問題児たちと元殺し屋が異世界からやってくるそうですよ?   作:unworld

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テストがぁあああああああ

近くない


『自重というのは大切なのでございますよ?…善処はしよう。だが、やめようとは思わない。』

朝だというのに、ノーネーム本拠には不協和音が響いていた。

主に百合人のせいなのだが…

 

しかし、当事者の百合人はノーネームの大きな敷地の中で十六夜と対峙していた。

理由は十六夜にケンカを売られたからだ。

それ以外になかった。

 

百合人は今更こんな決闘的なことをやめるわけもないのだが、その割には目を瞑り、両手をズボンのポッケに入れていた。

十六夜は自信ありげな目で拳をうち当てた。

 

「なぁ、めんどいんでまた今度にしねぇ?」

「あ?そんなこと知るかよ!」

「…めっさダリィ…」

 

百合人はやる気を出そうとはしなかったが、やがて諦めたようにポケットから一つのコインを取り出した。

 

「いいか?このコインが地面に落ちたらゲーム開始だ。

行くぞ」

 

百合人はコインを親指で弾く。

銀色のコインは物理法則や何やらを無視せず軌跡を描き…

 

…カツン…

 

やがて地面に落下した。

刹那、十六夜は百合人の懐に人間の認知を軽く置いて行く速度で飛び込んでくる。

 

百合人はバックステップで下がる。

しかし、十六夜は体重をかけた拳を振るう。

それは空を切るが、放った場所から爆風が吹き荒れ、砂埃を巻き上げる。

 

「おっ?」

 

百合人は目をずっと瞑っているが、砂埃が巻き起こされたことはわかったらしい。

そして、百合人の真後ろから十六夜が飛び出しその体重をのせた拳が振り下ろされた。

 

…………

 

十六夜は百合人に拳を入れた瞬間。

 

…決まった!…

 

と思った。

これで百合人の鼻っ柱を折れると思っていた十六夜は自分を褒めた。

 

十六夜は見事策略で百合人を倒した…はずであった。

 

「…ってーな。

加減しろっつーの。」

 

十六夜は拳を瞬時にどけ後ろに跳躍する。

砂埃が晴れ、そこにいたのは…

 

足を突き出した百合人であった。

 

…嘘だろ…

 

十六夜の全力の拳を百合人の足は正確無比に捉えピタリと止めたのだ。

十六夜はこれを瞬時に気づき、圧倒的な差を実感した。

百合人が目を開いていたならまだ、納得出来ただろう。

しかし、百合人がしたのは目を瞑り手をポケットに突っ込んだ状態のまま蹴りを放ったのだ。

そして、十六夜の拳は全力であった。速度も威力も正確さも。

十六夜が思う中でも群を抜いて全力であった。

 

しかし、百合人の足は健全。

そして、何事も無かったかのように嘆息する姿は十六夜との差を実感させるには十分すぎた。

 

「くっそ!」

 

十六夜は再度百合人に突っ込む。

そして拳を振るうが…百合人の足が拳の進行を許さなかった。

 

「なんで焦ってんだ?

拳に感情が乗ってるぞ。

そんなんじゃ1000年修行しようが俺には勝てんよ。

甘いわ。」

「うっせぇんだよぉ!!!」

 

十六夜が拳を振るうと

 

ブオン!!

 

という音がなり、大地は抉られその威力が伺える。

そして、また同じことの繰り返し。

 

百合人は大きくあくびをし、つまらないと言わんばかりにこういった。

 

「もう…終わりにしようかな…」

 

十六夜は百合人の懐に入ろうと再度突入をしかけるが、

途中でなにかが振るわれそれが何処かに直撃。

十六夜は地面に顔をつけることと相成った。

 

「弱っ…」

 

百合人がやったことは簡単である。

十六夜が突撃してくる直前、拳の速度を超える踵落としを首もとに振り下ろすだけでいい。

 

なんていったって脚力は腕力の2.3倍あると言われている。

十六夜はそんなものを一瞬で受けたのだ。

しかも、十六夜は頭に血がのぼっていて動きは単調。

死線を幾度となくくぐり抜けてきた百合人にとっては比喩でもなんでもなく朝飯前だった。

 

…………

 

十六夜を退かせることに成功した百合人は一旦サウザンドアイズに帰ろうとしていた。

街中を歩いている時、急に街中から色彩が無くなり、影が街を覆いつくした。

 

「ほぅ…出て来いよ?『影法師』」

「流石は『黒百合』…」

 

街中を覆いつくした影が一点に集中し形を成した。

その形は人。しかし、全身真っ黒だ。

そして、その顔は笠に包まれみることは出来ない。

百合人は少し怒りを表しつつこう言った。

 

「これはお前の仕業か?白夜叉様に手ぇだそうてんなら…『影法師』。相手がお前だろうと…殺すぞ」

「いやいや、あんな化け物に手を出すほど私は腐ってはおりません。

それに、貴方にも。

ふふっ…正直貴方にかかれば私などすぐに殺されてしまうのでしょうね。」

 

影から聞こえる美しい女性の声。

そのため、性別は女性と判断がつく。

 

『影法師』と呼ばれた女性は凛とした声で百合人にいった。

 

「『黒百合』…貴方はサウザンドアイズにはふさわしくありません。

貴方の力はサウザンドアイズの手に負えるものではない。

私達が貴方にふさわしい舞台を用意しましょう。

私達『魔王連盟』は貴方を歓迎しますよ?」

「勧誘ならお断りだ。

俺は白夜叉様に大きな恩がある。

それを、俺は返すためにサウザンドアイズにいるんだ。

お前らには恩もねぇし俺が行く意味もない。

他人から作ってもらった舞台で踊るほど俺は安くねぇぞ?」

「残念です…でも、いつでも待っておりますので。

そうそう…今度私たちの一端…魔王が近々ギフトゲームを行う模様です。

その時は…『全力で殺し合いましょう?』」

 

こういうと『影法師』はその影を引かせる。

すると、街に色彩と活気が戻り、会話と喧騒が戻ってくる。

 

百合人は掠れたような声で独り言つ。

 

「『黒百合』の花は呪いの花だ。

その呪いに取り憑かれんように気を付けな。」

 

そして、ペルセウスのギフトゲームでも波乱は予想されるのであった…

 

ToBecontinu…




お疲れたああああああ!!!!!

誤字などあったらよーしくお願いします。

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