ロクでなし魔術講師と東方魔術剣士と禁忌教典   作:KAMITHUNI

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完全オリジナルなんすけど……
なんか、やっちまいましたね(^ν^)
ヒロイン確定してないのに、それぽい事書いちったかもしれないね……

そうだとしても、真に受けないでね!?
まだ変わる可能性大いにあるからね!?


感想もらった人と違うけど、見限らないでぇ〜ッ(涙)



感想や評価をお願いしヤァス!!


あれ? √ に入っちゃったッ!?

午前の講義が終了し、午後からは魔術競技祭に向けての練習が各クラスで執り行われる事となった。

二年次生のクラスは全部で十だ。

それ以外の学年の人も練習するのだから、何処も場所取りに戸惑っていた。

 

 

その分、ウチのクラスは早々に空いていた庭で練習場所を確保できたので、各々の競技に向けて練習を開始した。

 

 

何処のクラスも成績上位者で固める中、ウチは生徒一人一人に役割を割り振られているのでかなり劣勢である。

だからこそ、俺たち2組はどのクラスよりも練習や鍛錬を積まなければ、先ず勝ちの芽すら出てこないだろう。

周りを見渡せば、各々がシッカリと集中して魔術の鍛錬や基礎のおさらいをしている。

斯く言う俺も、眼前に置いたダイヤル式の箱を開ける練習をしていた。

 

 

「【解析、開始(トレース・オン)】ッ!」

 

 

箱に手を置き、魔力を流し込む。

魔力で作られた波形を読み取り、自分の脳裏に設計図を瞬時に作り出す。 材質は剛金。 そこらの鉄よりも硬い。

5×5×5cm^3の正立方体。中身は、シロッテの枝

そして、ダイヤルの数字は……1、2、8、3……か。

俺は、迷いなくダイヤルの鍵に数字を当てはめていき、4つとも揃える。

 

ガチャリッ!

 

 

「ふぅ、【解析、終了(トレース・オフ)】……と」

 

 

魔力を止めて、解錠した箱を開けた。すると、中にあったのは、俺の見立て通り、シロッテの枝が出てきた。

それを箱を準備してくれていたティンジェルに見せた。

 

 

「わぁ! 本当に解錠した……ッ! それに、凄く早かったよ!」

 

 

両手を其のふくよかなお胸の前で合わせて、目を輝かせてくる。

うっ! 思春期真っ只中の青少年には何とも有り難い光景なんだろう!! だが、ガン見して仕舞えば、変態紳士としての烙印を押されてしまうッ! それだけではないッ! このルミア大天使様には公式ファンクラブが存在するのだ! そいつらに邪推な目をティンジェルに向けていることが暴露たが最後、死、あるのみらしい……と、話が脱線した。

 

 

「ま、まぁ、ボチボチだろ……」

 

 

「あ! 謙遜かな? ケンヤ君って、明るいのに素直に受け取らないよね」

 

 

クスッと笑う大天使様……

ズキューンッ!! 頂きましたぁ〜!!

ま、マジで破壊力ヤバイ…… あの笑顔の前では男のみならず、女までもを虜にしかねない……ッ!!

これが、俗に言う、庇護欲って奴かッ!! 守りたい! この笑顔ッ!!

うん、ファンクラブなんてふざけたことしてんなとか思って、悪かったな。 それにカッシュ……お前が日頃から“ルミアちゃーん♡”とか言って、話しかけてるのを凄く気持ち悪く感じていたのは訂正する。 単にキモいだけだったわ!

 

 

「おい! ケンヤ! なんか、失礼な事考えたろッッ!!ーー」

 

 

「ち! うるせぇッ! さっさと決闘戦の練習に行きやがれ変態!! お前が一番練習しなきゃ意味ねぇーだろうッ」

 

 

「なにぃ……ッ!!」

 

 

「は、ハハッ……」

 

 

苦笑いを浮かべるティンジェルを余所に、カッシュと俺は組み合ってしまい、それをフィーベルに止められるまで続ける羽目となった。

 

 

 

 

「ーーそんで、話って? 【解析、開始(トレース・オン)】」

 

 

現在、取っ組み合いが終了した後。 再び魔術の鍛錬を開始した時に、ティンジェルの本題に切り出した。

そう、俺がこうしてみんなの憧れであるティンジェルと2人で話している理由がこれだ。

まぁ、言わずもがな()()()であろうことは予測できるのだ。

 

 

それに頷いたティンジェルは表情を少し引き締めた。

 

 

「……【焔ノ迦具土神】って何かな?」

 

 

「…………」

 

 

手と魔力を止めて、視線だけをティンジェルに向けた。

それだけで何も答えない俺に続けるように言葉を紡いでくる。

 

 

「……ケンヤ君は、一体どういう存在を住まわせているの?」

 

 

「へぇ…… 其処まで()()()のか。 【感応増幅者】だからって侮ってたな。 流石は、元王女って訳か? その慧眼には感服だ」

 

 

両手を上げて、降参の意思をを伝えたが、ティンジェルは表情をより一層暗くさせていた。

おっと、少し踏み込み過ぎたか。 というか、ちとムキになって相手の弱いところをついてしまった。

これは、俺の悪い癖。 朝から気分が良くないとはいえ、それを他人に当たるのは良く無い。 ここは、素直に謝ろう。

 

 

「悪かった。 お前が、気にしてることに踏み入れ過ぎた。 ま、その詫びだ。 ちっとだけ此奴の事を教えてやる。 『終なる焔よ』ッ!」

 

 

俺はそう言って、ティンジェルと俺以外が見えない角度で、【神ノ焔】を指先だけに展開する。

 

 

「わぁ……」

 

 

その焔を輝かせた大きな眼を開かせて興味津々に覗き込んだティンジェル。

緋焔は煉獄を象徴する“死焔”なんだが、ティンジェルには余程、綺麗なものに見えているらしい。 なら、それを態々否定するようなことを伝える必要もねぇーか。

そう考えて、部分的な所だけを取り出して説明する。

 

 

「こいつは、【神ノ焔】っていう、魔術とはちっとだけ違う特殊な能力でな? ま、大まかに言えば、ティンジェルと同じ『異能者』の類に入るモノだな」

 

 

「え? そ、そうなの?」

 

 

「あぁ、『感応増幅者』のように全員が知ってるような異能じゃないけどな。 それに、俺の異能はマナを使ってるから、殆ど魔術と変わらないな。 だから、固有魔術が一番近いかもしれないがな。 それで、この異能の能力なんだが、魔力の増幅みたいに人そのものに恩恵やら影響を与えるものではないんだよ」

 

 

俺の言葉に首を横に傾げる。

それが当然の反応だわな…… 仕方ねぇ……

 

 

「じゃあ、一度だけみせるから、このシロッテの枝に注目しておけよ?」

 

 

「う、うん……」

 

 

「ふぅ………ふッ!』

 

 

集中して、シロッテの枝に【神ノ焔】を灯す。

すれば、直ぐに緋焔が燃え移った。

だが、コレだけだと只の炎と何ら変わらない。

【神ノ焔】の能力の真髄はこの先にある。

 

 

「え? “消えていってる”……ッ!?」

 

 

ティンジェルが目を見張り、ありのままの事を口遊む。

その言葉通り、シロッテの枝は瞬く間に灰にならず跡形もなく消えた。

俺はその答えに笑顔で返す。

 

 

『その通り。 正解だよ』

 

 

そう、これが【神ノ焔】の脳力《焼滅》である。

 

 

「し、《焼滅》…… 存在そのものを焼き滅ぼす能力……」

 

 

戦慄だろう。 蒼ざめた顔を浮かべるティンジェルは口を手で押さえている。 絶句を漏らさないように気を張っているのだろうなと巻頭を付ける。

 

 

『……【解】ッ。 そ、これが【焔ノ迦具土神】という存在の能力。【神ノ焔】、ありとあらゆる術と概念の存在という根底から焼き払う煉獄の焔の正体さ」

 

 

 

 

 

「……で? どうするんだ? これを先生や学院長に報告でもして俺を追外でもするか? それとも、俺を強請るために脅迫薬とするか? ま、どの道、俺という存在には見切りをつけたほうがいい。 危険ーー「そんなことしないよ……」 ……あのさ、ヒューイにも言ったが、人の話は最後まで聞けよ」

 

 

一通り話し終えたので、早足にこの話題から逃げ出そうとしたが、彼女はジッと俺を見ながら釘付けにしてきた。

流石、精神力が群を抜いて強いだけあり、気が強い。

はぁ、朝からこの事で、ちっと気分が良くねぇ〜のに……ッ!

そんな俺の心を知ってか知らずか、ティンジェルは見据えたまま言葉を続けた。

 

 

「……ケンヤ君は、優しいんだね」

 

 

は?

 

 

「……な、に言ってやがる。 俺が優しい? はッ! 本気でそう思ってんなら、俺を買い被り過ぎだ。 俺は基本的に自分欲求でしか動かないし、他人がどうなろうと俺には関係ねぇ」

 

 

少し怒り混じりの語尾で威圧をかけるが、ティンジェルの表情は崩れず、より一層強い意志を持ってきた。

 

 

「ううん……ケンヤ君は優しいよ。 だって、私を助けてくれたし、さっきのはチョット辛かったけど、私の正体を知ってもシスティと一緒で変わらずに接してくれた。 それに、【異能】の話をしてくれたのも、私を危ない目に合わせないためでしょ?」

 

 

「……ッッ!!」

 

 

優しい声色だ。 総てを投げ出して、彼女に全てを曝け出したい衝動に駆られる。

だが、彼女の優しさのある言葉は的を射ている。

そうだよ。 俺は結局はこの生き方を止められないんだよ。

 

 

誰かが傷付くのは見たくないし、誰かが泣いている姿も見たくない。 誰も死なない世界なんて妄言の御伽噺でしかない。

……【正義の味方】に成りたかったのだ。

正義が秩序を表し、その他大勢を助ける為に、少数を斬り落としてきた。

だけど、望まぬ死を迎える者は無くならない。

結局、助けたつもりで、誰も助けられなかった。

無血な世界は只の【理想】だ。 そんなもの、とっくの昔に()()()()()()

 

 

だから、俺は魔術が嫌いだった。 人を高次元の存在へ上げると謳っていながら、結局は人殺しの道具として使っている。

メルガリウスの魔法使いは一概に【正義の味方】だったのかもしれない。 魔王というその他大勢が憎み嫌う存在を()()()のだから。

嫌味嫌う存在を消し去った存在は、いやでも【英雄】に祭り上げられる。

薄汚い思考を持ち続ける人間に、既に救いの手など意味がない。

 

 

ーーーー他者による救いは救いでは無い。

 

 

俺はそう考えると同時に、こう願うのだ。

 

 

ーーーー俺は誰かを守る【正義の味方】になる。

 

 

結局、俺は【理想】を捨てきれていないのだ……

 

 

だから、ティンジェルの言葉には心を抉られた。

深層心理を読まれたと思った。

全てを理解されたかと思った。

彼女が、特殊な人生を送っているのを知っていながら、知らぬ間に、俺は彼女に勝手な願望を押し付けたのだ。

 

 

“魔術を真に人の為に……”

 

 

あぁ、出来るものならやってみろ。

そして、俺を正してみろ。

と、勝手に【理想】を押し付けたのだ。

 

 

 

だからだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が、ルミア=ティンジェルから距離を取りたがるのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女には、この闇の世界に触れてほしくない。

ティンジェルは光の指す世界で生きていて欲しいと願ったから。

優しく儚く強いこの天使のような少女の言葉が、今の俺には真銀のナイフを突き立てた物に感じた。

 

 

 

 

 

「……なぁ? ティンジェル」

 

考え込んだ先に、ケンヤはルミアを真剣に見る。

 

「ん、何?」

 

 

「俺は、本当に優しいのか、な?」

 

 

そうだ、ケンヤ=サクライはどういう人間で認識されているのか、知る権利がある。 どう考えたって、自分の事を知らなすぎる。 それは異常だが、逆にそれさえわかれば、胸の突っ掛かりは消えるはずだ。

 

 

「……うん、当たり前だよ。 ケンヤ君は誰よりも優しいよ」

 

 

……ルミアはケンヤをそういう人間だと認識していた。

誰にでも分け隔てなく情愛を捧げる人間がそう言ったのだ、そこに嘘はない。

だから、ケンヤは続けて尋ねた。

彼が1番聞きたかった事である。

 

 

 

「……なら、俺はお前を……お前達を守れたのか?」

 

 

その問いに、一瞬詰まった様子を見せたルミアだが、それも本の数瞬。 直ぐに応えへ至る。

 

 

「うん。 私達はケンヤ君に救われたよ。 誰でもない貴方に……護られた」

 

 

その時の寵愛の笑顔が何よりの答えだった。

 

 

「……そっか。 そうだったのか………あぁ、そうだな。 魔術学院に入ったことは、きっと、ケンヤ=サクライは未来永劫呪い続けるだろうな。 だけど、応えは得た…… 引き返す道もなく、理想の果てにケンヤ=サクライは地獄を必ず見る。 それでも、応えは得たのだ。 ……ありがとな。 ()()()

 

 

 

「……え? ぁ、うん……私も、ありがとう。 助けてくれてありがとう。 護ってくれてありがとう。 ()()()

 

 

 

二人して名前を呼び合って気まずそうに感謝する姿。

その時、二人の顔はとても晴れやかなものだったと、遠目から事の成り行きを見ていたセリカが語ることになるのだが、それはまた別のお話に……

 

 

 




うん…… 本気で、やらかしたな……
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