神話級の巨大蜘蛛、異世界で無双。【凍結】   作:光車

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予選

アイ視点

 

 今のはなんだったんだ。

 混乱する。

 理解ができない。

 

 僕が咄嗟に対戦相手側に結界を貼ってなければ、アルシナは相手を焼き殺していた。

 それに、咄嗟とはいえ僕の全力の結界だぞ。

 それをあんな簡単に貫通して、そのうえこのフィールドに貼られている結界すらも貫通して、その上でまだ対戦相手を一発で気絶させるほどの威力。

 

 込められた魔力は少なかった。

 アルシナにとっては多くとも、僕から見れば極小の魔力だ。

 けど、それでアルシナはあんな馬鹿みたいな火力を出した。

 

 ……アルシナ、今君の中では何が起こっているの?

 

 そう、聞きたかった。

 

***

 

アルシナ視点

 

 よくわからないけど、勝った。

 多分アイは何もしていない。

 今回のは僕の力だ……と思う。

 

 息切れをしながら控室へ戻る。

 良かった、勝てた。

 

「まずは、一回戦突破だ」

 

 自分に言い聞かせる。

 このままじゃだめだけど、まぐれで勝ってもだめだけど。

 それでも、勝ちは勝ち。

 

 次の試合も、全力でやろう。

 そう決めた。

 

***

 

アイ視点

 

 順調に大会は進んでいく。

 アルシナは予選を勝ち進み、次で予選準決勝。

 また、レオネも予選準決勝まで進んできている。

 

 残念なことに、二人ともAブロック。

 ここでどちらかが負けて、本戦には上がれないことになる。

 

 一戦目以外はアルシナの普通の実力で応戦しきれている。

 だからここまで上がることができた、けど……。

 

 レオネは天才だ。

 アルシナの1/3程度の訓練で、アルシナの何倍もの結果を引き出すような天才だ。

 そんな天才相手にアルシナはどれだけ耐えきれるか。

 

 そこが問題だ。

 

***

 

アルシナ視点

 

《次は予選準決勝! アルシナvsレオネ! もう面倒クセェから家名は省略するぜぃ!》 

 

 声が聞こえる。

 始まりを告げる声だ。

 

 勝てるか、と聞かれたらわからないと言える。

 でもだからといって負けるか、と聞かれたら絶対に嫌だ、と言える。

 

「「……」」

 

 何も喋らないし、喋れない。

 こここそが、今回の大きな壁。

 アイが口から漏らしていた。

 レオネは天才だと。

 

 どれくらいかはわからない。

 けど、アイがそう言うほどなのならば……。

 

「……行くぜ」

 

 レオネが言った。

 そして。

 

《んじゃ予選準決勝、スタートだ!》

 

 始まる。

 

《3,2,1,0!》

 

 直後に、レオネは僕の目の前に居た。

 

「っ!?」

 

 対応できない。

 咄嗟に放たれた火球。

 スキルを使用した弱い一撃。

 

「っらぁ!」

 

 当然、そんなものは簡単にかき消されて、そのまま袈裟斬りを体に食らう。

 かき消すタイミングで後ろに下がれた、だからこそダメージは少ない。

 けど、胸が切り裂かれた。

 開始2秒で、致命傷に近い傷を負ってしまった。

 

《おっとやはりレオネは強い! ほんと去年から一体何があったんだ!?》

 

「どうしたアルシナ、まだまだ行くぜ」

 

 一撃を喰らい、よろめく僕に容赦なく追撃を放つレオネ。

 剣を振るって応戦するけど、軽くあしらわれる。

 

 まずい、想像以上に戦力差がある。

 一回戦のあれを使えばどうにかなる、と思っていたけど、そんな程度の戦力差じゃない!

 

「シっ!」

 

 応戦することで受ける傷は減る。

 けど、なくなることはない。

 時間が経てば僕はどんどん切られていく。

 

 焦った僕は、全力で魔法を使う。

 

「ま、そう来るよな」

 

 一回戦にはなった火炎弾を放つ。

 術式は理解できていた。

 だからもう使えはするし、今使った。

 

 早いけど、試合を決めるための、もしくは逆転するための一撃。

 それを、レオネは冷静に対処して、あろうことか。

 

「終わりだ」

 

 火炎弾を切り裂いて(・・・・・・・・・)、勝負を決めに来た。

 

 この段階になって、ようやく気づいた。

 

 僕とレオネでは、絶対的なまでの差があることに。

 当然、無防備な僕は何かをする術もなく。

 

 総身を切り裂かれ、意識を失った。

主人公の種族を変えて、オリジナル化すべき?

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  • どちらでも良い
  • すべきではない
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