艦隊これくしょん この世に生を授かった代償   作:岩波命自

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頑張って書いています。
節分任務、辛い……。

本編をどうぞ。


第三二話 トラック基地航空戦

基地施設の損害がモニターに赤く表示された。

まだ深刻とは言い難いが、かといって無視して行けるレベルではない。

航空基地や倉庫、対空陣地に少なからず損害が出ている。だが、まだ酷い出血と呼べるほどではない。

幸いなのは艦娘が使う設備や備品庫には一切損害が無い事と、事前にバンカーに避退した為、艦娘は全員無事だ。

つまり、反撃の為の戦力は全くの無傷で残された事になる。

敵はこちらに先手を打ったが、返り討ちにする力はたっぷり残されている。

航空基地では先に離陸に失敗し、撃墜されたグレイモス2の残骸撤去が完了した他、空爆迎撃に上がっていた部隊がいったん帰還して補給を受けている。

更にレイピア隊、オメガ隊、ボーンズ隊、ゴースト隊、ノール隊と防空部隊や対艦攻撃部隊が準備を整えていた。

立石は指令所の全員に聞こえる声で反撃の指示を発令した。

「反撃開始だ。基地航空隊及び全艦娘艦隊戦力を持って、深海棲艦侵攻部隊を迎撃する!

カウンターパンチだ、行くぞ!」

 

 

(第四、第五航空戦隊、第五特別混成艦隊出撃準備!)

アラーム音が鳴り響く中、第四航空戦隊の伊勢型航空戦艦の伊勢、日向、護衛の第一七駆逐隊の浦風、磯風、浜風。谷風、第五航空戦隊の翔鶴、瑞鶴と護衛の酒匂、朝霜、涼月、冬月、第五特別混成艦隊の伊吹、愛宕、鳥海、天霧、不在の初雪、白雪に代わり編入された早霜、秋霜の一二人が出撃ドックで装備を整えていく。

基地直接防衛には大和、矢矧、初霜、時雨、雪風、深雪が付くことになった。

「敵がどこにいるのか、分かったらこっちの位置をばらさずにアウトレンジ! やって見ようじゃない!」

「そのバレない動きを心がけましょうね」

やる気満々の瑞鶴に翔鶴が姉の余裕のある声で返す。

艤装の再チェックに念が無い伊勢は日向に支度を急がせる。

「日向、瑞雲は大丈夫? 主砲も撃てるよね? 土壇場でエラーになったら最悪カバーしきれないかもしれないからね?」

「大丈夫だ、問題ないぞ」

駆逐艦勢も主砲や魚雷の搭載を終えて、準備完了だ。

スピーカーから出撃ドックに指令所にいる立石の訓示が流れた。

(出撃する艦娘全員に通達する。緊急事態につき手を止めずに聞け、こちらも手短に済ます。

我が基地は爆撃を受け、施設に少なからず損害を負ったがまだ致命傷ではない。経線能力は充分ある。

航空基地は現在、航空偵察、艦隊防空、艦隊攻撃の全力出撃準備を整えており、AWACSも上がっている。

空からの支援は充分受けられる、心配すべきは敵の水上打撃部隊だろう。

戦艦多数を含む可能性がある為、厳しい水上戦闘になる恐れがある。航空攻撃で可能な限り削り尽くすが各員油断はするな。

それともう一つ、今回の出撃の前に私から君たちに至上命令を下す。

艦隊の帰還率は一〇〇パーセントだ。それ以外だった場合は基地防衛を失敗とみなす、以上終わり)

 

 

艦娘達がドックで準備をしている時、指揮所では別の作業も始まっていた。

「駆逐艦『デイビット・マンロー』『ニコラス・バロー』『リチャード・レイヒ』『エドワード・バンス』『エリオット・タルナート』並びに、フリゲート『ゴスフォード』『ウロゴン』の全艦。係留ブイから解除完了し、抜錨しました。

機関始動し、展開パターンシエラを発動」

モニターには無人操縦システムが起動された、いざと言う時の艦娘や基地への攻撃の盾になる五隻のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦と二隻のハンター級ミサイルフリゲートの艦影が映っていた。

七隻の艦隊が深海棲艦相手に使える武器と言ったら、精々主砲とCIWS、対舟艇対策の機関砲程度だ。

後は「撃たれる前に撃つがための現代艦」に残る耐久力だ。

「出来れば使われずに済めばいいがなぁ……」

誰かがモニターに映る七隻の艦隊を見て溜息を吐いた。

それが艦娘の盾にされる七隻の艦を思ってなのか、艦娘の盾となるような状況に陥る事への不安なのか、言った本人以外分かる者はいなかった。

 

 

人気のない艤装修理工廠に一人立ち寄った愛鷹は、初めて自分の目で自身の大破した艤装を眺めていた。

辛うじて艦橋部分などは原形を留めているが、主砲はひしゃげ、砲身はすべて割れるかへし折れるかで、長一〇センチ高角砲は砲塔が原型をすべて失い、機銃、電探類は跡形もない。

トリガーグリップも引きちぎれている。

ただ試しに通電してみると機関部は動いた。もっとも機関部は動いても愛鷹の主機のヒールの舵はかなり傷だらけで、正立状態で曲がらなくなっているから舵を切る事が出来ない。

航行自体は可能だろう。だが、発揮できる速力は実際に試さないと分からないが全速は無理だろうし、勿論舵が動ない以上はまっすぐしか航行できない。

ヒール型の舵だけでなく、靴自体傷だらけだから発生する航行ノイズはかなり悪いだろう。

修理に出せばすぐに治る傷だが、艤装が使い物にならない中、出す必要もあるまいと放置していた。

しゃがんで取り敢えず動いている艤装にそっと右手を添える。

「まだ使えるのに……治せなくてごめんね……」

破損と火災によるざらざらとした触感も痛々しかった。

艦娘にとって艤装あって初めて戦えるものだから愛着を持つものは少なからずいる。

「艤装なんて消耗品、艦娘自身が生きればそれが勝ち」と語る艦娘もいるが、そう言う艦娘も艤装に愛着を持つ者は多い。

戦場で命を預ける相棒の様なものだ。いや、自分の一部の様でもある。

その想いは愛鷹も同じだった。

特に愛鷹の艤装は替えが効きにくい代物だし、複雑な艤装の内部機構故にお世辞にも整備性は良いとは言い難い。

故に実は愛鷹自身で整備を行う事もあったから、艤装と時間を共にする時間も割とあった。

強力な超大和型戦艦の艤装として開発されながら、大和型自体への超大和型艤装の技術のフィードバックで存在意義を失い、超甲型巡洋艦の艤装として改装の後自身に与えられた。

開発過程や試験には愛鷹自身も「65番」「リプロダクト」と呼ばれていた頃から立ち会っていたから、この艤装との付き合いは長い。

日本に帰ったら、治してもらえる……。

しかしそこで以前、夕張に提示された自身の改装案を思い出すと、この艤装をその改装案にそって改装してみたいと言う意欲が湧いてきた。

三一センチだとどうしても戦艦相手の戦いには分が悪い。改装したら取り回しに慣れが必要になるだろうが、強くなれるなら改装を受けるのも悪くはない。

航空艤装も使用可能だから艦隊防空能力も上がる。

 

「艦隊自体の再編成……も、盛り込んでおくか……」

 

そう考えると自身と甲改二化された青葉、衣笠、夕張、深雪、蒼月で充分だ。

瑞鳳は予備役か、原隊の第三航空戦隊に戻ることになる。

苦楽を共にしてきた瑞鳳を外すのは心苦しいが、第三航空戦隊は現状祥鳳しか稼働戦力が無い。龍驤はまだ失った左足の再生手術途上だ。

一旦、原隊に戻して第三航空戦隊の戦力を維持する方にするべきかもしれない。

何となく瑞鳳に悪い事をするような気がしてならないが、まだ考える時間はある、と今は深く考え込みすぎない事にした。

工廠の外から航空機が大量に発進していくエンジン音が聞こえて来た。

銀河のモノと分かるエンジン音も聞こえるから、敵艦隊を発見し、攻撃隊を出したのだろう。

となると、出撃準備中の艦娘艦隊も皆出撃するころだ。

自分はここで留守番だ。

この大破した艤装と一緒に。

 

 

(AWACSマジックより攻撃隊各機へ、ターゲットマージ! 派遣した敵機動部隊グループ「A」はヲ級三隻いずれもflagship級、搭載機は手練れ揃いと思われる。

護衛はリ級一隻、ロ級二隻だ。各機、気を抜かず敵を撃滅せよ)

雷電二四機、銀河一六機の攻撃隊は、最初に発見されたヲ級三隻を中核とする機動部隊攻撃に出ていた。

雷電と銀河はそれぞれ八機編成の一個中隊編成だ。

雷電はボーテックス、クレスト、ドミノ、銀河はエリス、アパイアのコールサインを与えられていた。

総計四〇機の編隊を管轄するマジックのレーダーにヲ級から上がった迎撃機の機影が映る。

(レーダーコンタクト、敵の迎撃機を探知。数は二〇機、高度を上げて迎撃態勢を取っている。

ボーテックス、クレスト、ドミノ隊、ウェポンズフリー。交戦を許可する)

(ボーテックス1からボーテックス中隊各機、お出迎えが来たぞ!)

(クレスト1、ウィルコ! 大勢だな、派手に行こうぜ!)

(ドミノリーダー、エンゲージ! ドミノ中隊各機、続け!)

スロットルを上げた雷電二四機が二〇機の深海棲艦艦載戦闘機に向かって行く。

数はやや雷電が上だが、相手を侮っていたらエリス隊、アパイア隊に思ぬ損害を出しかねない。

(マジックから全機、迎撃機の機種は動きと反応からタコヤキ、母艦と同じ黄色だ)

(黄色のタコヤキか、相手にとって不足はねえ)

程なく、先行するボーテックス1が「目標、ビジュアルコンタクト」を告げた。

ほぼ同時に双方の機銃が火を噴いた。

ヘッドオン(正対)状態から交戦に入った雷電とタコヤキは互いに初弾を外すが、すぐに編隊を組んでドッグファイトに入った。

(こちらクレスト7、敵の背後を取ったぞ! 8援護を頼む)

雷電二機のエレメントがタコヤキ一機を巧みなフォーメーションで追い詰める。

急旋回を繰り返すタコヤキの鼻先に機銃を撃って動きを封じにかかるクレスト8に援護される形でクレスト7が機銃を撃つ。

タコヤキはロールして何とかそれを躱すとブレーク旋回する。

(クレスト3から7、8、背後につかれているぞ!)

(クレスト7了解)

ピンチの一機を護るべく二機のタコヤキがクレスト7、8の背後についているのを僚機が警告し、二機は一旦回避にかかった。

その間に二機の雷電がタコヤキ二機を仕留める。

(ドミノ1、スプラッシュワン! 2も一機撃墜、やったな)

二機のタコヤキが雷電に撃墜されるのに続き、更に一機が雷電に仕留められる。

黄色のタコヤキはかなりのやり手で恐れられているが、トラックの戦闘機隊は全くそれに引けを取らない練度で少しずつ圧倒し始めた。

(ボーテックス6、付いてこい!)

(了解)

(黄色のタコヤキを落とせるのは腕だ!)

(負けないぞ……落ちない意志が我々の燃料だ!)

(エリス隊、アパイア隊、こちらが引き付けている間に狩りを!)

(了解!)

(くそ、食らった!)

(ボーテックス3被弾、脱出しろ!)

(まだだ、まだ飛べる。こちらが引き付けている間に落とせ!)

(了解!)

黒煙を拭く雷電に襲い掛かる二機のタコヤキが巧みな機動で追い込みをかけるが、僚機とさらに二機の雷電がその援護に入る。

攻撃を優先したタコヤキの機銃弾が雷電にばらまかれている間に三機からの攻撃がタコヤキを捉え、撃墜し黒煙を吐かさせて海へと転がり落とす。

(タコヤキ二機撃墜を確認!)

(最後にみなと飛べてよかっ……)

被弾しながらも攻撃を引き付けていた雷電が爆散し、雷電側に一機目の損害が出る。

しかし、仲間の最期に怯まず編隊を組みなおした雷電隊はタコヤキに挑みなおす。

再び銃火を交える雷電とタコヤキを尻目に銀河一六機はヲ級三隻の艦隊に挑みかかった。

撃ち上げられ始める対空砲火だが、密度はリ級一隻とロ級二隻だけにやや薄い。無視できる密度ではないが危険な程とも言い難い。

(攻撃開始だ、行くぞ!)

高度を下げ、左右から挟み込みをかけるエリス隊、アパイア隊は濃密とは言い難い弾幕を掻い潜る超低高度を取る。

しかしアパイア隊の銀河の爆弾倉に収められている対艦兵装は魚雷ではなかった。

タイミングを僅かにずらした二隊は右翼からエリス隊が先行して突入し、空母三隻めがけて魚雷攻撃を敢行する。

乱れない編隊を組んで機動部隊へと突入するエリス隊の周囲に、対空砲火の爆炎が咲き乱れるがエリス隊は一機として吶喊を止めない。

魚雷を投下する時だけ八機の銀河は僅かに高度を上げ、爆弾倉から投下された魚雷八発が着水の水しぶきを上げる。

僅かに上げた時の高度を維持し、銀河八機は敵艦隊をそのまま乗り切るように飛び越える。

そこへ左翼のアパイア隊が微妙に高度を上げて突入し、魚雷投下には高すぎる高度で爆弾倉を開いた。

アパイア隊八機の爆弾倉から投下されたのは八発の爆弾だった。

投下された爆弾は石で水切りをする要領で海面を数回跳躍し、ヲ級に襲い掛かった。反跳爆撃だ。

海面下を突き進む魚雷と、海面を飛び跳ねながら近づく爆弾にヲ級は回避する間もなく被弾した。

直撃の爆発と轟音、火炎が海上に吹き出し火炎が黒煙にとって変われる。

(アパイア1よりマジック、ヲ級三隻に魚雷、爆弾の全弾命中を確認。現在BDA(爆撃効果)を確認中)

(了解)

上空旋回に映る一六機の銀河の航空妖精の目に、海上に倒れ伏すか、波間に沈み始めるヲ級の姿が見えた。

(ヲ級二隻撃沈確実、一隻は……残る一隻も撃沈確実。三隻全て撃沈を確認。

護衛の艦艇は離脱する模様)

(了解。護衛隊の制空戦闘は完了、ロスト三機だ。

機動部隊の無力化を確認、全機RTB。次の敵に備え帰投せよ)

 

 

「エリス、アパイアの両隊、敵機動部隊『A』を無力化、空母ヲ級三隻撃沈」

「ノーリ隊、レイザー隊、敵機動部隊『B』への攻撃を開始」

「レイダー隊、バッファロー隊は敵機動部隊『C』へ向け進撃中」

指揮所に上げられてくる報告に、立石は腕を組んで無言で聞いていた。

 

(flagship込みとは言え、こいつらは雑魚の域だ。三群の機動部隊は所詮前衛か、初めから攻撃を吸収する為の戦力か。

先に爆撃を行った編隊には空母棲姫級が積む重攻撃機がいた。つまり空母棲姫を含む艦隊がどこかにいる。

こっちの思惑とは別のやり方をして、第三三戦隊旗艦を使い物にならなくさせた連中だ……恐らく相当な物量を投入しているはずだろう。

昔、ショートランドに空母棲姫を六群以上投入した連中だ。ここを叩くなら、六隻以上は当たり前に投入しているはず。

それに……ス級とやらも、どっかにいるだろうな)

 

「索敵機タッカー0-4から入電、更なる敵機動部隊を発見。戦艦タ級二隻とヲ級flagship三隻、防空にツ級二隻込みの二個艦隊編成の模様。

座標は……」

モニターに表示されたタッカー0-4の発見した艦隊の位置は「A」「B」「C」の敵機動部隊が発見された場所とは正反対、つまりトラックを挟んだ向かい側に展開していた。

「手強い編成だな。ツ級を込みな上に相手は一二隻」

「ルースター隊、カナリー隊、グリーヴ隊、パフィン隊の四個中隊でかかるべきかと」

副司令の進言に立石は頷いた。

「護衛は倍の八個中隊だ。確実に叩く、準備させとけ」

そこへ通信士官がヘッドセットを外して立石に振り向く。

「出撃ドックより五航戦旗艦翔鶴より連絡です。五航戦並びに第五特別混成艦隊の出動は何時なるや?」

「連絡と言うよりは、早く出してくれと言う催促だろ。待機だ、と伝えておけ。

彼女達には文字通り死ぬほど辛い戦いが必ず来るから、ここで消耗させるわけにはいかん」

そう告げる立石に傍らの副司令のカーペンター大佐が尋ねた。

「棲姫級の艦隊相手にぶつける気ですか?」

「棲姫級艦隊なら、基地航空隊だけでいい。彼女達が叩くのは敵の隠し玉だ」

「と、なりますと?」

「巨大艦ス級……奴がいるのは間違いないだろう」

そう返した立石にカーペンターは目を細めた。

「そう考えられる根拠は?」

「連中がここを機雷で封じ込めるふりをしていた期間、ここを耕す確実な艦であるス級の展開準備の為だった。

それと」

「それと?」

軽く首をかしげるカーペンターに立石は顔を振り向けて答えた。

「俺の勘だ」

 

 

(マジックより防空隊各隊に通知。ターゲットマージ、敵艦載機の攻撃部隊をコンタクト。

方位〇-九-〇、数九〇。高度三〇〇〇)

(三〇〇〇だって⁉ 棲姫級艦載の重攻撃機か!)

(やらせるか、ヴァラック隊、さっきのカシを返すぞ!)

(グレイモス隊各機、2の仇だ! 行くぞ!)

トラック基地上空で戦闘空中哨戒に当たっていた雷電とP51の迎撃隊五六機がエンジンの唸り声を高鳴らし、高度を上げていく。

重攻撃機はつい最近から見られるようになった機体で、主に欧州方面で確認されていた。

護衛には黄色いタコヤキが必ず付く。

爆撃能力は「重攻撃機」と言う呼称の通り艦載機の中では最も高く、対艦攻撃能力も極めて高い。

国連軍では深海棲艦が投入した新型攻撃機と捉えていた。特徴として空母棲姫級が確認された時だけに現れる事から、ヲ級やヌ級からの運用は出来ないと見られている。

(敵攻撃隊編成はタコヤキ五〇、重攻撃機四〇)

(派手に基地を吹き飛ばす気だぞ。全力で墜とすぞ!)

(グール1からグール各機、迎撃前衛に入りタコヤキを引き付ける)

(ボグガード隊、フットパッド隊はグール隊をバックアップ。フロッティ隊、シグルズ隊は前衛部隊をバックアップ。残る各中隊は重攻撃機を攻撃)

(行くぞ、基地をやらせるな!)

七個中隊の航空妖精が「了解」「ラジャー」「ウィルコ」と返す。

程なく激しい空中戦が始まる。

(全機、重攻撃機護衛のタコヤキは殺意がさらに高まる。注意してかかれ)

そう警告するマジックの言葉通り、タコヤキは高い機動力とチームプレーで迎撃隊と銃火を交え始める。

(味方機が被弾! ヴァラック4だ)

(3、4は方位二-〇-五へ。挟み撃つぞ!)

(前衛を務める我々の実力を見せてやれ)

フルスロットルで旋回する四機編隊のP51の後を追うタコヤキ四機が、乱れぬ編隊を組んだままの激しい機動を繰り返す。

タコヤキから放たれる銃撃をP51は躱し続け、反撃の機会を窺うがタコヤキは隙を見せない。

しかし、そこへ雷電八機がエンジン出力を上げて迫る。

(レフトターン、ナウ!)

八機全機がP51四機を追うタコヤキ四機に縋り付くと、一斉に射撃を開始する。

たちまち三機が被弾して爆散し、残るタコヤキはブレークして逃げ出す。

(フォーメーションを組みなおせ、奴らはまだいる)

(重攻撃機、基地まで残り五万メートル)

(エンゲージ、グレイモス1から中隊、突っ込むぞ!)

(目標を捉えた、狙い撃つ!)

重攻撃機は爆装が重いのか動きが鈍い。しかし、防御力も高いのでそう簡単には落ちない。

銃弾を叩き込んで一撃離脱を行う雷電やP51によって七機の重攻撃機が黒煙を吐いて高度を落とすが、残りは編隊を崩さず進む。

(前衛各機、護衛を押さえつけろ!)

(分かってる!)

(グール3が食われた)

(くそ、こいつ!)

(重攻撃機、さらに撃墜を確認)

(硬いぞコイツ)

重攻撃機に銃弾を浴びせ続けるグレイモスとヴァラックの二個中隊だが、タコヤキ二機が防衛に急行して来る。

三分の一の重攻撃機を失ったところでタコヤキが到達し、ヴァラック隊の一機を二機共同で墜とす。

(僚機がやられた!)

(三倍にして返せ!)

雷電とP51のフルスロットルの唸り声と機銃の射撃音、撃墜の爆発音が空に響く。

タコヤキ三機に後ろを取られたP51が切り返し、バレルロールを繰り返して必死に振り切ろうとするが黄色のタコヤキは糸で繋がれているかのようにP51を追跡し続ける。

(グール1、こちら6。タコヤキ三機に後ろを取られた! 振り切れない、援護を!)

(グール6、持ちこたえろ、今そっちへ向かう!)

グール1と僚機グール2の二機のP51が追われるグール6援護に向かうが、間に合わず目の前で三機からの射撃を受けたグール6が被弾、爆発する。

仲間を落としたタコヤキ三機の後ろを取ったグール1、2は機銃を放ち、二機を撃墜し更に一機に手傷を負わせる。

損傷しながらもタコヤキは右へ急降下して離脱し、グール1と2は深追い無用と後を追うことなく仲間への援護に回った。

(重攻撃機残り三分の一。基地まで残り二万メートル)

(敵の抵抗が激しい! 重攻撃機に取り付けない!)

護るべき重攻撃機の機数が減る分、タコヤキの抵抗は激しさを極め始める。

雷電、P51合わせて五六機の迎撃隊は九機を失っていたが、怯まず僚機をやられても隊列を組みなおしてタコヤキと重攻撃機に挑む。

 

しかし、ついに一三機の重攻撃機が迎撃機の迎撃可能空域を突破した。

後は高射隊の対空砲火で対応するしかない。

洋上艦艇のMk15CIWSの陸上運用型C-RAMが赤い曳光弾を撃ち出し、高射妖精さんの操作する対空砲が砲弾を撃ち上げる。

激しい弾幕が展開される中、重攻撃機は搭載していた爆弾を投下し始めた。

 

 

爆発音が響き、近いと思った時愛鷹のいた工廠の一角が爆発した。

工廠を狙ってきたか、と思った時、屋根を突き破った一発が自分の目の前に着弾した。

落ちた場所が目の前だっただけに、流石の愛鷹も仰天した声をあげて尻餅をついた。

爆発しない爆弾を見つめながら立ち上がった時、床に突き刺さった爆弾の尾部についているプロペラが高速回転しているのを見て、咄嗟に刀を引き抜きそれを切り飛ばした。

プロペラを切り落とされた爆弾はそのまま沈黙した。

もしプロペラが止まったら爆弾は遅延信管を作動させ、愛鷹が工廠から逃げ出す暇も無く爆発していたところだった。

間一髪だったし、目の前に着弾しただけに愛鷹は知らずと荒い息を吐いていた。

「危なかった……」

工廠を見回して被害を確認すると爆発した一角に大穴が開いているが、近くにあった空き箱数箱木っ端微塵になっただけだった。

外から負傷者の救助と消火作業を急ぐ声が聞こえた。

 

航空攻撃……だけで深海棲艦は済ませるだろうか?

そう考えてみると、愛鷹としてはノーだった。絶対戦艦部隊の対地艦砲射撃が行われるだろう。

しかし、トラック基地を無力化するとなるとル級やタ級のflagshipをいくら投入しても足りない。

徹底的な航空攻撃だけで深海棲艦はここを落とすのか?

 

「まさか……」

思案顔の愛鷹の脳裏に沖ノ鳥島海域、ショートランドで相まみえたあの巨影が蘇った。

 

 

外で爆発音が響く中、出撃ドックで待機中の艦娘達が出されない出撃命令に苛立ちを覚えながら待っていると、ドック注水の警報が鳴り始めた。

(哨戒艦隊が緊急帰投する、場内にいるものはドック注水退避せよ)

「衣笠たちが帰って来た」

谷風が言った時、ドックへの注水が始まった。

二分で注水が完了し、ドックのゲートが開き始める。

原速へ落とした衣笠、由良、吹雪、白雪、初雪、叢雲がドックへと進入コースに乗った時、ドックの先を見ていた矢矧が何かに気が付いた。

「何かしら……」

その時、ドック管制所から管制官の喚き声がスピーカー越しに飛び出した。

(哨戒艦隊後方、六時、敵機八機超低高度で接近! マジックの目を掻い潜ったのか!?)

「このままドックを攻撃するつもりですよ!」

目を剥いて叫ぶ鳥海の言葉に伊吹が「衣笠、ゴーアラウンド、ゴーアラウンド(進入復行)!」と航空機の着陸復行用語を叫ぶ。

哨戒艦隊の六人がぎょっとして後ろを振り向くと、タコヤキが少しでも姿勢を崩せば海に突っ込む高度でこちらへと突っ込んで来る。

「総員退避! 総員退避!」

ドックの作業員が叫び、艦娘達は慌ててドックから奥へと走り出す。

しかし、広いドックから全員が退避するのは無理だ。

「ダメだ、連中の足が速すぎるぞ」

作業員が呻き声を上げた時、涼月、初霜、時雨は退避を止め、そのまま艤装を構えて対空射撃の構えを取った。

「何をやっとんじゃ⁉ はよ逃げんかい!」

三人に向かって怒鳴る浦風に時雨が「何とかする、浦風は早く」と返して主砲を構える。

すると舌打ちをした浦風も主砲を構えて対空射撃の体制をとった。

「あんたらだけにカッコつけさせんよ! 衣笠ぁ、邪魔じゃけえ、はよどかんかい!」

(哨戒艦隊、収容中止! ドックから直接対空射撃を行う、射線上から退避せよ、急げ!)

管制所からの指示に六人が慌てて面舵を切ってドックのゲートから離れる。

迎撃の構えを取る四人に、何をやってるの!? と制止するよりも閉所での艦娘艤装の発砲に備えるべきだと判断した矢矧が叫ぶ。

「全員、身を屈め、耳を抑え、口を開けて発砲の衝撃に備え!」

全員がそうした直後、振り返った初霜が涼月に頷く。

「対空戦闘! 目標ドックに接近するタコヤキ、各艦随意射撃、主砲撃ちー方始めー! 

発砲、てぇーっ!」

涼月の射撃指示と共に彼女の長一〇センチ高角砲と初霜、時雨、浦風の主砲が水平射撃を開始した。

四人がドック内から直接射撃を行うと、発砲の衝撃で管制所のガラスにひびが入り始める。

突入して来るタコヤキの周囲に対空弾が次々に炸裂し、一機が姿勢を崩して海へと突っ込む。

四人が弾幕を張り続けていると、退避した哨戒艦隊の六人も対空射撃を始めた。

さらに四機が撃墜されると、残る二機は攻撃を諦めてドックへの攻撃コースから外れた。

ドック内で射撃を行っていた四人が、深い溜息を吐いた時、「タコヤキがこっちに!」と外から叢雲の叫び声がした。

思わぬ迎撃を受けてドックへの攻撃を諦める代わりに、哨戒艦隊の六人を狙ったのだ。

「弾幕を展開、近づかせないで!」

主砲を撃つ衣笠に言われるまでも無く五人も弾幕を展開するが、二機のタコヤキは爆弾を投下していた。

「撃ち方止め、回避!」

こちらへと投下された二発の爆弾を見ながら叫ぶ衣笠だが、一発が自分への直撃コースに乗っていた。

拙い、狙われていた!

だが、回避が間に合いそうもない……そう思った時、小柄な人影が自分の前に出ると爆弾をその身に受けた。

爆発が目の前で起きて、自分と爆弾の間に入った初雪の体が衣笠に向かって吹っ飛んできた。

迷わず躱さずに初雪の体を何とか受け止める。

「初雪ちゃん!」

悲鳴を上げる吹雪に続き由良が「初雪被弾、救護班急いで!」とドックへ緊急連絡を入れる。

一方、吹っ飛んできた初雪を受け止めた衣笠は、自分の胸の中に顔をうずめて動かない初雪に呼びかける。

「初雪、初雪、大丈夫⁉」

「……ん、あ、生きてる……」

ようやく顔を上げた初雪は口から血の筋を流していた。

「怪我は?」

「腕……」

そうぼそぼそと答える初雪の左腕が血で真っ赤に染まっている。セーラー服も左肩を中心に大きく破けている。

背中の艤装は左側が大きく破損しており、出火し始めていた。

「痛い……痛い、痛い」

「大丈夫、すぐ救護班が来るから」

痛みが訪れて来た初雪が苦悶の表情を浮かべると、気を失わないように声をかけ続ける。

艤装の救急キットから鎮痛剤の注射器を出した白雪が初雪に鎮痛剤を打った。

「あー、楽になった。ありがと」

「危ないじゃない初雪ちゃん!」

怒った表情で初雪を睨みながら白雪はその場しのぎの救護処置を行う。由良、吹雪、叢雲は身動きが取れない初雪と彼女を支える衣笠、応急処置をする白雪の周りで警護の陣を敷く。

「衣笠がヤバかったから盾になった……それだけ」

「死んじゃったらどうするの!? 馬鹿をしないで!」

「初雪、守ってくれてありがとう。よし、ドックへ行こう。

みんな警戒をお願い、私がドックへ運ぶわ」

「了解」

 

 

ドックからの報告に立石はほっと溜息を吐いた。

「初雪、被弾により艤装左舷大破、作戦継続は不能。左腕は艤装と防護機能で護り切れましたが、救護班の検診では手術が必要との事です」

報告する通信士官に立石は頷いた。

「了解、すぐに病院へ運べ。艤装は修理工廠へ回せ。

修理工廠の不発弾処理は?」

「あと一時間はかかります」

「急がせろ。ただしプレッシャーはかけすぎるな」

そう指示してまた溜息を吐く立石にカーペンターがモニターを見ながら語り掛ける。 

「敵は艦娘関連の設備にも手を出し始めましたね。

迎撃隊の奮戦で爆撃自体の被害をここまで抑え込めたのは幸いでしたが、AWACSですら探知できない低高度接近を仕掛けて来るとなると、敵の奇襲で思わぬ損害を負う可能性が出ますな」

「ああ。早期に敵艦隊を叩かないとな」

「敵艦隊の爆撃でドックと一緒に艦娘を失う前に、彼女たちを海上退避させたほうが良いかと」

カーペンターの具申に立石は頭を振った。

「深海棲艦はそれを待っているはずだ。慌てて出てきたところを奴らは叩く。

航空攻撃……潜水艦を展開させている可能性もある」

今ドックから全艦娘を海上退避させた途端、潜水艦の待ち伏せ攻撃を食らっては意味がない。

今この基地を護る重要な艦隊戦力だ。それだけに初雪の戦線離脱は痛い。

「対潜哨戒機を出してドック周辺の海域を対潜哨戒。安全確保次第、航空優勢確保圏内に艦娘を避退させる」

「了解しました」

 

 

コールサイン・マジックはE10B早期警戒管制機だ。

二〇〇七年に一度開発中止になった機体を国連軍結成と艦娘運用開始に備えて空海の統合管制が行えるよう再設計、再開発が行われた機体だ。

E10自体が試作機も作られることなく終わった機体である為、開発コストと期間短縮のために四発の大型民間旅客機の機体を流用して、羅針盤障害の影響を受けても広域探知範囲を維持できる強力なフェーズドアレイレーダーを含むセンサー類を搭載した。

そのコールサイン・マジックと符合されたE10は、トラック基地から一〇キロ西の高度五〇〇〇メートルを周回しながら、トラック基地を含む周辺海域の警戒監視に当たっていた。

「おや?」

ふと管制官の一人がレーダーディスプレイの異常反応に気が付いた。

「何だコイツは。レーダーコンタクト、IFFに反応しない未確認機四、本機の北一〇〇キロに出現……。

高度を上げつつ急速接近中……この反応は深海棲艦の戦闘機か⁉」

「確かか⁉ 羅針盤障害レベルは?」

「変わっていない、こっちのレーダーで探知できない高度で接近していたのか?」

「そうだとしたら、相当な低高度だ。だが、このAWACSの目をどうやって」

困惑する管制官たちに、考え込んでいた技官の一人が顔を上げた。

「恐らく高度があまりにも低すぎると深海棲艦艦艇より小柄な航空機は捕捉できんのかもしれん。高度がゼロ、つまり海上のエコーは艦影としてどうしようが探知して処理可能なのがこのAWACSのレーダーの力だ。

半潜水状態の駆逐艦だろうが探知できても、流石に航空機の反射面積はそれ以下だろう。高度が……そう二メートル以下なら。もしかしたら反射面積が低すぎて航空機ではなくシークラッターと処理したんだ」

「どうするんだ。深海の戦闘機相手にチャフもフレアも効かねえぞ!」

「迎撃機を呼ぶんだ、こっちの護衛に回せる機体を呼び出せ」

即座に管制官たちが護衛要請を出すと一隊が応答した。

 

(こちらフロッティ1、そちらの救援に向かう)

「まて、貴機らの残燃料と残弾が」

応答したフロッティ隊に管制官が注意を呼びかけようとするが、フロッティ1はそれを遮るように続けた。

(まだ戦闘可能だ、援護に向かう!)

P51八機編成のフロッティ隊は、重攻撃機を含む攻撃部隊迎撃で燃料と弾薬をかなり消耗していた。

もしかしたら帰還できなくなるかもしれなかった。

しかし、フロッティ隊の航空妖精はAWACSを護るべくフルスロットルでマジックの元へと向かった。

「可能な限り、俺達は仕事を続行するぞ。心配するな、この機体ならちょっとやそっとじゃ落ちん。

エンジンだって四基あるんだ。一基くらいやられても大丈夫だ」

パイロットが管制官たちに告げる。

 

マジックと深海棲艦の戦闘機との距離が残り二〇キロに迫った時、フロッティ隊が到着した。

(こちらフロッティ、援軍到着までの時間を稼ぐ。エンゲージ!)

(マジック、フロッティ聞こえるか。こちらトラック基地。

グラムロック隊をスクランブルで送った。何とか持ちこたえろ)

(了解。マジックは一時回避行動に専念。回避中も探知を続行するが可能エリアに支障が出る事を事前通知する)

 

 

対潜哨戒機東海六機が出撃してドック周辺の哨戒を開始すると、潜水艦が展開しているのが多数探知された。

六機の東海はソノブイことソナー・ブイを投下して、探知範囲を作り出すソノブイバリアーを形成し始めた。

海上に一つ、また一つとソノブイが着水し、バリアーが形成されていく。

程なく東海から投下されたソノブイで形成されたソノブイバリアーが完成し、ブイからソナーの反応が母機へと送られ始める。

(各ソノブイに反応あり。ソ級四隻、ヨ級六隻を探知)

投下されたソノブイからの反応で一〇隻の潜水艦が確認された。識別された艦種はいずれも手強い潜水艦。

立石の読み通りだった。

ソノブイバリアーを展開し終えた東海六機は対潜攻撃に移る。

(全機爆雷、投下開始)

東海の六機はまずヨ級六隻に襲い掛かる。

爆弾倉から投下された爆雷が海上に着水の水柱を立ち上げ、探知したヨ級の位置へと爆雷が沈降していく。

すでに探知されたことに気が付いた何隻かは速度を上げて回避にかかるが、その行動を先読みしていた東海の爆雷攻撃はヨ級を捉えていた。

周囲で爆発する爆雷によって艤装がひしゃげ、ヨ級が爆圧でもみくちゃにされる。

情け容赦のない対潜航空攻撃が行われる中、海上に爆発した爆雷の水柱が立つ。

一時爆雷攻撃を止めて、爆発による残響で聴音できないソナーに代わりMADで戦果を確認する。

(どうだ……?)

(ヨ級五隻、艤装大破沈降していきます。一隻は轟沈した模様)

(ソ級への攻撃に移るぞ!)

そこへトラック基地から六機の東海に通知が飛ぶ。

(現在、AWACSが敵機の襲撃を受けた。回避行動中の為そちらの監視が万全でなくなる可能性がある。

敵の迎撃機に警戒せよ。護衛をそちらに送る)

この忙しい時に、と東海の航空妖精が歯噛みした時、一機が「敵機発見」を告げた。

マジックが回避行動中に東海六機を待ち伏せていたかのようにタコヤキ四機が現れ、六機へと銃口を突き出して迫っていく。

(回避に集中、護衛が来るまで持ちこたえろ!)

(ソ級四隻、何が何でも仕留めないと艦隊が危ないぞ)

六機の東海はスロットルを上げて迫る敵機、タコヤキ四機からの回避にかかる。

しかし相手は戦闘機、東海は鈍足かつ鈍重な哨戒機だ。回避し続けるのには限界がある。

それでも簡単にはやられまいと六機は回避機動を取り続ける。

(ブレイク、ブレイク、拙い後ろを取られてる!)

東海一機がタコヤキ一機に背後を取られる。戦闘機ではない東海は懸命に鈍重な機動力でもあきらめずに回避にかかる。

必死に逃げ惑う東海をあざ笑うかのようにタコヤキの機銃が火を噴き、東海に降りかかる。

機体に多数被弾し、右エンジンが出火・停止し、東海は高度を落とし始めた。

(メーデーメーデーメーデー! 高度低下立て直せな)

炎上する東海が海面に突っ込んでバラバラになった時、更に一機がタコヤキに撃墜される。

(操縦不能、操縦不)

二機目からの悲痛な無線が墜落と共に途切れる。

(護衛機はまだなのかよ!?)

(これは戦闘機じゃないんだぞ)

悲鳴のような声が倒壊の航空妖精から上がった時、三機目がタコヤキ二機に襲われる。

(機体損傷、敵機はまだ絡んでくる。また来るぞ、衝撃に備えろ!)

タコヤキ二機が銃火を再び放った時、別の方向から来た銃撃が二機に命中し、タコヤキ二機が爆発四散した。

ジェットエンジンの轟音を立てて橘花改二機が、被弾しながらもまだ飛んでいる東海の近くを飛び抜ける。

ヨ級撃沈を確認した立石が第五特別混成艦隊を先行出撃させて、東海援護に回したのだ。

(助かったぞ!)

(ジェスター2-4より伊吹。東海は被弾せるもまだ生きてます)

(全機残るすべての東海を護りなさい)

伊吹から発艦した八機の橘花改から「了解」の返答が返り、航空優勢が確保された東海はソ級への対潜攻撃に移る。

 

ソ級はソノブイバリアーの探知範囲からいつの間にか消えていた。

どこへ消えた、レイヤー(変温層)に逃げ込んだか? と東海の航空妖精が思った時、トラック基地の立石から第五特別混成艦隊の周囲に展開するよう指示が入る。

(ヨ級が攻撃され、そちらが迎撃を受けている間に第五特別混成艦隊へ向かった可能性が極めて高い。

艦隊周囲の対潜哨戒を行え。いくらソ級でも東海の速度からは逃げられん)

直接無線で東海四機に説飯する立石の言葉に四機は「了解」と返し、第五特別混成艦隊が展開する海域へと急行した。

 

 

モニターに表示される戦況図を見ていた立石にカーペンターが小声で尋ねた。

「第五特別混成艦隊は、ソ級をおびき寄せる目的も兼ねて、ですか」

「そうだ」

迷いも何も無く答える立石にカーペンターは「なるほど」とだけ返した。

モニターには「A」から「E」までの符号が付けられた深海棲艦の空母機動部隊のマーカーに×印がつけられていた。

すでに五群の機動部隊が無力化されていた。

しかし、それらは全て六隻編成の艦隊。

先に発見された一二隻の艦隊はまだ無傷だし、重攻撃機が艦載可能な空母棲姫級はまだ一隻も発見されていない。

コールサイン・タッカー0-4を含む複数の索敵機が索敵を行っているが、それを統括してこちらへ情報を送られるマジックは攻撃からの回避機動中で手が離せない。

ただフロッティ隊の時間稼ぎ自体は成功しており、増援のグラムロック隊がもうじき間に合う。

苛立たしい状況が続く中、立石は空母棲姫級の数の事を考えていた。

 

(先に基地を空爆した機数は四〇機。重攻撃機となるとさすがの空母棲姫級も一〇〇機も載せられない。

運用にはそれなりの制限がかかっているはずだ。

艦隊防空は他の空母に任せ、空母棲姫級だけを重攻撃機の運用拠点としているなら、再出撃のローテーションを考えると展開数は俺の予想があってれば四隻。

自前に防空の戦闘機を載せたとしたら、もう一隻はいる事になるかもしれないが、防空専門の軽空母くらいはいるだろうな)

 

考え込んでいる立石の元へ、グラムロック隊現着の報告が入る。

(フロッティ隊が稼いだ時間を無駄にするな!)

(こちらフロッティ、何とか守りきれた……帰投可能な機は……帰られるだけ帰る)

(こちらマジック、フロッティ隊、ありがとう)

タコヤキ全機を撃墜したフロッティ隊は三機を失い、残る機は弾を撃ち尽くし、燃料もほとんどない状況だった。

何機かは燃料切れでトラックには戻れないかもしれなかった。

(全部隊へ通知、マジックは任務を再開する)

そう宣告するマジックの無線を聞いていると、カーペンターがモニターを見ながら呟くように言った。

「合同艦隊、一機も飛ばしてきませんな。あの位置からこちらを航空攻撃で挟撃するかと思いましたが。

……僭越ながら小官の考えでは、奴らの狙いは空爆ではなく制空戦闘と囮の様な気がします」

「私もそう思う。こっちはAWACSの仕事を邪魔されまくって動けないのに連中からは一機の攻撃機も来ない。

奴らの存在がこちらへのプレッシャー役だとすれば……奴らの戦闘機がAWACSを襲ったのかもしれんな」

「AWACS護衛に一個中隊をつけましょう。シグルズ隊とグラムロック隊を交互にAWACSの護衛に」

「それで行こう。だが、あの合同艦隊は君が言う『制空戦闘』が目的だとしたら、連中は空母艦上戦闘機による航空優勢確保が不可欠な存在を護っていることになるな。

 

戦艦部隊が近くにいる」

断言するような口調の立石にカーペンターも同意するように頷く。

「だとしたら、対空戦闘能力の高いツ級による航空団への犠牲前提、となりますが第五航空戦隊による航空攻撃を行うべきかと」

「多少の犠牲無くして、我々に勝利はない……」

だが「多少の犠牲」とは言っても艦娘と言う彼女達には替えが効かんが、な……と心の中で立石は付け加えた。

 

 

出撃ドックに「第四、第五航空戦隊、出撃準備」の号令がかかる。

ドックに注水が行われている間に、状況説明と簡単なブリーフィングが行われる。

 

ブリーフィングの内容はこうだ。

第四、第五航空戦隊は伊勢と日向からなる四航戦を前衛とした連合艦隊、空母機動部隊編成を構成しトラック基地の南西に展開する敵の合同艦隊を航空攻撃する。

敵は制空戦闘を目的とした機動部隊編成である為、艦載している戦闘機はヲ級三隻分。さらに防空にツ級をつけている。

ヲ級三隻攻撃には五航戦を投入。機数では劣る為基地航空隊から銀河陸攻を中核とした攻撃隊で航空支援を展開。

目標はヲ級のみ。ただし航空妖精の現場判断で護衛艦艇への攻撃も許可する。

 

 

四航戦、五航戦の空母機動部隊が出撃した後、待機中の三二機の銀河と六四機の雷電が艦隊に先駆けて航空攻撃を行う為に離陸した。

九六機の大編隊が上空を通過していくのを一二人の艦娘が見送った。

「頼みましたよ」

飛び去って行く攻撃隊機を見つめる姉の翔鶴を瑞鶴は見ながら、攻撃隊の帰還率はいくつになるかな……考えたくも無いな、と頭を振った。

防空特化の艦隊だとしたら、被害は覚悟しなければならないだろう。こちらの航空団も、損耗は免れないはず。

それでも、やれることをやるだけね、と気合を入れなおすように深呼吸した。

前方を進む伊勢と日向からは、対潜哨戒の為に瑞雲の発艦作業が行われていた。

犠牲を払いながらも東海が一〇隻の潜水艦を海底に屠ったとはいえ、まだいるかもしれないだけに自分と姉の護衛の酒匂、朝霜、涼月、冬月、四航戦の護衛につく浦風、磯風、浜風、谷風は対潜警戒を厳にしていた。

伊勢と日向からそれぞれ八機の瑞雲が発艦し、対潜警戒に入る。

「そろそろ、直掩機上げよっか、翔鶴姉」

「そうね。直掩隊発艦作業はじめ」

二人は矢筒から烈風の矢を引き抜き、弓にかけると風向を確認して空へと放った。

空中で小さな閃光が走り、一本の矢から四機の烈風が出現する。

二人から連続してさらに一本ずつ矢が放たれ、艦隊直掩の烈風が一六機戦闘空中哨戒に入る。

 

 

海上を進む艦隊にマジックから基地航空隊の攻撃が開始された事が伝えられてきた。

激しい対空砲火、直掩の戦闘機隊の猛攻で護衛機を多数撃墜され、対空砲火で銀河も三分の一を失ったと言う。

しかし、深海棲艦は引き換えにヲ級一隻撃沈、一隻中破発着艦は困難、ツ級一隻、イ級後期型とロ級をそれぞれ一隻撃沈された。

相当数やられたわね、航空隊の犠牲は無駄にしない。

決意を胸に、瑞鶴は翔鶴に顔を向けると、翔鶴もこちらを向き頷いた。

「五航戦、攻撃隊発艦はじめ!」

二人が弓で撃ち出した攻撃隊は彗星二四機、流星二〇機、烈風三二機で編成されていた。

練度は日ごろから訓練を欠かさず行っていたので問題はない。

相手はヲ級一隻の戦闘機部隊とツ級や他の護衛艦艇からの対空砲火。

 

全機帰って来て……。

 

空の彼方へと消え去った攻撃隊機に瑞鶴は胸の内から願いを送った。

 

 

不発弾処理が完了した工廠内は再びがらんとした空気に包まれた。

静かだな、と思いながら他に行くところが思いつかず取り敢えず工廠内を愛鷹はふらりと散策した。

自分の靴音しか響かない工廠内を眺めながら散策し、扉が閉じられた艤装保管庫の廊下を歩いていると、保管庫の一つのネームプレートが目に留まった。

足を止めてネームプレートが付いた保管庫の扉を見る。

特に施錠ロックもしていない。

 

「予備役艤装保管庫」

 

そう書かれているプレートに愛鷹は興味が湧いた。

予備役に入れられた艤装とはどんなものなのか、純粋に見てみたいと言う興味が湧いてきたのだ。

扉を開け中の照明をつけると、多少埃っぽい空気が漂う中、シートがかけられた艤装の数々が静かに愛鷹を出迎えた。

主に艦娘達が自身の改二化で、それまで使っていた改までの艤装が事実上不必要状態になったモノの、改二艤装の全損、例えば今の愛鷹のような状況になった際に改の時の艤装で出撃する時の為に保管されているモノだ。

もっともトラック基地は修理能力が高いし、愛鷹の様な全損は稀に見るケースなので、恐らくここにある艤装がまた使われる日は……。

 

そう考えると、昔の自分の姿がここに置かれている艤装に一瞬重なり、少し辛さと悲しさが愛鷹の胸に芽生えた。

重巡艤装の場所には衣笠の「衣笠改」の時の艤装がシートをかけた状態で置かれていた。

隣には古鷹、加古と第六戦隊の仲間の「改」までの艤装が置かれている。しかし、改二化が遅れた青葉のモノはそこにはなかった。

 

戦艦艤装の場所に来た時、ふと足が止まった。

そして艤装の一つに歩み寄るとシートを掴み、引き剥がした。

シートのお陰で埃の付いていないその艤装は「大和改」のモノだった。

大和が改二化された際に予備役に入れられた艤装だ。

「貴方と私は同じような存在ね」

三連装四六センチ砲三基を備えた艤装に向かって愛鷹は静かに語り掛けた。

何故だろうか、大和の使っていた艤装だと言うのに何の抵抗も無く見ている事が出来る。

昔聞いた「モノに罪はない、使う人間に罪があるのだ」と言う言葉を思い出し、まさにその通りなのかもしれないと思いながら、そっと主砲塔を撫でてみた。

以前の使い主ではない自分を受け入れてくれるかのように、触れた砲塔はさらりとした感触をしていた。

まだ戦える、と訴えかけてくれている様な感触でもある。

 

 

その時、勃然と愛鷹にある考えが頭に浮かび上がった。

 

自分の考えがあっていれば、上手くいくかもしれない……!

 

 

(スコールリーダーから各機、ターゲットマージ。目標ビジュアルコンタクト。

敵の迎撃機確認。エンゲージ!)

(マジックから護衛機各機。迎撃機を攻撃隊に近づかせるな)

(ヴァイパーリーダー了解、指一本触れさせん!)

三二機の烈風にほぼ同数のタコヤキが向かって行った。

銃撃とフルスロットルの唸り声が鳴り響き渡る。

ドッグファイトに入った烈風とタコヤキの銃撃が飛び交う中、二機の烈風が被弾した。

(サラマンダー3、スコール2、ロスト!)

(奴ら、容赦なく突っ込んで来るぞ。気をつけろ)

バレルロール、捻り込みを駆使してタコヤキと渡り合う烈風がタコヤキを引き付けている間に、彗星と流星は艦隊へ突撃を開始した。

空母一隻を含む四隻を失い、空母一隻が手負いなだけに護衛艦艇からの対空砲火は激しい。

撃ち上げられる弾幕に怯むことなく流星は高度を落として雷撃態勢、彗星は高度を上げて急降下爆撃の機動に入る。

狙いが空母に絞り込まれていると向こうも分かっているだけに、空母を護らんとする対空射撃は銃弾のカーテンの様に攻撃隊の行く手に展開されるが、構わず彗星と流星は突っ込んでいった。

対空砲弾が当たった流星が爆散し、機銃弾に絡めとられ翼を片方へし折られた彗星が回転しながら墜落していく。

一機、更に一機と攻撃隊機が撃墜される後ろで烈風とタコヤキの空戦も激しさを増していた。

エレメントを維持するのも困難になるほど激しい攻撃を行うタコヤキに、烈風側も自由判断行動での空戦に切り替えた。

(ヘイロー4、チェックシックス。ケツにつかれているぞ!)

(オーバーシュートさせられない!)

(待ってろ、今行く)

(タコヤキ二機が攻撃隊に向かって行くぞ!)

(追え、追うんだ! 攻撃隊をやらせるな)

烈風がタコヤキと戦う中、五機の彗星と四機の流星を失いながらも攻撃隊は艦隊への攻撃を開始した。

彗星が、流星が手負いのヲ級と無傷のヲ級に迫り、それぞれの得物を投下し始めた。

ダイブブレーキの甲高い音を立てて急降下で突入した彗星から投下された爆弾がヲ級の周りに着弾し、何発かはヲ級を捉える。

流星が低高度から投下した魚雷の射線上に駆逐艦や軽巡洋艦が盾になるように割り込んでいき、二隻のイ級後期型、ヘ級一隻が直撃を受けて轟沈する。

彗星からの爆撃で動きが鈍りながらもヲ級は回避行動をとるが、既に手負いだったヲ級が二発の直撃を受けて止めを刺され、残るヲ級も直撃を受けて動きを止めた。

黒煙を上げるヲ級に構わず周囲の護衛艦艇は離脱する攻撃隊機に尚も砲火を放つが彗星一機を捉えるに終わった。

残っていた二隻の空母が沈み始めるのを確認した攻撃隊は、長居は無用と自分たちの帰りを待つ翔鶴と瑞鶴の元へと向かった。

 

 

(マジックよりトラック基地。攻撃隊は残存空母全艦及び駆逐艦二隻、軽巡一隻を撃沈。

敵艦隊の航空戦力の無力化に成功、攻撃隊はRTB。

 

……いや、待て……新たな反応あり、この反応は戦艦部隊!

 

ル級四隻、駆逐艦イ級後期型四隻、軽巡ヘ級二隻、重巡リ級二隻の艦隊がトラック基地へ接近中。到達まで一時間!

更に反応あり。タ級二隻、駆逐艦ロ級四隻の艦隊、高速で機動部隊へ向かう。

会敵までおおよそ二〇分、機動部隊は速やかに作戦海域から撤退せよ、急げ!)

やはり来たか。だが艦娘には触れさせん。

マジックからの情報を表示されたモニターを見ていた立石は事前策を展開させた。

「盾艦隊に行動パターンアルファを発令、機動部隊離脱までの時間を稼げ。

駆逐艦五隻は基地への遅滞戦闘に展開、フリゲート二隻は機動部隊離脱までの時間を稼がせろ」

「了解、『ゴスフォード』『ウロゴン』、最大戦速。機動部隊と戦艦部隊との間へ入れます」

「『デイビット・マンロー』『ニコラス・バロー』『リチャード・レイヒ』『エドワード・バンス』『エリオット・タルナート』の五隻、針路を変更。敵戦艦部隊へ向かいます」

「出撃ドックにも発令、大和以下六隻も出撃。こちらの航空攻撃で撃ち漏らした戦艦を掃討させる。

航空基地からル級の戦艦部隊へ航空攻撃を」

立石が指示を出していた時、指令所のレーダーモニターに突如重攻撃機の反応が現れた。

「重攻撃機二四機、レーダーコンタクト! 基地到達まで一分!」

「なんだと⁉ マジックとレーダーサイトの目をどうやって掻い潜ったんだ!?」

初めて立石が動揺を見せながらレーダーモニターを見つめる。

「くそ、奴らは飛行場を攻撃する気だ。それも全てだ……スクランブルは間に合わないか」

棲姫級が未だに発見できないのが、こんな形で響くとは。

歯噛みしながらレーダーモニターを見つめる立石と指揮所の管制官に出来るのは、各飛行場に退避命令を出す事だけだった。

程なく空襲警報と共に対空射撃が行われるが、飛行場と言う飛行場全てのマーカーにバツ印が付いて行く。

にわかに忙しくなった指揮所に上げられてきた報告に立石は眩暈を感じた。

全滑走路が破壊され、復旧に最低でも一時間はかかると言う被害報告だった。

「してやられましたね」

苦り切った表情を浮かべて被害報告を映すモニターを見ながらカーペンターが言う。

「駆逐艦五隻の遅滞戦闘で一時間稼げれば、何とかなる。飛行場施設は無傷だし航空機への損害も無いからな。

だが……深海相手にアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦五隻で一時間持ちこたえられるか。私にもわからんな」

渋い表情を浮かべながら腕を組んだ時、立石の指揮デスク脇の受話器が鳴った。

この忙しい時に誰だ? と思いながら受話器を取る。

相手が名乗ると「何だ? 手短に頼む」と返すと相手は思いもがけない話を持ち出してきた。

 

 

「私が出撃します。大和改との艤装適性がある私なら、司令官の許可が頂ければ大和改の艤装を装備して出撃出来ます」

ノートパッドの適性チャートを見つめながら愛鷹は受話器に吹き込んだ。

適性チャートは全て値を完璧に満たしていた。

(愛鷹……貴様、何者だ?)

そう問いかけて来る立石の硬い声に、愛鷹は簡潔に答えた。

「私は私です。超甲型巡洋艦愛鷹、それだけです」

 




今回は艦娘主体の戦闘ではなく、航空戦力メインの戦闘展開となりました。

出撃ドックへのタコヤキの奇襲はエースコンバット7 VRモードミッション2冒頭をモデルとしています。

重攻撃機が今回登場しましたが、これは原作ゲームにはない今作オリジナル深海航空戦力となっています。

主人公である愛鷹があまり登場できていない回になってますが、次回は「大和のクローンであるがゆえに大和型艤装、とくに大和の艤装への適性があった為、暫定戦艦形態となる愛鷹」の対水上戦闘を描いていきます。
大和や伊勢、日向などの艦娘達による水上戦闘、その他のドラマ展開を予定しています。

ではまた次回のお話でお会いしましょう。
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