宇宙艦これヤマト2199 人類最後の希望の艦隊の物語 作:コスモゼロ
※第三章最終話です。
「あのメルトリア、生きているわ!」
『敵ガミラス艦、臨戦態勢二入ッタ』
「艦長、殺りましょう。敵は一隻だけです。火力ならば此方が上です!」
(泥沼に足を踏み入れた二頭の獅子が、互いに逢い争えば、沈むだけだ。敵も、そのくらいの事は解っている筈だ。)
「はい、艦長。」
(ヤマトさん、艦長。敵艦が呼び掛けています。)
「回線を開いてください。」
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「アルファ2、発艦準備。敵艦載機、発艦を確認。零式、発艦してください!」
ヤマトからゼロが発艦する。
「アルファ2、此方ヤマト。アルファ2は、ガミラス機を第三格納庫まで誘導してください。」
ゼロと、ガミラス機、赤のツヴァルゲが並走し、誘導する。
第三格納庫に収用されたガミラス機を保安部が囲み、沖田と古代が出迎える。
話の内容は簡単だった。ヤマトの波動砲で次元断層を撃ち、メルトリアが曳航しつれていくと言うことだ。又、あり得ないことも言ってきた。
『地球が先に攻撃を仕掛けてきた。』
と、
艦長は、この提案を承諾し、ガミラス艦と交信することになった。
『私は、ガミラス宇宙軍、メルトリア級巡航戦艦、EX178(と、その艦長の、ヴァルス・ラングだ。)』
「国連宇宙軍所属、宇宙戦艦ヤマト(同じく艦長の沖田十三だ。ヴァルス艦長、貴官の提案に感謝する。)」
『(我々も丁度、この次元断層に迷い込み、途方にくれていた所だ。貴艦が役目を果たした後は、我々が、責任を持って、曳航する。だが、この空間を出た後は敵同士だ。貴艦と砲火を交えることを、楽しみにしている。)』
「私モソウ思ッテイル、ヤマト」
「えぇ、イナヤさん。」
「イナヤ?」
「はい、EX178だと言いにくいので……。ダメでしょうか?」
「イヤ、悪クナイ。イナヤデ良イ」
「ありがとうございます。」
イナヤは、挨拶を終えると、射線上から退く。
「波動砲、発射準備に入ります。セーフティロック解除。強制注入機作動。最終セーフティ解除。ターゲットスコープ、オン。電影クロスゲージ、明度20!対ショック、対閃光防御!10,9,8,7,6,5,4,6,2,1、発射ーーーー!!」
例の如く、砲口から蒼白い閃光が放たれ、次元断層にあたり、次元境界面が形成される。
「コレヨリ、ヤマトヲ曳航シ、共ニコノ空間ヲ脱出スル」
「(牽引ビーム射出!)」
「イナヤさん…」
「ガミラスハ、結ンダ約束ハ、例エ敵デアッテモ守ル」
「(艦長もこの船も出来損ないか!私は艦橋を降りる!)」
すると、突然牽引ビームが途切れた。
「どう言うことですか!イナヤさん!」
「ワタシノ意識ヲ介サズニ勝手ニ長空間通信ト牽引ビームノ解除ガ……。マサカ!アノ、親衛隊ガ!」
すると、急に牽引ビームが再び射出され、ヤマトを曳航する。
「先程ハ、スマナカッタ、ヤマト。艦内デチョットシタ問題ガ有ッテ勝手ニビームヲ切ラレタ。ダガ、モウ少シダ。」
「はい!」
(開口部が閉まり始めている!)
「後何分!」
(後、凡そ3分!)
ヤマト達は、遂に出ることが出来た。安堵していると、突如、ワープアウトしてくる艦隊が有った。
「マサカ!サッキノ長空間通信デ!」
「イナヤさん?」
『EX178、ドケ!ワタシ達ノ射線ニ入ッテイル』
「ゲルガメッシュ…」
『繰リ返ス、EX178、ドケ!』
「ドカナイ!ヤマトハ、助ケアッタ仲間ダ!」
『仲間ダァ?笑ワセルナ!ドケ!EX178!』
「一ツ言オウ。私は、EX178デハナい!イナヤだ!」
『ナンダト!バカヲ言ウナ!全艦、EX178事撃テ!』
「ヤマト……、ありがトウ」
そう言って、イナヤが此方に見せた顔は、誇らしい笑顔に満ちていた……
「イナヤさん!」
「サラばだ、ヤマト。」
その瞬間、イナヤに砲火が命中する。
「イナヤ、さん……」
(ヤマト、右回頭、逃げるぞ)
「分かりました……」
回避した直後、ガミラス艦隊が境界面に吸い込まれていく。
「そうか。閉じようとする反動で開口部が急激に吸引力を増して知るわけか!」
そんな中、イナヤがゲルガメッシュと言っていた艦が逃げた。仲間を置いて。
「機関のエネルギーは問題なし。正常に増加中。」
ヤマトは、付近に散乱していたイナヤの残骸を見ていた。
「……これは…。」
ヤマトは、緑の艤装の欠片を一つ拾い、一部に穴を開け、紐を通して首にかけた。
「行きましょう、艦長」
(あぁ)
ヤマトは、敬礼をし、ワープでその場を去った。
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ワープアウトした先には、皆が待っていた。
「ヤマト…」
ソウリュウが前に出てきた。
「……」
「ソウリュウさん?」
すると、ソウリュウが急に抱きつき泣いてきた。
「よがった~~~!よがったよぉ~~~!」
「ソウリュウさん!?」
「ごべんなさい、ヤマト、これからは緊張感持って慎重にワープするから!もういなくならないでぇ~!」
「すみません。心配かけてしましましたね。」
と、ソウリュウを抱き返す。
すると、イセがヤマトの首元に違和感を感じ、訪ねた。
「ヤマト、首のそれ、ガミラスのじゃ……」
「はい、」
「何でそんなものを…」
「これは、私の大切な仲間の記しです。一緒に生き抜こうとした証です。」
「そうなんだ…」
ヤマトがつけていたものには、ガミラス語で、こうかかれていた。
[EX178]
と。
「さぁ皆さん。行きましょ……」
ヤマトの左舷後方を爆発の衝撃が襲う。
「何処から!」
「ヤマト!魚雷攻撃!」
「そんな!」
次回、第四章『潜宙戦』第四章第一話「魚雷戦!、幻と狼の戦い。」
人類滅亡まで、後、316日。
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三章が終わりました。次回はシオイが活躍する筈です。
ヤマト「筈ってなんですか、筈って。」
いや、ほら、ここで沈められないからさ、狼のUX-01を、ね?最後の方でゲルガメッシュ足止めしてくれるしさ?
ヤマト「じゃあどうするんですか?」
どうしよう……
ヤマト「考えてないんですか!?」
うん、次回の投稿は絶対に新年になるもん。
ヤマト「それまで何をやるんですか?」
コミケとか、艦これとか、いぶきのプラモ製作とか。
ヤマト「それじゃあ仕方ありませんねってなると思います?暇なんだったら作ってください。」
いや、ほら、この作品を楽しみにしてくれてる人とか居るかわかんないし。
ヤマト「急に卑屈にならないでくださいよ!1000以上のUAついてるんですから!沢山いる筈です!ほら!元気出して。」
どちらにせよ、新年になることは確実ですので、ご了承下さい。
ヤマト「それでは、良いお年を。」