それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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格ゲーでやれ


うさぎ狩り作戦(仮) Session7

グリフィンの戦術人形部隊が銃撃戦を繰り広げる中、エルフェルトとノエルはクロスレンジでの戦闘が繰り広げられている

 

ノエルは軽快に動き回り、素早く、そして手数で攻めていくのに対してエルフェルトはどこかお茶目な感じの、言うならばドジっ子な感じでの攻撃であり転けたと思ったら宙返りで蹴りが、抱きつこうとして失敗すればその場で暴れまわり

 

「うわわっ!?予想がつきにくい」

 

ヒップドロップが飛んできたり、かと思えば銃が変形して拳銃に変わり銃撃を浴びせに来たりと兎に角多種多様な攻め方でノエルを苦しませる

 

だが彼女も元の世界ではいくつもの修羅場をくぐり抜けてきた存在、確かに慣れずに苦戦をするがかと言って一方的に負けるわけでもなく徐々にエルフェルトの動きに慣れ始める、そして何よりも

 

(副官さん達が敵を食い止めて私と彼女の一対一を作り上げてくれてるから助かります)

 

本当に余裕がある時にチラッとM1895の方を見れば、派手な銃撃戦の光景、だがよく見ればこちらに向かってきそうな敵を優先して排除しておりお蔭で今もエルフェルトのみに集中できている

 

対してM1895側も彼女がエルフェルトを抑えてくれることにはかなりの利点があり、指揮官からの情報できていたバズーカが飛んでこないため、イントゥルーダー側には彼女たちを攻め落とすための大火力がなかったりする、その分、数は多いが一体一体の性能は急拵えだったのかそこまで高くはなく、更に言えば右腕も修復は済んでいないイントゥルーダーからのガトリングガンが来ないのも合って寧ろあちらは有利にことが進んでいるようにも見える

 

「(なら、今私がやるべきことは彼女を倒す、それだけです!)壱式!!」

 

銃をマスケットに変えフルスイングをしてきた攻撃を回転しつつ上半身を少し下げ回避しつつベルヴェルクで腹部を殴りつけ続けそのままもう一回転し付けた勢いで蹴りを同じ箇所に放つ、が先程までの明らかに違う威力のハズのそれを受けて尚、エルフェルトは顔色一つ変えずにガチャンと今度はショットガンに変え銃口を彼女に向ける

 

それに驚きつつ、ノエルは即座に身体全体をバネに後方に半回転し先程まで自分が居た場所に銃弾を撃ち込み火柱を発生させる、直後放たれた散弾は火柱に飲まれノエルには届かない。そして火柱が消える直前にベルヴェルクを自身の前でクロスさせ駆け出す、エルフェルトもそれは予測していたのか迎えたのはマスケット銃を構え火柱が消える、だがノエルはそこに居ない

 

「てりゃぁぁぁ!!」

 

声に反応して見ればエルフェルトに向け弧を描くように跳躍したノエルの姿、そのまま身体を捻りその勢いで銃口をエルフェルトに向け連射、始め数発はエルフェルトを捉えたが腕で防がれ、大型ゆえの威力を利用して反動で後ろに下がられ残りは全て回避される。距離がまた離れ仕切り直しかと思われたがノエルはエルフェルトに銃口を向ける

 

「オプティック・バレル!!」

 

無論そんな分かりやすい射撃を当たってやるほどエルフェルトも甘くはないので銃爪が引かれる瞬間に右に飛び回避をする、が叫びと共に引かれた銃撃は射線外のエルフェルトの胴体に命中する、理解できない現象に数瞬だけ思考が止まるエルフェルト、その隙を逃すわけも無くノエルは駆け出す、それは先程のよりも更に速く、合ったはずの距離はゼロになり

 

「確認します、これは『本人』じゃ無いんですね!」

 

《う、うん、それはダミーだよ!》

 

「了解、なら遠慮なく消し飛ばします、ブルームトリガー!!」

 

踏み込み突きつけられる銃口から発射されたのは今までのとは比較にならない程の銃声、いや、聴いたものからすればそれは拳銃から出される音ではなく、アンチマテリアルライフルなどの大口径の物から発せられる音であったそれを受けたエルフェルトの胴体はキレイに空洞を開け、中の配線などが火花を散らし丸見えになり、そのまま仰向けに倒れる

 

「……対象、沈黙」

 

静かに呟かれるノエルの言葉、だがまだ戦闘は終わってないことを思い出した彼女がもう一つの戦場の方に視線を向ければ、約半数以上が突如機能を停止し、流れが既にM1895達になっている光景、どうやらエルフェルトが半数を担当していたようで彼女が停止したお蔭で向こうの鉄血人形も停止したようだ

 

《こちら第二部隊、何か突然鉄血が停止したんだけど、もしかして終わったの?》

 

「あ、えっと、エルフェルトは今倒しました……副官さん達の方は」

 

ズシャ、と言う低い筈の音がノエルの耳に届き、見ればVectorの右腕がイントゥルーダーの腹部を貫いた瞬間であった。だがよく見ればVector自身も左腕がフレームは寸断され、辛うじて生き残っている人工皮膚と配線で繋がっている状況であり、他の面々もVectorほどでは無いとは言え大小様々な怪我をしており向こうは向こうで激戦だったと物語っていた

 

「今終えたわ、これで幕引きね、イントゥルーダー」

 

「ふ、ふふ、右腕の切り札も物ともしない、とはね」

 

「いや、お主のようなものがよもや近接用の武器に腕ごと換装するとは想像もしてなかったわい……Vector用か」

 

聞けば、ええ、負けるにしてもせめて何かしらは道連れにしたいじゃないと負けたはずなのに冗談めいた、否、勝った感じの声でそう告げるイントゥルーダーに右腕を引き抜きながらVectorは疑問に思う

 

(……まだ隠し玉がある?)

 

Vectorは妙に引っ掛かる違和感の正体を見抜こうとする。がそれは彼女が導き出すよりも、そしてこの場の誰かが言い当てるよりも、もっと分かりやすく

 

《指揮官さま!!???》

 

《があ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!????》

 

カリーナの悲鳴、指揮官のまるで激痛に耐えるような叫び、そしてそれを聴いたイントゥルーダーのこれ以上にないくらいに歪んだ口元で彼女たちは理解した

 

最後の罠が今、基地に居るはずの指揮官を襲ったのだと




徹底的にイントゥルーダーの掌で転がされるスタイル、ノエルさんの動き見るためにコンボムービー見たりBBTAG開いたりしたけど文字にするの難しすぎてハゲるはこんなん(白目)

多分、次回か次々回で終わってくれるんじゃないかな

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