どれもとても嬉しい限りです!
今回も、みなさんの期待を裏切らない内容であることを祈っています。
「あそこで、悠々と見てる餓鬼は誰だよ!!」
始まりはそんな言葉だったか。
多分、クラスの中で一番実力があって、なおかつ一番威張っていたやつなんだろうな、とすぐに分かった。
散々、周囲を馬鹿にして、そんなクラスの前で初めて負けたところを晒したのだから、八つ当たりしてるのだろう。
……だからって、俺にしなくても。
「あんなチビが、なんでこんな所にいるんだよ!!」
「チビで悪かったな。」
あ、やべ。声に出しちゃった。
「ハルト!?」
「いい度胸してんな。来いよ、俺が手合わせしてやるよ。ちゃんと手加減もしてやるぜ?」
「ハルトはまだアカデミー生でもないんだぞ!」
「ここにいるからにはそれなりの覚悟があるよな?」
え、何?挑発されてんの?俺。
忘れないで欲しい。
俺は、見た目は3歳児だが、中身は原作知識ありありのガッツリ大人だ。なんの努力もしてないのなら、言われてもしょうがないが、少なくともお前よりはやってる。
「わかりました。お願いします。」
「ハルト……」
「「……。」」
カカシ先生と父さんにすごい見られてる気がしたけど、止める気は無いようなので関係ない。というより、ここまで来たら、俺の実力を知ってもらういい機会かもしれない。
そんなこんなで、俺は今、アカデミー生の一人と向き合ってる。
もちろん武器は禁止で、体術だけ。と言っても、俺のことを知らない人は、その体術ですらやってないと思っていると思うが。
……まぁ、そんな訳はない。
「僕が危険だと思ったらすぐに止めるからね。
じゃあ、始めっ!!」
「くたばれ、クソガキ!」
合図と同時にまっすぐ突っ込んできた。アカデミー生ならもう少し冷静に戦えよ……。
──パシッ!!
「!?」
「!!」
「……!!」
向かってきた手首を軽く横に弾き、よろけたところに横から蹴りを入れた。
手でガードしたようだが、押されて後退し、少し気を抜いたところを見逃す俺ではない。
すぐに間合いを詰め、パンチをくり出す。当たって重心が偏れば、どんなに体格差があったって、脚を払える。
脚を払えば、支えるものがなくなり、そのまま重力に従って倒れるだけ。
「甘ぇな!!!」
「おいっ!! 武器は禁止だろ!!!」
オビトがそう叫んでいた。
俺の前で倒れたのは分身で、背後の木の上からクナイが投げられた。
父さんの方を見たら、……助ける気は無いのかな??
まるで、「お前なら大丈夫だろ?」と言わんばかりの笑顔でこちらを見ていた。
「まあ……、いっか。」
さっきまで授業で使っていたのであろう、木に刺さっていた手裏剣を抜き、クナイに当てて相殺した。
「なっ!?」
「おぉ……、」
勢いを失い、落下するだけのクナイを空中でキャッチし、近くの木を蹴る。
──チッ
完全に背後をとった。木の上のため、他の人からある程度の距離はあった。
「アカデミーで習ったでしょ。
ルールや掟を破るやつはクズだ、って。」
「!?!?!?」
「そこまで!!!」
小さな声でそう囁いた後、タイミングを見計らったように、父さんが止めの合図を言った。
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「……。」
あの後は俺が出ることもなく、カカシ先生たちとアカデミー生が組手をしていたのを見ていた。
それでも、時折、女子生徒たちが「すごいよねー。」と俺の方をチラチラ見ていたのは、すごく気になった……。
「ハルト。どうだった?」
帰りはゆっくり二人で帰っていた。
「楽しかったよ。カカシさんたちの動きを見てるのも、勉強になったし。」
「……。」
そう言うと、突然、黙られた。
変な事言ったかな……、と思って父さんの方を見ると、
「ハルトって三歳だよね?」
「……そうだよ?」
本当のような、嘘のような……。
「ハルトはどうしたい?」
「……。」
「ハルトの実力なら、アカデミーどころか中忍も行けるんじゃないかな?」
いやいや!すらっと下忍をとばさないで!?
と言いつつも、確かにアカデミーに入学したいのは山々だった。独学じゃ限界があるし、何より、忍になれば実践が積める。この時代だし、年齢なんて関係なく、きっと本番に出してくれる。
それでも……、
「僕なんてまだまだだよ。だから、アカデミーはまだいいや。
父さんが暇な時に、修行つけてくれたら嬉しいけど……。」
「もちろん、いいよ。分からないことがあったら、聞きにおいで。」
「うん!ありがとう!!」
アカデミーにはまだ入れなかった。
俺にはどうしても一緒に入学したい奴がいた。
三歳児とは思えない記憶を持ってるとはいえ、現時点で、俺と組めるのは一人しかいないと思っている。
「後、三年たったら入学するよ。」
「ん?三年??」
うちはシスイ。
あいつしかいない。というより、あいつに俺を選ばせるくらいの忍になりたいと思った。