東方八百語   作:さわたり

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スタートです。更新はクソザコだけど許して


一面:魔法の森『呑気に歌う精霊たち』

「ふぁあ・・・よき朝じゃ。スッキリ晴れとるぜよ」

 

青空へ背を伸ばす少女、才谷梅太郎。幻想郷中をいつも放浪する彼女の今回の宿は守矢神社。朝早くから掃除中の早苗へ近付いた。

 

「おはようございます!今日も早いですね。あんなに飲んだのに。神奈子様なんかまだまだぐっすりですよ」

 

「あいつは酒に関すりゃ大食らいぜよ。おんしも困ってんろう?」

 

「確かにあまり飲みすぎないでと言ってるんですけれどね。諏訪子様も神奈子様もお酒が好きすぎます」

 

「わしも酒は好きじゃきー。文句はいえんの」

 

カラカラと笑うと。箒を取った。

 

「どれ。才谷さんが手伝っちゃろう」

 

カサカサと落ち葉を集め始めた。そんな中、空をカラフルな何かが横切る。色覚的にうるさいそれに早苗は見覚えがあった。

 

「あの子って・・・変なTシャツの・・・」

 

 

 

 

「霊夢!異変だ!大変だぜぇ!」

 

落ちるような急ブレーキで博麗神社に着地したのはクラウンピース。霊夢へ駆け寄り、異変だ異変だと騒ぎ立てる。

 

「霊夢!大変よ!」

 

「幽々子様から伝言です!」

 

さらには華仙と妖夢が現れる。三人がガヤガヤ騒ぎながら霊夢を囲む構図だ。

 

「ちょっと黙りなさいッ!まずはクラウンピース!あんたよ」

 

「友人様とへカーティア様がっ!騒いでたんだ・・・冥界の扉がこじ開けられた痕跡があるって・・・!」

 

「次!妖夢!」

 

「幽々子様が白玉楼から妙な人影が通っていったっていうの。見覚えのない・・・女の人が!」

 

「最後華仙!」

 

「小町が騒いでたの。四季様の説教を受ける予定だった人が抜け出したって・・・!魔界の魔女なんだけど・・・」

 

「つまり・・・何者かが映姫のところを抜け出した後冥界の扉をこじ開けて白玉楼周辺を通って・・・待って。白玉楼?」

 

三人の話を即座にまとめる霊夢。そこから導き出される答え。それがいかに大事かは明確であった。

 

「幻想郷に向かってる!?・・・まずいわね・・・これは」

 

「「「そう!」」」

 

「あーあー騒ぐな!散って散って!私がパッパーって解決してくるから待ってなさい!」

 

霊夢は威勢良く叫ぶと、空へと飛び出て行った。三人はその背中を少し不安めいた顔で見送った。

 

 

 

 

「ん?妖精の次は巫女がとんどっちゅう。・・・気になるにゃあ、わしも追うて見るぜよ」

 

早苗に任せたという具合に箒を渡し、梅太郎は空へ浮かんだ。

 

こんな人物だが、一応若年の神霊である。飛んだり戦ったりは朝飯前なのだ。

 

「相変わらずスピードやにゃあ。追いつくのも叶わんぜよ」

 

前方の赤い点となった霊夢を最大速で追うが、どうも追いつく様子はない。梅太郎は霊夢のすごさを改めて理解した。

 

 

 

「あいつがあんな急いで飛び回るなんて、・・・結構異常事態だぜ?」

 

上空の霊夢と梅太郎を見上げる少女、魔理沙。異変だろうか。彼女は興味津々で箒に乗り、魔法の森を走った。

 

そんな中。

 

「「「私達と遊んでちょうだい!!」」」

 

森に響く三つの声。呼び止められ、振り返る。

 

「三月精ども・・・じゃなくて三原色妖精か。フェアに、アリーに、リーフ」

 

後ろにいたのは三人の妖精。青い服のフェア、赤い服のアリー、緑の服のリーフ。三位一体の妖精姉妹である。

 

「私と遊びたいのか?勝負にならないと思うぜ?」

 

「そんなことないよっ!なんてったて私たち・・・ほら・・・さんいいたい!!!」

 

「フェア、それをいうならさんみみたい、だよ。」

 

「えぇ〜?さんいみたい、じゃなかったっけ?」

 

「いやいやいや。それを言うなら三位一体、だぜ?まあ、そういうことなら遊ぶくらいはしてやるぜ」

 

そういうと箒に乗る姿勢を変え、カードを用意した。

 

「行くぜ!」

 

勢いよく上昇。三方向から飛ぶ光弾の隙間を抜けてフェアに近づく。

 

「おりゃっ!」

 

そしてフェアに弾幕を放つ。一人へ向けた近距離から濃厚な弾幕を避けきれず被弾。墜落していった。

 

「おっと、悪いぜ。一回休みみたいだな。次はっ!」

 

方向転換。二人の弾幕を避け、リーフへと接点した。

 

しかし、突如後ろから赤い弾が横切る。振り向けば、落ちたはずのフェア。

 

「全は個、個は全!私たちを倒すならまとめてやらなきゃ!」

 

「はっはーん、でもな・・・それも難しい話じゃないぜ!」

 

そういうと三人から逃げるように下がっていく。無論三人はそれを追う。弾幕避けつつ、じわじわ距離を離す。

 

「まちなさーい!『妖精の舞』!」

 

たまらずフェアがスペル宣言。米粒型の光弾を放つ。

 

「こんなんじゃ全然薄いぜ?」

 

だが、魔理沙は鼻歌交じりに悠々と避ける。続くアリーのレーザー弾幕もスルスルとかわす。

 

「このおおおお!」

 

最後にリーフの尖った刃物型の弾幕。クナイというやつだ。それも当たる様子はなく、どんどん魔理沙は遠ざかる。

 

「さては私達が怖いんだね!」

 

「そーかもな!」

 

「むむむ・・・それなら・・・行くよ!フェア!リーフ!『三位一体』!」

 

アリーの合図で三人が固まり、スペル宣言。大量に魔法陣が現れ、弾幕が一斉に魔理沙を狙う。

 

「これを待ってたぜ・・・!三人同時に倒すならやっぱ集まった時だよな!」

 

そう言って急接近。三人が追っていたのもあって、急速に距離が縮まる。

 

「あっ」

 

「避けるってのは無理だぜ!」

 

魔法によって弾幕発射。三人同時に叩き落とした。

 

「私の勝ち・・・だぜ!」

 

「いったーい!」「ま、いいや。また遊んでね〜」「じゃあねー」

 

「無邪気でいいもんだな、妖精ってのは」

 

満足して去っていく妖精達を尻目に、遠くに見える霊夢と梅太郎を再び追い始めた。

 

 

 

「冥界ならば・・・白玉楼の入り口と考えるのが自然よね。魔法の森の横を抜けて竹林を横切ったとこに穴があったはず・・・」

 

上空を飛ぶ霊夢。博麗神社を発った彼女は白玉楼との結界の穴へ向かっていた。

 

 

 

その頃魔理沙。目の前に現れた亀の少女に行く手を阻まれていた。

 

「そこ、どいてくれないか?」

 

「やだね。この平和ボケした幻想郷に久々の異変なんだ!この期に暴れたいんだよ!」

 

弾幕を構えるシャツとネクタイとスカートの少女は万丈万亀(なきり)。象徴の万年、妖怪亀である。

 

「へー。異変ならついこの間に起きてた気がするけどな」

 

「月の兎の騒ぎ?アレにどうやって乗じるっての?」

 

「異変かもわからんうちに騒いどいてよく言うぜ」

 

「博麗の巫女が向かってるんだから異変でしょ!」

 

「早とちりもいいとこだぜ。っていうかその前にも輝針城の件とか菫子の件とか騒ぐ機会はいくらでもあったろ」

 

「うるさいなー。今騒ぎたいから騒いでんの。いっつも遊んでる氷精とかとは違うのよ」

 

「いや、大して変わらないだろ。頭も」

 

「失礼しちゃうね。とにかく戦ってくれるんでしょう?」

 

「でもな、亀が私に勝てるのか?言うだろ?亀の甲より年の功ってな」

 

「私、どっちも持ってるんだけど」

 

「おっと、そいつは失礼。弱いのは実力の方か!」

 

八卦炉を構え、接近。等速で万亀が逃げる。一定距離を保ったまま弾幕戦を始めた。

 

「はっ!」

 

まずは魔理沙の通常弾幕。飛んでくるビームを万亀はスルスルとかわしていく。そして次は万亀の番。軽く弾幕を展開する。

 

「おりゃ!」

 

「当たらないぜ!」

 

無論魔理沙も回避。お互い一発も当たらず、一進も一退もしない戦いだ。

 

「寿符『亀の甲より年の劫』!」

 

先に万亀がスペル宣言。4体の亀が現れ、万亀の横に2人ずつで並ぶ。

 

そして万亀の合図で端の2人が弾幕を放出。魔理沙は難なく避ける。

 

「やっぱり避けるよね。撃て!」

 

無論弾幕だけで終わりではない。内側の2体が魔理沙をピンポイントに狙った極小ビームを放つ。

 

「うおっと!これは結構ギリギリだぜ・・・!」

 

危なげながらしっかりかわす魔理沙。弾幕とビームの雨は止まない。対し魔理沙も光弾を撃つが、全て弾幕にて掻き消される。

 

「なかなかやるじゃないの!」

 

スペル終了。横の亀は消え、弾幕の雨が止み、通常弾幕が展開される。

 

「おおっと」

 

目の前に寄る光弾をいくつか撃ち落としながら、魔理沙は弾幕をかわしていく。

 

「当たらないか・・・それなら!万年『亀甲縛り』」!」

 

続けて2つ目のスペル発動。囲うように弾幕が広がり、魔理沙へと縮まっていく。

 

「おっとっと・・・」

 

限られたスペースを抜けながら地道に攻撃。少しずつ弾幕が薄まるが、関係なく光弾は増える。避けることはパターン的で楽だが、長く続く。耐久型スペルである。

 

「ったく・・・面倒な限りだぜ!」

 

攻撃をやめ、避けに専念。弾幕を避け切ってしのぐ気だ。

 

一回、一回、また一回と避け、ついにスペル終了。通常弾幕による攻撃へと切り替えた。

 

「こんの〜!」

 

「避けられないと思ったか?そいつは残念」

 

「むむむ・・・そんなら!『長年の行き成り』!」

 

今度は大型の亀を召喚。小型に亀型弾幕を放つ。万亀がその上に乗り、渦状に弾幕を広げる。

 

「なかなか濃い目に来るな・・・!」

 

渦に沿うように避けるだけでは亀にぶつかる。渦の隙間もどうにか抜けながら反撃していくほかない。

 

「これならどう!」

 

「ま、さっきに比べりゃって話だがな!」

 

そして、一瞬の隙を見つける。

 

「魔符っ!『スターダストレヴァリエ』!」

 

スペルカード宣言。拡散する星型の光弾を放つ。1つ2つと亀型弾幕に落とされるが、それで搔き消える量ではない。隙間を抜け切った星が万亀に大打撃を与えた。

 

「ま、こんなもんだぜ」

 

軽く服を払い、再び霊夢たちを追った。




お前が魔理沙を扱うのは勝手だ。でもその場合、誰が戦うと思う?・・・万丈だ。
みなさんこんにちは。マリアリがジャスティスなサードニクスです。でもヤンデレすぎるアリスはノーサンキューです。逆は好き。
そんなわけで一面!原作みたいに洒落たステージ名は無理だった。
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