ゴールデンバウム銀河帝国は、古代だったのか中世だったのか。封建だったのか。
ローエングラム帝国は近代になったのか。なら自由惑星同盟は。
パルパティーン帝国は。
『真紅の戦場』の諸国は。『老人と宇宙』のコロニー連合は。
他のあらゆる作品の国。どの段階にあるでしょう?
本当に近代と言える国は?
ゴールデンバウム帝国ではなく、かなり極端な「もし」ですが、もし今地球に唐帝国と東ローマ帝国の平均ぐらいの生活の人が暮らす新大陸が発見されたら、そこは古代とされるでしょうか中世とされるでしょうか。「小説家になろう」でよくある中華風の国や、「ナーロッパ」といわれる剣と魔法の王国とつながったら、のほうがまだ想像しやすいかも。
そういうと、日本も、アメリカは何でしょうか?
日本は近代になってない、個人が自立していない、とずっと左側の批判者から言われます。
その古代、中世、近世、近代、現代という枠……それ自体が、銃の歴史やキリスト教神学の中の予定説の歴史のように、歴史です。
中世という言葉自体が、「中世的停滞」というルドルフ以前の銀河連邦の退廃を表現するキーワードでもあります。
暗黒時代というイメージもとても強いです。
歴史の歴史に戻すと、上述でもありますが、歴史は奴隷化光線のような人間支配精神兵器であり、要塞のように、超兵器『スターキング』のディスラプターのように取り合って戦われるものです。『火の鳥 ヤマト編』のように。
2023年10月の今もロシアとウクライナが、歴史・世界観を賭けて殺し合い、多くの人が拷問にも耐え、抵抗と民族・国家アイデンティティを砕くべく洗脳と虐殺と強姦を続けています。同様な残忍な戦争は中国各地でも、中東でもアフリカでも戦われ、血を流さぬ戦いも多くあります。
『サピエンス全史』が語る、人間が150人程度の生来の限界を超えてこれほどの数に増えエネルギーと資源を使えるのは、物語でまとまるから。
物語、歴史と限りなく近い。
その多くは、金型に粘土を、いや砕きながらプラモデルを押し込むような残酷さもあります。ギリシャ神話に、ある山賊が旅人をつかまえ、寝台に寝かせて寝台より短ければ体を引き伸ばし、長すぎれば切り落として殺した、というように。
人間を徹底的に規格化する、破壊するのが軍隊などの本質である……近代以前からも、全体主義の本質、人間の根源的な情です。
歴史もまた、古代、中世などの枠に無理やりねじこむのです。
日本以外にも、たとえば中国から日本の仏教の一部で、釈迦の時代から正法の時代……で何年から末法……という区分があります。
黄金の時代から銀や青銅を経て鉄の時代、という神話もあります。
もちろん、暦について以前考えたように、年号もある意味時代区分です。中国では春秋戦国という時代もあり、それは日本の戦国時代に言葉が移ります。
古代と中世。この言葉には、とんでもない歴史が絡みます。
恐ろしい言葉です……たとえば中国の、唐が古代だったか中世だったかでとても深刻な論争があったりするのです。
古代、中世、という言葉自体、今の中学校教育でどうなっているのか筆者は知りません。
そのような分け方自体、西洋の歴史学を真似て日本風にしたものでもあります。どの程度真似るかも多くの議論がありました。
明治時代の日本は漢文での学びの延長としての東洋史、日本史、そして西洋史と分けました。
さらにマルクス主義の独特の歴史の影響もあり、それこそ近代化した日本が何なのか、で恐ろしい論争が起きたりもしています。日本で革命を起こすために、日本が今どの段階なのか理解する、そして直接革命を起こすか、それとも二段階……などと。それは日本の共産主義の中心的な問題なのです、おぞましいことに。
その論争には、スターリンや毛沢東の命令やその周辺の権力闘争が凄まじい力で常に影響します。そんなことが、「日本が何なのか」に少なくとも何度もペンキをぶっかけたのです。
ましてロシア史がどれほどねじ曲げられきったものか……
日本が学ぼうとした西洋史。それも、近代化し巨大な人種の傲慢さがあり、さらにキリスト教の影響も強い西洋列強のものでした。
まず西洋の少し過去では学問自体が徹底的に、キリスト教の一部です。哲学すら神学のはしためと言われるほど。
キリスト教はそれ自体、普遍史と呼ばれる歴史を持ちます。旧約聖書の創世記に描かれる神による七日間の創造、それからアダムとイブ、ノアの洪水……イエスの死と復活、昇天……そして新約聖書のヨハネ黙示録に描かれるハルマゲドン、イエスの再臨と永遠の神の世界に終わる物語が。
問題なのは、聖書の中では首長の系図も書かれています。新約聖書の福音書にも、イエスとその父から順にさかのぼり、旧約聖書に描かれる英雄たち、そしてアダム、神に至る順番の名前があります。ちょうど日本の歴代天皇、神武(じんむ)綏靖(すいぜい)安寧(あんねい)……のように。
それぞれ何歳で死んだか書かれているので、三千年かそこら前にノアの洪水、というような計算が出ます。
それが、いろいろなことと矛盾するのです。
生物学。進化を理解すると、生物が進化するには何十万年もかかる。
地質学。地層が曲がり、アルプス山脈の頂上に貝の化石があり、海の底にたまった泥が圧縮されて岩になる。何万年どころじゃなく時間がかかる。
エジプトの墓地の文章を読めるようになる。合計すると合わない。
中国の史書の翻訳。とても長い時間の精緻な史書、これまた計算が合わない。
文献そのもののより深い研究。聖書はいくつものテキストをまとめたもので、多くの写本の違いがある。重要とされていた書物が偽作だと判明することも多い。
そして新大陸。聖書のどこにも書いていない。この先住民たちは、誰の子孫なのか……ノアの息子たちからどんな系譜で。
それらすべてを無視してしまうこともありましたが……
キリスト教と戦った近代学問・科学の一部としての歴史学。それでも、人種という傲慢、近代そのものの宗教に近い精神を支配したがる面、国家という新しい宗教に似た機能・強い物語が求める狂信的な忠誠……それが歴史そのものに影響を与えました。
本来、ヨーロッパ、その中心となったイギリスやフランスは辺境でした。
古代ローマ帝国の中でもかなり新しく編入され、大穀倉のエジプトやカルタゴに比べ重視もされていない地域でした。だからこそ見捨てられたのです。
ずっと、東ローマ帝国とペルシャ帝国、そしてイスラム帝国が高い文化、圧倒的な大人口を誇っていました。
それでも、ヨーロッパはその現実を否定しました。古代ギリシャから古代ローマ、そしてヨーロッパ、と歴史の中心が続いていたのだ、としました。白人優越の歴史でもありました。
その結果、たとえば古代ローマからヨーロッパ独自の支配システムであった封建制、そして絶対王政から革命で近代、という流れが唯一の正しい流れとして、中国も日本もインドも、他のどこもその正しい流れをゆがんだ形で歩んだのだ、としようとしたのです。
剣道の修業をしてきた人がいる……それはフェンシングの変形なのだ、と言葉でやってきたこと、剣道の歴史すべてを否定し、動きも否定して無理にフェンシングの足さばきを強制するように。
進化論の解釈として、ダーウィンもまともな進化科学者もすべて否定する、人類が万物の霊長でありすべて序列化される、というように。それこそアリストテレスなどが人間・動物・植物・鉱物などを魂の有無などで序列をつけたように……それは先住民の虐殺奴隷化、また無論無麻酔での動物の解剖、子供の苦痛の無視など多くの残虐行為にもつながりました。
さらに、マルクス主義という巨大な異物が生じ、爆発的な影響を与えました。独自の枠組みを歴史全体、ロシアも、トルコも、日本も、中国も、その枠組みで考え学ぶように凄まじい暴力と権威と説得力で強制したのです。
絶対正しい、普遍的、唯一の真実だ、と。ロシアでも、中国でも膨大な人の拷問惨殺もあったほどに。
マルクスその人も大英図書館で学んだ、量子論も損失回避バイアスも知るはずがない、西洋の人種偏見や軍事訓練、キリスト教神学、ギリシャ古典の知識を大量に詰め込まれてそれが発酵して出てきたものにすぎないのに。
日本での論争、中国の中世をめぐる論争もその一部にすぎません。
……もし筆者に、十分なマルクス主義・マルクス主義の歴史学の素養があって『銀河英雄伝説』を読めば、おそらく様々な影響を読みだすことができるでしょう。
別の本で『スタートレック』と、ニューエイジなど、また消費社会との関係を読んだこともあります。
さて、その西洋歴史の枠組みの中で、多数の騎士たちが小さい所領を統治し、たがいに戦ったり、王の命令で集まって戦ったりした時代があったようです。
それに似た歴史が日本にもありました。
さらに、後にですが、近代化を達成した西ヨーロッパと、多くの失敗の中唯一成功している日本が、同様な歴史、封建制・中世がある……それが注目されました。
よく見るとトルコでも騎兵に領土を与える制度はありますが。
剣と馬、といえば『ヴォルコシガン・サガ』であり、『ギャラクシーエンジェル』もそれに近いようです。どちらも宇宙レベルの災害で惑星が他の星と行き来できなくなり、人口も文明も維持できなくなった結果です。
他にも多くの、古代文明が滅亡して、という作品があります。
『銀河英雄伝説』には「貴族」があります。
『ヴォルコシガン・サガ』の「ヴォル」も。
『ギャラクシーエンジェル』のタクト・マイヤーズも実は貴族です。
『タイラー』のラアルゴン帝国も貴族制です。
『ガンダム』宇宙世紀、特にジオンは事実上貴族制に見えるのですが、違うようです。連邦側もいくつも有力な名家の名が出ます。後にコスモ貴族主義というものが出てきます。
『真紅の戦場』『彷徨える艦隊』など、極端に格差が激しく、それが世襲される諸国もあります。はっきりと貴族にはなっていませんが、事実上貴族である。
それらは近代西洋、イギリス・ドイツ・フランス・ロシアなどの貴族のイメージが混ざりあっているようです。
それぞれ、相続などのシステムがかなり違うそうですがよく知りません。
領土を統治している。領土を持たず、官僚や軍人として帝国に仕えている貴族もいる。貴族だと軍などでも出世しやすく、それが不満になる。
日本では、寺などで不入、警察も税務署も入れない、というのがありました。それもある意味貴族性・封建制の本質でしょうか。
皇帝に忠誠を誓っている……特に『銀河英雄伝説』では、ルドルフによって貴族制が作られているため、自分が貴族である、ということを保障してくれるのは皇帝の権力です。カストロプの乱などでは、確か旧アニメですが、帝国が「お前はもう貴族ではない」と言ってさらに敗北したら、すぐにこれまで鞭打っていた家臣たちに八つ裂きにされた、という描写もあります。
独自の軍事力を持つこともあり、ないこともある。『銀河英雄伝説』の大きい門閥貴族は巨大な艦隊を持ち、帝国艦隊そのものに拮抗しました。対照的に『ヴォルコシガン・サガ』では貴族の私兵を禁じる法があり、バラヤーから出て傭兵隊長になったマイルズもそれで処刑される寸前でした。その後も偽装任務としてでなければ傭兵隊長であることができず、軍を退役させられたら同時に傭兵隊長の地位も失いました。
独特の道徳。武人道徳であることもあります。それは下の身分に対する強い軽蔑・憎悪を含む、普通に見ればただの極悪非道であることもあります……『スコーリア戦記』や『さいはての銀河船団』などでそれが目立ちます。
「名誉」が強いことも多くあります。『銀河英雄伝説』の貴族も、アライアンスの軍人も、『若き女船長カイの挑戦』のシウダッド星の人も名誉にとてもこだわります。
『星界シリーズ』のアーヴ貴族は各家の家風をとても大事にします。
家族・血縁を重視し、その中で支配・服従と保護の関係がある。それは結婚や性の管理となり、自由恋愛の結婚を許さず、時には名誉殺人、わが子を殺すことさえある。同時に保護義務にもなる。
たとえば『ヴォルコシガン・サガ』で、テロリストの一員である自分のクローンに会ったマイルズは、即座になら自分の弟だ、お前の名前はマーク・ピエールと何代も前から決まっている、と呼びかけました。お前には自分の名前を決める自由もない、だが何としても保護する、と……クローンは兄弟だという母方・ベータ星の法道徳と、父方・バラヤーの貴族道徳が変に混ざっての感情・言動です。
領土の統治。以前検討したように、遠くの農地に皇帝が、直接行って自分で税を取り、犯罪者を逮捕し裁判し処刑し、反乱を鎮圧し、宗教祭事に参加し、堤防や道路の工事を監督するのは無理がある……通信と速度がともに無限でない限り。そうであったとしても、一人の皇帝にできる仕事には限りがある。
だから誰かに任せなければならないが、それは必然的に反乱予備軍を作る。事実上の独立国になってしまう。
中央集権の中国では、統治を任せる人と、軍を任せる人を分けることもあった……が、それをやると戦いにはとても弱くなる。その状態は、中世ではない……とみなされるのでは?
その配分システムが、特に日本とヨーロッパでは大きい変質があったようです。
ヨーロッパでは、古代ローマ帝国が東西に分かれ、西側ではゲルマン民族などを支配・鎮圧できず、帝国の形をとることができなくなりました。歴史教科書ではさまざまな王国の名が出てきます……統一しにくい、天然の障壁が多い大地が、いくつもの国に分かれました。後にはそれは言語の違いにもなります。
また、ヨーロッパの南側ではオリーブ油、北側ではバター、というような生活そのものの違いもできます。
それでいてヨーロッパ全体には、ローマ帝国とローマ教皇という権威が残っており、十字軍のようにある程度まとめることもできました。
日本……日本の、古代の終わりと中世の始まり、これはまだ理解できているとは言えません。
日本そのもの。
ユーラシア大陸の東岸の温帯に並ぶ、かなり大きい細長い列島。実際には北海道・樺太・千島と広がっているが、それを領域としなかった……当時の稲作の北限より北だから。ライフスタイル・作物が、実質的な国の境界となった。
大陸東岸、モンスーン、梅雨、台風と非常に雨が多い。風も強いことがあり、鑑真の苦闘が示すように海を渡ることがかなり困難。頑張れば泳げる英仏海峡と、わずかにだが大きく違う。
雨が多いこともあり森が多い。また、火山による肥料供給もダイアモンドが指摘しているし、サケの遡上による栄養供給もある。逆に川がミネラルを流し、多くの海流がぶつかり合う、世界屈指の好漁場でもある。
かなり新しく隆起した大地で、中央に急峻な山があり、比較的短い年月でそれが多数の、海に達する谷や、湖沼(多くは後に消える)をたたえる盆地となる。
海に達する谷は海の幸は多いが、海洋交通はそれほど簡単ではない。特に昔の技術では、遠州灘……長いこと退避できる天然の港がない、それだけでも海の難所となるほど航海が困難。
親不知で知られるように、海まで急な地形である地も多く、さらに雨の多さから木も多いので道路を作るのがとても不便。
歴史そのものは中国から見て相当遅れる。中国が三国志になって、やっといくつかの国があるような話が出てくる。
本来なら、一体になるべき地とは言えない、バラバラであるのが自然に見えます。
しかし、中国、「天下を統一する」という強い言葉・物語で動く文明の影響があったのか、古代の段階でかなり強い政権が生じました。
その時期でも、巨大な陵墓を多数作る土木工事・動員能力はありました。いくつかの古墳は世界最大級ですし、出雲大社など今は残っていない超巨大木造建築もいくつか確認されています。ただし、その能力は治水・道路構築にはあまり活かされていないように見えます。
日本は中国の律令制を真似ました。律令自体が、中国史の中では結構新しいと言えます……三国志の後の時代です。
また、日本の古代史自体、大陸とのかかわりが大きいようです。白村江の戦い……朝鮮半島にちょっかいを出し、唐・新羅の軍に大敗しました。そして攻めて来ると当然思われる唐から日本を守るために、水城を築き防人を集めました。戦うための軍事政権、という面も強かったようです。同時に、独自の宗教・呪術によって国を守る、という面も大きく、それに伝来した仏教、漢字という文字が加わって時間をかけて混ざりました。
特に東北・北海道方面の先住民を激しく攻撃する侵略国家の面もあったようです。
無数の、一つ一つが農地・豊かな山や海を含めた天然の城であった谷や盆地の豪族たちを集め、その力と財産を認め、支配する面もありました。
中央の貴族となった豪族もありますし、また地方を治める国司や、その部下となる豪族もありました。
律令の、公地公民・班田……本来は流民を率いる天下人が、荒れ果てた土地を自分についてきた民に分配するとしか思えない、ゼロから民と土地を作るシステム。それを強引に、すでに豪族が支配し、水田になる土地も少ない、海の幸山の幸など多様な収穫がある土地にあてはめようとしたのです。最初から無理でした。
単純に言えば、交通と通信。京都から青森・鹿児島まで行くのに何日かかるのか、と。鉄道も汽船も、舗装道路も自動車もなしに。馬ですら乗れる代物ではないでしょう。
中国やペルシャ、ローマは頑丈な道路を作り、馬の宿も整備して、高速で連絡します。日本ではそれは非常に難しい。海に囲まれていても、海路も不便。
あちこちの栄えた農地に分散した兵力を集め、投入するにもとても不便です。
豪族たちに、律令に合わない邪魔だから消えろ、というわけにもいきません。全国の豪族を全部皆殺しにできる移動力が高い軍事力などありません。貴族として氏姓・官位官職を与え、地方を支配する官職を作らなければなりません。
また、増えていく宮廷の人々の給料も必要とされました。
特に藤原氏などの強い貴族もあり、また大きい寺社も強い力を持っていました。退位した上皇、天皇の母親などもおろそかにはできません。
さらに開拓も始まりました。その開拓を奨励するため、律令制が本来許さない土地の私有・相続が許されます。そうなれば、どうしても凶作で税が払えない、で強い人から借金をしてそのかたとして土地を奪われ奴隷化される、という普遍的な流れが生じます。
荘園。強い人が私有し、相続され民ごと支配される土地。
税から逃れるために荘園、というのも。
後に、唐が攻めてくる心配がない、と判明して日本全体が大きく変質しました。世界的に珍しい軍備廃止・死刑廃止。
治安維持のため、律令に書いていないような職を色々と作りました。
別に理解していましたが、武士という独特の風俗・文化を持つ人たちは、征服された人たちの影響もある……別民族の戦士階級が統治体制をねじまげる、という面もあったようです。トルコ系、中東帝国の奴隷傭兵、ロシアのコサックなど、騎馬の能力を持つ別民族が国の歴史に食い込んで異物や支配者になる例は世界史のどこでも見られます。
それによって新しい秩序が……
これを始めようと筆者は、講談社学術文庫の『日本の歴史』5、6、単行本版の7を読みました。
それでもわからなかったことがあります。
平安時代に国司が赴任し統治していた国府、それに付属する国分寺。
そのほとんどは今、場所もわかりません。風土記も多くは失われています。
古代ローマのようにゲルマン民族に破壊された、またイスラムに破壊された、モンゴルに破壊された……三国志の黄巾の乱、唐の安禄山や唐の滅亡など流民と異民族に破壊された……そういうことがあったようですらありますが、それを聞かないのです。
何があったのでしょう。
土地があり、食べて生きる人がいる。多くは農業。その多くは自然に奴隷化される。
他の生き方をする人もいる。狩猟採集民も残り、混じる。中には騎馬戦闘技術が高いまつろわぬ民もいる。
海や湖、河原、山などで生きる人々もいる。
商人もある意味別の生き方をする人たち。
仏教・神道問わず、公式に認められる人たちも認められない人たちもいる。その多くは呪術によって想像以上に稼げる。
海外から入ってくる、別の習俗の人もいる。
そんな世界について、特に人の支配についてもっと理解する……
日本史。
東ローマ帝国。ヨーロッパの古代ローマの崩壊と中世の始まり。できればササン朝ペルシャ。
中国の唐や宋。
まだまだ最初の一歩でしょう。まだ何もわかりません。
ゴールデンバウム朝……その前の連邦は、「中世的停滞」、あちこちの星やその上の大陸が事実上独立する、バラバラの世界になっていたのでしょうか。
もしそうであり、ルドルフがそれを再統一したのなら、それは中世の次でしょう。近世というのも適切ではない、独自の名をつけるべきでしょう。
そしてその貴族たちに、どれだけの権利があったのか。ヨーロッパ中世の大領主、またフランス革命前後、革命前のロシア帝国と比べて。
食料生産。
金銀やその他金属の生産。それは木材消費で、塩と共通する。また木材がなければ船も巨大寺院もない。
馬の生産。武器や衣類の生産。
どのように税を取るか。
どのように徴兵し、武装させ訓練し、戦うか。
どのような国と、ゴールデンバウム朝や、アーヴによる人類帝国の共通性が多いか。
また遠い道を歩くことになりそうです。
といってもこのまま中世史に入るとは限りません。あちこちふらふら学んでいったりするかもしれません。