戦姫絶唱の世界で某錬金術師の成り代わりかと思ったら死神の世界って…   作:シヒイシレアサ

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今回は個人的に結構シリアスが多めになってしまいましたので、読む人を選ぶかもしれません。あと会話とか切り替えが多いです。
そして今回は構成が変な感じなので投稿してから結構な頻度で変わると思います。今に始まったことじゃありませんが(-_-;)

タイトルでご想像の通り、今回は女主人公は出ません。

そして今更ですが念願のキャロルとオートスコアラー、
プレイアブル化&キャロル誕生日おめでとうございます!!!


ガチャの結果は想定外な事になりました。



第12話:案件と0の仮説

「案件と仮説?

案件は何となく分かるが仮説って?」

 

「仮説と言っても、僕が今まで聞いたり調査したりして彼女と関わりがあるかもしれない案件から立てたものだ。事実とは限らない」

 

「それって長いか?」

 

「長いかどうかは分からんが、一応心しておけ」

 

「分からんって・・・」

 

「いいじゃないか松田。聞いてやろうぜ」

 

「そう言う伊達は奥さんを家にほっといていいのか?」

 

「ナタリーは今実家に帰省してるから」

 

「そういやお前警察学校時代に話してた女性と結婚したんだったな。

今更だがおめでとう」

 

「遅れて悪いがおめでとう」

 

「ありがとな諸伏、降谷!」

 

「・・・話が脱線してるぞ」

 

「あぁすまない。

・・・では今から仮説の前に桜琴に関係がありそうな案件、というより出来事を幾つか言うぞ。

言いたいことがあれば終わってから挙手して言え。

まず一つ目────・・・」

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

約一ヶ月前、僕は潜入先の任務でとある廃れた施設の調査に行ったんだ。

そこは一見するとかなり前に焼け落ちた一般企業の施設で、室内も損傷が激しく収穫になりそうな物は何一つなかった。

 

帰ろうと踵を返してふと足元を見ると、地下に続く隠し扉を発見して入ってみたが、真っ先に見た光景に驚愕した。

・・・そこには子どもが一人入れそうな大きさの割れたガラスの筒のような物がズラリと並んである広い部屋だった。

よく見るとそれらは全て培養槽で、一応近くにあった装置に触れてみたが起動しなかった。

 

更に奥に進んで行くとたくさんの小さな部屋や先程の培養槽があった部屋と同じ広さの部屋がある程度はあり、上の方と同じく焼け焦げていたが、ところどころ均等な幅に切断された物や壁・床などに同じような切り傷、楕円形の凹み、まるで腐敗したかのようにボロボロになった部分が何ヶ所かあった。

また、部屋にも廊下にも粒子状になった炭の塊が何十ヶ所もあって、念のために少し採取した。

パソコンや資料室らしき部屋では電子データは完全に損傷、紙媒体の資料はほとんど損傷してはいたものの何とか発見して持ち帰った。

 

念には念を入れて資料の他に室内の写真を撮って潜入先に収穫はなかったと嘘の報告をし、公安に持ち帰って解析を頼んだ。

ところどころ空欄があって予想で補正しつつ解析が行われたからかなり時間がかかって、漸く二日前に完了した。

その結果、その施設では非人道的な人体実験が行われていたと確信した。

更に採取した炭の塊からは何と元は人間だったことが資料から判明。

正直言って人間が焼死であんな原形が残らない粒子状になるものなのかと戦慄した。

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

「・・・――――これがまず一つ目だ」

 

「はい!ちょっといい!?」

 

「何だハギ」

 

「初っ端から重くない!?」

 

「時系列的にはこれが古い方だったから」

 

「まさかの時系列で!?てっきり軽い方からかと思ったんだけど!」

 

「培養槽ってまさかのSF映画でしか見たことがないのがあったのかよ。

それがズラッとたくさんって降谷オメーよく発狂しなかったな」

 

「いや何であんな話聞いてそんなに冷静でいられるの松田!?」

 

「それは大変だったなゼロ」

 

「いや諸伏も平気なのかよ!呑気!」

 

「あー・・・慣れた!」

 

「それは慣れちゃ駄目なやつ!

え、俺だけ変なの!?」

 

「安心しろ萩原、俺も聞いててちょっとキツかった」

 

「だ、伊達班長ぉ~っ!」

 

「茶番はそこまでにして次に進めるぞ。二つ目は」

 

「茶番じゃないしって進めるの!?この状況で!?」

 

「だから言っただろ、心しておけと」

 

いいから進めるぞ、と無理やり萩原の静止を振り切る降谷。

 

「次に行く前に俺からも質問いいか?」

 

「何だ班長」

 

「その解析の結果を知ってるのは解析をした人と降谷以外にいるか?」

 

「知ってるのは今ここで話したお前たち四人だけだ」

 

「意外だな。てっきり上司に報告したのかと思ってた」

 

「・・・何でだろうな」

 

「案外忘れてたり」

 

「流石にそんな訳ないだろ萩原」

 

「・・・気を取り直して二つ目―――・・・」

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

公安としての仕事で桜琴を保護してから数日間、警察病院で検査とリハビリをしつつ、無理言って彼女の異常をきたさないように学力や身体機能、心理状態などを計測・調査してもらった。勿論幼女としての彼女をだ。

今日その結果を彼女を病室で待機させて聞いてきた。

 

医師曰く、

まず学力は得意不得意を総合すると少なくとも高校卒業程度はあり、ギフテッドの可能性があると言われたが、本当は大人だとは言わないでおいた。

次に身体機能、これは他の検査を合わせても小学一年生の平均よりもはるかに低い、要は病弱体質。あまりの結果にまるで()()()()()()()()()()()()()()()()、と医師も相当心配していた。特に目立った外傷はなかったが、もしかすると一度怪我をすると治りにくいのかもしれないのでなるべく怪我をさせないように注意すること。

心理状態については、簡単に言うと目が覚めてから検査・リハビリ中でも少しだがずっと怯えっぱなしで、退院してもできるだけストレスを与えないようにしてほしいとのこと。

病院食を見て最初は何も反応せず、じっくり見てから食べていいのか聞いてきたらしい。

彼女なりにリラックスしようとしたのか時折歌を口ずさむこともあったが、どの曲も聞いたことがないものばかりで、何の曲か尋ねても哀しそうな表情になって答えられなかったらしい。

それと五感では聴覚が人一倍敏感ということ以外これといった問題はなかったが、感情をうまく表現しにくい。

 

 

これらを考慮して今後は経過観察で通院を勧められた。

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

「一つ目より短かったが、二つ目も相当だな・・・。桜琴よく今まで生きてこれたな」

 

「僕も聞いたとき胸が痛かったさ」

 

「はい」

 

「何だヒロ」

 

「検査は分かるがリハビリって?」

 

「桜琴は倒れてから二~三日経った後に目が覚めたから、身体が動かなくて・・・」

 

「あ~確か何日間か寝たきり状態が続くと身体が動かなくなるんだよな」

 

「聞く限り指もあまり動かせなかったみたいだったけど」

 

今ではさっきみたいに演奏ができるようになってよかった、と諸伏は安堵した表情で呟いた。

 

「余談だが桜琴の緊張を解そうと看護師が遊び感覚で一緒にしりとりをしたら、見事に打ちのめされたと医師が言ってたな」

 

「え、打ちのめされたってどういうこと?」

 

「例えば最後に終わる文字で攻めたり、最初と最後の文字が同じ単語で攻めたりとかいろいろ」

 

「分からないから具体例を」

 

「そうだな・・・『リンゴ』→『ゴール』→『ルビー』→『ビール』というようないわゆる『る攻め』、『ルール』とか『ルーブル』というようないわゆる『る返し』とかが代表例だな」

 

「うへぇ・・・見た目とは裏腹に如何にも降谷がやりそうなエグイやり方だな」

 

「そういや彼女の見舞い品の中に辞書を贈ったな」

 

「元凶は降谷ちゃんかよ!まさかハンデとして辞書を見ながら・・・?」

 

「いや何も見ないでスラスラと言ってたらしい」

 

「見ないでかよ。そもそも見舞いの品で辞書を持ってく奴があるか」

 

「いや最初はフルーツとか基本的な物だったが、テレビとかで分からない単語が多すぎて困ってそうだなと思って」

 

まさかそんな事があったとはな、と苦笑する降谷に四人はため息をついた。

 

「脱線するけどちょっといいか?」

 

「何だヒロ」

 

「今思い出したんだけど実はあの子・・・桜琴が何か呟いた時があったよな?」

 

「そういやあったな。小さすぎて聞こえなかったが」

 

「俺一番近かったから聞こえたんだけどさ、その内容が―――」

 

 

―所詮ボクは“オリジナル”ではありませんから―

 

 

「―――だってさ」

 

「“オリジナル”か・・・。

他に何か気になる事があった奴はいるか?」

 

「気になる事っていや降谷が料理をしている間、みんなでテレビを観てたんだが」

 

「松田お前もか。で、何だ」

 

「いやニュースの生放送で映ってた燃えてるマンションを桜琴がな・・・その・・・

 

・・・哀しそうな表情を浮かべて観てたんだよ」

 

咄嗟にチャンネルを変えたがな、と目線を背けて頭を掻く松田。

無言でチャンネルを変えたのは彼なりの配慮だ。

 

「“オリジナル”・・・燃えてるマンションで哀しそうな表情・・・」

 

「降谷?」

 

降谷は顎に手を添えてしばし考える。

 

「・・・ヒロと松田の意見で多少は変えたが最後に僕の立てた仮説、聞いてくれるか?」

 

「何を今さら」

 

「ここまで来て聞かないなんてそりゃないだろ」

 

「最後まで付き合うよ、ゼロ」

 

「そうそう。俺たちを助けてくれたあの子の為にもね」

 

「みんな・・・ありがとう。

じゃあ言うぞ。僕が立てた仮説は────・・・」

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

最初に話した施設、そこはかつてさまざまな子どもたちを生体兵器や非人道的な人体実験などの実験体として人造的に造り出す組織(多分黒ずくめではない方)が存在し、桜琴はそんな子どもたちの中のコピー、又はクローンの一人にすぎなかった。

 

彼女は物心ついたときからそこで生体兵器としての訓練や実験などばかりやらされ、十分な食事は疎か名前すら貰えず、人としてではなく実験動物または兵器扱い、それが当たり前なのだと思い込んでいた。

 

本来人造的に造り出す事自体は成功しにくい上、たとえ成功しても人造的に造り出されたためか体力面や健康面などに問題がある故、外気に触れてすぐに身体が崩壊してしまう子や実験に耐えきれなくてすぐに亡くなる子が多かった。

実験の日々で失敗すれば処分行きとなり、死にたくないと懇願する子も既に亡くなった子の遺体も、証拠隠滅を兼ねてか手段の一つとして何らかの方法で粒子状の炭の塊にされたのだろう。

その光景を見た彼女は初めて恐怖を覚えた。

 

ある日彼女は成果の発表に実験時の服から新しい服に着せられて連れて行かれる途中、隙を見てほとんどないに等しい体力を使って逃げ出す。靴が脱げて裸足になりながらも桜の木の下で落ち着かせるのと休憩がてら竪琴を演奏し、それに惹きつけられた僕と出会い、名前をもらう。

ヒロの声を連中と勘違いして再び逃走するも捕まり、唯一の成功例だからか処分されず訓練や実験の日々に逆戻り。

 

あれから何年経つも度重なる実験や生活環境等のせいで俺と出会ったときと容姿が全く変わらないことにショックを受け、それに重度のストレスも重なって限界に達し、ついに我を忘れて自身とリンクした竪琴を起動させて本来の年齢の姿に戻って武装し、暴走。

止めようとする関係者や兵器を無意識だが返り討ちにした結果、一人でその組織を壊滅させ、逃走した。

それから命の危機に瀕した人たちをどういう訳か助けた事で、この力を人助けの為に使おうとする思いが芽生え始める。

まだいると思われる残党から逃げつつ人助けを続けて数年、とうとう体力の限界で蹌踉(よろ)めき、いつの間にかあの異様な部屋に行きついた矢先にそこを拠点にしてた変質者が現れた。

変質者から色々危機を察知し、限界なのに無理やり竪琴を起動させて撃退。降谷として駆けつけた俺の前で気絶して幼女に戻り、そして今に至る。

 

初めて会った頃の服の上に着てた衣服と帽子などは、我に返った際に防寒対策として自分に合うサイズを探した結果、それらしかなかったからだろう。

 

幼女と大人で性格が違うのは度重なる実験などによるストレス、または敵を油断させる為のどちらかで、ある種の精神的損傷を負わせたからだ。

テレビのマンション火災の現場映像で映った火に多少反応したのは壊滅させた組織を脱出した直後に施設が爆発し、炎が上がる光景を見て自身の持つ力の恐ろしさを思い知ったから。

 

体力や身体機能は大人の姿になった際に病弱な幼女のときとは打って変わって上昇。

例えると幼女の姿ではリミッター装着状態、大人でファウストローブ武装時にはリミッターを装着してた分を合わせて解除する事で強大な戦闘能力を発揮できる。

学力と歌は当時の世話係の一人が同情しこっそりとできる限り多く教え、そして発覚されその人は処分されたが、その後に学力は〈想い出の焼却〉のコストとして、歌は戦闘時に歌う事で戦闘能力が向上したのでこれらは使えるのではないかと判断された。

 

 

 

――――――――――………――――――――――

 

 

 

「・・・――――以上だ。何か言いたいことはあるか」

 

「・・・なんか、想像を遥かに超えた仮説だが、妙に納得してしまってる自分がいる」

 

「なんつーか・・・SFとファンタジーのオンパレードだな」

 

「でも何でその仮説に至ったんだ?関係ないかもしれないぞ?」

 

「・・・実は彼女が目覚めたその日にいろいろ質問したんだが、三つ目でどこかの実験施設にいたのかと聞いたらあの日々を思い出したのか涙を流し身体を震わせて怯えてたんだ」

 

「それで降谷が調査した元実験施設と関連があると思ったのか」

 

「つーか目覚めたその日にそんな質問するって容赦ねーな」

 

「まさかゼロ、目覚めたばかりのあの子に保護した時の経緯を細かく言ったんじゃないよな?」

 

「まさか。ただ大雑把に僕が来た時には壁に頭を打ち付けて気絶してた変質者と扉の前で気絶してた桜琴がいたこと、余談で逮捕した変質者の家宅捜査した結果だけだ」

 

オイオイ・・・と四人の思いは一致した。

 

「でももしそれが本当だとすると、非人道的な人体実験のためだとはいえ多くの命が造られては奪われてたのは許さない」

 

「あぁ、それに彼女の身体が心配だ」

 

「桜琴が唯一の成功例であり生存者か・・・。

そういえば桜琴が言ってた〈絶唱〉と〈想い出の焼却〉があったな」

 

「絶唱はちゃんとした意味があるが、桜琴の言う〈絶唱〉が施設で無理やり得た自滅覚悟の力なら・・・」

 

「仮に〈想い出の焼却〉を使う場合、どんな想い出がどれくらいの量を焼却されるか分からないとなると・・・」

 

彼らはそれぞれ想像する。

〈絶唱〉で彼女が自身の身体を抱きしめながら声にならないほどの断末魔の叫びをあげ、消滅してしまう光景、

〈想い出の焼却〉で記憶障害が起こり廃人状態になる光景を。

それらで鬼のような形相をしたり、全身から血の気が引くのを感じた者がいた。

 

「させん!絶対に使わせん!!使わせるものか!!勿論〈想い出の焼却〉もだ!!!」

 

降谷は爪が食い込むほど握り拳を作り、叫ぶ。

 

「ゼロ静かに。桜琴が起きるだろ」

 

「あ・・・す、すまない・・・」

 

「でも桜琴ちゃんのあの様子なら使う可能性があるね」

 

「そんな事はさせねーのは俺も同じだっつーの」

 

「折角助けてもらったんだ。無理にでも止めるぞ」

 

「・・・ふと思い出したんだが、ヒロは助けてくれたから分かるがハギたちは何であの時ファウストローブを纏った桜琴を知ってたような感じだったんだ?」

 

「あーやっぱり聞いちゃう?

実は七年前、防護服なしで処理したらタイマーが復活して爆死しそうになったとこを助けられちゃった」

 

「俺は四年前にハギの時と同じ爆弾事件の犯人の策略による爆死と観覧車のゴンドラから落ちそうになったとこを」

 

「こっちは去年轢かれそうになったとこを助けられた」

 

「で、さっき『ヒロは助けてくれたから分かるが』って言ってたがまさか諸伏も・・・?」

 

「そのまさかだ松田。潜入してた組織にNOCだとバレて拳銃自殺をしようとしたら・・・」

 

「え、なにそれこわっ」

 

「・・・まさか僕の同期四人とも彼女に助けられたとはな」

 

「次は降谷ちゃんだったりしてな」

 

「やめろ縁起でもない」

 

「でも何で桜琴は俺たちを含めた命の危機に瀕した人を助けるんだ?目立たずにした方が狙われずに済む筈なのに」

 

「さぁな。それに恐らく彼女の能力にはまだ秘密がありそうだ」

 

「秘密?桜琴がまだ話してないことがあるのか?」

 

「恐らくな。彼女はまだ僕たちを完全に信用していないと僕は感じるんだ」

 

「感じるって降谷お前心当たりがあるのか?」

 

伊達の質問に急に口をつぐんだ降谷。

 

「ゼロお前まさか・・・」

 

「・・・安全と戸籍、衣食住を確保・保証する代わりに協力者になってくれと取引した」

 

「「「「・・・ッ!?」」」」

 

もちろん彼女は了承した、と降谷が言い終えた直後に松田は降谷の胸ぐらを掴んだ。

 

「ふざけんじゃねぇぞ降谷!」

 

頭に血が昇ってる松田にすかさず萩原が彼を羽交い締めで降谷から離す。

 

「じんぺーちゃん抑えて。桜琴ちゃんが起きちゃう」

 

「放せ萩原!コイツを一発ぶん殴らせろ!!」

 

「ハギの言うとおりだぞ松田」

 

「うるせぇ!そうなるように仕向けたんだろうが!

どうせ国のためなら使えるもんは何でも使おうと思ってやがんだろ!!

結局は彼奴を兵器として造りだしたその組織とやらと同じじゃねーか!!!」

 

「勿論上にも報告しない。僕個人の判断だ」

 

降谷の言葉に松田は舌打ちして大人しくなり、萩原に解放された。

 

「・・・でも何でゼロは桜琴を保護じゃなく協力者にしたんだ?」

 

「どうせ桜琴の力を利用するためなんだろ」

 

「違う!僕だって本当は・・・本当は・・・ッ」

 

「本当は?本当は何なんだ降谷ちゃん?」

 

「・・・」

 

「そんなに同期の俺たちには言えないことか?」

 

「・・・本当は彼女に協力者なんて、取引なんて言いたくなかった。

最初は保護すると言おうとしたんだが、つい取引と言ってしまった」

 

「「「「・・・」」」」

 

「何でだよ!」

 

「ゼロはプライド高いからなー」

 

「いやこれは最早ヘタレだろ」

 

「ヘタレな降谷ちゃーんww」

 

「ヘタレ言うな!」

 

「そう怒るなヘタレな降谷」

 

「班長まで言うな!あと笑うのを堪えているのは分かってるぞ!」

 

先ほどまでの重い空気から一変してしばらくの間四人の笑いが止まらなかった。

 

「なぁもうこれでお開きにしようぜ?そろそろ深夜になりそうだし」

 

「そうだな。俺も明日のために帰るか」

 

「みんな帰る前にまずはハギ、歯を食いしばれ。

あの時桜琴が助けてくれなかったら職務怠慢で死ぬところだったのは警察官としてどうなんだ?」

 

「ま、待ってよ降谷ちゃん、笑顔で近づきながら手をボキボキ鳴らさないで。

防護服を着なかった事は反省してるから。あの時本人にも目一杯言われたから。

減俸に自宅謹慎の後からはちゃんと真面目に業務してるからその手を止めて。

笑顔は笑顔だけど目が笑ってないから余計怖いんだけど」

 

「おい待て降谷」

 

笑顔で拳を鳴らす降谷に待ったをかける松田。

 

「じ、じんぺーちゃん・・・!」

 

「狙うなら顔じゃなくボディを狙え。一応顔はいろいろ役に立つからな」

 

「デスヨネー!」

 

「逃げるな」

 

降谷は逃げようとする萩原の腹部を一発殴った。

 

「うっわ痛そう」

 

「前よりも威力が増してるな」

 

「さて帰るか」

 

「ちょ、置いてかないで・・・」

 

こうして降谷を除く同期たち(内一名負傷)との話はお開きとなり、それぞれ帰って行った。




ギャグ?とシリアスが混ざってしまってすみません・・・

ちなみに書いてる間ずっと頭が痛かったです・・・"(-""-)"



後書きでももう一度言います!

今更ですがキャロルとオートスコアラーXDでプレイアブル化&キャロルお誕生日おめでとうございます!!!

貯めに貯めて『世界を識る為の歌』10連ガチャを6回回した結果・・・

キャロル×3
ファラ×2
☆6マリア×2

まさかの☆6マリアで思わずその場で(゚Д゚;)になりました。


復活の方では10連を3回回したら、
1回目でキャロル2枚も来て、他2回はキャロルは疎かガリィもミカも来ませんでした・・・
一応チケットで1回回したらガリィが来て驚きました。

クリスマスガチャではクリスマスキャロルもクリスマスガリィも両方来ました。

☆6キャロルほしい…

あとコロナ絶許(-_-#)


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