「じゃあ俺がこの死体を持って行くから、向こうで換金して分ける感じでいいかな?」
「「え?」」
「持って行くって、これをそのままですか?それに僕達は助けて頂いたので分けるなんてとんでもない。」
あれ、アイテムボックスとかそんな感じの物無いのかな...。それに助けて頂いたって、ただ槍持って突っ込んだだけだしな。
「アイテムボックスみたいなのに入れていくので大丈夫です。それに1体はあなた方が倒したのでその分は受け取ってください。」
「もうソータ君が何言っても驚かないわ...。」
「そんな、助けて頂いただけで...」
「なんと言おうと受け取ってもらいますから。それでは出発しましょうか。」
ここは少し強引でも、受け取ってもらうようにしないとな。
話しながらオークの死体を新たに2体追加し、街へと歩き始める。道中は特に何か起こることなく歩き続け、無事街にたどり着く事が出来た。街につく頃には日も傾き、夕方になっていた。
「おお、これが。」
「はい、ここが新人冒険者たちの街で有名なハジメイユです。」
「新人冒険者たち?」
「そ〜だよ。ここの森にはスライムとか初心者にぴったりな魔物しか出てこないんだ〜。だから先刻オークなんかに遭遇した時は死んだと思ったわ...。」
「オークは普段は出てこないの?」
「初心者があんなの倒せる訳ないわよ。普段から居たら初心者の街とか言われてないわよ。」
なるほど、今日だけでも3体と遭遇なんて異常事態って感じか...。まさかとは思うが俺が原因とかじゃないよな。
「とりあえず換金にギルドに行かない?」
「そうですね、僕達もオークの件、ギルドに報告しときたいんで。」
早速、街中を軽く案内してもらいつつ目的地の冒険者ギルドを目指す。道中飲食店らしき建物から美味しそうな匂いが漂い、凄くお腹が減ってしまった。
「着きました。」
「ここが冒険者ギルドか。」
テンプレだと中に入ると強面の冒険者たちが睨んできたりするんだよな...。
恐る恐る中に入ると想像と違い、席に座って雑談や食事をしている冒険者や、壁に張り出されている紙に向かって立つ冒険者たち、机や椅子など備品も想像より何倍も綺麗で軽く驚いてしまう。
「それでは僕達は受付に報告に行くので、引き取りはあちらの方のカウンターです。」
「はい、分かりました。それではまた後で。」
3人と分かれて1人引き取りカウンターへと向う。そこには如何にもな雰囲気のあるガタイのいいおっちゃんが居た。
「あの〜、引き取りをお願いしたいんですが。」
「うん?ああ、じゃあちょっと付いてきてくれ。」
案内された場所は後ろにある扉の先にあるそこそこの小部屋だった。
「アイテムボックスに入れて持ってくる冒険者たちは、一部だけとかじゃなくそのまま持ってくるからな。ほれ、そこに出してみてくれ。」
「あ、はい。分かりました。」
言われた通りの場所にオークの死体2体を出す。
とりあえず異常事態みたいだし、3人も報告してるだろうから2体だけの方がいいよな?
「よし、あ。すまん忘れてた。ギルドカードも出してくれ。」
え?ギルドカード?ナニソレ、ボク、モッテナイデス。