“平成”が終わります!!
後14時間後には“平成”じゃないなんて……、なんか不思議な感じですね。きっと、私自身が何か変わるということはありませんが。
平成最後の日!って思って投稿しました!
令和最初の日!って投稿出来たらいいな、なんて思ってます。
「外部の者かな……」
「そうだね。 もし楼蘭の民なら、傀儡に攻撃されているのはおかしい……」
街の中を急ぐ四人。カカシ先生がいなくなって、実質フォーマンセルを組むことになった俺たちは、今現在、激しいチャクラのぶつかり合いが起きている街の中心部へ向かっていた。
―――そうだ、と本能が俺に告げる。
もちろん、そんなこと言えるわけがないが、俺にはこのチャクラが誰なのか分かったよう
な気がした。そしてそれが正しければ、物語が動き出すという訳だ。
―――ドガーーーンッッッ!!!
再び響き渡る轟音。遠くても感じる、乱れているチャクラ。
「あれか……」
「随分と目立つ恰好だな。 潜入……という訳じゃあ無いのか?」
「……あの額当て、木の葉のものじゃないか?」
そしてそんな遠くから、よくもそんなにも小さいものが見えるものだ。額当ての模様を言い当てたのは父さんだが、だからといってこんなに遠くから場所を特定して格好まで見えるなんて、シビさんとチョウザさんもまぁまぁ気持ち悪い。
「木の葉の忍が、父さんたちの部隊以外に来ることは聞いてないよ」
「でも、木の葉の額当てが乱用されているとは考えにくい」
「じゃあ……」
「うん、助けに行こうか」
「「「了解」」」
分かっていた応え。助けに行くことは、決まっていた。
それでも、父さんの口からそれを直接聞くことは、俺にとってなんだか特別な感じがした。
―――ドガーーーンッッッ!!!
「木の葉の額当てはしているけど、万が一のことも考えて顔は割れないように。」
「分かってるよ、心配するなミナト。」
おそらくナルトが落下して行った場所に、ほぼほぼ垂直に急降下していく。
―――これ、間に合うか?
真上から見たナルトと傀儡の距離は、急降下しているとはいえ、間に合うかどうか微妙な距離だった。
「……俺が、木の葉の忍を救出します。 皆さんで、傀儡の足止めをしてください。
「ん! 分かったよ」
多分、父さんも間に合うかどうか心配する距離なんだろう。何をするかを言わなくても、直ぐに二人の背中にとんだ。
「じゃあ、とぶよ。 降りたら、二人とも頼むね」
父さんがそう言うと同時に、俺と父さんはチャクラをおもいっきり投げる。父さんはほぼ真下。俺は……
「くそっ!!」
―――シュンッ!
「!?」
チャクラ刀を構える、ナルトの横に。
……忘れてた。ナルト、俺よりでかいじゃん。
まぁ、関係ないのだが。軽々とナルトを抱え込み、再び跳ぶ。少し高いところにとんだため、父さんたちが傀儡たちを追い返したのが見えた。
「誰だってばよ!?」
俺を見てそう言うってことは、おそらく原作の世界からきたナルトなのだろう。成長したからといって、チャクラの本質が変わる訳では無い。俺のチャクラを認識できないということは、そういう事だ。
―――あぁ、ようやく会えた。
俺が強くなろうと決めた要因。俺が守りたいと誓った相手。
「心配するな。 俺たちは敵じゃないよ」
座り込んでいるナルトの頭を撫でる。呆然とするナルトを笑って見ていた。
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「な、何するんだってばよ!?」
「あぁ、ごめんごめん」
大量の傀儡に襲われて、不本意ながら足を怪我して動けなくなったところを、突然助けに入ってきた四人の忍が見えた。
そして、そのうちの一人が俺のことを抱えて連れ出してくれた訳だが……
明らかに俺よりチビの忍に頭撫でられたってばよ!?……木の葉丸と同じくらいか??
「い゛っ!!」
「応急処置するから動かないで」
そう言うと、そいつは俺の足に手を当てて治療し始めた。
「お前ってば、医療忍者だったのかよ」
「ん? 違う違う。 出来るようになっておくことに、デメリットはないから覚えただけだよ」
「……」
サクラちゃんと比べてもこいつの腕がいいことは分かる。それに、さっき助けて貰った時の動きも無駄がなかった。
こいつ……すげぇ強ぇ?
「大丈夫かい?」
「はい、応急処置は終わってます」
さっきの傀儡の大軍を相手していた奴らも戻ってきた。
「君は……木の葉の忍だね?」
「お、おう。
「その質問には応えられない。 でも、僕達も木の葉の忍だ」
面の下から木の葉の額当てだけ見せられた。
「じゃ、じゃあ、ここはどこなんだ?」
「ここは楼蘭だよ」
「楼蘭!? そんなはずねぇってばよ!!」
少なくとも俺の見た楼蘭は、こんなにたくさん建物があったりはしなかった。でもまぁ、傀儡がいるっていう点では同じなのか……?
「詳しい話をしている暇はない。 君には、僕たちが任務を終えるまで、街の外に出ていて欲しい。
任務が終われば、話せることも増えるだろう」
「え、えぇ……?」
「では、僕が彼に付きます」
多分、この四人の中じゃ隊長を務めている(と思う……)
「我々の任務は三人で充分かと」
「んー、そうだね。 じゃあ、君に任せるよ。出口まで頼むね」
「分かりました」
ものすごーく自然な感じで決まってったから、思わず呆然と見ていた。
「えっ、やっ! 俺ってばこんなガキに守られなくても、大丈夫だってばよ!!」
「さっき君を助けたのは俺だけどね」
「ぅぐ……っ」
「それに彼は君より強いよ。 心配しなくても足を引っ張るなんてことはしないさ」
「そ、そうなのか……?」
この
……って!俺ってば、なんでこんなに話聞いてるってばよ!?
「出口、こっちだよ?」
「うおっ!?」
「任務終わるまで、楼蘭から出ていて欲しいって言われたよね?」
「……そんなこと出来ねぇってばよ。 俺と一緒にこっちに仲間が来てるはずなんだ。 その人を探さねぇと……」
結局俺の意見は通らず、隊長(だと思われる)
あの兄ちゃんは強いとか言ってたけど、俺はこいつに構ってる暇はねぇ。ついて来れないだろうスピードでその場から逃げたはずだったのに……。
「……なんでいるんだってばよ。」
「ん? 気にしないで。
ちなみに君の仲間がいる場所で、思い当たるところは?」
「……、」
「無いんだね」
「う、うるせぇってばよ! 出ちまうよりは見つけられるだろ!」
「んー、それは困ったなー」
「何が……!」
―――何が困ったのか、そう聞こうとして思いとどまった。
こいつはあの
力づくで、連れてくつもりかっ……!?
「じゃあ、この場所を一番知っている人に聞きに行こうか」
「……は?
お、俺を連れ出すんじゃねぇのかよ?」
「連れ出して欲しいなら、連れ出すけど?
まぁ、あちらの任務を邪魔しなければいい訳だから。 それに……、」
「それに?」
「んー、なんでもない」
「??」
そんな緩くていいのか……。
「……ここを一番知ってる奴って誰だってばよ。」
「んー、あの人とか?」
そう言って、やつが指さした方向にある高い塔を見ると同時に、下から大歓声が聞こえた。
「ここをよく知るには、ここの一番偉い方に聞くのが一番早いんじゃない?」
「……、」
ちょっと思考が止まった。
―――可愛いなぁ
『!? ……どういう意味だ?主……』
「んー? いつかわかる日が来るよ。 今は内緒」
『……楽しそうでなによりだ』
「ありがと」
見たことない主人の姿に驚いている弥白であった。