ガンスリンガージータちゃんが行くダンジョン蹂躙譚   作:オートスコアラー

2 / 2
ジータ2

さて、ファミリアに所属し恩恵も貰ったことだし早速ダンジョンに向かおう。と、思ったらまたしてもヘスティアに足を掴まれた。てか毎回どこからそんな力が出て来るんだ?ジータちゃんの膂力で剥がせないって相当だぞ?これが火事場の馬鹿力って奴か。

 

ヘスティア曰く、「防具はちゃんと装備しないと意味がない!」だと。いや、言っても信じられないけどこの痴女スタイルがガンスリンガーの正装なんです。

 

 

ぴっちりハイレグ黒タイツ+黒ストッキング+マントとか職質間違い無しだけどな!

 

 

まあヘスティアには当たらなければどうということはないと、某赤い人の名台詞で誤魔化しておいた。実際当たらなければいいのさ、それか先に倒す。先手必勝、いい響きだ。ジータちゃんなら先手必殺くらいは出来そうだ。

 

そんなこんなで数時間ぶりの冒険者ギルド。気合いも十分で覇気も漲ってるぞ。をカウンターには忙しそうに働いているエイナさんがいた。どうやらこちらに気がついたようなので手を振ってみたが、慌ててこっちに近寄ってきた。そんな慌てなくていいのに。

 

どうしたのかと聞かれた為、ファミリアに所属したのでダンジョンに行きたいと言うとすぐに手続きをしてくれた。やっぱりエイナさんは働き者だなぁ。さっきからその辺で座ってサボってる人達も見習って欲しいもんだ。

 

手続きも無事終了し晴れてダンジョンに潜れるようになったので突撃。中は意外と明るく、足元どころか通路の先まで見えるのだ。これには流石にびっくりだ。明かりがなければ数は先も暗闇かと思っていたばかりに拍子抜けだった。まあダンジョンの1層目だしこんなものか。

 

通路の脇から歩いて来るチュートリアル敵を適当に倒しつつどんどん先に進んで行く。基本道は分からないので、地面を見て人がよく通っている痕跡を辿りつつ下層へ進む。早く中ボスくらいは出ないものか。マグナクラスでも満足できる。

 

が、進めど進めど出てくるのはチュートリアル敵。蟻や蜥蜴を倒しても経験値なんて微々たるものだ。ボスはまだ先なのだろうか?途中そこそこでかい火を吐くドラゴンが出てきたがアーリーショット一回で終わった。あれなら首が多い分ヒドラの方が上だな。わざわざ手加減してトライン無しでクヴァール(風ネブカ)で撃ったというのに。

 

さらに進むこと数十分。落とし穴でショートカットしながら下層を目指すと何やら広めの空間に出てきた。

 

これはあれだな。ボスエリアって奴だわ。むしろこんな広い空間作っておいてボスを配置してないようならダンジョンの風上にも置かないわ。

 

するとビキリッビキリッと正面の大壁がひび割れた。目を凝らせば巨大な図体が見える。ジータちゃんレーダーにも今までの奴と比べて多少(・・)は強い反応があった。こりゃ島HARDクラスか?

 

ヒビはどんどん大きくなり、亀裂になり、そして大壁は崩壊して瓦礫となった。出てきたのは見上げるほど大きな灰色の巨人、ギョロリとこちらを視認すると咆哮を上げた。向こうもやる気みたいだし、こっちも本気出していくとするか!

 

巨人が左腕を大きく振りかぶり叩きつける。対してこっちはクヴァール(風ネブカ)を全弾射撃。風は暴風となり、暴風は嵐となって巨人の左腕の挙動をずらす。

 

軌道の逸れた拳は地面に激突し砂埃を上げて自分の姿を覆い隠した。その隙に陥没した腕から巨人の体に登る。当然向こうも気づいているのか、腕を振るい落とそうとしてきた。けれどそれよりも早く跳び上がる。撃ち終わったクヴァールを仕舞い、次いでウヌ(火ネブカ)ドゥ(水ネブカ)を二丁ずつ取り出し顔に向けて撃ち抜く。爆炎を噴き出しながら顔面を焼き溶かし、続く鋭い流水で鋭利に二等分された。

 

しかしそれで死ななかったのか、後ろ手に倒れた巨人の頭が再生を始めた。着地し魔弾装填し終わる頃にはやったはずの頭が傷一つなくそこにあった。

 

どうやら頭部を潰す程度では駄目らしい。消耗戦に持ち込めばいけなくはなさそうだが、それでは面倒だ。

 

なら、再生する時間も与えずに削り倒す。再生する敵の常套手段だ。

 

魔力を全ネブカドネザルに込める、込める、込める。可視化できる程の魔力に爆炎が、濁流が、隆起が、暴風が、極光が、深淵が立ち上がる。巨人もこちらが仕掛けて来るのに気がついたのか、はたまた根源的な恐怖を感じ取ったのか雄叫びを上げ殴りかかる。しかし、遅い。攻撃するならば準備し始めた時に殴らなければならなかった。既に装填は終わっている。

 

穢れなき繚乱の死神(トライン)

 

そして

 

 

「カルケミシュ」

 

 

解き放たれた。

 

二つの爆炎が唸りを上げて巨人の両腕を跡形も無く焼き尽くす。

二つの濁流があまりにも綺麗に両脚を切断する。

二つの隆起が手脚を失った巨人を下から射し穿ち、二つの暴風が上から巨人を削り取る。

一対の極光と深淵が外見を留めていない巨人を徹底的に蹂躙する。

 

圧倒的だった。蓋を開ければ腕試しした後の奥義ブッパである。マグナ級やイベントのHL級ならまだしも、島HARD程度では耐えられるはずもない。結果は火を見るよりも明らかだった。

 

まあちょうどいい肩慣らしにはなったことだし、先に進もう!この先からはモンスターではなく人の気配がするし、もしかしたら中継地点でもあるのかもしれない。ダンジョンゲームには良くあるショートカット開通のアレコレもあるのかもしれない。ならば行くしかない!と、その前にだ。

 

さっきから背中にすごい視線っぽいのが刺さってる。本人は隠れてるつもりなんだろうけどジータちゃんレーダーにはビンビンに反応があるわ。とりあえず隠れてるのはバレてるから早く出てきて欲しい的なオーラを出してみる。こう、出てきてお話ししましょう的なオーラだ。

 

するとなんだかぞろぞろとたくさん出て来るわ出て来るわ、なんともカラフルなパーティが出てきた。ちっちゃい子供に、色っぽいお姉さんに、厳ついおっさんに、衣装がヤバイ女子二人に、なんかキレてる犬っぽい男子に、無口な女子。

 

しかもこっちは話し合おうオーラバラバラに全開だというのに、向こうはこれから戦争でもするような気配だ。いきなり喧嘩腰とはジータちゃんでも困惑してしまうのだ。

 

お互い無言で見つめあってると向こうのちっちゃい子供が話しかけてきた。どうやらギルドの所から追いかけてきてたらしい。曰く、「Lv1がこんな深い層まで来るのは危険だ」との事。

 

そこはジータちゃんパワーで余裕ですよと言ったら犬っぽい人が突っかかってきた。が、前世合わせておっさん超えてるジータちゃんの仏心からしてみれば子犬がじゃれついて甘噛みしてるようなものだ。華麗にかわしてみれば向こうも分かってくれたのか引き下がってくれた。分かってくれて嬉しいよ。

 

とは言え、まだ向こうはピリついたムード纏ってるわけなんですが、一体何が不満だというのかい。何かしたわけではないと思うのだが、一向に分からない。悶々と悩んでいたら子供が所属ファミリアを聞いてきた。

 

質問する前にまずは自分から答えるべきだと、無駄にポーズを決めて聞き返してみれば、向こう側はロキ=ファミリアと言うらしい。自己紹介有り難いけど聞いた事ないわ。まあ今日来たばかりだし?ここ来て数時間だし?そんな有名かどうかは分からないけど横の繋がりなんて分かるわけないジャマイカ!

 

まあこっちも素直に行き倒れヘスティアの所にいるって言ったさ。ファミリアも自己紹介したし、そろそろこの先の街(らしき気配がする)に行きたいので別れを告げ先に進んだ。

 

さあ待っていろ!まだ見ぬ場所が私を呼んでいるわヌハハハハハハハハハハ!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。