総武高校に通う普通の高校生、比企谷顔。
彼は目が腐っていることを除けば、まあかっこい普通の男子生徒だった。
しかしコミュニケーション力と対人運に難があり、ぼっちになってしまったある日、彼の前にMr.Kと名乗る謎の存在が現れ、眼鏡を差し出してくる。

「これを身につければあなたの人生が大きく変わる」

その言葉を半信半疑に聞きながら、八幡は貰った眼鏡をかけた。
それから、その日から彼の人生は大きく変わった。

鬼畜眼鏡と俺ガイルのクロスです! 彼の周りには美少女がいますのでBLにはならず、彼女たちが接待(意味深)になります。




・・・多分連載しない

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これは八幡が鬼畜眼鏡になるお話です。
原作のようにBLではなく、美少女が多いので陵辱ものになるかもしれません。
鬼畜と化した八幡が美少女に毒牙を剥く!

けど続きません。これ以上アイディアが浮かびません!


目覚め

「・・・はあ~」

 

 どこにでもあるような公園、そこで俺はため息をついていた。

 なぜため息をついたのかは自分でも分からない。いつも通りぼっちを貫き、何事もない日常を過ごし、何のトラブルもなく休日を過ごしている。だというのに、なぜかわだかまりのようなものが胸につっかえていた。

 

 高校に入学して早半年、俺は小学中学と同様にボッチとなってしまった。入学の朝、俺は張り切っていつもよりも早く登校したのだが、それが運の尽き。俺は馬鹿なことに犬をかばってけがをしてしまい、入院してしまった。

 おかげで初期のグループ作りに乗り遅れてぼっちの仲間入り。そう、俺がぼっちなのはあの日から決まっていた。

 ・・・いや、実際はそうではないのかもしれない。

 もしあの時何もなくても、俺の高校デビューは失敗していたかもしれない。

 たとえ環境が変わっても自分が変わらなくては意味がない。同じことの繰り返しだ。

 

「(……俺はずっとこのままなのか?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お困りのようですね?」

「!?」 

 

 突如耳に届いた声に、俺は驚いて顔を上げる。そこには男にも女にも、子供にも老人にも見える人間が立っていた。…驚いて変な声出なくてよかった。

 それにしても、ここまで近づかれるのに全く気配を感じなかったぞ。いくら上の空でもここまで気づかないものなのか?

 

 さて、ここから先どうするべきか。この人はおそらく俺に声をかけており、その返事を待っている。けど俺はぼっち。見ず知らずの相手に道端で声をかけられ、マトモな返事が出来るはずもない。どうしたものか…。

 

「ああ、これは失礼。自己紹介が遅れました。私はMr.K。貴方のファンですよ、比企谷八幡様」

 

 俺の困惑に気づいたのか、その人は男とも女とも老人とも子供とも取れる声で自己紹介した上、俺のファンと名乗った。

 こんなキャラの濃いを超えて、もはや本当に人間なのか疑ってしまうような人物など全く心当たりがない。

 

「失礼っスけど、人違いでは? 俺はあんたを知らない」

 

 俺の問いかけにその存在は戸惑うわけでもなくただ微笑を浮かべた。

 

「それもそうでしょう。ですが私は貴方のことを貴方以上に理解しています。ずっと見ていましたからね。周りの愚かな者共は気づいていないのです。貴方がこの日本、いえ。この世界頂点に立つお方なのだと言うことに」

 

 …………一体何を言ってるの?

 いや、マジで意味わかんないんだけど。俺が世界の頂点? ありえないことだ。 スクールカーストでも最下位の俺がどうやって世界の頂点に立てというのだ。

 あまりにも突拍子のない言葉。ここまでいくと、厨二とか妄言とかも生ぬるい。材木座、お前ってマトモだったんだな。・・・いや、それはおかしいか。 

 

「言っている意味が分からん」

 

 俺が戸惑いの言葉を言うとその人物は顔を悲しげに歪めた。

 

「お労いたわしい……。貴方様はご自身の才能にお気づきでない。その力に気づくことができれば貴方の世界は大きく変わります」

「悪いが宗教の勧誘なら他所で……」

「お待ちください我が王。……これを」

「これは……眼鏡?」

 

 その場を立ち去ろうとする俺の肩を強引に掴むと、何処からともなく眼鏡を取り出して差し出してきた。

 

「これを身につければ貴方の人生が大きく変わります。劇的に!」

 

 それは普通の眼鏡と変わらないものだった。こんなガラクタがそんな大層な力を秘めているとは信じられない。

 ・・・いや、ここでもし仰々しい呪術めいたもの渡されても宗教の勧誘か中二病の戯言だって切り捨てるけど。

 

「……まっきからなんの冗談です?」

「冗談? とんでもない。事実を言っているまでです」

 

 だがその人物はいたって真剣な表情で俺を見据えていた。

 

「ですがもし私の言葉が貴方のお気に障ったのでしたらその眼鏡はお詫びの品です。どうぞお受け取りを」

「目は腐ってるけど悪くねえんだよ。腐ってるけど」

 

 大事なことなので二回言う。しかしその人物はさらに顔を悲しみに歪め、至って真剣そうに言った。

 

「ああ、貴方はまだこの眼鏡を視力を補正するための凡庸な物だと考えているのですね。だとするならばそれは全くの見当違いですよ。これは只の眼鏡ではありません。言うならば幸運を呼び込む御守りです。眼鏡をかける程度のお手間、どうと言うことでもないでしょう?」

「それはそうだが……」

 

 俺は段々と不安な気持ちになっていた。わざわざこんな朝っぱらから俺をからかう為だけにこの人物が現れるとは考えにくい。それにここまでなんの焦りもボロも出さずに流暢に嘘を吐き続けることができるのか? 

 

 「まるで生まれ変わったかのように、夢のような……貴方を取り巻く世界の全ては貴方の思うままになる。これを手にしないなんて、そんなもったいのないことをする者はこの世に一人としていないでしょう」

「……そこまで言うなら。だが、けどかけるだけだ。他は一切やらねえぞ」

 

 俺は渋々メガネに手を伸ばした。このままでは返してくれそうにはない。ならさっさと終わらせて帰るのがいい。

 

「正しい選択ですよ。さぁ……これから貴方の為だけの世界が始まります。存分にご堪能を……比企谷八幡様」

 

 眼鏡を受け取って恐る恐るかける。すると、突然俺の視界が揺れた。

 

「なん……だ!?……こ、これは……!?」

 

 視界が暗くなり足下がふらつく。まるで大地が突然底無し沼に変わったように体が沈み込むような感覚だ。

 

「(駄目だ……意識が……………………なんだ……だれかそこにいるのか?)」

 

 薄れ行く意識の中で聞き覚えのある声が響く。

 

「……安心するといい、私が君を導こう。遥か地獄の底にな……」

「(これは……俺の声なのか?)」

 

 直後、俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……がぁ……」

 

 

 俺は自室のベッドで目を覚ました。

 

「(……頭が、痛い。昨日はたしか……あの不気味な人物から受け取った眼鏡をかけて…………駄目だ。思い出せない)」

 

 昨日はあの謎の人物から受け取った眼鏡をかけたところまでは覚えているが、その後がまるで思い出せない。記憶にポッカリと穴が開いたようだ。

 取り敢えず布団から出ると、枕元に例の眼鏡がケースに収められて置いてあった。どうやらこれを見る限り夢ではなかったらしい。

 

「(…なんなんだこの眼鏡は?)」

 

 混乱する頭で現状を考えるも、時計の針が時刻を知らせる。

 

「──ヤバッ!。もうこんな時間かよ!!」

 

 部屋の窓からは朝日が差し込み、鳥の鳴き声が聞こえる。私は身支度を急いで済ませ、下に降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(・・・やべえ。眠い)」

 

 朝一番の授業、なんと今日は急きょ時間割が入れ替わって、いきなり数学になってしまった。

 寝起きで一番苦手な数学の上、昨日貰った妙なメガネのせいか、すんごく眠い。

 

 いつもならばこのまま眠ってしまうのだろう。某反逆の皇子並みに居眠りをごまかすのが俺の特技の一つだ。

 しかし今回は相手が悪い。ここの数学の教師は居眠りに厳しく、そして目ざとく目付けやがる。あの眼光におれもあっさりと居眠りを見抜かれ、ただでさえ悪い成績を更に下げられかけたのだ。その上独身で女性ときたものだから、俺はこの人を平塚先生2号と陰で読んでいる。

 

 なんとか眠気に耐えよと気合を入れるも、所詮は俺の気合。そんなものが持つはずもなく、睡魔にあっさりと負けてしまった。

 

「おい比企谷!なに寝ようとしてる!?」

「ひゃ・・・ひゃい!!」

 

 いきなり名前を呼ばれたのでつい噛んでしまった。俺の反応を見て周りはクスクスと嘲笑する。恥ずかしい。

 

「…まあいい機会だ。お前回答しろ」

「(・・・え?)」

 

 いきなり難問を出されて俺は戸惑う。てかそれまだやってない範囲じゃねの?

 しかし指名された以上逃げるわけにはいかない。俺は教師に従って、席から立って黒板に向かう。

 

「(……何だ? これは……昨日の眼鏡か)」

 

 ポケットに手を突っ込んで歩いていると、指先に昨日Mr.Kを名乗る怪しい人物から貰った眼鏡のフレームが当たった。

 眼鏡をかけた後のことは全く覚えていない。だが、何かを感じた気はする。とても大きな何かに一体となった気が。

 まあものは試しだ。俺は眼鏡を取り出し、ふざけ半分にそれを…………かけた。

 

 

 

 

 

「うぐっ」

 

 

 

 眼鏡をかけた途端、何やらめまいのようなものを感じた。

 あの時同様、意識が底なし沼に沈む感覚。

 

 そこで俺は………奴と一つになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうした比企谷、体調でも悪いのか?」

 

 突如その場で姿勢を崩した八幡を見て、数学の女教師が心配して駆け寄る。だが八幡はゆっくりと立ち上がり教師に向かって冷たい笑みを浮かべた。

 

「申し訳ありません。もう、大丈夫です」

「そ、そうか。ならいいが……雰囲気が変わったか?」

 

 教師は八幡に違和感を覚えた。寝癖のついた髪はサラリと流れ、それまで気怠そうな雰囲気は消え去り、不健康に前かがみになっていた背中は凛と伸ばされていた。何より彼の目には見慣れない眼鏡がかけられている。

 ただそれだけ。ただ恰好が少し変わっただけなのに、教師は八幡の仕草にドキリとしてしまった。

 

「ええ大丈夫ですよ。では、これを解けばいいんですね」

「あ…ああ。は、ははは、早くしたまえ・・・」

 

 恰好や雰囲気だけではなく、声色も変わっていた。

 いつものような陰鬱として声でなく、自信に溢れる男の声。その美声に女教師だけではなく、先ほどまで八幡を嘲笑していた女子たちまでもが顔を赤くする。

 

 八幡はそんな周囲のことなど一切気にせず、チョークをとってすらすらと数式を解いた。・・・J組であろうと手こずるはずのソレを。

 

「う・・・うそでしょ?」

 

 あまりの手際の良さに教師だけでなく、教室中がざわざわと騒ぎ出す。

 彼女はこの数式を解かせる気はなかったのだ。ただ、授業中に寝ぼけていた生徒に恥をかかせよおう吐したいたずら心で描いたもの。だというに、彼はあっさりと解いてしまった。この教室内で数学最下位の彼が。

 

「では、僕は座ってもよろしいでしょうか」

「え・・・ええ」

 

 八幡は優雅な仕草で席に戻り、腕を組んで目を閉じる。

 

その時、彼の瞳の奥に映った光を知る者は…………誰もいない。




だれか鬼畜な八幡書いてくれ~!


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