神話級の巨大蜘蛛、異世界で無双。【凍結】   作:光車

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なんかすっごい人気だったので投稿します。

予定なんかない、ただの気紛れ投稿です。


全力

 アルシナに怒られてから一週間が経った。

 アルシナもだいぶ魔力操作に慣れてきて、息切れもしなくなった。

 

 って事で、次のステップに進むことにする。

 

 次のステップは、術式の記憶。

 術式を記憶することで、いつでも魔法を発動できるようにするためだ。

 

「……それ、本当にできるんですかね?」

『それは分からないかな。こればっかりは記憶力の問題だし』

 

 そう、こればっかりは記憶力の問題だ。

 体に教え込む事もできるけど、それはたかが一か月でできるようなものじゃない。

 ましてや今回は2週間と少ししかないのだ。

 だから僕は、1週間やってできなかったら、僕がアルシナの体に術式を刻み込むことにした。

 

『1週間。それだけやってできなかったら、アルシナに術式を直接刻み込む。これをやったら応用なんてできなくなるし、別の術式を刻み込む事が難しくなる。だからできればこの1週間で術式を覚えて欲しい』

「……分かってます」

 

 アルシナは、覚悟の表情を僕に向ける。

 いい表情だな、って思いながら、僕は術式の講義を開始した。

 

***

 

アルシナ視点

 

 分かってはいた。

 術式を覚える事が難しいってことは。

 

 アイも教える時は真剣だ。

 魔力操作の時は、アイはそこまで真面目じゃなかった。

 テンションも高かったし、まぁできるんじゃないかなって感じの雰囲気だった。

 けど今回は違う。

 何が何でも覚えて欲しい、そんな思いがすごく出ていた。

 

 実は、アイからやる事を聞いてから、毎日寝る前とかに魔法の術式について調べていた。

 けれど術式を書いてある本なんて図書館にもほとんど無かったし、あったとしても超高等技術が必要な魔法ばかり。

 僕ではできない魔法の術式ばかりだった。

 

 だから、予習をしようとしたけど結局できず、そのままこの講義が始まってしまった。

 それでも、アイの信頼に応える為に僕は全力で受け続ける。

 

 一人でも戦えるようになる為に。

 

***

 

アイ視点

 

 講義最終日。

 今日で講義を始めてから、1週間が経つ。

 講義と言っても、勉強と実践の半々だったりする。

 

 そして、これから始まる実践でアルシナが成功できなかったら、アルシナに術式を刻み込むこととなる。

 

『アルシナ、できそう?』

「わかりませんが……やります」

 

 アルシナの決意は固くなっている。

 けど、その分体も硬くなってるし、緊張してる。

 

 それじゃできないよ、アルシナ。

 それじゃ、失敗してしまう。

 

『アルシナ、落ち着いて』

「……え?」

 

 アルシナの体の震えが収まる。

 そして、僕を見る。

 

『大丈夫、落ち着いてやろう。きっと落ち着いてやればできる』

「アイ……」

 

 アルシナに言うと、アルシナは深呼吸をして前を向く。

 そして笑った。

 

「そうですね。緊張していたらできるものもできなくなってしまう」

 

 自然体のまま、アルシナは手を前に向ける。

 そして──

 

「ふっ」

 

 火球が放たれた。

 それは確かに脆い、儚いただの火だった。

 的にすら当たらず、途中で立ち消えるほどの。

 

 でも。

 

「はぁっ!」

 

 もう一回。

 もう一度放たれた火球は、先程の火の何十倍もの威力を持っていた。

 今度は的に当たり、それどころか的を焦がす。

 木でできた、最も耐久力の低いものとはいえ、的を焦がした。

 1週間前から考えればありえないほどの飛躍であって。

 

「はっ、はぁっ、はっ、はぁっ!」

 

 元々アルシナの魔力は低いから、この程度でも疲れてしまうみたいだ。

 けど、これほどのことをやってのけた。

 

 しかも今の術式は──

 

『……頑張ったね、アルシナ』

 

 なにがともあれ、アルシナは頑張った。

 その頑張りに素直に称賛を送り、今にも倒れそうなアルシナを支えるのだった。

主人公の種族を変えて、オリジナル化すべき?

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  • すべきではない
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