過去に願った夢   作:ホウデン

5 / 20
戦利品

実際に体験した異世界での出来事に対して、未だ少し興奮を抑えきれないが、改めて自分が今何をすべきなのかを考えてみる。ふと目の前に落ちていた、先刻の戦闘での命の恩人ならぬ恩武器が目に入る。

 

「先刻は命懸けでそれ所じゃなかったけど、モンスターに襲われたとは言え俺、他の生き物を殺したんだな...」

 

今まで人は勿論、動物や昆虫すら自らの手に染めなかった為か、冷静になって考えると自分の命が懸かっていた、という事に少し罪悪感に襲われる。かと言ってずっと悩んでいる訳でもなく、向こうが先に明確な殺意を持って襲ってきた、殺らないと殺られてた、と自分に言い聞かせる。

 

うん、それよりも今は目の前にある槍だな。今はスマホしか持ってないし、先刻は咄嗟に拾って突き刺したけど、以外と軽くて刺さったし暫くは持っておこうかな。

 

考えながらも落ちている槍を拾い、右手に槍を左手にスマホを携え装備を整える。

 

「とりあえずはこれで良しっと、他には...あ、そう言えばまだスマホのアプリ、アイテムしか使ってなかったな。」

 

ある程度の装備と周りの安全を確認し、他にするべき事を考え、まだスマホの使ってない機能を思い出す。

 

まあ、カメラは大体写真を撮ったりとかだろうし、アイテムは先刻使ってみたし、残るはこのステータスだけか。

 

ステータスのアプリをタッチして開いてみる。するとそこには自分の名前やゲームでよく見かけるモノが表示されていた。

 

名前 水野 蒼太

性別 男

種族 人間

Lv 1

年齢 16

 

【スキル】

・スマホ操作 ・言語翻訳

 

「あ、パラメータとか見えないタイプか...って異世界転生系ならチートとか俺TUEEEEとか無いのかよ!何だよスマホ操作って...言語翻訳もあのオークが喋ってたかとか覚えてないわ!」

 

恐ろしいまでに貧弱そうな自分のステータスに思わずツッコミを入れてしまう。異世界に転移したからには、何かしらのチート能力があるのでは?とかすかに期待していたものの、見事に弱そうなステータスに出鼻をくじかれた気持ちになる。

 

「うぅ、せめてスキルぐらいもう少し強そうなものでも......まぁ、それだけ自力で強くなれると思えば...ハァ...」

 

明らかにステータスを見る前よりも今も尚、下がり続けるテンションのまま次に何をするかを考える。

 

「ハァ...さて、他には...そうだ、この槍とかに少し付いてしまった血とか洗いたかったな。」

 

自分のジャージや戦利品である槍に、倒したオークの血が少し付着しているのを発見し、次の目的を川や湖などの場所を探すことに決める。




次は早めに更新出来そうだと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。