宇宙艦これヤマト2199 人類最後の希望の艦隊の物語   作:コスモゼロ

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コスモリバースシステムで地球を青く美しい姿に戻したヤマト。周りは喜びにあふれていたが、彼女は1人、静かに悲しみに暮れていた。


国葬、そして復興

「実は私、薄々気付いてたんです。ただ……、やっぱり、嘘が良かった………、艦長には、生きていてほしかった」

「ヤマト………」

「このことは、本部長は?」

「既に話した。もう、国連にも話は伝わっていると思う」

「そうですか…。佐渡先生」

「なんじゃ?」

「艦隊の皆には私から話します。」

「わかった。辛い役目を任せて済まない。」

「いえ。これも役目ですから」

 

霊安室からドックに戻ると、まだ多くの人が喜びを分かち合っていた。

 

周りを見渡すと、藤堂本部長と目があった

 

(本部長……)

 

「皆。ごめんなさい、少し話があるの」

 

そう言ってみんなを少し離れた場所に連れて行く

 

「何々?さっきの事?」

「いえ。それはもう少し落ち着いてから話します」

「じゃあもう居る何の話?」

 

イセからの問に、ヤマトは覚悟を決めた

 

「……、沖田艦長が、二度目のコスモリバース発動前に亡くなりました………。」

 

「えっ…と、それは、本当?」

「嘘を…、つく必要がありません……」

「藤堂本部長は知ってるの?」

「佐渡先生からお伝えして頂きました」

「原因は……遊星爆弾症候群ね?」

「はい。佐渡先生からは、イスカンダルまで保った事自体が奇跡だと…」

 

「「「………」」」

 

「話は以上です。最後に、作戦本部からの命令を伝えます。『艤装点検が終了次第、各員別命あるまで待機せよ』です。解散して下さい」

 

全員が静かにその場を去っていった。

そして、ヤマトの帰還から1週間が経った。その1週間の間に地球は目まぐるしい復興の道を歩んでいた。首都には一時的な地球連邦臨時政府が置かれ、そこを中心として徐々に繁栄を取り戻していった。

又、ヤマト艦隊の艦娘には、1人1軒の家が割り当てられていた。

 

ヤマト家

 

(あれからたった1週間だというのに、家が建ち施設が建ち、ゆっくりではあるけれど地下都市からの脱出も進んでいる。)

 

「これって…どう考えても異常よねぇ…」

 

そんな事を考えているとき、ヤマトに電話が掛かってくる

 

「はい、ヤマトですが。」

 

『私だ、藤堂だ』

 

「お久し振りです。何かありましたか?」

 

『ああ、君に大事なことを伝えに』

 

「はぁ」

 

『先程、臨時政府にて、沖田君の国葬が全会一致の元、可決された』

 

「本当ですか?」

 

『あぁ。開催は26日木曜日に決まった。ヤマト艦隊の諸君には後日招待状が届く手筈になっている』

 

「判りました」

 

その電話から数日後、ヤマトに対し国葬の招待状が届き、その日のうちに出席として招待状を返した。

 

2199年12月26日木曜日

 

『去る12月8日、国連宇宙軍ヤマト艦隊司令、沖田十三宙将は、自らの任務を全うし、永遠の眠りにつかれました。』

 

この日の国葬は、地球連邦臨時政府主導でかつ厳粛に行われた。

 

『沖田十三宙将に対し、1分間の黙祷を捧げます。黙祷』

 

(沖田さん。本当にお世話になりました。この美しく蘇った星は、私が、私達艦娘が必ず守ります。ですので…どうか、どうか安らかにお眠りください………)

 

国葬から数日後、首都郊外の小高い丘は英雄の丘と名付けられ、沖田提督の銅像の建設が始まった。

 

そうして運命の1年を乗り越えた地球人類は、2200年を迎えた。

2200年も半年が経つと、地球連邦新政府が樹立され、地球大統領の就任と合わせて、日本に首都が正式に置かれることになり、首都を中心的に、かつての戦後をも上回る復興と発展が始まった。

 

英雄の丘

 

「沖田さん、見てますか。今の地球は、異常ともいえる速度で復興と発展が行われています。波動エンジンと波動コアの量産も軌道に乗ったみたいで、既存艦娘は老朽艦以外は波動エンジンへの換装が進められいます。

この半年で地下都市からは6割が脱出しました。艦隊の皆は地球再建計画に手を貸していて余り会えていませんけど……

私もお手伝いしたかったんですけど、ソウリュウから『ヤマトは勉強していて!』って言われて、今歴史の勉強中です。」

 

ヤマトは、英雄の丘に沖田像が建てられてから週に1度は足を運ぶ様にしていた。自分の艦長だった沖田に、今の地球を報告する為だった。

 

時は遡りヤマト帰還の数日後

 

「話とは何でしょうか、本部長」

 

その日、アカシは藤堂に呼ばれていた。

 

「君に見てもらいたいものがある。」

 

藤堂はそういうと"ある空間"の映像をモニターに映した。

 

その映像は、その"ある空間"に調査に入った人間が録画していたものだった。

 

始めは普通に内部の情報を伝えていた調査員だったが、徐々に語気が弱まり、映像再生から50分足らずで息絶えてしまっていた。

 

「これは、一体……」

「ヤマトがコスモリバースを撃ち込んだ場所にできた、ある種の"特異点"と考えているものだ。ここに入れば人間は1時間と持たない。」

「なぜですか?」

「完全な調査ができていない以上なんとも言えん。空間の組成が合わないのか、あるいわ…」

「あるいわ?」

「時間の進みがここだけ違うのかもしれない。」

「そんなまさか……」

「次はこれを見てくれ」

 

そういって見せられた映像は、先ほどの空間で鉄の変化を記録した映像だった。

 

「これ…早送りは」

「していない。これは等倍での映像だ」

「そんな……」

 

映像には、つい1時間ほど前までは新品同様だった鉄が、酸化して赤錆びてしまっていた様子だった。

 

「この映像を見せた上で、君に頼みがある」

「………何でしょう」

「この中で1時間以上人間が活動できるような活動服を作ってほしい」




次回、「ヤマトとムサシ」
ヤマト型、邂逅
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