神話級の巨大蜘蛛、異世界で無双。【凍結】   作:光車

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暗躍する者

「正確に言えば、魔物を送った存在が魔族、ということだな」

 

 ミラクルムは言葉を続ける。

 半ば放心状態にある僕の精神状態だが、それでも優秀な僕の頭は聞こえてくる情報を正確に把握する。

 

「魔族、という存在は魔物を従える事ができる。魔帝国のように魔道具を使わずともな。だからこそ、以前のように魔物を従えて襲わせる、というようなこともできる」

 

 時間が経って冷静さが戻ってきた為、気になったことを質問をする。

 

『テイマーって魔物を従えられるよね。あれってどういう扱いなの?』

「あれはまた別だ。テイマーは厳密に言えば契約。問答無用に従える魔道具や魔族とは違う」

 

 テイマーってそういう扱いだったのか。

 その時、一瞬一つの可能性が頭をよぎったが、すぐに頭の中から消える。

 

「ともかく、魔物は魔族の下に置かれるものだと思って良いはずだ」

 

 けれど、その言葉で頭をよぎった可能性がもう一度出てくる。

 もしかしたらあるかも知れない。

 そしてそれがあったならば……。

 

『既にテイムされてる魔物……私とかは魔族に支配されることってあるの?』

「実際にそんなことがあると聞いたことはないな。テイムされている魔物に支配の魔道具を使っても支配されないし、おそらくそういったことはないだろうな」

 

 それを聞いて僕は安心した。

 僕が支配されるようなことがあれば、それは人間にとってとても危険なことだろうから。

 

「まぁそれがなくとも、お前を支配することは魔族でもできなさそうだがな。神話級の魔物を魔族か従えるなどと言った話は聞いたことがない」

 

 それなら安心……なのかな?

 とりあえず、僕は安心しておくことにしよう。

 

「なんにせよ、魔物がこうやって魔族の手によって人を襲い始めた以上、ここからは魔族にも注意を向けたほうが良い。そこで、だ」

『ん?』

 

 そんな中、ミラクルムは僕に言った。

 

「アルシナ君が卒業するまででいい。この学園都市を守ってくれないか」

 

***

 

「……アイ、どうかしましたか?」

『……あ、うん、なんでもないよ』

 

 ミラクルムの言葉に対する答え。

 それは未だ決めかねていた。

 僕もまだまだ弱い。

 ステータスのゴリ押しではいずれ勝てない相手も出てくるだろう。

 そんな存在が学園都市を守れるのか。

 いやそれ以前に、僕は果たして全力が出せない状態で魔族を倒せるのだろうか。

 

 半年間の訓練で、僕は強くなった一方、自信を喪失していた。

 

『私って、弱いな……』

「強いですよ。魔法もすぐに作っちゃいますし、色々できるじゃないですか」

 

 それはそうだけど、と僕は思う。

 だってどう考えてもそれは力の暴力じゃないか。

 

「悩んでることって、もしかしてそれですか? なら気にしなくてもいいと思いますよ」

『……でも』

 

 戸惑う。

 僕はそんなに強くは……。

 

「神話級っていうのは、そんな簡単に負けるような存在なんですか?」

 

 アルシナは僕に笑いかける。

 それにつられて、僕も苦笑いのような声を出した。

 

『……そうだね。自信が戻ったわけじゃないけど、それでいっか』

 

 きっと僕が驕るにはまだ早い。

 そう思う。

 

「それに、弱いと思うなら強くなれば良いと思うんです」

 

 そんな声は。

 残念ながら声が小さくて、僕にはその時は届かなかった。




時間がなかった(泣)

主人公の種族を変えて、オリジナル化すべき?

  • すべき
  • どちらでも良い
  • すべきではない
  • どうでも良いから更新しろ
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