問題児たちと元殺し屋が異世界からやってくるそうですよ?   作:unworld

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はい、どうもunworldでございますよ。
というわけでサブタイにもあるように、ペスト編完結。

番外みたいなその後の話ですので、短いです。
あ、いつもですね。

すいません。

一ヶ月更新とは言わず一週間更新目指そう。

それではどうぞ。


『ペスト編最終回なのでございますよ。あぁ、お疲れ様だな。by百合人』

 

ペストというか、男爵との戦いが終わり、百合人は自分の家に戻る。

家と言っても、サウザンドアイズの支店なのだが…

 

「ふぅ…」

 

彼は自室にある温泉につかり、疲れを癒そうとする。

彼の体は彼の予想をはるかに超えて疲弊していた。

それも、そうである。

一夜にして、この世界の魔王になったのだから、心労共々辛いものがある。

 

しかし…だ。

彼には疑問が湧いていた。

なぜ、自分の霊格が『必要悪』なのかと言う点である。

 

この『必要悪』という霊格が、この箱庭世界の都合のために自分に埋め込まれた。つまり、これは箱庭世界の策略であることを百合人は知っている。

 

だが、彼はまだその真実を知らない。

なぜ、彼なのか。

それは全くの偶然。であるわけはない。

 

もちろん、彼は自分が故意に箱庭世界によって選定された人物であることも、

なぜそんなことになったのかも彼はしらない。

むしろ、知らない方が幸せではないのかそんな気持ちもしてくるのである。

 

そんなことを考えている間に、のぼせてきてしまった。

 

「う〜頭いてぇ。あがろ。」

 

そう言って、彼は湯船から上がる。

だが、彼は自分の背中に僅かな違和感を感じた。

痛いわけではない。

しかし、それは熱い。

 

まるで、灼熱のマグマのように、

背中に灼きついている。

 

背中に彫られたように、書かれているのは、『必要悪』の三文字。

 

それは自分が悪である証拠であり、善ではない確証でもあった。

 

 

「なんでかなぁ…はぁ…」

 

彼はそうため息をついた。

風呂から上がり、身支度を済ませ縁側で酒を用意していると、案の定。

 

「おおっ…百合人やってるのぉ」

「あっ、白夜叉様。飲みます?」

 

白夜叉が百合人の部屋に入ってきた。

まぁ、百合人はそれを予想をしていたため酒は多めに用意してある。

 

白夜叉に酌をして、二人して縁側に座る。

 

「ふぅ…やっぱり酒はうまいのぉ」

「そうですね。」

 

すると、彼の手に白夜叉の少し小さい手が重なった。

白夜叉の手は微かに震えていた。

 

「白夜叉様?」

「百合人…百合人…お願いだ…

もうさっきのような無茶なことをするのはやめてくれ…」

「…」

 

百合人が沈黙していると、白夜叉はその頬に百合人の手を寄せた。

 

「……こうしてお前の温もりを感じられている。それでいいのだ…

…私は勝利は望まない。

お願いだ…死なないでくれ…」

 

暖かい白夜叉の頬に冷たい涙が流れて、百合人の手に触れた。

その冷たさを感じながら、百合人は言った。

 

「…死にませんよ…」

 

その言葉は震えていた。

その嘘はどれだけの人を悲しませ、どれだけの仲間を信じさせることが出来るだろう。

百合人はわかっていた。

自分がかならず少なくとも近いうちには必ず『死ぬ』

そう断言出来た。

 

なぜなら、白夜叉がこのタイミングになって、死ぬなと言い始めたこと。そして、その言葉に妙に現実的なニュアンスがふくまれていることから考えると、自分が死ぬことを白夜叉が知っているように、百合人には見えたのだ。

 

そう、そうなのだ。百合人は死ぬ。

それが、断言できる理由は白夜叉が彼をこのコミュニティに入る時にある者にみてもらったからだ。

百合人の未来を。

だが、そこには

 

『魔王となる運命を背負い、高くそびえ立つ木の街で達皆上百合人は龍に殺される』

 

そう白夜叉は宣告されたのだ。

 

だからこそ、白夜叉は彼に百合人に言ったのだ。

死なないで。と

 

百合人はそれを察した。

 

だから、嘘をついてまで命をはるのだ。

百合人は白夜叉を抱きしめ、自分の震えを悟られないように、心を引き締め、言った。

 

「俺は死にません。

ずっと貴方と共にいます。だから、泣かないでください。」

 

白夜叉はその言葉を聞いて、安心したのか彼の体を抱きしめ返した。

 

「あぁ、お前を失いたくないんだ。一緒にいてくれ。」

 

その言葉には嘘はなく純粋にそう思っていたのだろう。

百合人はそれを察したからこそ、黙っていた…

 

月明かりは二人を照らし、影を作り、酒の水面に映っていた。

 

その情景を襖の奥から覗いていた女性店員は、百合人との別れを悟ると、うっすらと涙を作った。

 

月を見つめていたのは、百合人たちだけではない。

 

ノーネームの宿舎では十六夜が窓際に座り、月を見ながら物思いにふけ、三毛猫と遊ぶ燿はふと、月を見上げ、ディーンと月明かりに涼む飛鳥。

黒ウサギは机に向かい、書類と格闘していた。

 

サンドラとマンドラは生き残った人々と町の復旧作業をしながらみていたし、

 

アンダーウッドの木の上には、災いの元となる集団が月を楽しんでいた。

 

ギフトゲームの犠牲となったペスト達もこの月夜を楽しんでいることだろう。

墓場には花束が献花され、甘い匂いをさせていた。

 

こうして、ペストとのギフトゲームは終わり街は平和を取り戻したのだった…

 

 

 

次回予告。

 

土地と水を再生させ、コミュニティ再建へと乗り出すノーネーム一同。

そこへ、アンダーウッドの収穫祭の招待状が届く。

 

だが、その祭りはとある者共の襲撃によって、予想外の方向へと変化する。

 

サウザンドアイズもそれに巻き込まれ、百合人と白夜叉は離れ離れになってしまう。

 

そして、百合人の運命は!?

ノーネームはどうするのか!?

 

作者はちゃんと一ヶ月更新できるのか!?

 

様々な思いと残酷な運命と大混戦のギフトゲームが交差するアンダーウッドの収穫祭編始まります!

 

 

 





てってれー
作者「ペスト編完結!」
黒ウサギ「おめでとうございます!」
作者「いや、結構時間かかった感じがするわ。どうですかね。黒ウサギさん」
黒ウサギ「そうですね。時間かかりましたね。本当に時間かかりましたね。だって一ヶ月更新目指すとか言っといて普通に二ヶ月音沙汰ないことありましたよね?」
作者「やる気はあったんだ。」
黒ウサギ「それに……なぜ、飛鳥さんのディーンとメルンの話がなかったんですか?
ディーンとメルンが出番なかったじゃないですか、」
ディーン・メルン「解せぬ。」
作者「……そんなこと言われてもさ、ねぇ、そんなこと書いたら飛鳥が主人公ぽくなっちゃうだろぉ!?百合人の立場なくなっちゃうだろぉ!?
一応あいつが主人公なんだからさぁ!」
黒ウサギ「いや、ちゃんと書いてあげましょうよ。」

作者「えー茶番はおいておきまして、どうもです。
確かにメルンとディーンの話は書きませんでしたね。
書いてもよかったんですが、飛鳥さんには自分で邂逅して貰って、基本は百合人を軸にして話がすすみます。」

というわけで、次のアンダーウッド編では、基本に忠実に百合人を軸として話がすすみます。
十六夜さん達、ノーネーム一同の活躍を見たい方は、是非原作をお読みください。

それでは、次のお話まで。
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