえ? ――あっつ! あつっあっつ! あつい! あついぃいいぃいいいいいいいいい!!!!!!」

「死ね、苦しんで死ね、この世の地獄を思う存分堪能してから死ね」

「ぎゃぁああああくぃwhぢk@lf[ggggggggggggggggggggggkplskjkaaaああああああああああ;dlをjfp―――――――――― 」

 

俺の意思が途切れぬ限り、燃え尽きない炎。

じっくりと、神経にまで浸透して、ゆっくりと燃やしていく。

できる限り苦しんでくれるように、工夫に工夫を重ねて。

そうしてじっくり5時間後、絶叫は終わり、強盗は死んだ。

 

「……ああ、すみませんお待たせして」

「……君は」

 

いつの間にか現れていた、巨躯の人に、ぼんやりと笑いかけながら俺は言う。

 

「大丈夫です。ちゃんと理解しています。どんな理由が有れ6人も殺せば捕まって当然です。しかも、そのうちの一人は酷い拷問を与えてから殺しています」

「……すまなかった」

「……? なぜ謝られるので?」

「私が、間に合っていれば」

「……それは、やめてください。その理論だと、そもそも僕が個性を制御できていれば、母は死ななかったし、そもそも強盗6人を無傷で捕らえる出来ました。それに、今も無傷で捕らえようとすれば捕らえられたのに、無傷で捕らえず、あまつさえ殺したのは僕の責任で、僕の意思だ。それを、貴方が背負うのは――不快だ」

「……そうか」

「そうです。では、僕を捕まえてください。僕は6人殺した凶悪犯だ」

「……」

 

警戒され、サスマタで構えられながらゆっくりと近づかれ、一人の警察官に僕は手錠をかけられた。

結局のところ、情状酌量の余地ありという事と、未成年(8歳)という事で、懲役は付いたが、執行猶予があり、僕はある程度の無償奉仕活動で罪を償うことになった。

ワイドショーやニュースなどでは、強力な個性を幼児が扱う恐怖とか、そもそも6人殺害し、そのうちの一人を拷問した精神性を問題視する人もいたが、おおむね同情的だった。

 

そうして残されたのは、母の死亡保険と、マンションの一室。

そして、操れるようになった個性だけだった。




すいません、筆が載って書いてしまいました。
体調不良は10日前くらいには治ったのですが、どうにも筆がのらず……。
ただまあ、書き始めてはいるので4/26には上げたいと思います。
待っている人(が居るかどうかは分からんけども)、お待たせして申し訳ない。

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