バカとテストと召喚獣 ~僕はこの歪んだ運命に抗い続ける~   作:天沙龍月

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 お約束の通り週1投稿です!
 お気に入り登録16件、UA1200以上ありがとうございます!
 今回はやっとイチャイチャします!


 では本編をどうぞ!


第3話 帰り道 そして、約束

 明久side

 

 1時間ほど経った頃かな。スマホをで時刻を確認する。5時を少し過ぎた頃か、

 

 「ん、う~……ん? 吉井君?」

 「ようやくお目覚めだね。おはよう、木下さん。」

 

 木下さんが目蓋をこすりながら、体を起こす。さて、ようやく話が進められるかな?

 

 「おはよう? あれ? あたし……何で?」

 「僕が木下さんを抱き締めたら、気を失ったんだよ。ごめんね、急にあんなことして。ホントにごめんなさい。」

 「そんな、大丈夫よっ!? ちょっと、びっくりしたけど……嫌じゃ、なかった……から。」

 

 木下さんが顔を真っ赤にして俯きながら、そう言った。か、可愛い……。っと、それより……

 

 「あの、それで木下さんは僕の過去を、知っているって認識で大丈夫?」

 「え? え、えぇ。それで……本当に記憶はないの?」

 「うん、そうだよ。ごめんね。」

 「いえ……いいのよ。」

 

 突然の僕の問いに少し戸惑いながらも、木下さんは答えた。……ただ悲しそうな顔おしていたが、よし、それじゃあ、

 

 「僕を止めた後の続き、聞かせてもらっても良いかな?」

 「えぇ、あの、もし吉井君が良かったら……これからも連絡をとれないかしら?」

 

 木下さんの提案にはおおむね賛成だけど……

 

 「どうしてか、教えてもらえるかな?」

 「あたしは……どうしても、吉井君に思い出して欲しいの……。だから、あたしと連絡をとることで少しでも記憶が戻らないかなって思って……!」

 

 なるほど、木下さんは何かしらの理由で僕の記憶が、どうしても戻って欲しいのか。まぁ、木下さんのバックには敵対するようなものはないのは、さっきの時間で確認済みだし、僕の記憶が戻ったところでデメリットがある訳ではないから大丈夫だろう。

 ただ、僕としても過去が気にならない訳ではないから、過去を知る木下さんと面識があるというのは後々メリットがあるかも。

 

 「うん、分かった。いいよ。」

 「! ありがとう……!」

 

 木下さんは僕の答えを聞いて、パッと華が開いたような笑顔を僕は連絡先を木下さんと交換するため、スマホを取り出す。さて、こっちの連絡先を教えるのは良いんだが……

 

 「ただ、僕も忙しい時が多いから。いつも出れるかは分からないことだけは了承してね。」

 「あ、うん。そこは大丈夫。吉井君にも事情があるだろうし。」

 「うん、ありがとう。はい、これでオッケーかな?」

 

 木下さんと連絡先を交換した。これで、なにか変わるってわけじゃないけど、何か嬉しいな。さてと、

 

 「木下さん、これで一応、用は終わりって事でいい?」

 「う、うん。ありがとう……。」

 

 木下さんは自分のスマホを見て、頬を赤らめていた。何かいちいち可愛いと思っている自分がいる。驚きだな。

 

 「後は、用はないって事でいいよね。それじゃあ、帰ろうか? もう遅いし。」

 「あ、あれ? 今って5時!? 帰らないとっ! それじゃあ吉井君、さよなら!」

 「あ、待って待って。一人じゃ危ないから僕、送っていくよ。……迷惑じゃなければ。」

 

 木下さんが急いで帰ろうとしたが、僕が引き止める。こんな時間だと誰かに襲われたりするかもしれないしね。……僕、こんなに根から優しかったっけ?

 

 明久side out

 

 

 

 

 優子side

 

 「じゃ、じゃあ、送ってくれる?」

 

 あきくん、いや吉井君が送ってくれる!? そんなのお願いするしかないじゃない! あたし、ついてるわ! 連絡先も交換してくれたし、送ってくれるなんて……嬉しいなぁ。

 で、でも、本当に吉井君があきくんなのか分からないのは……なんというか、残念。……ずっと会いたかったのに、大好きな彼に……。

 

 「分かった。それじゃあ、荷物って持って来てるわけ……ないよね。教室から取りに行って昇降口で合流しよう。」

 「うん、分かったわ。」

 

 あたしと吉井君は一度別れ、自分の荷物を取りに行く。それにしても……吉井君って何か、教室と雰囲気が全然違うわね。教室にいた時は、いつも笑顔だったけど……屋上では緊張感のある表情で、冷静っていうか大人っぽい感じだった。

 もしかして、吉井君もあたしと同じように猫被ってる……のかしら? それとも……屋上は単に緊張していただけ? どちらにせよ……吉井君はたぶんあきくんだと、あたしは信じたい。

 

 優子side out

 

 

 

 明久side

 

 僕は荷物を取りにFクラスまで戻ったわけだが……

 

 「やっぱり、誰も居ないな。」

 

 いや、厳密にはいるがあっちは僕が気づいてる事に気づいてないだろうし、気づかれたくない。関係が壊れてしまうのは避けたいしね。

 さて、昇降口に行くか。あんまり、観察とかはされたくないんだけど……しょうがない。僕が血祭りにあげられるだけだし、放置していいだろう。

 

 

 

 「待ったかな? ごめんね、Fクラスって遠いからさ。」

 「大丈夫よ。じゃ、行きましょうか。」

 

 僕が昇降口に行くと、もう木下さんは着いていたようだ。申し訳ない……。

 

 

 

 

 

 5分ほど歩いてから、  

 

 「木下さんは、何で僕が君の探している『あきくん』だと思ったの?」

 「それは……やっぱり、名前とか姿が似ていたからよ。それに……」

 

 僕は木下さんのいう『あきくん』とやらが僕と、どの程度一致しているかを知るため木下さんに質問していく。名前か……まぁ、僕の名前って結構珍しい方だしね。

 

 「それに……?」

 「……優しかったし……。雰囲気がすごく似てるのよ、吉井君はあきくんと。」

 

 目を逸らしながら、真っ赤になりながら木下さんは答えた。なにこの可愛い生きもの? 抱きしめてもいいかな?

 

 「あたしからも質問いいかしら?」

 「良いよ。何かな?」

 

 木下さんからの質問か、大体予想はつく。

 

 「吉井君は、何でクラスでは素を隠してるの?」

 

 やっぱりね。

 

 「逆に聞くけど、木下さんは何で僕がクラスでは素を隠してると思ったの?」

 「それは、なんとなくあたしと同じ気がしたからよ。……あたしも、学校では素を隠してるから。これ、他の人には言わないでねっ! 言ったら吉井君も同じようにしてやるわよ。」

 

 木下さんも素を隠してるのか。まぁ、誰にも今のところ言うつもりはないし……僕が言っても信じる人なんて少ないだろう。

 

 「言わないよ。まぁ、正直言うと僕の素は屋上の方ではあるから、正解ではあるね。理由はごめん、言えない。」

 「……そうよね、人それぞれ事情があるものね。」

 

 そこで一度会話が止まってしまった。

 

 

 

 

 それから10分後、二つの分かれ道に着いた。僕は右に行けば僕の住むマンションがある。

 

 「……」

 「……あの、吉井君。」

 「何かな?」

 「もし、良かったらで良いんだけど……今度の週末、空いてるかしら?」

 

 ん? 何故だ?

 

 「空いてるけど……どうして?」

 「実は吉井君に会って欲しい人がいるの。」

 「僕に? それはどうして?」

 

 会って欲しい人? 記憶関係の人かな?

 

 「過去の記憶を……取り戻せるかもしれないから。」

 「過去の記憶を……?」

 

 警戒はするか。まぁ、過去の記憶については僕も取り戻せるなら取り戻したいし、会ってみるのも良いかもしれない。

 

 「……うん。分かった、いいよ。」

 「……! ありがとう……! 詳しい日程は後で連絡するから!」

 

 木下さんはパッと華開くように笑顔になった。木下さんが笑顔になるとこっちも笑顔になりそうだ。

 

 「あたし、ここまで来れば大丈夫だから。 今日はありがとうっ!」

 「あ、うん。それじゃあ……僕はこっちだし、こちらこそありがとう。」

 

 木下さんは左の道か。ここで別れた方がちょうどいいか。それにしても木下さん、上機嫌だな。あんまりはしゃいで事故とかに遭わなければ良いけど。

 

 「それじゃあ、ばいばい♪」

 「うん、ばいばい。」

 

 木下さんが手を振りながら帰っていく。僕も手を振り返す。なんか、良いな。こういうの。さて、僕も帰るかな。

 

 

 

 

 

 

 

 ほどなくして、僕の家に着いた。

 

 「ただいま~、って誰もいないけど。」

 

 ドアを開いて、中に入る。冷蔵庫に何があったかな? そう思いながら制服を脱いで、部屋着に着替える。そして、キッチンに行く。 

 

 「う~ん……これだと、パエリアかな。」

 

 ちょうどパエリアの材料があったので、今日はパエリアにすることにした。

 

 

 

 1時間後

 

 パエリアを作り終え、リビングのテーブルに持ってくる。ソファーに座りテレビをつける。お、ニュースがやってる。ニュースを見ながらパエリアを食べることにしよう。

 

 『……この事件での容疑者は不明で、警察は無差別殺人だと睨んでいます。被害者には鋭い刃物で切りつけられたような傷があり……』

 「……ふ~ん。危ないなぁ。」

 

 ニュースでは殺人事件の報道をしていた。無差別殺人とは怖いものだ。

 それにしてもこのパエリア、渾身の出来だ、とっても美味しい。

 

 ブー、ブー

 

 ん? スマホが鳴ってる。誰からだ? スマホの画面を開くと母さんからの電話のようだ。

 

 「もしもし、母さん? どうしたの?」

 『あぁ、明久。今度の話、どうするの?』

 「あぁ、あの話ね。一応、会ってみるよ。初対面ってわけじゃないし、挨拶だけでもね。」

 

 まぁ、あっちの人には悪いが断ると思うけど。

 

 『……そう、分かったわ。じゃあ、日程が決まったら教えるわね。それじゃ、』

 「あ、ちょっと待って母さん。」

 『何かしら?』

 

 今日の話、した方がいいのか? あんまり確実とは言えないし……、まぁいいか。

 

 「実は今日、木下 優子さんっていう僕の過去を知ってる人と会ったんだけど……母さん、知ってる?」

 『……木下 優子、ねぇ……。あぁ……。 分かるわよ、あんたとよく遊んでたもの。それで? その娘はなんて?』

 

 母さんは少し考えたようだが、木下さんに行き着いたようだ。

 

 「僕に記憶を取り戻して欲しいんだって。何故かは聞いてないけど、必死そうだったよ。そして、今度の週末に会って欲しい人がいるってさ。」

 『……そう、まぁあんなこと忘れられていたら、そうなるわよね……。まぁ、あんたの好きになさい。それで……どうなの?』

 

 ん? これは……

 

 「どうなのって?」

 『記憶は戻りそう? そっちに行ってから、1年経つけど。』

 「う~ん、あんまり。ただ、今日木下さんと会った時、何か大切なことが思い出せそうな気がしたよ。だから、もう少し彼女と連絡をとってみるつもり。」

 『ふ~ん……。まぁ、これは良い話を聞いたかもね。あの娘の事、大切にするのよ?』

 

 ……まさか。

 

 「それってどういう……ちょっ、母さん!? ……切れてる。」

 

 スマホの画面には通話終了の表示がされていた。

 まったく母さんのからかいも大概だけど……母さんは木下さんと僕の関係性はどのぐらい把握してたんだろう?

 

 ……まぁ、考えても仕方ないか。それよりもパエリアを食べ終えて、早くお風呂に入ろう……。

 

 

 

 

 

 

 1時間後

 

 「ふぅ~、良いお湯だった~。」

 

 さて、これからどうするかな? 勉強しようかな? そうするか。こうして、夜は更けていった。

 

 

 

 明久side out

 

 

 

 

 

 

 

 2時間ほど時を遡る

 

 優子side

 

 吉井君と別れてから少しして自宅に着いた。

 

 「ただいま~。」

 「あ、おかえり~、今日は遅かったのね~? なにかあった?」

 

 リビングのドアを開くと、お母さんが迎えてくれた。あたしはソファーに座り、今日の出来事を話した。お母さんは少し驚いていたけど、相づちを打ちながら聞いてくれた。

 

 「ふ~ん、その吉井君があきくんかもしれないのね~。頑張りなさいよ? 優子、ずっと探してたものね~?」

 「うん。だけど、もし吉井君があきくんじゃなかったら……」

 

 そう、あたしは不安なのだ、吉井君があきくんでない事が。ただ、あたしの勘違いだったら吉井君にあきくんとの思い出を押し付けるだけだったら……。

 

 「大丈夫、優子が見つけ出した人なんでしょ? 自信もちなさいな、もし違うなら違うで接し方を変えれば大丈夫よ。その吉井くんがあきくんだったとしても、そうじゃないにしても今からゆっくり確かめなさい?」

 「……うん、そうよね。まだ知り合ったばかりだもんね。ゆっくり確かめていけばいいのよね。うん、そうしてみる。」

 

 お母さんと話すと気が楽になった。ありがとう、お母さん。

 

 「さてと、ご飯にしましょうか。優子、料理出すの手伝ってくれる?」

 「うんっ!」

 

 こうして、あたしの夜は更けていった。

 

 優子side out

 

 




 はい、お疲れさまでした!
 どうでしたか? 今回は完全オリジナルの話でした。やっぱりオリジナルは難しいですね……。4000位しか書けませんでした。

 次回よりちょっと優子がほとんど出てこないです。(多分)
それでも読んで頂けると嬉しいです!

 感想やお気に入り登録、評価など待っています!

 次回もお楽しみに!
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