評価が少し上がって、モチベが上がっている作者です。
感想、お気に入り登録もありがとうございます!
いい意味で、皆さんを裏切れたらと思っておりますが……。まぁ、どうでしょう……。
「……。」
──ハァ、ハァ、ハァ、ハァ
結論を言おう。俺は、死ななかった。
自らの中に侵入した異物に、俺は勝ち、そしてそれは、この施設の中で初めての事だったらしく、俺の実験をしていた根のやつは、それはまあ、本当にお前忍か?と言いたくなるくらいの喜びようだった。
その後の指示なのか、一旦熟成でもさせたいのか、しばらくの間、俺は何もされなかった。
この期間は俺にとって、最高の時間となった。
おそらく、この薬に耐えた時点で、俺の精神は崩壊してる算段だったのだろう。加えて、あの後の俺は、全く喋らず一日中壁際で黙って座っているだけだったため、一層、精神崩壊の信憑性は高まっていた。
まぁ、こんなに喋れてるんだから、そんなわけないんだけど。
この実験に耐えた俺は、俺の中に適合した(らしい)異物の正体を突き止めようとしていた。根の奴らがやることなんだから、絶対に弱くなるような物じゃない。であれば、俺が逃げるために使えるものかもしれない。
そう、見込んで。
「全然わかんねぇな……。不死の力とか、そういう事じゃないのか?」
最初に疑ったのは、延命とか不死とかそういう力。俺に適合したその力を、黒幕に移植して同じ力を得る、みたいなこと、考えそうじゃん?
でも、心臓とかそういう血管系に、何かが侵食したみたいな形跡はなかった。
なりを潜められていたらどうしようもないけど、今も、異物の感じはあるってことは、感知出来なくなるわけじゃないらしい。
「後は……、チャクラか?」
でもチャクラの変化ってなんだ?チャクラがめっちゃ増えるとか?……これ以上、増えてもなぁ。
「……!!」
「“禁”!!」
──今日から再開か。
いつも通り、視界を何かの術で奪われる。
「……。」
「来い。」
──!?
いつもなら、入ってこない牢の中にまで、監視の忍が入ってきて、腕を掴まれた。
そうか……。俺は今、精神崩壊してる状態なんだっけ?
……もしかしたら、これは使えるかも?
───────────────────────
「やはり耐えたか。」
「はい。初めての被検体です。」
いつも通り、固いベッドの上に寝かされた。しかし、今日は、いつもなら感じない新しいチャクラを感じた。
「最終段階だ。」
「“解”!!」
「!?」
突然、術が解かれて視界がクリアになる。
視界捉えた相手を……、
「てめぇっ!?」
「“写輪眼”!」
「!?」
叫ぶ前に、そいつの持つ目・写輪眼の幻術にかけられた。
いや、正しく言おう。
『かけられたフリ』をした。
……。危ねぇ!!反射的に幻術解いちゃったよ!?
幻術を解く力は、俺の場合は先天的なもので、すぐに使えるようになった。その力を、まさか反射的に使ってしまうとは……。
「かかりましたかね?」
「うちはの幻術だ。かからないわけなかろう。」
しかもここにはチート付きだぁ……。
幻術にかかれば、流れるチャクラは乱れるし、写輪眼はその流れも見ることが出来る。それが全く読まれてないということは……、
……そういうことだ。
「では、始めますか。」
「あぁ。
波風ハルト、着いてこい。
そして儂の前で、その力を証明して見せよ。」
やっと会えた。
やっと見れた。
全ての首謀者であり、黒幕。
「ダンゾウ様。」
──志村ダンゾウ
根の設立者であり、シスイやイタチを闇へと葬った張本人。
連れていかれたのは、俺が閉じ込められている牢よりもさらに深い地下。
──なんだ、これ……。
眼前に広がっていたのは、エメラルドの液体に入れられたたくさんの小さな子どもたち。
「過去の失敗作を残しておいて、正解だったようじゃな。」
「こいつらと、被検体を戦わせます。」
面のやつととダンゾウが、何やら話し終えたあと、ダンゾウは再び俺の方を向いた。
「よいか。お前は今から、こやつらと戦う。
お前に適合した力が本物なら、その力を見せてみよ。」
──つまり、殺し合いをしろと。
話によると、俺と同じ実験をされた忍たちと戦って、その力を見せてみろということらしい。……俺自身、どんな力か分かってないのに、なんて無茶ぶりだ。
「本気で殺しにいかなければ、お主が死ぬ。そうなった時は、お主がそこまでだったということだ。」
……どこまでも腐ったヤツらだ。
可哀想だが、情を捨てるしかない。
お前が俺に与えたこの未知の力が、
お前を必ず苦しめることになる。
いや、必ず俺が、そうする。