軍の機密資料スタイル(エセスタイル)で書いています。
・艦娘に関して
機密ファイル指定Lv99。
同ファイルは方面艦隊司令と海軍作戦本部部長、海軍参謀総長の三人の同意無しの閲覧許可を認めず
・艦娘に付いて
艦娘とは人間の女性からの志願、各国海軍(海上自衛隊)からの志願者から艦娘適正が確認された者を採用し、各種必要過程・訓練を修了した後に第二次世界大戦時に活動していた軍用艦艇の名を冠して配備される。
・艦娘の艦娘適正とは?
艦娘とは、艦娘となる女性の家系上に第二次世界大戦時に活動した軍用艦艇に乗艦していた乗員がいた場合、その家系を辿る形で往時の艦艇の艦魂(ふなだましい)が肉体内に潜在的に宿っているのが大きな特徴である。
当該艦艇が撃沈され、その際に全乗員が死亡していたとしても、撃沈前に部署異動などで艦を離れていたり、乗艦していた経験があれば艦魂が分霊される形で引き継がれている模様。
艦娘が戦死しても、その艦名が引き継がれないのは、この艦魂が艤装とリンクする事が出来るのが事実上一回しかない為であり、艦娘が撃沈、戦死してしまうとその艦魂は失われてしまう。
また仮に艤装を新造したとしても、同じ艦艇に乗り込んでいた経験のある者が家系上いたとしても、該当艦娘候補者の艦魂自体が再度の艤装とのリンクを永久に拒んでしまう。
アメリカでは撃沈された艦娘の再襲名時に「Ⅱ」と付けることで解決を図っているが、現状失敗している。
艦魂と第二次世界大戦地に活動していた艦艇の名を冠し、当時の各種サルベージデータ類をフィードバックした艤装(後述の特殊コアを内蔵)をリンクさせることで、初めて「艦娘」と言うモノが成り立つ。
艤装が損傷しても艦娘が無事だった際に一時的に同型艦艦娘の艤装が流用する事が出来るのは、同型艦であれば艦魂が疑似的にリンクを維持できるからである。
ただし艦のタイプが異なって来ると流用にも限度が生じて来る。準同型艦程度の繋がり、例えば日本艦隊の特型駆逐艦の場合、特型ⅠとⅢまでなら一応艤装の流用は可能である。
・艤装
艤装は艦娘を構成するいわばコアが存在する。各種第二次世界大戦時の実艦のサルベージデータがインプットされた特殊コアが艤装内部に存在し、同コアと艦娘がリンクする事で艤装は起動する。
起動した艤装は各種武装の火器管制、生身の人間である艦娘を過酷な環境である海上の気候から深海棲艦の攻撃に至るまでを防護する防護機能を発生させる。
防護機能は各艦種事に「耐久」が設定されており、駆逐艦なら低く、戦艦なら高くなっている。
小型艦娘程艤装重量は軽く、大型艦娘程艤装重量は重くなる関係上発揮可能速力や回避能力に差が生じる。
機関出力も小型艦娘程低めであり、大型艦娘程大きくなる。小型艦娘にタービンユニットを増設する事で機関出力を向上させることが出来る。
艤装にはハードポイントが設定されており、これらに各種火器や機関部をセットし、管理する。
ハードポイント内と増設ハードポイントにタービンユニットを設ける事で、機関出力を最大一二〇パーセントまで上げる事が出来、速力と機動力の上限を引き上げる事が出来る。
・建造
一連の艦娘となる女性の肉体内に潜む艦魂を召喚し、艤装の特殊コアとリンクさせるまでの過程を基本「建造」と呼称する。
この過程に関してはいわゆる「降霊の儀」とも言えるものであり、艦種によってこの建造に至るまでの時間が異なっている。
理由としては大型艦娘程、史実の大型艦艇には多数の乗員が乗り込んでおり、小型艦娘程史実の乗員は少なかったためと思われる。
艤装の特殊コアのサルベージデータと艦娘内の艦魂が完全にマッチングして初めて「建造」は完了する。
・改装
艤装の特殊コアに一部アップデートを施し、艦娘の艦魂と共にその性能を向上させたり、飛躍的に改善するモノ。
後者の好例が「改二化改装」であり、改二化の折には艦魂の能力と共に艦娘の身体的特徴の一部も解放される為、一気に外見が化けやすい。
・火器
艦娘の火器は、理論上は駆逐艦娘が戦艦艦娘の主砲を発砲させることは可能ではある。
ただし「設置して発砲」する分であれば影響はないモノの、「構えて発砲」するとなると、その強反動によって脱臼、骨折に至るまでのリスクが伴う。
駆逐艦娘の艤装の防護機能によるパワーアシストであれば、軽巡洋艦の主砲までなら連射は不能な程度に扱えるが、重巡以上は事実上不可能である。
トリガー自体は退くことは可能ではあるのの、発砲時のパワーアシスト機能の上限値を越えている為反動を吸収しきれず、腕を痛める、肩を脱臼する、最悪骨折の危険が伴っている。
戦艦艦娘が駆逐艦などの小型艦娘の主砲を扱う事は、艤装のパワーアシスト機能の上限値上問題ない為、リコイル無しに発砲する事が可能である。
空母艦娘は水上戦闘に用いる砲熕兵装に対応したパワーアシスト機能が備わっていない為、素で腕力に優れているのであれば駆逐艦程度の火器は扱うことは可能であるものの、空母艦娘が砲熕兵装を用いて戦闘を行う事は現実的ではない。
そもそも空母艦娘は総じて腕力が重要な艦種であるが、それらは発着艦などの航空機運用に求められており、砲熕兵装を現場運用して腕を痛めては本末転倒となる。
艦娘の火器は各艦種事にハードポイントの上限がある為、この上限を超えた数の武装を装備する事は基本出来ない。
上限を超えた武装を搭載するには増設ハードポイントを用いる必要があるが、増設ハードポイントの耐久性から小口径砲等の武装搭載は出来ずほぼ近接防空火器やタービンユニット、レーダー類、ソナー等に留まる。
潜水艦艦娘はその特性上艤装の構造や防護機能のリソースの大半を水圧、気圧等の生命維持と静粛性機能の保持に割り当てられている。
また「潜水行動」と言う任務の特性上、潜水艦娘はダイバー資格一級を習得する事が義務化されている。
・特記
改大鳳型及びアラスカ型などの実際に就役していない、又は第二次世界大戦に間に合わなかった艦を基にした艦娘について。
就役できないまま終わった大戦時の艦艇の名を冠した艦娘や大戦後就役の艦の名を冠した艦娘に艦魂が宿る原因については、後者は基本大戦中就役艦と同じ理論で説明付けが出来る。
就役できなかった、計画段階で終わった艦の名を冠した艦娘に関しては、当該艦艇の実艦データを回収して艦魂召喚のコア形成の為のサルベージデータをほぼ人為的に作り出す事が出来たモノである。
艦娘となる女性に関しては、計画に携わった関係者が家計上いれば人為的に艦魂を召喚し、人為的に作り出せたコアとリンクさせることが出来る。
ただしこのリンクは極めて手間、過程、予算面から見て量産には全く向いていない為、日本艦隊の改大鳳型やアラスカ級大型巡洋艦などごく少数量産するだけにとどまった。
これらの艦魂を人為的に召喚、艤装と人為的にリンクさせる技術を基に、より量産性と汎用性を求めたのがCFGプランにおけるクローン艦娘である。
超大和型戦艦や超甲型巡洋艦はそのデータが計画開始段階で散逸、失われて殆ど残っていない為、国連海軍はこれらを全て先に建造した改大鳳型空母艦娘でのデータを基にして、ゼロから作り出す事を試み、一応の成功を収めた。
六五番目、もとい現在の愛鷹はゼロから艦魂を作り出し、ゼロから作り出したコアとリンクさせた完全な人工形成艦娘であり、一般的な艦娘とは一線を画している。
なおこの愛鷹のリンクには実の所安定性があまりいいとは言い切れない所があり、リンクの波から身体へ少なからず悪影響を与えている面がある。
愛鷹が吐血するのはこのリンクの波からの反動が体に過負荷をかけている面もあり、現在進行形で老化著しく、ロシニョール病の抑制剤の禁断症状とその副作用に蝕まれやすいクローン艦娘の愛鷹にはかなり運用上厳しい側面があり、総じて愛鷹と言う艦娘はデリケートな存在と言える。
CFGプランはこの人工形成艦娘を量産するという当初の予定が遅々として進まず、誕生したクローンもその出来が要求を満たしきれていない為、目ぼしい成果が上げられたとは言えず、増大する補正予算に見合った成果が出ないままの計画に予算上の打ち切りを受けたのもプランの瓦解の原因となっている。
第三三戦隊人事ファイル
・青葉型重巡洋艦青葉
本名:若狭青葉(わかさ・あおは)
西暦二〇二二年九月二五日生まれ
出生地;広島県呉市
現所属部署:日本艦隊第三三戦隊第一小隊
前所属部署:日本艦隊第六戦隊
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:日本艦隊西部方面隊呉基地
階級:少佐
賞歴:四年勤続章・六年勤続章・八年勤続章・パープルハート勲章・銀星章・シルバーシューター章・重巡洋艦艦娘徽章・体力徽章
その他:複数の章を推薦されているが、自身の普段の素行から見送りになっているモノが多い。
青葉本人の普段のオフの時の素行や態度などから、妹の衣笠と比べて前述の通り低評価する声があり、長らく青葉自身の大規模改装へのネックの一つとなっていた。
しかし軍人としての戦闘技能や頭脳においては極めて優れており、通常勤務時の勤務態度自体も優秀である。
マイナスポイント評価が無ければ既に中佐以上に出世していてもおかしくないが、当の本人がどちらかと言うと裏方、縁の下の力持ちタイプであるが故に出世欲がなく昇進していない。
第三三戦隊配備後は上官である愛鷹の指導から本人の内なる能力が再度開花しつつあり、海軍内での評価が見直されつつある。
一般家庭出身であり、深海棲艦の出現後の混乱期両親が交通事故で死亡後、日本政府からの孤児年金やアルバイト等のわずかな手当てを糧に生活していた。
普段からおちゃらけた明るく、快活、温厚な性格だが、戦闘時には冷静な対応を見せる。海軍入隊前は今とは正反対な性格だった。
後輩などの面倒見は悪くは無いが、そもそも本人が自分にマイペースな為面倒を見切れていない。
艦娘配備前の新聞社でのアルバイト経験や、青葉自身の好奇心旺盛な面から非番時は基地内での取材活動に勤しんでおり、それらの取材情報から艦隊新聞を自主発刊している。
艦隊新聞は日本艦隊内での艦娘同士の情報共有等にも役立っており、重宝されている。
ハッカーとしての技量も高い事から艦娘内の情報に詳しく、艦娘には弱みを握られているモノが少ない為、ひそかに恐れられている。
戦功章を複数授与され、「ソロモンの狼」の二つ名を持つ武功も持つなど普段の素行からは思えない程よく活躍している。
情報通な面や探求心の高さ、運の良さ、戦闘技能の優秀さ、コミュニケーション能力の高さから第三三戦隊第一小隊配備となった。
・青葉型重巡洋艦衣笠
本名:笠月絹恵(かさづき・きぬえ)
西暦二〇二二年一〇月二四日生まれ
出身地:徳島県徳島市
現所属部署:日本艦隊第三三戦隊第一小隊
前所属部署:日本艦隊第六戦隊
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:日本艦隊西部方面隊呉基地
階級:大尉
賞歴:四年勤続章・六年勤続章・八年勤続章・パープルハート勲章・シルバーシューター章・重巡洋艦艦娘徽章・体力徽章
その他:青葉と比較し普段から性格的にしっかりしている為、海軍内部での人事評価はおおむね好意的かつ評価は高い。
青葉同様戦闘技能、勤務成績は優秀であり、改二が実装される事からも彼女の普段からの優等生ぶりがうかがえる。
運動面に秀でており、特にボルダリングと野球、ソフトボールが得意である。その為体力徽章系ではかなり多数授与されている。
性格は姉と同じく快活だがお転婆娘な面もある。
ただ姉の青葉と違って運動面以外に際立った高評価ポイントが少なく、それ故か聊か器用貧乏気味な立場でもある。
世話焼きな性格もあって後輩などの面倒見は良く、マイペースでフリーダムな姉に代わって周りの面倒を見る事が多い。
カレー好きであり、足柄とはカレー大会でのライバル同士である。目下勝率は五分五分。
富裕層、いわゆるところの上流階級出身であり、先祖には華族(勲功華族)もいる由緒ある家系の生まれ。深海棲艦の出現後の混乱期も特に不自由なく過ごしている。
家督を継がせたい両親に反発、事実上弟に家督を押し付ける形で海軍に入隊している。
しっかり者の性格からの艦娘としての優秀さからの周囲からの高評価に困惑している時、青葉からそれを自身の生まれを鼻にかけている節があるのでは、と指摘されて以来青葉並みにおちゃらけだす事が増え始めた。
ファッション好きであり、自分自身の外観をあまり飾らない姉の青葉を自分の趣味に付き合わせて振り回す事もある。
生まれ育ちからの社交性の高さ、諸々の優等生ぶり、姉と同じコミュニケーション能力の高さから第三三戦隊第一小隊配備となった。
・夕張型軽巡洋艦夕張
本名:張本裕香(はりもと・ゆうか)
西暦二〇二一年三月五日生まれ
出身地:北海道夕張市
現所属部隊:日本艦隊第三三戦隊第二小隊
前所属部隊:日本艦隊第六水雷戦隊→日本艦隊直轄艦隊
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:日本艦隊南部方面隊佐世保基地
階級:大尉
賞歴:四年勤続章・六年勤続章・八年勤続章・シルバーシューター章・軽巡艦娘徽章・技術試験科徽章・司令部付き勤務章・艦隊旗艦幕僚過程徽章・兵装実験科勤務章
その他:主に軽巡洋艦の兵装実験・運用テストなどを見込んで艤装ハードポイントが多く作られているのが彼女の艤装の大きな特徴である。
軽巡洋艦として最大発揮速力は比較的控えめであるが、ハードポイントの大さと兵装搭載可能自由度の高さが売り。
兵装実験軽巡としての任務及び色合いの濃い艦種に見合った技術肌の女性。北海道科学大学高等学校を受験し、飛び級で三年生の過程を履修した後海軍に入隊。
技術畑を歩みながら艦隊旗艦としての幕僚過程も受講し修学している。
明るい性格で人当たりも良いが、艤装関連となれば何かにつけて搭載・実験運用したがる癖がある。
周囲からの受けが良く、本人も大勢の場で楽しむ事を好む社交派。
工業系学校の成績はトップクラスであり、モノ作りも趣味の一つ。その為暇な時は艦娘に頼まれて鍋の制作から電子機器の修理まで何でもこなす。
工具類の扱いは勿論得意であり、また工作艦程ではないが前線での艦娘の応急修理技能も持つ、一種の整備兵としての一面もある。
家系はかつて夕張炭鉱業界を支えた財閥の一つで夕張市の炭鉱閉山後は別業界で富を得る。衣笠の生まれ元である笠月財閥とは提携関係にあった。
ただし夕張と衣笠双方とも面識はない。天ぷら蕎麦が好物であり、夜勤時の楽しみとしている。
第六水雷戦隊旗艦を務めていたが、ウェーク島奪還作戦、通称W作戦で指揮下の駆逐艦如月が撃沈された際、如月撃沈の責任をとる形で第六水雷戦隊旗艦を辞任している。この時の如月喪失が夕張に「先頭に立つ者」としての自信と意欲を失う事になり軽度のPTSDを診断される。
なお駆逐艦艦娘如月は「撃沈」後二年程消息不明となっていたが、鉄底海峡海戦の最中偶然発見され艦娘籍に復帰を果たしている。
明るい、社交的な性格、簡易工作艦としての役目を果たせるバックアップポジションとの適応性の高さ、軽巡洋艦としての任務の多用途性の高さが評価され第三三戦隊第二小隊配属となった。
・吹雪型駆逐艦深雪
本名:卜部深雪(うらべ・みゆき)
西暦二〇三〇年六月二六日生まれ
出身地:京都府舞鶴市
現所属部隊:日本艦隊第三三戦隊第二小隊
前所属部隊:日本艦隊第一一駆逐隊→日本艦隊直轄艦隊第一四駆逐隊
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:日本艦隊西部方面隊呉基地
階級:中尉
賞歴:体力徽章・駆逐艦娘徽章・特一級魚雷戦章・訓練教育隊付き勤務章
その他:第三三戦隊に配属された駆逐艦娘の一人。
極めて優秀な雷撃戦技量の持ち主であり、特型駆逐艦娘の中では随一の腕前を誇る。
砲術、対空戦、対潜戦に関しても非凡な戦闘技量の才能を持ち、駆逐艦としての汎用性は極めて高レベルにある。
欧州派遣前に改二が特別実装されたところからも彼女のその類まれな艦娘としての素質が伺える。
かつては第一一駆逐隊に所属していたが、二〇四一年の荒天下での演習中第六駆逐隊電の魚雷誤射を受けて瀕死の重傷を負い、戦線離脱を余儀なくされる。
回復の見込みが中々立たなかった為、結果的に第一一駆逐隊から除籍。第一一駆逐隊は叢雲を編入して再編成される事になる。
怪我からの復帰後は専ら部署のたらい回しが続いたが、結果としてそれが深雪に様々な経験を与える事となる。
一時期は臨時編成部隊である第一四駆逐隊の嚮導艦(駆逐隊旗艦)を務めていた事もある他、艦娘候補生の助教として夕雲型、松型、その他補助艦艇艦娘の教育を担当したこともある。
人命を重視する性格であり、それ故に命令違反も辞さない、作戦内容によっては服従しない等軍人しての素行にやや問題があり、それもあって前線部隊への再配属見送りが続いた。
彼女がその様な傾向に走る原因となったのはセイロン方面での国連海軍の制海権奪還作戦、オペレーション・フレンド・ストライクの失敗がある。
同作戦は作戦指導部の致命的戦略判断ミスによって艦娘の大量喪失に至る大敗を喫した戦いであり、作戦に参加した英国艦隊は参加艦娘一六隻(一六人)中一二隻を戦死により喪失し、日本艦隊からも第六駆逐隊の暁、雷、電の三名が犠牲となった。
深雪はこの作戦に第一一駆逐隊所属時代に参加しており、撤退戦となった同作戦で全滅した第六駆逐隊の生き残りの響を救助した縁がある。
出自は消防官の家の出であり、父親は深海棲艦の攻撃を受けた沿岸部での救助活動で勇敢な行動で名を馳せている。
艦娘適正持ちと判明後は若干九歳と言う異例の若さで海軍に入隊。海軍入隊以来海軍を生家としてきた一面がある。
軍人としての素質は高い一方で、前期の通り人命軽視の作戦に対して抗命行為や不服従等の問題行為が目立ち、経歴や素質の割にはあまり出世していない。
一説には抗命、不服従等の問題点が無ければ少佐クラスに出世していてもおかしくない逸材とされる。
座学の成績は平凡レベルだが、実技の成績はトップレベルであり、考えるよりも先に行動するタイプ。ただし人命が絡むレベルになると極めて慎重な一面も見せる。
第三三戦隊旗艦愛鷹からは人命を重視する性格に一目置かれている。
駆逐艦として非凡な才能と技量、汎用性を持つ事、人命を重んじるところ、大元の所属部隊がない事から第三三戦隊所属艦娘となった。
・秋月型防空駆逐艦蒼月
本名:筑地碧(つきじ・あおい)
西暦二〇ニ九年七月一四日生まれ
出身地:福岡県福岡市
現所属部隊:日本艦隊第三三戦隊第二小隊
前所属部隊:日本艦隊第一一水雷戦隊第六三駆逐隊
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:日本艦隊東部方面隊横須賀基地
階級:少尉
賞歴:体力徽章・駆逐艦娘徽章・特一級射手章・司令部付き勤務章
その他:深雪と同じ第三三戦隊に配属された駆逐艦娘。
ずば抜けた対空射撃技量の持ち主であり、視力は二・〇。動体視力、バランス感覚にも優れている。
艦隊防空を担う秋月型の中でも後期型に位置する。対空射撃の腕前は秋月型の長女秋月よりも優秀であり、命中精度は極めて高い。
また対水上戦闘でも主砲の速射を生かしたスピーディーな戦いを得意としている。
対潜戦の技量は並であり、その点を深雪がカバーしている所がある。
非常に射撃の腕前が優れている優秀な艦娘だが、ずば抜けた素質に反して本人は極めて臆病な性格。
自分に自信が持てないタイプでもあり、艦娘候補生時代メンタル面で落第しかけた程。
艦娘配備後、彼女のメンタルは一定の向上を見せたが第六三駆逐隊配属艦娘が尽く戦死していくのを見て一転して臆病な性格になる。
第三三戦隊に配属後は再びその才能を発揮しつつあり、軍内部でも再評価の動きがある。
臆病ではあるものの、土壇場での踏み止まりには定評がある。
第三三戦隊に配属前は日本艦隊統合基地の防衛艦隊の防空の中核を担っており、海外派遣や地方支部派遣経験が殆どない。
その為、実質第三三戦隊で積んでいる数々の戦いが彼女のデビュー戦になっている面がある。
家元は福岡県に拠点を置く貿易商人であり、主に中国、韓国、台湾を窓口に商売を行っていた。
幼少期は貿易商人の父親に連れられて中国、韓国、台湾を巡っており、その時の経験から北京語、朝鮮語(韓国語)、学老語が話せる。
韓国から日本に帰国する船が深海棲艦の攻撃を受けて撃沈された際、両親を亡くし、以後父方の祖父母の元で育った。
艦娘適正判明後、艦娘適正者を欲していた当時の軍によって「高齢の祖父母の面倒を国が見る見返りとして艦娘となれ」と言う条件を提示され、艦娘となる事を半ば強制された艦娘の一人である。性格に反して軍人になったのはこれが大きな要因である。
半ば強引に艦娘にされた割には軍自体にはさほど否定的な心象は持っておらず、寧ろ祖父母の面倒を見てくれる見返りが果たされている事から感謝の念も持ち合わせている。
なお艦娘となる際、かつて深海棲艦の攻撃から救助してくれた現日本艦隊総司令官の武本生男提督のスカウトがあった模様。
余談だが食いしん坊な一面も持ち合わせている。
防空駆逐艦として極めて優秀な事、彼女を前線に出すように要望する声に応じる形で第三三戦隊に配属となった。なお彼女が第三三戦隊に配属後元所属部隊であった第六三駆逐隊は解隊されている。
・瑞鳳型航空母艦瑞鳳
本名:鳳瑞樹(おおとり・みずき)
西暦二〇二六年六月一九日生まれ
出身地: 滋賀県草津市
現所属部隊:日本艦隊第三三戦隊第一小隊
前所属部隊:日本艦隊第六艦隊補給隊→日本艦隊第三航空戦隊
現所属基地:日本艦隊統合基地
前所属基地:日本艦隊西部方面隊佐世保基地
階級:少佐
賞歴:四年勤続章・軽空母艦娘徽章・弓道徽章・補給艦艦娘徽章・司令部付き勤務章
その他:第三三戦隊に転属となった軽空母艦娘。
元々から空母艦娘だったわけではなく、日本艦隊第六艦隊(潜水艦隊)の高速補給艦高崎として艦娘デビューした。
日本艦隊における艦娘航空戦力増強計画の折に、補給艦から軽空母へと転向した。
見た目こそ未成年それであるが、二〇二六年生まれの為中身はれっきとした成人である。
一三歳の時に艦娘適正が発覚し、実家の意向から海軍に入隊。当初配属された補給艦高崎時代は鳴かず飛ばずの経歴であったものの、空母艦娘へ転向後は第三航空戦隊の主力艦として各地で活躍。
第三三戦隊に配属された艦娘では実戦経験もきわめて豊富な歴戦の艦娘でもある。
汎用性の高い軽空母であり、対艦攻撃から対潜攻撃、制空戦闘に至る幅広い運用が行える。
特に彼女には零式大型調音機(ソナー)が装備されており、素での対潜索敵能力に秀でている。ただし彼女自身に対潜装備は無い為、対潜攻撃は艦載機頼りである。
第三三戦隊では対艦攻撃を全面的に運用面から除外し、艦載機の比重を戦闘機と哨戒・索敵機に割り振ることで第三三戦隊における航空索敵と航空対潜哨戒、早期警戒を担当する。
また補給艦高崎時代に戦闘救命士としての訓練も受けており、第三三戦隊ではコンバットメディックとしてのポジションも担う。
生まれは滋賀県草津市であり、艦娘になる前は海とはあまり縁がない生活をしていた。
実家は酒屋であり、酒造りも営んでいる酒造会社。
全日本小学生弓道大会全日本一位の猛者でもあり、趣味としても弓道をたしなむ。
航空機が大好きな航空機ファンであり、航空機プラモデル制作も好きなモデラー。日本艦隊統合基地の倉庫を一つ借り入れてそこに制作した航空機模型を飾っている。
成年後は大の酒好きとなり、夜な夜なビールを愛飲していた事もあるが、それが祟って急性アルコール中毒を起こして一時入院した事から六年勤続章を取り逃がしている。
弓道、航空機模型製作の他に料理も好きであり、特に彼女自身の大好物でもある卵焼きを焼くのが得意でもある。
彼女の卵焼きは非常に評判が高く、瑞鳳が卵焼きを焼く日は食堂に行列ができる程。
第三三戦隊配属の艦娘の中では唯一「負の面」と言える過去が殆どない稀有な存在である。
あまり知られていないが互いに先輩後輩の関係でもある(瑞鶴が先輩で瑞鳳が後輩)第五航空戦隊の瑞鶴とは本名の瑞樹の部分が同じと言う関係もでもある。
航空機好きと言う趣味もあって、第二五航空戦隊の水上機母艦艦娘秋津洲やドイツ艦隊空母艦娘グラーフ・ツェッペリンなどとは気が合う等、航空機を介した交友関係も広い。
なおグラーフ・ツェッペリンと交友を持った際にドイツ語を教えて貰った事があり、ある程度ならドイツ語も話せる。
小柄な体躯が彼女の中ではコンプレックスになっている一面がある。
新設の索敵攻撃部隊での航空作戦任務全般及び戦闘救命士としての資格持ちから第三三戦隊に配属となった。
旗艦愛鷹が航空巡洋戦艦化されてからは、後方からのオペレーター任務に就く事もある。
・愛鷹型超甲型巡洋艦愛鷹
本名:遺伝子複製艦娘実験体第六五号
西暦二〇四三年?月?日(一二月二七日説あり)
出身地:国連海軍第666海軍基地
現所属部隊:日本艦隊第三三戦隊第零小隊
前所属部隊:国連海軍先進兵器技術開発部第一〇課
現所属基地:日本艦隊統合基地(横須賀)
前所属基地:国連海軍第666海軍基地
階級:中佐
賞歴:重巡洋艦艦娘徽章・戦艦艦娘徽章・特一級射手章・体力徽章
索敵攻撃部隊である第三三戦隊の旗艦を務める艦娘。当初は超甲型巡洋艦として第三三戦隊に配属されたが、後に夕張の改装設計案を基に航空巡洋戦艦へと艦種を変更した。
特一級射手章の通り射撃の腕に優れた大砲屋であり、また卓越した剣士でもある。
素で教養が高く、体力、持久力も極めて高い。十八番分野は語学で多国語を自由自在に操るマルチリンガル。
軍人としての非の打ち所がないハイスペック艦娘である。
普段から制帽を目深に被っており、素顔は分かり辛くなっている。愛煙家であり葉巻を愛縁するが、煙草も時に嗜む。
ポーカーを始めとするカードゲームに関してはめっぽう強く、艦娘同士の試合で負けた事は一度もない。
基本的に冷静沈着な人物であり、表情の起伏に欠ける嫌いがあるが、時にそれを忘れさせるほど感情を露にするなど感情表現自体は決して薄い訳ではない。
出自は「Clone Fleet Girls」計画で日本艦隊の戦艦艦娘大和の遺伝子を基に、そこからさらに遺伝改良を施された上で誕生した大和のクローンでありデザインチャイルド。
クローンとして誕生時、加齢速度が一五倍になっている為、一年で一五年分の歳を重ねる分、成熟も早く急激な老化に苦しんでいる。
またクローンとしてのテロメアの分裂問題の抑制が出来ておらず、急激な加齢と合わせて生まれつき極めて短命な人間であることが運命づけられてしまっている。
上述の寿命関連の問題点もあり、クローンとしての完成度の評価は九〇パーセントと評価されている。
生まれつきの問題点や艦娘固有の難病である急性ロシニョール病の末期患者であり、それ故に常人とは比べ物にならない程の短命である。
第三三戦隊に配属された艦娘は総じて一五歳以上であるが、愛鷹だけは二〇四三年に生まれたばかりであり、実のところ誕生からまだ五年しか過ぎていない。
が、彼女の加齢速度はクローンとしての試製量産を見込んで一五倍に設定されている事から実年齢は既に七五歳を過ぎており、この点では第三三戦隊で一番の年長者である。
クローン艦娘としての出来は寿命を除けば完璧であり、一人の人間としてみてもありとあらゆる分野でハイレベル。
ただし、艦娘としての実戦経験はシミュレーター経験しかない為、経験面で言うと蒼月にすら圧倒的に劣っている。
クローン艦娘は一五〇体が製造され、うち七五体が誕生、六五体が成長した。愛鷹はこの一五〇体のクローンの中でも最後に製造されたクローンである。
クローンの優劣を確定化させる「選抜試験」でクローン同士の殺し合いを唯一生き延びることが出来た一方で、特定条件を満たすと当時を思い出してしまい、物事に手が付かなくなるレベルに心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむという悩みを抱えている。
またクローンとして短命である為に延命措置として服用しているテロメア分裂の抑制剤の副作用が極めて強く、艤装とのマッチングの揺らぎも相まって身体的にみると極めてデリケートな作りである。
急性ロシニョール病は現在末期状態であり、余命は一年程度と見込まれている。
この様に出自が極めて特殊であることや、生まれつき短命であること等から生への願望や欲求、執着が強い。
凄惨な過去を経験しているだけあって、人命については彼女なりに深く考えており、人命重視の思想である深雪とは波長が合う。