第一話 英雄のデッキ
sideコナミ
結論から言って俺がつくのはどうも早すぎたようだ。
しばらくは他人のデュエルを見ていることとなったが、久しぶりの経験だったので割と退屈ではなかった。
「《E・HERO アブソルートZero》でプレイヤーに直接攻撃です!」
「ぐぅぅ」
今も1人の生徒が教官相手にデュエルをし勝利している。
「龍牙教官が相手だなんて、新入生も不運ね」
俺は席につかず、奥の手すりにもたれ掛ってみていたのだが、隣で同じようにもたれ掛ってみていた女子がつぶやいた。
今の話からして彼女は受験生ではなく観戦に来たエスカレーター組の生徒だろう。
「あの先生何かあるのか?」
「あら、気になるのボウヤ?」
「まあ」
ていうか今ボウヤって言われた?俺あんたより実年齢は多分年上なんだが。
「龍牙教官は去年アカデミアの生徒に50連勝という規約を達成して今年この学園に入ってきたのよ」
「なるほどそれだけ強いと。でも負けたじゃん」
「あれは試験用のデッキだから、でもあれは強いだけでは終わらなかったの。あれは負けた生徒からカードを奪い取っていたのよ。
だからここで負けた生徒は入学前から目をつけられることになるってことよ」
「なるほど、それは迷惑な話だ」
ていうか教官をあれ呼ばわりしてるよこの人。
「受験番号10番、コナミくん」
「ああ、俺の番か」
とにかく俺の番が来たので会話を区切ってリングに向かうことにした。どうやら俺の相手も龍牙教官とやららしい。
「……君、神聖なるデュエルアカデミアの試験にそれはどうかと思うのだが」
龍牙教官が俺の帽子を指して言った。
「これは外すわけにはいかないんだ」
「ほう、あくまで試験に社交的に望む気はないと」
なんだコイツ、自分の言うことが通らないとヒステリックを起こすタイプか?
「いや……そういうわけじゃ」
「君がそう言うつもりなら」
そう言って龍牙教官はデッキを入れ替えた。
「龍牙くん、それは君のデッキではないか!そんなことをしたのがクロノス教諭にばれたら」
「クロノス教諭などいくらでも言いくるめられる。それよりこいつに社会の礼儀を教えてやらねば!」
妙に熱くなってるな。意外と沸点が低かったのか?
「覚悟はいいかねコナミ君」
「ええ、いつでもどうぞ」
「「デュエル」」
「先攻ぐらいは君に譲ろう」
「どうも」
1ターン目:コナミ
「俺のターンドロー《ボルト・ヘッジホッグ》を守備表示で召喚。これでターンエンド」
ボルト・ヘッジホッグ
効果モンスター
☆2/地属性/機械族/攻800/守800
自分のメインフェイズ時、このカードが墓地に存在し、
自分フィールド上にチューナーが存在する場合、
このカードを墓地から特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。
コナミ
LP4000
手札 5
モンスター ボルト・ヘッジホッグ(守)
魔法・罠 なし
2ターン目:龍牙
「私のターン、そんなモンスターを出しただけで終わりとは。筆記試験10位というのも単なるまぐれだったのでは?」
いや、むしろ筆記試験でトップ5に入る自信はあったのだが、こういうのをブランクって言うんだろうな。違うか?違うな。
「私は《ハイパーハンマーヘッド》を召喚する」
ハイパーハンマーヘッド
効果モンスター
☆4/地属性/恐竜族/攻1500/守1200
このモンスターとの戦闘で破壊されなかった相手モンスターは、
ダメージステップ終了時に持ち主の手札に戻る。
「《ハイパーハンマーヘッド》でそのチビモンスターを攻撃だ。これでターンエンドだ。次はもう少しましな手を見せてくれよ」
龍牙
LP4000
手札 5
モンスター ハイパーハンマーヘッド(攻)
魔法、罠 なし
3ターン目:コナミ
「俺のターン、《ジャンク・ブレーダー》を召喚」
ジャンク・ブレーダー
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守1000
自分の墓地に存在する「ジャンク」と名のついた
モンスター1体をゲームから除外する事で、
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで400ポイントアップする。
「さらに手札の《ジャンク・サーバント》の効果発動。自分のフィールドに《ジャンク》と名のつくモンスターがいるとき特殊召喚できる」
ジャンク・サーバント
効果モンスター
☆4/地属性/戦士族/攻1500/守1000
自分フィールド上に「ジャンク」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
「バトル、《ジャンク・ブレーダー》で《ハイパーハンマーヘッド》を攻撃」
「罠カード発動《攻撃の無敵化》このターン私のモンスターは戦闘では破壊されない」
攻撃の無敵化
通常罠
バトルフェイズ時にのみ、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターはこのバトルフェイズ中、
戦闘及びカードの効果では破壊されない。
●このバトルフェイズ中、自分への戦闘ダメージは0になる。
「だがダメージは受けてもらう」
龍牙 LP4000→3700
「ちぃ、《ハイパーハンマーヘッド》の効果発動。このカードとの戦闘で破壊されなかったモンスターは手札に戻る」
「……これでターン終了だ」
コナミ
LP4000
手札 5
モンスター ジャンク・サーバント(攻)
魔法・罠 なし
4ターン目:龍牙
「私のターンだ。速攻魔法《バグ・ロード》発動。お互い自分フィールドのレベル4以下のモンスター1体を選択し、そのモンスターと同じレベルのモンスター1体を手札から特殊召喚する」
バグ・ロード
速攻魔法
お互いに自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル4以下のモンスター1体と同じレベルのモンスター1体を
手札から特殊召喚する事ができる。
「私は《ハイパーハンマーヘッド》を選択。同レベルの《ワームドレイク》を特殊召喚」
ワームドレイク
通常モンスター
☆4/地属性/爬虫類族/攻1400/守1500
「俺は《ジャンク・サーバント》と同レベルの《ジャンク・ブレーダー》を特殊召喚」
「そしてこの瞬間、手札の《サイバー・ダイナソー》の効果発動。相手が手札からモンスターを特殊召喚した時、手札のこのカードを特殊召喚することができる」
サイバー・ダイナソー
効果モンスター
☆7/光属性/機械族/攻2500/守1900
相手が手札からモンスターを特殊召喚した時、
手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。
「さらに魔法カード《超進化薬》発動。爬虫類族モンスターを1体生け贄に捧げ、手札から恐竜族モンスター1体を特殊召喚する」
超進化薬
通常魔法
自分フィールド上の爬虫類族モンスター1体を生け贄に捧げる。
手札から恐竜族モンスター1体を特殊召喚する。
「《ワームドレイク》を生け贄に、《暗黒恐獣》を特殊召喚する!」
暗黒恐獣
効果モンスター
☆7/地属性/恐竜族/攻2600/守1800
相手フィールド上に守備表示モンスターしか存在しない場合、
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
「上級モンスターが2体……か」
「怖気づいたかね?」
「いや別に」
最上級で25と26ってむしろ低いだろ。
「そうか、ならその生意気な口を叩けなくしてやろう!《サイバー・ダイナソー》で《ジャンク・ブレーダー》を攻撃!」
「くっ……」
コナミ LP4000→3300
「《ハイパーハンマーヘッド》で《ジャンク・サーバント》を攻撃、相殺!」
これで俺のフィールドは魔法・罠も無い正真正銘のがら空きか。
「くらえ《暗黒恐獣》でダイレクトアタック!」
「手札の《ジャンク・ディフェンダー》の効果発動。相手の直接攻撃時、手札から特殊召喚できる。守備表示で特殊召喚」
ジャンク・ディフェンダー
効果モンスター
☆3/地属性/戦士族/攻500/守1800
相手モンスターの直接攻撃宣言時、
このカードを手札から特殊召喚する事ができる。
また、1ターンに1度、このカードの守備力を
エンドフェイズ時まで300ポイントアップする事ができる。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
「それで防いだつもりかね」
「なに」
《ジャンク・ディフェンダー》が召喚されたにもかかわらず、《暗黒恐獣》は俺に攻撃してきた。
「ぐっ、なんだと」
コナミ LP3300→700
「《暗黒恐獣》は相手フィールド上に守備表示モンスターしか存在しない時、相手プレイヤーに直接攻撃できるのだよ。これで私のターンは終了だ」
龍牙
LP3700
手札 1
モンスター サイバー・ダイナソー(攻)
暗黒恐獣(攻)
魔法・罠 なし
5ターン目:コナミ
「俺のターン」
今俺の手札には《団結の力》と《死者蘇生》がある。《死者蘇生》で《ジャンク・ブレーダー》を蘇生。そして《団結の力》を装備すれば2体の攻撃力は上回るな。
「俺は魔法カード《死者蘇生》を発動」
しかし《死者蘇生》は発動しなかった。
「は?」
なぜ発動しない?確かにデュエルディスクは“自作”の物だがメンテナンスを怠ったことはない。となると……
「おいおい、いつまでカードと睨めっこしているんだい。長考しすぎじゃないか?」
こいつめ白々と。お前が何かしてんのはわかってんだよ。どうせここに来る前の50連勝だってこういう細工してたんだろ。
「カードを2枚伏せる」
セットは可能……やはり発動はしないか。だがセットさえできれば。
「《ソニック・ウォリアー》を守備表示で召喚。さらにカードを1枚伏せターン終了」
ソニック・ウォリアー
効果モンスター
☆2/風属性/戦士族/攻1000/守 0
このカードが墓地へ送られた時、
自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル2以下のモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
コナミ
LP700
手札 0
モンスター ジャンク・ディフェンダー(守)
ソニック・ウォリアー(守)
魔法・罠 セット×3
6ターン目:龍牙
「私のターンだ。《サイバー・ダイナソー》で《ジャンク・ディフェンダー》を攻撃!」
「永続罠発動《強制終了》、バトルフェイズ中にこのカード以外の自分フィールドのカード1枚捨てることでバトルを終了させる。伏せていた《死者蘇生》を捨てバトルを終了」
強制終了
永続罠
自分フィールド上に存在する
このカード以外のカード1枚を墓地へ送る事で、
このターンのバトルフェイズを終了する。
この効果はバトルフェイズ時にのみ発動する事ができる。
――おい、あいつ《死者蘇生》をあんな使い方してるぞ――
――デュエルのセオリーがわかってないのか?――
――弱い奴なんじゃないか?――
俺の行為に観衆がざわめく。そりゃそうだ、《死者蘇生》を単なるコストに使ったのだからな。こいつめ俺に恥をかかせやがって。
「ちぃ、無駄なあがきを。これでターン終了だ」
龍牙
LP3700
手札 1
モンスター サイバー・ダイナソー(攻)
暗黒恐獣(攻)
魔法・罠 なし
7ターン目:コナミ
「俺のターン、カードを1枚伏せターンエンドだ」
コナミ
LP700
手札 0
モンスター ジャンク・ディフェンダー(守)
ソニック・ウォリアー(守)
魔法・罠 強制終了
セット×2
8ターン目:龍牙
「随分と防戦一方だな、私のターン。《サイバー・ダイナソー》で《ジャンク・ディフェンダー》を攻撃」
「《強制終了》の効果発動。伏せていた《団結の力》を捨てバトルを終了させる」
さっきと同様観衆がざわめく。いや、もはや呆れてる。この屈辱は貴様の敗北で償ってもらうしかないな。
「その苦し紛れの戦法もいつまで続くかね。カードを1枚伏せターン終了だ」
龍牙
LP3700
手札 1
モンスター サイバー・ダイナソー(攻)
暗黒恐獣(攻)
魔法・罠 セット×1
9ターン目:コナミ
「俺のターン、このターンもカードを1枚伏せターンエンドだ」
コナミ
LP700
手札 0
モンスター ジャンク・ディフェンダー(守)
ソニック・ウォリアー(守)
魔法・罠 強制終了
セット×2
10ターン目:龍牙
「私のターン、罠カード《砂塵の大竜巻》を発動。相手の魔法・罠を1枚破壊する。《強制終了》を破壊だ!」
砂塵の大竜巻
通常罠
相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
その後、自分の手札から魔法・罠カード1枚をセットできる。
「これで忌々しい壁もなくなった。さらに魔法カード《地砕き》発動。相手フィールドの守備力が最も高いモンスターを破壊する」
地砕き
通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する守備力が一番高いモンスター1体を破壊する。
俺のフィールドの《ジャンク・ディフェンダー》が破壊された。
「《サイバー・ダイナソー》で《ソニック・ウォリアー》を攻撃!」
……これでまた俺の壁モンスターは0か。
「これで終わりだ《暗黒恐獣》で直接攻撃だ!」
「罠カード発動《ガード・ブロック》相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動し、その戦闘ダメージを0にする。さらにカードを1枚ドローする」
ガード・ブロック
通常罠
相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「またしても、ターン終了だ」
龍牙
LP3700
手札 0
モンスター サイバー・ダイナソー(攻)
暗黒恐獣(攻)
魔法・罠 なし
9ターン目:コナミ
「俺のターン」
コナミ
LP700
手札 2
モンスター なし
魔法・罠 セット×1
やれやれ、入学前から目立つ行為は控えたかったが、ここで負けるよりはましだ。全く魔法カードの妨害などなければ穏便に終わっていただろうに。
「どれだけ考えても無駄だよコナミ君、もうサレンダーしなさい。奇跡でも起きない限り私の勝利は揺るがないのだから」
「奇跡ねぇ?なら見せてあげるよ近未来の奇跡を。チューナーモンスター《ジャンク・シンクロン》を召喚」
ジャンク・シンクロン
チューナー(効果モンスター)
☆3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地に存在する
レベル2以下のモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚した効果モンスターの効果は無効化される。
「チューナーモンスターだと、なんなんだそいつは」
「《ジャンク・シンクロン》の召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスターを特殊召喚できる。《ソニック・ウォリアー》を特殊召喚。
さらに手札の《ドッペル・ウォリアー》の効果発動。墓地のモンスターの特殊召喚に成功した時、手札からこのカードを特殊召喚できる」
ドッペル・ウォリアー
効果モンスター
☆2/闇属性/戦士族/攻 800/守 800
自分の墓地に存在するモンスターが特殊召喚に成功した時、
このカードを手札から特殊召喚する事ができる。
このカードがシンクロ召喚の素材として墓地へ送られた場合、
自分フィールド上に「ドッペル・トークン」
(戦士族・闇・星1・攻/守400)2体を攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
「さらに墓地の《ボルト・ヘッジホッグ》の効果発動。自分のフィールドにチューナーモンスターがいるとき、墓地から特殊召喚できる」
「ハハハハハハ、1ターンでよくここまでのモンスターを並べられたものだな。だが所詮下級モンスター。そいつらでは私のモンスターは倒せまい」
ま、普通そう言う反応になるよな。観衆からも同じような声が聞こえるし。
「龍牙教官、ちりも積もれば山となるって言葉知ってます?」
「なぜ今そんなことを?」
「ふっ……レベル2の《ドッペル・ウォリアー》に、レベル3の《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」
「チューニング!?なんだそれは?」
☆3+☆2=☆5
「集いし星が新たな力を呼び起こす。光さす道となれ!シンクロ召喚!いでよ、《ジャンク・ウォリアー》!」
ジャンク・ウォリアー
シンクロ・効果モンスター
☆5/闇属性/戦士族/攻2300/守1300
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
このカードの攻撃力は自分フィールド上に表側表示で存在する
レベル2以下のモンスターの攻撃力の合計分アップする。
「シンクロ召喚!?なんだそれは?」
せめてチューニングと、シンクロ召喚でリアクション変えろよ。
「チューナー1体とその他のモンスターをシンクロ素材として墓地に送りその合計レベルと等しいシンクロモンスターをエクストラデッキ、もとい融合デッキから特殊召喚する。これがシンクロ召喚だ」
「なるほど、その召喚方法は理解した。だが結局私のモンスターに攻撃力は及ばないではないか」
「解かったなら続けるぞ。《ドッペル・ウォリアー》の効果、このカードがシンクロ召喚の素材として墓地へ送られた場合、自分フィールド上に《ドッペル・トークン》2体を攻撃表示で特殊召喚する事ができる」
ドッペル・トークン
トークン
☆1/闇属性/戦士族/攻 400/守 400
「そしてジャンク・ウォリアーの効果発動。召喚に成功した時、自分のフィールド上にいるレベル2以下のモンスターの攻撃力の分だけ攻撃力がアップする。俺のフィールドにはレベル2以下のモンスターが4体。その合計攻撃力分、攻撃力がアップする」
《ジャンク・ウォリアー》 ATK2300→4900
「攻撃力4900だと!」
「そして罠カード《ブラック・アロー》を発動。このカードは発動後、装備カードとなり、装備モンスターの攻撃力を500下げる。そして装備モンスターが相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの守備力分のダメージを与える」
ブラック・アロー
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
エンドフェイズ時まで、そのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンし、
守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
選択したモンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの元々の守備力分のダメージを相手ライフに与える。
《ジャンク・ウォリアー》 ATK4900→4400
「なんだと!」
「《ジャンク・ウォリアー》で《サイバー・ダイナソー》を攻撃」
「ぐぁぁ!」
龍牙 LP3700→1800
「そして《ブラック・アロー》の効果発動。《サイバー・ダイナソー》の守備力分のダメージをお前に与える」
「ぐわぁぁぁぁ!」
龍牙 LP1800→0
Winコナミ
「くそ、この私が負けるだと!ありえないそんなこと!」
「よく言うよ、イカサマまで使っておいて」
「な、何を言い出すんだ、私はイカサマなど」
弁解する龍牙の腕を無理やり上げ、はめていたリングを奪い取った。
「これだな。魔法カードの発動を妨害していたのは。どうせ生徒に50連勝ってのもこれを使ってたんだろ」
「な、何を言って」
「それはほんとデスーノ?」
俺たちがもめていると妙な片言で喋る金髪の男が割り込んできた。
「ク、クロノス教諭!」
「さっきの話が本当ならシニョール龍牙の処遇も変わるノーネ。一先ずそのリングを調べてみルーノ」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいクロノス教諭、こんなやつの言うことに流されるのですか!」
「調べるくらいならいいじゃなイーノ。それとも、調べられると困るんですかシニョール龍牙?」
「くっ……」
もうこの反応が動かぬ証拠って感じだけど、ま、こいつの処遇なんざ入学後に軽く聞けばいいさ。
「と、とりあえず、試験はまだ途中なので、お2人のお話は裏で続けてもらってもよろしいでしょうか」
この騒然とした状況に戸惑いつつも、試験官の1人が2人に言った。
「分かったノーネ。後の試験は任せルーノ」
「は!そういうわけだから君も席に戻ってもらっていいかな」
「はい、ありがとうございました」
一応礼儀として1礼してから席に戻った。