俺の名前はロートス・ライヒハート。とある超人集団で活動している、元死刑執行人だ。
今日も元気に仲間たちの変人行動で頭を抱えています。
「ツァラトゥストラ。少しいいか?」
俺の部屋に黄金の髪と眼をした、人類の黄金比と言うべき人間が入ってきた。
「なんだ、ラインハルト」
「カールが…記憶喪失を起こした」
「…は?」
「だから、カールが記憶を失ったと言ったのだ」
「で、なんで俺のところに来る。アンナとかが適任なんじゃないか?」
すると、ラインハルトは困ったような顔を見せ、俺にこう言った。
「頼むよ、
「はぁぁぁぁ……。チッ。わかったよ。どこにメルクリウスはいる」
「いつもの
副首領室に着いた。
「メルクリウス、大丈夫か」
ノックをし、ドアを開けると椅子に座り、ウザったいポーズをした、青い長髪の影のような男がいた。
記憶失っても、滲み出るウザったさは消えないんだな。
「君は…誰だ」
本当に記憶を失ったようだな…。
「分からないのか。ツァラトゥストラだ。ロートス・ライヒハート=ツァラトゥストラ・ユーヴァーメンシュ」
「ツァラトゥストラ…?……いや、すまない。思い出せない」
「そうか」
俺はラインハルトを呼び、小声で言った。
「こいつこのままの方がいいんじゃないのか?そっちの方が俺らにとって良いような気がするぞ」
「まあそうだが、見ろ。どちらにせよウザさは消えないらしい。だから、記憶があった方がこっちにとって、なにかと有益なんだよ」
『緊急、緊急。前線に聖遺物の使徒が現れた模様。至急応援求む』
城内に緊急警報が鳴り響いた。
「はあ、仕方がない。聖槍十三騎士団黒円卓の団員に告ぐ。レオンハルト、ザミエル、バビロン、ツァラトゥストラの各人は至急、前線に向かえ。その場の指揮権はツァラトゥストラが有する」
その場でラインハルトが言うと、城中に響き渡った。
「「「Jawohl mein Herr!」」」
ツァラトゥストラ以外の各々がその場で言った。
「私はカールの件に関して、精進するよ。頼んだぞ、ツァラトゥストラ」
そうラインハルトが言ったその刹那、窓からロートスは飛び出して行った。
街の上を飛んでいると、すぐに先程の3人と合流出来た。…いや、バビロン――リザ・ブレンナーの攻撃手段であるトバルカインも一緒にいた。
「藤井君、命令をお願い」
レオンハルト――櫻井螢がすぐにそう言った。
「そうだな…。櫻井は俺について来い。シスターとカイン、ザミエルは俺らと別の方に行ってください」
「了解したわ、藤井君」
「了解だよ、ツァラトゥストラ」
「ここから見て、ちょうど右斜めと左斜めに件の聖遺物の使徒がいるようだから、俺らは右に、シスターたちは左に行ってください。では」
ロートスの指示に従い、櫻井はロートスについて右に、リザとカイン、ザミエル――エレオノーレは左に行った。