今年、最後の投稿になります。
2018年、ありがとうございました!2019年もよろしくお願いします!みなさん、良いお年を!!
「さぁ、三代目火影。どちらを選ぶか決まったか?」
木の葉を見渡すことの出来る、最も高い建物が火影の執務室である。
普段であれば、火影とその側近、そして関係のある忍のみが立ち入りを許されるる場所は、今は岩隠れの忍に占拠されていた。
三代目火影・ヒルゼンの実力であれば、このような事、造作もなく片付けられるのだが、アカデミーの生徒を人質にとったと言われ、手出しが出来なくなっていた。それが偽りかもしれないが、真実かもしれない。
木の葉の将来を担う若い忍を、ヒルゼンは見殺しに出来なかった。
「早くしなければ、アカデミーを爆破する。
されたくなければ、木の葉に捕えられている岩隠れの忍を解放してもらおうか。」
「奴らは木の葉に害を与えた罪人であるぞ。裁かれず、みすみす返すと思うか。
それに、そちらが爆破するならばこちらもお前たちに返す理由はなくなるというわけだ。」
さっきからこの調子で、全く話が進まない。ヒルゼンは、この程度の会話で時間を稼げるのであれば構わないのだが、岩隠れの忍の交渉のレパートリーがあまりにも少なすぎることが気にかかった。
──誰かにやらされているようであるのだ。
今回の襲撃の手口も気になる。
まるで木の葉の警備が手薄であることを知っていたかのように、そして、木の葉の地形を熟知していたかのように抑えるべきところを抑えて木の葉を襲撃してきた。
戦争期で国同士との国交が少ない、ましてや、渦中にある岩隠れとの国交など断絶しているに等しい。そんな中で、こんなにも手際よく木の葉が襲われたことがヒルゼンは気になっていた。
「(それもこれも、この状況をどうにかしなければ解決せんのぅ。)」
上忍やアカデミーの実力者でさえ出払っている、八方塞がりのように思えるこの状況で、ヒルゼンには一つだけ考えられる光があった。
明確に実力を見たことはない。血筋を信じているのかと言われれば、否定もしきれない。
それでも、里の長である自分に己の意見をはっきり述べるその若い忍に感銘を受けていた。
「(誰かが来るか……、それとも……」
未知の忍にヒルゼンは僅かな期待をよせ、
──ガシャーンッッ!!!
──ボンッ!!!
「なんだっ!?」
その期待は目の前で現実となる。
執務室が真っ白な煙に覆われ、視界が奪われる。殺られるまいと岩隠れの忍がクナイを投げるが、ヒルゼンはそれを防ぐことなく、後退していた。
─していた、決して自らの意志でした訳では無い。煙が充満してすぐに、腕を引っ張られたのだ。
「“晶遁・紅の果実”」
煙が晴れ、ヒルゼンの目に最初に入ったのは乱反射する、ピンクのガラスに映る自分であった。
すぐにそれが忍術であること、そして、目の前の忍が発動していることを理解した。
風になびかせる父親譲りの黄色い髪と、振り返ってこちらを見る母親譲りの空色の瞳。
──波風ハルト
若き天才忍者が、ヒルゼンの期待通り現れた。
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「大丈夫ですか、三代目!」
「シスイか……。すまんの、助かった。」
「!!
いえっ!!」
アカデミーでは迫害されたから、礼を言われて嬉しいんだろうな。そんな、ぱぁぁ、って聞こえそうな笑顔向けなくても……。
シスイが窓から投げた煙玉と一緒に、術式を組み込んだ俺のクナイをも執務室に一緒に投げ、飛雷神でとんだ。
まさか、何も見えない状態でクナイを投げられるとは思わなかったけど、シスイが咄嗟に三代目様を引っ張ったのを見て、術を発動した。晶遁が見られたのは……仕方ない。
俺が結晶に触れると粉々に無くなる結界。煙が晴れ、六人ほどの岩隠れの忍が現れた。
「……てめぇら、どっから来やがった!!!」
「お前らが襲ったアカデミーからだよ!!今頃、お前らの仲間はアカデミーで捕まってると思うぜ?」
「なっ!?」
叫んでそのまま、シスイが三代目様に色々と話しているのをみて、説明は任せることにした。……不備があったら後で言えばいい。
「どうすんだよっ……、」
「ってか、なんでうちはの奴がいるんだよっ。」
「知るかっ、そんなこと!」
明らかに焦っている岩隠れの忍。だが、大丈夫だろっと言った忍の言葉で、全員が急にやる気になった。
「こんな餓鬼が、二人来たところで何になるってんだ!」
「少なくともアカデミーは既に無事だということですね。」
「そういうことじゃねぇよ。」
「……どういうことだ。」
三代目様も何かを察したようで、チャクラが高まっている。
「木の葉を襲うってのに、俺らだけで、しかもこことアカデミーしか襲撃しないわけねぇだろ!!」
──ドガーーンッッ!!!
「「!?」」
窓から見える木の葉の里から黒い煙が上がるのが見えた。
「早く決めねぇと、大事な里の奴らが死ぬぜ?」
勝ち誇ったように岩隠れの忍が笑う。里を守る忍が一人もいない訳では無い。それでも、すべてを対処できるほどの忍もいない。
三代目様が解放を決意しようとした時、
「敵の本拠地に攻めいるのに、僕ら二人で来るわけないじゃないですか。」
横槍を入れるように言った。
や、普通に考えてアカデミーとここにいる人だけで攻め入るなんて思わんよ。てか、攻め入ってたらだいぶアホだよ。
「木の葉には里が誇る、
“警務部隊”がいるんです。」
先程、黒煙が上がった場所から、人が運ばれているのが見える。うちは一族によって、里の人たちが安全な場所に運ばれ、岩隠れの攻撃を防いでいた。
「ハルト、礼を言うぞ。」
「こちらこそありがとうございます、フガクさん。」
執務室の入口から入ってきたのは、警備部隊隊長であるうちはフガクと、俺が頼んでうちは一族に全てを話した弥白であった。
「三代目、里の安全は我らが守っております。奴らの交渉に答える必要はありません。」
「うむ、そのようだな。」
岩隠れの忍が後退しようとするも、挟まれていて逃げることが出来ない。
「っ、なんでうちは一族がここにいるんだ!!」
突然、弾かれたように叫ぶ。
「……どういう意味だ。」
「うるせぇ!
最初から全部嵌められてたってことかよ!」
「うちは一族は来ないって言ってたじゃねぇか!!」
──誰に言われた
誰もがそれを聞こうとした。しかし、
「!?」
「なんだよ、これっ!!!」
突然ら岩隠れの忍の身体に何かの術式が浮かび上がり、だんだんと身体が膨張していた。
「シスイ! わしの後ろにおれ!
ハルト!! 下がるのだ!!!」
大人たちがその術が時限爆弾のような術だと気づき、構えだす。しかし、俺はそこから動かなかった。
「ハルト!!」
シスイが叫んだのが聞こえたけど、俺はここで爆発させるのを防ぎたかった。
そして、試してみたいこともあった。
「弥白。」
『わかった。』
弥白と対角線上に立って、岩隠れの忍を俺と弥白の直線を直径に形成された半球に閉じ込める。
「『“
それは弥白と考えた、あの九尾を封印するためのオリジナル術。チャクラ性質を結界に流し、鍵をかける封印術。
今は、俺と弥白の共通性質である“雷”の性質を地に手をつく形で二重に流した。
透明だった封印の膜が、紫色がかる。そして、
──ドガーーンッッ!!!
分散するはずの破壊の力が、一点集中で爆発した。
毎度毎度で、うざいかもしれませんが……。
地雷だった方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません。
お読みいただきありがとうございます。
2019年も一週間投稿を目指していきます!