ハンターたちはカムラの里でハンターズギルドに登録し、ウツシ教官の
翔蟲の使い方を覚え、ガルクの騎乗方法を学んだ。
ハンターは即座にソロでクエストを受けていった。
闇女斥候はハンターの助力を得ながらクエストを進めていった。
自由騎士たちの一党はジャグラス、オサイズチたちと戦うクエストを受ける。
そこで、彼女たちは
彼女たちの武器は通じず、呪文も効果が薄い。
武器と防具を揃えるために、採取クエストで鉱石を集め、資金のために特産品を採取。
戦いを有利にするため、虫、植物、キノコの採取も一緒に集めた。
採取中モンスターに追われたり、必要な素材がなかなか取れなかったりしたが準備をしていく。
そうして、彼女たちは配布されたそれぞれの里守堅守武器に変える。防具もクロオビシリーズ、熟練の護石を装備する。闇女斥候は双剣、自由騎士はランス、圃人野伏は片手剣、森人魔術師はライトボウガン、女僧侶は笛。
「至れり尽くせりなのはありがたいですが……」
自分達が持っていた装備との性能差に愕然とした。
装備の更新は仕方ないとはいえ、今まで使って愛着も多少ある。
自分たちの持ってきた装備の性能を軽く超え、そしてこれらが
財布事情で満足な装備ができなかった者たちからすれば、なけなしの金で買った装備が無駄だったとは思いたくない。実際、使っている間は自身を守ってくれていた。
しかし、隔絶した性能差に泣きたくなってしまう。
だが、装備のおかげで集会所下位のクエストを達成していくことができた。
そして上位ハンターへとなるために、緊急クエストを受ける。
「鬼火だっけ?」
「マガイマガドだ」
依頼に書かれていたギルドマネージャー・ゴコクが描いたマガイマガドは、二つの角と紫の煙を出している姿。
しかし、ハンターが新しく手に入れたカメラで撮られた姿を見ると、紫鬼の獣といった印象だ。
「ハンター殿は1人で倒したそうだが」
「あの人が特別かと……」
「銀等級の彼女がハンターさんの手を借りて、何とか上位クエストに入られたようですし」
一同、ははは、と乾いた笑いをする。
何せ、2、3日で上位クエストへ昇格するハンター。ウツシ教官の訓練で数日かかった自分たちとは、あまりにも違いすぎる。
そんな彼はエルガドでさらに強いモンスターと戦っている。
闇女斥候も一緒について行った。そんな彼女の明日はどっちだ。
また目が遠くを見出した彼女たちを元に戻すかのように、ガルクが吠える。
「す、すまない」と、ガルクの頭を撫で始める自由騎士。
ガルクの毛並みはふんわりとしており、ずっと撫でていたい。
思わず、顔がにやけてしまう。雇った日はずっと撫で続けていた。
アイルーも戦闘を補助してくれるし愛らしいが、広いフィールドを移動するには騎乗し走ることができるガルクの方が優秀だ。
そして、翔蟲による飛翔け連打による移動法は私たちには恐ろしくてできない。
訓練の時も壁に激突、落下してしまう。崖から落ちて無傷なのがおかしい。
撫でるのも、ほどほどにしてガルクに騎乗する4人。
「5分間ヒトドリダマを収穫した後、作戦通りに」
ベースキャンプから駆け出し、崖から落ちていく。
ガルクの四肢は強靭で、10メートル以上する崖から落ちてもしっかりと怪我なく着地し、何も問題なく疾走する。
浮遊したり茂みに隠れている赤、橙、緑、黄の色をする小鳥から花粉を受け取り、色に応じた強化をしていく。
フィールドにいる環境生物を集め、フクロウが教えてくれるモンスターの位置情報を教えてくれる。
5分経ち、準備を終えた彼女たちは標的へと襲いかかった。
沼となっている場所を、ゆっくりと歩くマガイマガド。
鬼の形相と鎧のような紫の甲羅、十字矛の尾を持つ。
発見されてないうちに自由騎士がガルクから飛び降りて、マガイマガド後ろからヒタマコロガシを投げた。
火の粉がマガイマガドに噴き上がり、体が赤く燃える。
火やられにさせられたマガイマガドは、すぐに下手人に向かって咆哮。
大楯を構え咆哮を流した自由騎士は、すかさずランスの突きを繰り出す。
鋭い先端は、紫の甲羅を突き抜け出血させるも血の量は少ない。
それでも、繰り返し突くことで体力を削る。
無論、十字矛の尾を叩きつけるように反撃してきた。
「くぅ!」
大楯でいなし防ぎ切るが、衝撃が途轍もない。
それでも、ほぼ無傷で攻撃を防ぐ。
大楯も損傷はない。
彼女はリオレイアのサマーソルト、ボルボロスのタックルなど様々な攻撃を防いできた。
そして、女僧侶が狩猟笛を吹き『精霊王の加護』『気絶無効』の演奏によって強化もされる。
しかし、紫炎の煙が彼女の近くへと近づく。
すぐに流転突きを使い、翔蟲の糸を使って移動する。
爆発する煙から逃れると同時に、ランスをマガイマガドに突き刺す。
甲羅を貫き血を流すものの、構わず牙で反撃してくる。
咄嗟に大楯で防ぐ。
支援の旋律を吹き終えた後衛の女僧侶も、狩猟笛で殴りかかる。
ガツンゴツンと奏でる打撃音。
森人魔術師からの援護射撃がくる。
ライトボウガンから放たれる弾丸は、甲羅に弾かれることなく
四方世界では後衛だった彼女たちだが、この世界では後ろの方で援護するだけではいけない。
モンスターの動きを見て、攻撃を回避し、反撃していく。
だが、この世界の怪物たちは多少の攻撃で死んだりしない。
頭部を貫く、潰すような強力な斬撃や打撃でも血飛沫を流しながら強靭な生命力で耐える。
だから、何度も何度も攻撃して体力を削っていく。
マガイマガドの口、前腕、背中の甲羅から紫の炎が吹き出し、形態が変わる。
その炎が爆発し、咆哮を上げて、勢いを増す。
そんな時、雌火竜リオレイアの上に鉄蟲糸で操る圃人野伏が来た。
操竜と呼ばれる技術。
クグツチグモの糸攻撃によって怯み、鉄蟲糸と呼ぶ光る糸を使い、大型のモンスターを操る。
尻尾先端から突き出た針からは毒がある。そんな尻尾のサマーソルトは強烈だ。
密着し顎から放たれる3連火炎ブレス。
そのような攻撃を続け、毒と火傷の持続ダメージを与える。
操竜中も他の3人が攻撃し、体力を削っていく。
しかし、操竜は糸の耐久性から時間制限がある。
制限時間内にリオレイアの大技を放つ。
サマーソルトの強烈な攻撃は、マガイマガドを殴り転倒させた。
倒れている内にと、4人が一斉に攻撃する。
リオレイアは用は済んだとばかりにこの場を去った。
危機的なマガイマガドだが、起き上がって周囲を駆ける。
辺りに撒き散らされた鬼火は爆発し、4人の行動を制限した。
そこへ、自身の爆発を利用し巨体を利用して体当たりしてくる。
紫の凶星を思わせる強襲。
「緊急回避!」
4人が武器をしまって、走り出したり、翔蟲を飛ばしたりして距離をとる。
そして、飛んできた紫炎に包まれたマガイマガドが向かって来た。
地面に飛び込み、背を低くする4人。
次の瞬間、隕石と化したマガイマガドが爆発した。
爆風が吹き荒れ彼女たちの背中を叩きつける。
クレーターができそな惨状だが、4人はなんとか避けることができた。
ランスの大楯でも防げるかどうか、そんなことを考えてしまう自由騎士。
ヒィと小さな悲鳴をあげた圃人斥候。
目を見開いて驚く森人魔術師。
当たったら痛いんだろうなぁと思った女僧侶。
だが、誰も先ほどの攻撃に戦意喪失はしない。
この世界に来てから驚愕が続く。
特に力尽きてもアイルー達が運んでくれて助かったり、この世界のハンターと言う特殊な人々は山頂付近の崖から落下しても死ななかったりする。
自分の頭にある常識に固執するより、この世界に早く適応することを選んだ彼女達。
元より彼女達は冒険者。未知に挑み、攻略していく。
だから、混乱するのではなく考え行動する。
モンスターの攻撃をどう躱す。
モンスターが何をしてくるのか察知する。
自身の常識を壊すような攻撃をしてくるモンスターにどう対処するか。
唖然とするようなモンスターや行動に、いち早く行動しなければ攻撃を受けて1乙だ。
その爆発地点から起き上がるマガイマガド。
彼女達は武器を手に、恐ろしいモンスターに立ち向かっていく。
海上に造らせた拠点エルガドの雑貨屋で、ハンターは神妙な顔でマカ錬金術の結果をみる。
狙いは狂化2、奮闘3、龍気変換3、激昂3のお守り。
しかし、そんなお守りは出ない。
がっくりと肩を落とし、膝をつき、地面に手をつけ項垂れる。
悲痛さは、資金を全て失った者だろうか。
実際に安くはない素材を1000も10000も注ぎ込んだ。
それで何度も、何どもやって結果が思ったようにいかない。
その度に犠牲になる者達。(過去にディアブロス、紅蓮たぎるバゼルギウス。現在は怪異化克服シャガルマガラ、バルファルク、イベントジンオウガ)
ハンターが獲得できたのは、攻撃3痛撃2スロ411が最高のお守りだ。
「む、狂化2伏魔響命1スロなし。あまり良くはないのか?」
隣で闇女斥候がしれっとそんなことを言ったので、ハンターはエルガド中に響くような大声で訳のわからない言葉を叫んだ。
何度回しても出てこない神おま。
どれだけ回せば出てくるのか。
この話はサンブレイク前にある程度書いていたのを修正して投稿したので、まただいぶ時間がかかると思います。