タッグフォース 未来の英雄を継ぐ赤帽子   作:TOUI

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第十一話 赤帽子の一級ラッキースケベ術

 

 

 

sideコナミ

 

 

「ん……」

 

どうやら朝を迎えたようだ。壁にかかった時計を見るとまだ5時過ぎだった。昨日あんなデュエルをしたからギリギリまでぐっすりだと思ったが。

とりあえず体を起こそうと手を伸ばした。

 

ムニュ

 

何だ?

 

ムニュ、ムニュ

 

この感触は、まさか……

 

「ああぁ!コナミったら、朝から大胆なんだから…」

 

「雪乃!?」

 

なぜか俺の隣には雪乃が寝ていた。どうやら今の感触は雪乃の胸のようだった。

俺に胸を揉まれたせいか、顔が少し火照っている。なに、これ事後ってやつなのか?

 

「これは私の、酷いわ鷲掴みにするなんて」

 

「なんて表現するんだよ」

 

思わず後ずさりしようとするが、

 

ムニュ

 

また?

 

「あぁ、コナミ様、なりませぬ。まだ心と体の準備が…」

 

反対側には紫が寝ていた。

 

「ですが、どうしてもコナミ様がお望みとあるのならば、わたくしめは全霊をかけて」

 

「いや、今のは誤解だから脱がないでくれ」

 

パジャマに着てたジャージを脱ぎ始める紫を止めた。

 

「何もう、朝から騒がしいな」

 

「ふぁ~、もう朝ですかぁ?」

 

ベットの2段目からも声がする。これはゆまとツァンの声だな。ゆまの声はいかにも眠そうだ。

 

「あ……とりあえず、おはよう」

 

目が覚めてきてようやく思い出した。あの後4人も俺の寮についてきて……

 

 

 

 

「じゃあコナミ、服を脱ぎなさい」

 

「は?」

 

「ちょ、ちょっと、いきなり何を言ってるの!?」

 

ツァンの言う通りだ、雪乃はいきなり何を言い出すんだ?

 

「あら、私は傷を見ようとしただけよ」

 

「そうですよ、早く手当しないとバイ菌が入っちゃいますよ!」

 

「あ、ああそう言うこと……」

 

「ツァンはどんな意味だと思ったのかしら?」

 

「なっ…なんでもないよ!」

 

その反応、雪乃の思うつぼだな。とりあえずそう言う理由ならと俺は上の服を脱いだ。

 

「……コナミ様、わたくしめが思っていた以上に逞しい体つきをしていたのですね」

 

この子は第一声から何を言ってるんだ…

 

「まあ、そこそこ鍛えてるからな」

 

「本当です、服の上からはわかりませんでした。こういうのを細マッチョと言うのでしたっけ?」

 

純粋な目での評価もいらない、早く手当てするならしてくれ。

 

「体つきの評価もいいけれど、早く手当てしてあげないとコナミがかわいそうよ」

 

「とか言いながら手当てする振りをして俺の体をあちこちさわりまくるのはやめろ」

 

「雪乃様……羨ましいです」

 

羨ましいのかよ、紫お前は1度自分のキャラを見直してみろ。

 

「良かったです、傷はそんなにひどくなかったです」

 

ゆまお前だけだよ、純粋な目で俺を見てるのは…

 

「……」

 

わかるよツァン、俺もお前のポジションにいたら話について行けず黙り込むよ。

 

 

 

そのあとみんなに俺は大丈夫だから帰る様に言ったが、深夜時間を過ぎているのに外には出れないと言って俺の部屋に泊まると言い出した。一応俺は1人部屋で2段ベッドがあるから、狭いながらもどうにかなりそうだ。

 

「まあベットの上と下に2人ずつならばなんとかなるかな。俺は床で寝るから」

 

「だめですよ、怪我をしてるコナミさんを床で寝かせるなんて」

 

「それに床に寝るなんて行儀がよろしくありません」

 

「そうは言ってもお前らの誰かを床に寝かせるわけには」

 

「あら3人ぐらいならつめれば入れるわよ」

 

なんかお前はそんなこと言いそうな気がしたよ。

 

「ではわたくしめもコナミ様とご一緒します」

 

まあ流れ的にこの2人だとは思っていたよ。

 

「じゃあ私はツァンさんとですね」

 

ゆま、君は適応力が高すぎる…単に天然なだけか。

 

「もういいよそれで…3人は仲良く寝れば」

 

ツァンも諦めないで説得してくれよ。

 

 

 

 

「みんな着替えはどうするんだ?」

 

「僕は仕方ないからこの恰好のまま寝るよ」

 

「私もそれしかなさそうです」

 

まあ急な話だし寝間着を待ってくる余裕なんて、

 

「私は着替えを持ってるわ」

 

「なんで?」

 

「あなたを追うと決めたときからこうなる気がしてたの」

 

確信犯かよ、たちが悪い。

 

「だからコナミ、着替えるから後ろを向いてちょうだい」

 

「ああ」

 

「それではわたくしめも失礼します」

 

「え?ああ」

 

紫も着替え持ってきてたのか?

 

「私はもう終わったわよ。紫も早く着替えたら」

 

「いえ、わたくしめの寝姿はもうできておりますが?」

 

「ねえ紫、その恰好で寝るつもり……」

 

「えっと、冗談だよね?」

 

「いくら暑くてもその恰好は…」

 

なんか不穏な空気が漂ってるが、もう終わったみたいだし、

 

「とりあえずもういいのか?」

 

「「「まあ、紫がいいのなら(でしたら)」」」

 

……振り向いた俺の目にまず映ったのはネグリジェ姿の雪乃だった。

人の部屋来るならもう少し大人しいのにできなかったのかよ…

そして視線を少し横に移すと…

 

「紫……せめて何か着てくれ」

 

紫は制服を脱ぎ下着姿の状態だった。どうでもいいが、紫って着やせするタイプだったんだな。

 

「ですが制服のままで横になったら制服が皺になってしまいます」

 

「いやそれでもさ」

 

「ハクチュ……」

 

可愛らしいくしゃみが紫の口から出てきた。病弱の女の子を下着姿のまま寝かすわけにはいかないだろ…

 

「ならせめてこれを着ろ」

 

「これは?」

 

「俺のジャージだ」

 

「コナミ様の!……」

 

あー、やっぱり男が着たのとか着たくなかったか?

 

「一応洗濯はしてるんだが」

 

「コナミ様の…すぅー、はぁー…」

 

「匂いを嗅ぐな」

 

「残念、私も持ってこなかったらコナミのジャージをもらえたのかしら」

 

「悪いが予備は一着しかないんだ」

 

「えっと、私たちも制服のまま寝るのはやっぱりまずいですかね?」

 

「いや、僕たちはもういいでしょ」

 

 

 

なんやかんやあってようやく就寝だ。ちなみに俺と雪乃と紫が下、ゆまとツァンが上で寝ている。

2人でも若干狭いベッドに3人で寝ているんだ、2人の体が常に密着している。両腕には何やら柔らかい感触があるし…

 

「なあ2人とも」

 

「なあにコナミ?」

 

「どうかされましたか?」

 

「なんで俺の方に体向けて寝てんだ?」

 

「この方がコナミが喜ぶと思って」

 

「コナミ様のお顔を見ながら眠りたかったので」

 

「……頼むから上を向いて寝てくれ」

 

間違いが起きると色々まずいんだよ、この小説R-18のタグ付いてないし。

 

「ところでコナミ、寝るときぐらいは帽子を脱いだらどうかしら?」

 

ああそこツッコンじゃうの。

 

「これは俺のアイディンティティなんだ、いついかなる時も人前で脱ぐことはできない。たとえ寝るときでもだ」

 

「自分のトレードマークには他者には理解できないこだわりがあるのですね。さすがです」

 

 

 

 

……まあこれが昨晩の全貌だ。

 

とりあえず着替える。そう思った俺はベットから起き上がった。

 

「どうかしましたか、コナミ様?」

 

「……着替えるんだよ」

 

服を脱ぎだした、雪乃が俺に近づき、昨日の様に体を指でなぞった。

 

「昨日も言ったけど、コナミってなかなかいい体つきをしてるわね」

 

「昨日も言ったが、そこそこ鍛えてるからな」

 

「コナミ様のような逞しい体に、いつか抱かれてみたいものでございます」

 

実は初対面の時抱いてるんだよな、紫は気絶してたが。

 

「コナミさん、だったら抱いてあげたらどうでしょうか?」

 

ゆま、お前は純粋すぎるだろ。

 

「・・・・・」

 

ツァンが無言で痛い視線を向けてくる。身の危険を感じたので、軽く雪乃から逃れ服を着た。

 

「さて、お前たち朝食どうするんだ?レッド寮に客人を迎える量なんてないぞ?」

 

「そう、それなら5人でブルー寮に戻りましょうか」

 

「俺がブルー寮に入れるわけないだろ」

 

とりあえず4人を説得し1度別れた。早朝だったので無事ほかの寮生に見つかることもなかった。

 

「朝からお盛んだったようだニャー」

 

そう“寮生”には見つからなかった。

 

「まあ常識ある君の事だから間違いは起こしてないとは思うけど、あまり目立った行動はしないでニャ。私も教官である以上目に余る行為は見過ごすわけにはからニャー」

 

「わかってますよ。昨日怖い話したらみんな怖くて1人で寝られないとか言って止まっただけなんで」

 

「それならいいけどニャ」

 

こんな感じで大徳寺先生をかわした俺はいつも通り質素な朝食を食べ、授業に行くため支度をしに部屋に戻った。

 

「さて…」

 

多くの生徒が授業に向かう中、俺は別の場所へ向かった。まあ授業をさぼるのなんて初めてじゃないしその行為自体は問題ないのだが問題は何をするかだ

 

「……微かに感じるが、昨日よりだいぶ弱いな」

 

俺は昨日の廃墟にいた。結局あの後、カードのあった部屋を少し覗いただけだったので、廃墟内をくまなく探してみたかったのだ。

 

「結局収穫は無さそうだ」

 

ここまで収穫が無いことにため息をつきながら最後の部屋に入った時だった。

 

「こんなところで何をしているのかしら?」

 

「え?」

 

急に声を掛けられ振り向くと、そこにはウェーブのかかった青い髪を靡かせたいかにもお嬢様なブル―の生徒がいた。

 

「…えっと、海野……幸子(さちこ)だっけ?」

 

「ゆ・き・こ!ですわ!」

 

「失敬、海野幸子(ゆきこ)じゃないか。どうしてこんなところに」

 

「あなたが入ってくるのが見えたので興味本位でついてきただけですわ」

 

興味本位で着けてきたやつに気づかないとはうかつだった。

 

「で、立ち入り禁止にされている場所に入ったりして、どういうつもりなの?」

 

「……危険性、有害性調査?」

 

「なんですのそれ、そしてなんで疑問形ですの?」

 

「いや俺がここでしてる事なんてこの際いいじゃないか。海野もここに入った以上同罪なんだからさ」

 

「庶民のくせにわたくしを恐喝しようなどとは生意気ね」

 

いや、だって俺が言わなきゃそっちから言い出しそうだったじゃん。やられる前にやらないと。

 

「まあいいわ、その度胸に免じてあなたがここに入ってたことは見なかったことにしてあげても……あら?」

 

海野は足元に落ちていた1枚のカードを見つけ言葉を止めた。

 

「こんなところにカードを落とすなんて?」

 

そして海野がカードを拾った瞬間だった。

 

「きゃ!な、なんなの!」

 

カードから黒い渦が発し、海野を包み込もうとした。

 

「危ない!」

 

俺は海野を闇から解放するため、カードを薙ぎ払い、手を引いて渦から解放した。が…

 

「うわ!」

 

「きゃぁ!」

 

勢い余って床に倒れこんでしまった。

 

「いたた…はっ…きゃぁぁぁ!」

 

海野の急な悲鳴に俺まで悲鳴を上げそうなぐらい驚いた。

 

「ちょ、ちょっと!何をしているの庶民!」

 

倒れた拍子に海野は仰向けになり、足を広げた状態のところに俺が上から覆い被さってる……これは…

 

「どいて!早く!お願い!」

 

「あ、あぁ……」

 

顔を真っ赤にし涙目になりながらの海野らしからぬ必死の声に、余計な思考をふり払ってどいた。

 

「そ、そう言うことでしたの!」

 

「なんだよ…」

 

「あなた!わたくしをここに誘い込んでそういうことをしようとしていたのね!」

 

「そういうことって?」

 

「それは……わたくしの口から言わせるつもりですの!あんなカードの細工までして浅ましい!」

 

「カード…そうだ、あのカードは」

 

俺が海野からふり払ったカードを確認しようとしたが、もうそのカードはなかった。

 

「カードが消えた……」

 

手掛かりになると思ったのだが…残念。

 

「ちょっと、話をそらそうとしても無駄ですよ!未遂とはいえこのわたくしをお、押し倒したところまでしてただで済むと思っているの!」

 

しかしあらぬ誤解を抱かせてしまった、こういうタイプの子を弁解するのは至難だぞ…

 

「コナミ様?」

 

「え?」

 

さらに入口の方から聞き覚えのある声がした。

 

「先ほど大きな音がしましたが大丈夫でございますか?」

 

「ああ大丈夫だ。それよりなぜ紫がここに?」

 

「実は朝食の後コナミ様をお迎えに来たのですが」

 

まずそこにツッコミたいが、ただでさえ言いたいことが多いし、この際今はスルーでいいや。

 

「ですがコナミ様が急いでどこかへ向かわれたので後を追ったのですが、何分体力のないわたくしめがコナミ様と並走できるはずもなく見失ってしまいました」

 

俺そんなに早く走ってないのだが…まあ紫だからしょうがない。

 

「そのあと周辺を探していましたら、この場所で今の音を聞き駆け付けた次第でございます」

 

「なるほど理解した」

 

まあなぜその思考に至ったかはわからない部分もあったが、とりあえず過程は理解したので間違いは言っていない。

 

「で、あなたもこの庶民の共犯者なの!」

 

突然現れた紫に対して海野が叫ぶ。

 

「コナミ様、この方は?」

 

「ああこいつは海野幸子と言って、今少し面倒なことになってる人だ」

 

「……なるほど理解いたしました」

 

「そうか、察しが良くて助かるよ」

 

「この方は、敵ですね」

 

全然察せてねーよ。

 

「いいわ、あなたも共犯なら、あなたも成敗してあげるわ!」

 

「コナミ様の敵はわたくしめにとっても敵でございます、ここはわたくしめにお任せください」

 

2人がデュエルディスクを構えて向かい合いだした。もういいよ、好きにしてくれ……

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

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