戦いが終わって少しして、大赦による規制が少しずつ無くなっていった。その時しずくに一通の手紙が届く。その内容とは……

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題名通りちょっと遠い散歩です。
本文どうぞ


山伏しずくのちょっと遠い散歩

それはある一日のことだった

 

芽吹が朝食を摂るために食堂にいると、雀がいつものことだがいきなり話しかけてきた

 

「なに、雀?」

 

「聞いてよぉ!さっきしずくの部屋に行ったんだけどさぁ、ノックしても反応しないし、まぁ、反応が薄いのはいつもなんだけどさ、一応のため断りいれて部屋に入ろうとしたら、いなかったんだよっ!!」

 

内容なしずくが部屋にいないという事だ、だがしずくだって中学校だ。一人で何処かに出掛けるというのは普通にあり得る話だし、まぁたしかに、普通のしずくが必要なとき以外で部屋から出るというだけで珍しい気もするが

 

「何言ってるのよ、何処かに出掛けたとか、たまたま部屋にいなかっただけでしょ?」

 

「でもさ、こんな書き置きが、置いてあったんだよっ!!

 

『探さないで、大丈夫だから。』

 

こんなこと書いてるんだよ!!絶対脅迫とかだよっ!」

 

すると雀は混乱しているのかいきなり、突拍子の無いことを言い始めた、さすがに芽吹はツッコミをした

 

「ちょっとっ!落ち着きなさいよ!そこに大丈夫 って書いてるじゃない、しずくが大丈夫って言うなら大丈夫よ。ましてやそういうことならしずくはちゃんと相談してくれるわよ?」

 

「で、でも!!もしかしたらもあるんだよ!!??何かしらのことで脅迫されてるとかさっ!!」

 

「だーかーらー!!しずくを信じなさい!!一緒に戦ってきた仲間でしょ!!??」

 

「うっ、分かったよ。」

 

話が一段落して終わりそうな時に夕海子が通りかかった

 

「あら、そこにいるのは芽吹さんと雀さんじゃない。いったいどうしたのかしら?朝から騒がしいようだけど。まぁ?何かあるならこの弥勒夕海子が力になりますわよ?」

 

「あっ、弥勒さん、大丈夫ですよ。いつも通り雀 が元気なだけですよ。」

 

「ちょ、ちょっと!メブ!!それひどくない!?あっ、夕海子さんこれ見てくださいよ、しずくの書き置きなんですよ!なにか、ヤバそうじゃないですか!!??」

 

「ん、これですか?まぁ、こんなものが、でも、本人が書いてる通り大丈夫ですよ?早朝、芽吹さんがランニングに出たあと、しずくさんも出てきて、話をしたは、街に出掛けてくるといってましたよ?許可証を持って。心なしかすごく楽しそうでしたよ?」

 

すると、夕海子が思いもしないことを言い始めた

 

「えっ」

 

「ほら、大丈夫って言ったでしょ?」

 

「ぐっ……」

 

「なので、私たちはいつも通りで大丈夫ですよ」

 

「はーい」

 

話が終わり三人は朝食を摂り、各自が自分の休日を満喫するために行動を始めた

 

夕海子が思い出したように言い出したが、もうそこには誰もいなかった

 

「…………そういば、もう一つ書類を持ってた気が……まぁ、大丈夫でしょうね、本人が言ってましたし」

 

 

 

一方その頃

 

しずくはある場所に向かうためバスに乗っていった

 

「…zzz………んっ…着いた?」

 

バスのアナウンスでしずくは目を覚ます

 

「ここが……イネス?だよね…………ここが……ふふっ…………あの人が…………大好きだった……。」

 

その後しずくはイネスの中を散策する

 

「…………お店が……たくさん。…………あれっ…………あのお店………何処?」

 

辺りを見回すとイネスの店員を見つける

 

「あ、あの…………ジェラートの…………お店って…………何処に……ありますか?」

 

「ジェラートですか?あぁ、大変申し訳ありません。あのお店はもうないんですよ。」

 

「えっ………………もう……ない?」

 

「はい、大変申し訳ありませんが、もうないんです。」

 

店員に聞いたらあの子が愛用していた店がもうないと告げられるしずく

 

「…………分かりました…………その…………ありがとうございます」

 

「そうですか。……あの、他になにかお探しですか?」

 

「あっ………大丈夫です。…………他は…………分かりますから」

 

「そうですか、では、何かあったら店内のスタッフに声をお掛けください」

 

「……はい…………ありがとうございます」

 

しずくは店員に一礼をし、ジェラート店以外の目星が付いているところを回った

 

「……ジェラートの……お店は……なかったけど…………少しは……楽しめたかな…………。あの人は…………ここで……いつも……遊んでたんだ……」

 

しずくは時計と次の目的地へのバスの時間を確認した。するとしずくが思ったより時間が押していた

 

「……あっ……そろそろ……バス停に……行かないと……間に合わない…………」

 

数分後

 

バス停に着いたしずくは少しジェラート店がなかった悲しみに暮れながらバスを待っていた。そして、しずくは鞄をあさり始めた時バスが来たのでしずくはバスに乗り次の目的地に向かう

 

「次は…………讚州だっけ…………大赦からの…………制限も……解除されたから…………会ってみたい……って」

 

制限それは、戦いの最中は勇者と防人の接触は禁止されており戦いが終わった今その制限は解除された

 

こうなった経緯を思い返しながら、しずくは鞄の中から一通の手紙を出した

 

『山伏 しずく 様へ

 

えーっと私たちと貴方はちゃんと面と向かって話したことはありませんが、貴方は私たちを少しは知っていると思うし、私たちは貴方をあの子、三ノ輪 銀ちゃんから聞いています、そして安芸先生、山伏さんには最初にいた女性神官って言えば分かるって安芸先生が言っていたから分かるよね?その人からも聞いています。

同じ神樹館の生徒として是非あってみたいし、貴方と三ノ輪 銀ちゃんとの思いでも聞いてみたいです。

なので、是非私の家に来てください。私たちはふたりで貴方をまっています。

 

乃木 園子 東郷美森(鷲尾須美)より 』

 

と書いていた手紙を改めて読みしずくは手紙をしまった。

 

「乃木さん…………あと、東郷って……書いてるけど……鷲尾さんだよね……ちょっと……怖いけど……三ノ輪さんの……お話を……聞けるなら……ね」

 

そうして色々と考え事をしているうちに、讚州に着き、手紙と一緒に届いた地図を元に、乃木園子の家に向かっていった。

 

呼び鈴をならして少し待つと

 

「はいはーい!今でまーす!」

 

扉が開くと、あのとき、扉からそっと見た乃木園子かいた

 

「あっ、……あの……初めまして……」

 

「うんうん!初めまして!一応言うね?知っていると思うけど、私が乃木園子だよ!」

 

「……ビクッ……はい……知っています」

 

しずくがそう言うと奥からもう一人いかにも大和撫子という人物が出てきた

 

「こらっ、そのっち。山伏さんが驚いてるでしょ!話をしたいのは分かるけどもう少し落ち着いて。」

 

そう言った鷲尾、改めて東郷は優しく微笑んでしずくの方を見た。しずくから見た東郷は小学生の時見たときと大部分の印象が違っていて少し戸惑った

 

「うぅー、分かったよぉ。」

 

「ごめんなさいね、山伏さん。そのっちにも悪気はないのよ。」

 

「う、うん………あ、あの…………」

 

「なに?」

 

「しずくで……いいよ…………呼び方。

 

「ふふっ、分かったわ。なら、しずく奥でお話ししましょ?」

 

「あっ、わっしーだけずるいっ!ねぇねぇ!私もそう呼んでいい!!??」

 

「………………コクッ」

 

「やったぁぁぁぁぁぁ!!!じゃあじゃあ、お話たくさんしよっ!!」

 

そういうと、しずく、東郷、園子の三人は奥に行き、今まであったこと、三ノ輪 銀との思い出、お互いの御役目について話をした。話をして、泣いて、笑って、三人が共感したりなどした

 

「あぅ、もう日が暮れてきたよぉー、バスとかの時間もあるしこれでお開きだね……。」

 

「もう、そのっち。またしずくちゃんの予定が合えば話せるでしょ?」

 

「それもそうだね!!なら、またお話ししようね!!」

 

「ん…………またね……しようね。それじゃあ…………行くね……お邪魔しました……。」

 

しずくが名残惜しそうにそういうと、二人が笑顔で

 

「うん、またね」

 

と言った。

そうして二人と別れたしずくは、バス停に行った。そして、バスが来るまで今日あったことを目を閉じて思い出していた、それはしずくにとってとっても楽しいことだった。そう今日の思い出に浸っているとバスが来たためバスに乗った

 

「今日は…………楽しかった…………ふふっ……z…………!……眠い……シズク……変わって…………」

 

そうしずくが言うと、跳ねてる髪がさらに跳ね上がり、目には鋭い眼光が宿った

 

「いや、対して疲れに差はないよな!まぁいいけどさ!」

 

そうしてしずくはシズクと替わりゴールドタワーまでバスに乗っていった。

 

「さて、降りるか」

 

シズクが降りたあとバスの運転手が

 

「んっ!?あの子乗ってきたときとだいぶ雰囲気、違うくないか?疲れたのかな、帰ったらさっさと寝るか」

 

シズクはそんな運転手を尻目にゴールドタワーに入る。するとそこには巫女、国土亜耶がいた。

 

「げっ……なんで、お前がいるんだよ?」

 

シズクには、夕食時のこの時間帯にわざわざ玄関のホールにいるのかが分からなかった

 

「それはですね。朝出ていくのは見てたんですけど雀先輩の言うことがやっぱり気になってこうして待っていたんですよ、シズク先輩。」

 

まさか亜耶が自分を待っているだなんて思ってもみなかった

 

「なっ!?……だからって、ホールで待たなくてもなぁ。食堂とかで良かったろ?」

 

「シズク先輩がちゃんと帰ってきたか、一番に見ようと思ったからですよ」

 

「///カァァァ……そうか、ありがとよ。国土」

 

「えへへ、はいっ!」

 

「そんじゃあ、食堂いくか」

 

「はいっ!行きましょう!皆待ってますよ!」

 

そして二人は食堂に向かっていき、食堂の中に入って中にいる防人たちに挨拶した

 

「ただいまぁ」

 

シズクが帰ってくると食堂にいる三人がバッとシズクと亜耶の方を見て話しかけてきた。

 

「シズクが帰ってきたぁぁぁぁ!!ねぇねぇ!何もなかった!!??」

 

「別に何もねぇよ!!ってか、うるせぇよっ!」

 

シズクがそう言ったとき、亜耶が、うっすらと笑っていたのは誰も気づいてなかった

 

「!!メブゥゥゥゥゥゥゥゥ!!シズクに怒られたぁぁぁぁぁ!!!心配してあげたのにぃぃぃぃ!!メブゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」

 

 

 

 

 




ただただしずくと園子と東郷さんの絡みが書きたかっただけです。
感想あったらよろしくお願いします


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