宇宙艦これヤマト2199 人類最後の希望の艦隊の物語   作:コスモゼロ

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七色星団の戦いにおいて、多くの仲間を失い、多くの損害を出したヤマト、彼女達の傷は癒えることなく進まなければならない……


第七章 イスカンダルへ
収容所惑星、レプタホーダ


「七色星団での戦いで、お互いの正義の為、自身の祖国の為に散った勇士達に、哀悼の意を示します!」

「総員!敬礼をしつつ、しばし黙祷を捧げる!!敬礼!!

 

〔シオイさん、シオイさん、シオイさん!!シオイさぁーーん!!!!

 

(宇宙葬を行う。射出始め!!敬礼!)

 

「礼砲、斉射感覚5秒、撃ち方始め!」

 

ズドン!

ズドン!

ズドン!

 

ヤマトは、自分の首から下げている首飾りに手を添え考えていた。〔…イナヤさん、私は、これからどうすればいいんでしょうか……。皆を守ると誓ったのに…………〕

 

「礼砲、撃ち方止め、これより、予定道理にイスカンダルへ向かいます。両舷前進半速!」

 

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「ヤマト、私達は補修と補給が必要だと思うの。」

「えぇ、そうね、レーダーも応急修理したとはいえ、機能には制限があるわ」

「それなら、付近に良い惑星が有ります。」

「本当ですか?オオヨドさん」

「ええ、ヤマトさん、例の機械、借りても良いですか?」

「ええ、どうぞ」

 

あのホログラム投射機を渡されたオオヨドは、すぐに展開し、現在の宙域を表示した。

 

「私達の今現在の位置はこの赤でプロットした場所です。そして、ここから2000宇宙キロ離れた空間に惑星が有ります。 惑星の名前は『レプタホーダ』ここら辺は既にガミラスの勢力圏内ですので、植民惑星の可能性も高いですが、資源が豊富に有る為、ここでの補修が最適と思われます。」

「…………」

「ヤマトさん?」

「オオヨドさんの案で行きましょう。古代君」

 

『なんです?』

 

「レプタホーダによる予定です。偵察のため、シーガルで出てくれますか?」

 

『了解です!!』

 

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報告日誌

私達は、ドメル司令との戦いで傷付いた艤装と、身体の癒しの為に、惑星『レプタホーダ』へと寄港した。何が起こるかわからない為、古代戦術長等に偵察に出てもらった。その後の報告で判ったことだが、此処はガミラスの収容所惑星として使用されているらしい。又、今回我々は、ガミラスの高官であるディッツ提督とその艦であるガイデロールとの会合もあり、ガミラスについて情報を得ることが出来た。敵の指導者は『アベルト・デスラー』彼は反デスラーとして逮捕されていたと言う。今回我々は情報将校としてEX-178(イナヤ)に乗艦していた、メルダ・ディッツ少尉を残して行った。我々はガミラスの反デスラー側と協戦出来ないかどうか話し合ったが、叶うことはなかった。今回ディッツ提督との会合により、艦隊の空母であるソウリュウと、本艦の船務長の森一尉の無事が確認された。

 

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「ヤハギ、この作戦書だけれど」

「何?」

「最後の項目は認められない」

「冗談、よね?」

「いや、許可出来ない」

「なんで!?貴女は!」

「私達の目的地はイスカンダルよ。ガミラスじゃない」

「本気なの!?じゃあ彼女はどうなるの!!見殺しにするの!!」

「………」

「ガミラスはイスカンダルと目と鼻の先よ、再考する余地は有るんじゃないの?」

「……」

 

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「ヤマトより索敵班の駆逐艦、巡洋艦及び妖精さんに達します。本艦隊は1100(ヒトヒトマルマル)よりワープに入ります。総員、第二種空間装備で待機せよ」

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「皆さん!地球は、私達の遥か後方16万光年先に有ります!!ですが、そんなものは数字に過ぎません!!地球は直ぐ後ろに有ります!!後ろに有って、私達の帰りを待っています!!まもなく私達は、イスカンダルの有るサレザー恒星系に到達します。ですが、敵の母星もまた、同じ恒星系に有ります。そこは目的地でもあり、敵地でもあるのです!ですが、私達はイスカンダルへの道を選びます。それは、其処に希望が有るからです。そして、直ぐ後ろに有る地球が、その希望を手に、私達が帰ってくるのを待っているからです!全艦、対艦戦闘用意!!縦陣形!総員、第一種戦闘配置!!これより、イスカンダルへ向けての最後の大ワープを刊行します。ワープ準備!!」

「全艦!ワープ準備!!」

「波動エンジン、臨界へ!」

「ワープ座標、全艦連動確認!」

「波動エンジン内圧上昇!亜光速から光速へ以降!!」

「ワープ座標異常なし!」

「ワープ10秒前、9,8,7,6,5,4,3,2,1、ワープ!!」

 

ヤマト達は向かう、希望の星へ、地球は待っている、君達の一刻も早い帰りを………

 

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地球

 

「長官、ムサシ、タイホウの艤装はどうされますか」

「波動コアが量産出来ない以上は、機関以外の製造に注視してくれ」

「はっ!」

 

コン コン コン

 

「誰だ」

「ムサシ、タイホウです」

「入りたまえ」

「失礼します」

 

ムサシ、タイホウは何故呼び出されたのか理解が出来ないようすだった。

 

「君達の艤装だが、波動エンジンの量産が確率出来ない以上発進する事が出来ない」

「分かった」

「それについては理解しています。ですが長官、それまでの間、我々は何をすれば良いでしょうか」

「うむ、艤装の攻撃の訓練等をしていた方が良いかもしれんな」

「はっ!」

「では、失礼する」




次回、宇宙艦これヤマト2199第七章第二話「激突!ガミラス対ヤマト艦隊」

人類滅亡まで、後、243日

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え~、ヤマトは当分喪に服すそうです。
って、ヤハギ、その格好はどうした!?ヤマトみたいな格好してるじゃん

ヤハギ「ある人の所のヤハギにやられた………」

そ、そうか、ヤハギ、その、似合ってる、ぞ?

ヤハギ「ぶっ殺してやる!!!!」

ブベラ!!

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