「勇太君、少しいいかい?」
「どうしたんですか?冴島さん」
「君に行ってもらいたい所があるんだ。デッカードと共に行ってくれるかい?」
冴島から地図を渡され場所を確認していると
「あれ?ここって・・・」
「そう、ヌーベルトキオシティだ!」
「それじゃあ!」
勇太はパァッと笑顔になり冴島もその顔に満足そうにしながら
「そう!今回は舞人君と共同捜査だ!」
「やったぁ!久々に舞人さんに会えるんだね!」
「二ヶ月ぶりだからな、舞人君も勇太君も会いたがっていたよ」
ある事件を切っ掛けに出会った二人は双方に超AIを有してるのもあってかすぐに仲良くなり、冴島個人も支障がない程度に特急隊に協力している
「それで共同捜査って何をやるんですか?」
ワクワクした顔で聞いてくる勇太に冴島はまぁまぁと言いつつ
「私が受け持った捜査なんだが、ちと特殊な場所でな・・・私一人では絶対に怪しまれる、かといって勇太君1人で行かせるのも危ない・・・と困っていた時に舞人君から定期連絡が来たんだ」
勇太は二人が定期連絡をしていることに驚き少し妬いた。
(むぅ、舞人さん僕にも連絡先教えて欲しかったなぁ・・・)
冴島は勇太の顔を見てフッと笑い
「今度連絡先を教えてもらえばいいさ」
「え?なんで考えてる事わかったんですか!」
表情ですぐわかるさ、と言った後一旦間を置き
「話を戻すが、それで相談したところ舞人君も参加してくれる事になってね・・・まぁ詳細はヌーベルトキオシティに着いてからにしよう勇太君も早く舞人君に会いたいだろう?」
冴島が聞くと勇太は力強く頷きながら
「うん!早く会いたい!・・・えっと今からですか?準備とかは」
「いや大丈夫だ」
「準備はもう出来ている、勇太君はデッカードと共に『あの場所』に来てくれ」
勇太は首を傾げながら
「冴島さん、なんでいつも『あの場所』って言うんですか?あそこは青・・・」
と言いかけた時冴島が慌ててシーッと口に指を当てて小声で
「あそこは秘密の場所なのだ!バレてしまったら舞人君に申し訳がない、だからここではなるべく具体的な事は言わないでくれるか?」
冴島があまりに真剣な顔で言うので勇太も
「わ、わかった!ここでは言わない事にするよ!」
真剣な顔で答え、冴島も満足そう頷いたのだった
「では勇太君はデッカードと行くように、私は後で行くからその事を舞人君に伝えといてくれないか」
「はい、じゃあ早速行ってきます!」
勇太はデッカードに乗りこれからの予定を言っていた。
「おぉ、では久々にガイン達に会えるのか!」
嬉しそうにデッカードは言う。
「ガイン達も元気かなぁ?」
「舞人も元気だといいな」
「うん、舞人さん社長やりつつ学生やりつつ隠れて正義の味方してるもんね、働きすぎて体壊してないといいけど」
勇太は少し俯きながら心配そうに言うのでデッカードも
「あぁ、そうだな・・・そうだ、この任務が終わったら今度は私達が舞人の手伝いをしよう!BP総出でな」
勇太は顔をあげ笑顔になり
「そうだね!みんなで手伝おうよ!マクレーンもダイバー達の事気になってるっていってたし」
「ああ、ガンマックスもボンバーズと喋ってみたいと言っていたしな」
「うん!」
すっかり元気になった勇太を見ながら安心するデッカードだった
デッカードと勇太は青戸の『あの場所』につき
「やぁ、いらっしゃい二人とも!」
「久しぶりです舞人さん!」
「元気そうだな舞人」
特急隊の秘密工場に着いたデッカードと勇太は舞人の歓迎を受けていた
「ああ元気だよ、勇太達も元気そうでなによりだよ。ここで立ち話もなんだから中に入って!みんなも待ちかねてるよ」
中に入りデッカードはガインがいる所に行き
「ガイン久しぶりだな」
「デッカードも元気そうで何よりだ、勇太も元気そうだ」
笑顔で会話をしてるのを勇太と舞人は隣接する部屋に入り椅子に座りつつ、ガラス越しに見ながら最近の出来事について話していた
「・・・でね冴島さんがね『ここの事は秘密だからなるべく言うな』っていったんだ!やっぱり警察にも内緒にしてるの?」
舞人はうーん、と少し困ったように
「まぁ内緒にしとくのはバレたら困るっていうのもあるし身動きがとりにくくなるっていうのもある・・・でも君たち警察には絶対にバレたらダメって事はないかな?勇太達の事は信頼してるしね」
勇太は照れながら
「ありがとう、嬉しいなぁ・・・あ、そうだ舞人さん、後から冴島さんが来るって言ってたよ?」
「そうか・・・勇太、今回の捜査の事は聞いたかい?」
急に舞人が真剣な顔になり聞いてきたので勇太も真剣な顔になり
「いいえ何も、こっちに来てから話すって言ってたから・・・でもどんなに捜査なんだろう?舞人さんはどんな捜査か聞いてるんですか?」
「あぁ、俺も詳しい事は聞いてないがある程度は聞いているよ。冴島さんも結構困ってたみたいだからね、勇太1人で行かせられない、けど冴島さんが行ったら怪しまれる。まぁ聞くのは冴島さんが来てからだね」
二人で話している所に
「お待たせしたが今到着したよ」
「あ、冴島さんだ!」
「お久しぶりです冴島さん」
舞人は笑顔で冴島さんと握手を交わした
「相変わらず舞人君も元気そうで何よりだ、早速だが・・・」
冴島も最初は笑顔だったが説明を始めると真面目な顔になる
「え、パーティ・・・ですか?」
「そうだパーティの裏で何やら怪しい取引がされているとある人物から電話があったんだ」
聞くとその人物は冴島にとって信頼できる人だという。冴島も調べていたがある程度まではわかったが相手は隠すのが上手いのか詳しい事はそのパーティに潜入しなければわからない
「だが、ひとつ大きな問題があってね・・・」
冴島が言い淀むので勇太はもしかして、と思い
「それって僕一人じゃ危険だけど冴島さんが行ったら怪しまれるって言ってた事と関係あるの?」
「ああそうなのだ。そのパーティに新規で参加できる条件が18歳以下だという事が判明してね」
ガラス越しに聞いていたデッカードが
「つまりその怪しい取引というものも18歳以下の人がやっている、ということか?」
「そこまではわからないんだ、スタッフは大人だろうし主催者も20歳以上なんだが、誰が取引をしているということまではわからなくてね」
冴島も困った風に
「パーティに潜入しようと思ったんだが参加条件がネックになってね・・・私では怪しまれるだろ?」
舞人が事前に聞いていた内容はここまでで、冴島に前から気になっていたことを聞いた。
「それならば近い年齢の警察の人を参加させれば・・・」
冴島は落胆した声で
「今回とは別件で警察のガサ入れがあって私も協力していてね、部下達を行かせたんだ。なので顔は覚えられてしまっている」
冴島は、はぁとため息をつきながら
「なので私含め部下達も駄目なんだ、あっちもかなり警戒しているようでね部下全員の顔写真を撮られたらしい」
しかし、とガインは呆れながら
「警察が入るって事はよほど怪しい事をたくさんやっているのだな」
冴島もあぁと頷き
「噂では色んな取引に使われているらしい・・・だが何一つ証拠が出てこなかったんだ。その場で約束をして後でやり取りを行っているのか、それさえもわからない」
「冴島さん、勇太は危険すぎませんか?その取引を目撃してしまったら・・・」
舞人は少し責めるように冴島の方を見ると慌てて
「いや別に取引現場を見る訳じゃないんだ」
勇太と舞人、デッカード、ガインも「ん?」となった、勇太は
「どういう事ですか?冴島さん、僕が取引のやり取りを見て報告するんじゃ?」
「そんな危険な事はさせないさ」
ガインは、むぅっとした表情をしつつ
「では勇太と舞人に何をしてもらうんだ?」
冴島は待ってましたとばかりに
「そこで勇太君と舞人君は兄弟役としてパーティに出てほしい!それでそこにいた人達が何をしているのか見て来てほしいんだ」
「え?それだけ?何をしてるだけだなんてそれで何かわかるの?」
冴島はまぁまぁと言いつつ
「まぁわからない事の方が多いだろうし何一つわからないかも知れんが、なにせ警察が入っても全くわからないんだ今はどんなことでも少しでも情報が欲しい」
冴島は二人に対して
「頼む、やってくれるか?」
舞人と勇太は顔を見合せ
「舞人さんはいいの?」
舞人は笑いながら
「冴島さんにはお世話になっているからね、喜んで手をかすさ。それに・・・」
「それに?」
「勇太が弟だなんて俺は嬉しいよ。勇太は俺がお兄ちゃんじゃ不満かい?」
勇太は慌てながらも嬉しそうに
「ううん!全然!舞人さんがお兄ちゃんかぁ・・・エヘヘ」
勇太は照れながらも
「ねぇ今から練習も兼ねて『舞人兄ちゃん』って呼んでいい?」
「ああ、いいよ。・・・ほら勇太おいで」
そう言いながら舞人は腕を広げた。勇太は嬉しそうに舞人に抱きつきながら
「エヘヘ舞人兄ちゃん」
と二人でしていたが冴島が
「ん?兄弟はこんな事するか?」
デッカードは微笑みつつ
「年の離れた兄弟ならば別に違和感は無い・・・か?」
冴島もまぁいいかと言いながら
「仲が悪い兄弟よりも仲が良すぎる兄弟の方が良いだろうしな」
多分続く・・・?