「……腕が少し動いたぞ」
「えっ」
数分間姿勢を保ち続けてると、少しずつ腕が痛くなってきた。
そして、少し楽な体勢に……と思った瞬間、指摘された。
「楽にやろうなんて考えるなよ」
「……はい」
そう釘を刺される。
けれど何十分も続けていくと、全身が痛くなってくる。
何度も何度も指摘されながら、この訓練意味あるんだろうかと思い始めた頃。
「お、じゃあ一旦休憩だ。次は素振りだぞ」
という声が入り、一気に体の力が抜ける。
緊張感と言うか、そういうものの糸が切れたからだ。
「次の素振りは型を覚えるためもあるが、体をほぐすというのが一番の目的だ。だから上から下の縦斬りもやるぞ」
その言い方に少し引っかかる。
まるでそれでは縦斬りは本来はやるものではない、と言っているかのようで。
「縦斬りって本来はやらないんですか?」
「ああ、実戦で縦斬りなんて使うことはほぼほぼ無い。使ったとしても横から殴られて終わりだ。まぁ対処もできなくないが、やるくらいなら最初っから別の動きをしておいたほうが良い。けどな、縦斬りって全身を均等に使うからこういう目的なら最適なんだよ」
そういうことか。
実戦で使うことがないから練習ではあんまりやらないし、けど全身を使うから縦斬りは必要なのか。
「剣において最も使われるのは袈裟斬り。斜めの斬撃だから縦斬りに比べたら対処もしにくいからな。わずか程度ではあるが」
なんとなく分かってきた。
対処のしにくい剣技。
それがこの人の練習させようとしている剣技だ。
僕は戦い方を教わりに来たのであって、剣術を教わりに来たわけじゃないんだけど……。
まぁ、これはこれでありがたいし、いいかと思う。
「そろそろ時間だ。素振り行くぞー」
「え、あ、はい」
数分休んで、素振りに移行する。
確かに体の形を一定に保つだけだったから、体が凝っているだけだが。
「まずは縦斬り、1000回やっとけ」
「えっ、1000回!?」
そしていきなりの無茶振り。
想定外の無茶振りに思わず悲鳴を上げてしまう。
「大丈夫だ、その程度はできる。お前の身体能力なら、おそらくな」
そう言われて、渋々剣を振る。
フレイルさんにちょくちょく指摘されながら、振り続ける
実家でやってた頃は100回くらいで音を上げてたなぁって思いながら。
が、100回、更に200回を超えてもそこまで苦しいという感覚が湧いてこない。
それどころか、体が軽くなっていく感覚を感じていた。
「直前まで動かして無くて、固まった筋肉を動かすんだ。だから全身ほぐれていくし、体は軽くなったように感じる」
フレイルさんがそう教えてくれる。
たしかにそうか。
全身を動かすように意識していけば、更に体が軽くなっていくような気がした。
500、600と続け、800に入った頃。
ようやく体が重くなるのを感じてくる。
けれど意識が高揚しているからか、やはり苦しいとは思わない。
900に到達して残り100を切れば、流石に苦しいという感覚が体の重りになり始める。
けど、なんとか最後まで振り切って。
「おお、お疲れさん。ちょっと休憩したら方の練習に行くか」
そんな言葉に。
あ、苦しいのはここからだ、と悟ったのだった。
この世界で言う素振りは縦斬りのみです。
現実世界では違うと言われようと、この世界ではそれだけなのです。
主人公の種族を変えて、オリジナル化すべき?
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すべき
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どちらでも良い
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すべきではない
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どうでも良いから更新しろ