ある日、オレンジシティーのマークことミスターサタンの家にサイヤ人の宇宙船が墜落して……

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ドラゴンボールG

 エイジ七四九年のことだ。

 サイヤ人の宇宙船がマークことミスターサタンの家に墜落した。

ドーン!──激しい衝撃音が聞こえてきた。

「な、なな、何だあ!?」

 サタンが宇宙船に近付く。

 ハッチが開き、中から茶色の細長い尻尾の生えた端正な顔立ちをした黒長髪の少女が出て来る。

 彼女の名はエルザ・パリッセ。宇宙を旅して回っているサイヤ人だ。

「お、俺の家が……」

「それは申し訳ないことをしたわ」

 宇宙船を見るエルザ。

「これ動かないわね……」

「あの……貴方、何者で?」

「私? 宇宙人よ」

「う、宇宙人?」

「うん。サイヤ人って言うの。それと、行く当てないから暫く置いてくれない?」

「君みたいな可愛い女の子、大歓迎さ。暫くと言わずずっといてくれて構わないぞ」

「本当!? じゃあお言葉に甘えちゃおうかな。あ、私、エルザ。貴方は?」

「マークだ」

「マークね。よろしく」

「ああ、よろしく」

 エルザとサタンは握手をした。

 

 

 エイジ七五七年。

 エルザとサタンの間にビーデルが誕生した。

 やがてビーデルは大人になり、孫 悟空の息子・悟飯と結婚し、サタンとエルザにパンという孫娘が誕生した。

 

 

 エイジ七九〇年。

 悟空が神龍(シェンロン)と共に現世を去り、数ヶ月が経ったある日のことだ。

 エルザはパンと一緒に遊園地に来ていた。

 ジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に入ったりして楽しんでいる。

 そして夕方、疲労した二人は車で帰路に就いていた。

「ん!?」

 車の向かう先に何者かが降り立つのが見えた。

 エルザはブレーキを踏んで車を止めた。

「どうしたの、おばあちゃん?」

「パン、先に帰ってなさい」

 パンも異常な戦闘力に気付いた。

 その時、気弾が飛来した。

 素早くかわす二人。

 車が気弾によって破壊される。

 エルザとパンは人影を凝視した。

「「なっ……!?」」

 驚き戸惑う二人。それもそのはず。なぜなら、それがベビーだったからだ。

「お前はカカロットが倒したはず!」

「地獄とこの世が繋がった時に蘇ったのだ」

「まさか私たちを乗っ取る気じゃないだろうな?」

「地球にいるものは全てツフル化した。残っているのはお前たち二人だけだ」

「出来るものならやってみな」

 エルザはベビーの懐へ一瞬で入り、拳でベビーの顔面を殴って二・三メートルほど吹っ飛ばした。

「ほう。以前よりパワーがあるな」

「鍛えてるからな」

「その体、ますます欲しくなったぞ」

 ベジータ、悟飯、ビーデル、悟天、トランクス、ブラがベビーの周りに集まった。

「お前たち……」

 エルザは拳に力を入れる。

「おばあちゃん……」

「パン、気を消して安全なところに隠れてるんだ」

「気をつけてね、おばあちゃん」

 パンは飛び去っていった。

「ベビー、サシで勝負だ」

「はあああああ!」

 エルザは気を上昇させ、(スーパー)サイヤ人4に変身した。

「お前の体から凄いパワーを感じる」

「明け渡す気は毛頭(もうとう)ない!」

 ベビーがエルザの懐へ潜った。

 エルザはベビーの一撃をかわし、カウンターを当てた。

「ぐっ!」

 怯むベビー。

「その程度では例え乗り移ることに成功しても操れないんじゃないか?」

「タマゴさえ産みつければこっちのものだ」

「その前に倒す!」

 エルザはベビーの懐へ移動し、空中へ蹴り上げる。

 更に追い打ちをかけ、地面へたたき落とす。

「ぐはっ!」

「食らうがいい!」

 エルザは気功波を放った。

 立ち上がったベビーが受け止める。

(今だ!)

 ベビーが気功波の中に入ってエルザに接近する。

(しまった!)

 そう思ったが時既に遅し。ベビーはエルザの体内への侵入を始めていた。

「くっ!」

 気功波を止めるエルザ。

「貴様なんかに操られてたまるか──っ!」

 エルザは気を上昇させた。

「凄いパワーだ。ベジータなど屁でもない」

(やばい。眠い。けど今ここで眠ったら……)

 エルザは眠気に襲われ、意識をベビーに奪われてしまった。

 

 

 気が付くと、エルザはサタンシティの家のベッドに横たわっていた。

 視界にパンの姿が映る。

「ああ、よかった! 気が付いたんだね!」

 起き上がるエルザ。

「ベビーは?」

「それなら悟空おじいちゃんが助けに来てくれたんだよ」

「カカロットは今どこに?」

龍王神界(りゅうおうしんかい)ってところにいるんだって」

(龍王神界……聞かない名ね)

「ナメック星って言ったかしら。そこのポルンガっていう神龍で龍王神界のおじいちゃんを呼び出したの」

「そうだったんだ……」

「それとね! 私も超サイヤ人になれるようになったのよ!」

「そうなの? 見せて」

「はあああああ!」

 パンの髪が逆立って金色に輝く。

「強くなったわね」

 ノーマルに戻るパン。

「ところで、おばあちゃん」

「何だい?」

「真面目な話なんだけど、今、この地球に悪い奴が攻めてこようとしてるみたいなの。ある人から聞いたわ」

「ビールスか!?」

「おばあちゃんも聞いたの?」

「パンが産まれるよりずっと昔にね。だけど、そんなことにはさせないから安心して」

 ベッドを出るエルザ。

「それで? その脅威はいつ来るの?」

「半年後だって」

「そう。じゃあおばあちゃんは山ごもりするわね」

「戦わないの!?」

「鍛えるのよ!」

「頑張ってね。私もウーブと一緒に特訓するわ」

「じゃあ半年後に!」

「うん!」

 エルザは半年後に備えて修行するため、一人山へこもった。

 一方、パンもウーブと一緒に精神と時の部屋へ入って修行を始めた。

 そして、半年が経ち、修行を終えた者たちはその時を待った。

 

 

 その日、岩場に球体型の宇宙船が着陸した。

 中から犬のような顔をした人形(ひとがた)の男、ビールスが出て来る。

「どこから破壊しようかな」

 その時、気弾がビールスめがけて飛来した。

「はっ!」

 ビールスは気合いで気弾を消し飛ばした。

「何者だ?」

 ビールスは気弾の飛んで来た方を向く。そこにはパンたちの姿はあったが、エルザの姿は無かった。

「お前たちは?」

「サイヤ人よ!」

「貴様の好きにはさせんぞ!」

「この星に来て正解だった。少しは楽しめそうだ」

「私たちが勝ったら帰ってもらうわよ!」

 パンたちは一斉にビールスへ接近する。

「はっ! ふっ! ほれ!」

 懐に入ったがむなしく、パンたちは吹っ飛ばされてしまった。

「貴様──っ!」

 ベジータがビールスに接近する。

「波!」

 ビールスは気功波をベジータに繰り出した。

 まともに食らったベジータはボロボロになっていた。

「虫の息だな!」

 蹴り飛ばされるベジータ。

「うおわあああああ!」

 岩の壁にめり込むベジータ。

「畜生め──っ!」

 ベジータは超サイヤ人に変身してビールスに攻撃を仕掛ける。

 ラッシュを浴びせ、吹っ飛ばし、ファイナルフラッシュを繰り出す。

「これでも食らえ! ファイナルフラーッシュ!」

 爆発の影響で砂埃が立ち込めるが、その中に歩いてくる人影が見えた。

「何!?」

 砂埃が晴れ、ぴんぴんしているビールスの姿が現れた。

「雑魚が。死ね」

 ビールスはベジータの懐へ一瞬で移動し、その鳩尾に拳を埋める。

「がはっ!」

 吐血するベジータ。

「ふん!」

 ベジータを投げるビールス。

 地面に転がったベジータは起き上がることさえ出来ない。

「そんな、ベジータさんがあっさりやられるなんて!」

「次はどいつだ?」

 ……………………。

「いなければこの星を丸ごと吹っ飛ばしてくれるわ!」

 その時、ビールスの目前にエルザが現れた。

(ベジータがダメなら他のやつらでも勝てないだろうな)

「次は私が相手だ」

 エルザは超サイヤ人4に変身した。

「誰が来たって同じだ!」

 ビールスはエルザに回し蹴りをするが、受け止められてしまった。

「そんな、僕の一撃が通用しないだと?」

 エルザはビールスの足を掴み、ハンマー投げのように回ってビールスを投げ飛ばし、先回りをして蹴り飛ばし、追いかけて地面に叩き付ける。

「ぐあっ!」

 覚束無(おぼつかな)い足取りで立ち上がるビールス。もう既にボロボロだった。

「き、貴様なんかに……貴様なんかには負けるか──っ!」

 ビールスがエルザの懐に迫る。

 エルザは気功波を繰り出した。

「こんなもの!」

 ビールスは気功波を受け止める。

「ぐっ……、こんなもの……!」

 だがビールスは耐えきれず、粉々に消し飛んでしまった。

「くっ……やりやがった、あの女……」

 と、ベジータ。

 パンがエルザの下にやってくる。

「おばあちゃん、どんな修行をしたの?」

「それは内緒」

 こうして地球は救われた。

 


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