sideコナミ
俺の姿をした闇を倒してからも1週間はたった。奴の力がなくなったというのはどうやら本当のようだな。
ツァンとゆまの容態も、もう以前と変わらない状態に戻っていた。一応学園側にもこの事件は漏れていないようだ、一時気デュエルで疲労する生徒が増えたという程度の認識のようだ。
こうして今現在は平和に過ごしているわけだが……今日は朝からやけに騒がしい、まだ6時を過ぎたばかりだというのに。壁の薄いレッド寮では十分に眠れない。
「あそこに行くか……」
俺が向かった場所は、アカデミア本館の屋根の上だ。意外と人に知られていない穴場だからここなら邪魔されずに睡眠できるだろう。そう思って横になった時だった。
「あれ?この場所を先客がいるなんて珍しいね」
すぐに誰かが来た。今の言い方から向こうもここが穴場と言う認識のようだが。
「今日はしたが騒がしかったんでな」
適当なことを言いながら起き上り相手の顔を見た。相手はブルーの制服を着た女子生徒のようだが……なんだあの髪型は?完全に物理法則を無視していないか?
「そりゃ今日はにぎやかだよ、なんたって今日は学園祭だから!」
そっか、今日だったか。ついこの間まであの事件の事ばかり考えていたからな。祭りごとまで気は回らなかったよ。
「だからアタシも久しぶりに帰ってきたんだ」
「帰ってきた?留学でもしてたのか?」
「うーん、海外にはまだいってないから、留学ではないかな」
「そっか」
よくわからねーな。
「ところでキミ…アタシのこと知ってるかな?」
「……いや悪い、わからないや。もしかしてどこかで会ったことあったか?」
「いや多分ないよ。まあ駆け出しの身だし、知らなくっても無理ないよね」
「駆け出し?」
「ううん、気にしないで」
取り繕うようにそう言うと、今度は無言で俺を凝視し始めた。
「レッドの制服に赤い帽子……」
「俺をそんなに凝視してどうした?何かおかしなところでもあったか?」
「いや、なんでもないよ。そろそろ準備があるからアタシはもう行くね」
そう言って少女は行ってしまった。あの髪のシステムについて聞きたかったのだが…
「まあ、人のことは言えないか」
なんだか目のさえてしまった俺は、帽子をいじりながら下へ降りて行った。
「コナミさんこんなに早くからどこへ行っていたんですか?」
「コナミがこんなに早くから起きているなんて珍しいわね」
「全く、こんな甘い部屋でわたくしを待たせるとは、偉くなったものね」
俺の部屋に戻るといつもの雪乃等5人が勝手に上り込んでいた。全くそろそろレッド寮にも施錠のシステムをつけてほしいものだ。だがそれよりも…
「起こされたんだよこの騒音に」
「やっぱりね、さっきからずっと外の音が直に聞こえてるもんね、この部屋」
「さすがにこの部屋では眠れませんよね」
いや、もう俺の睡眠なんてどうでもいいよ。
「なんだ、お前たちのその格好は?」
「何って、コスプレデュエルの格好だけど」
「コスプレデュエル?」
「レッド寮でのイベントですよ。コナミさん知らなかったのですか?」
「レッド寮でしかもデュエルに関することなのに知らなかったとはね」
「しかたありませぬ、ここ最近のコナミ様は大変お忙しかったのですから」
「ねえそれよりも、どうかしら私たちの格好は?」
「えー、ああそうだな」
雪乃のは《破滅の女神ルイン》か。
「まあ《デミス》使いの雪乃らしいし…キャラ的にも合いすぎだな」
「そう、褒め言葉として受け取っておくわ」
「コナミさん!私はどうでしょうか!」
ゆまは《サイレント・マジシャン》か。《E・HERO》使いとして《レディ・オブ・ファイア》か《ブルーメ》あたりで来ると思ったが、
「これはこれで結構似合ってるな」
「え?似合ってますか!ならよかったです!」
「コナミ、わたくしにも何か言うことはなくて?」
幸子のは、《海神の巫女》でいいのか?さすがにカードのイラストよりは脚部の露出が抑えてるな。あとある一点のロマンが少し足りない気がするが、それでも魅力は十分に出ている。
「まあ、似合ってるかな」
「なんだか微妙な反応ですわね、でもまあ似合ってると思うならいいわ」
「次はわたくしめです、どうでしょうかコナミ様」
次はって、俺はアイドルのオーディションでもしてたのか?紫のは…《心変わり》のイラストの天使か、羽がだいぶイラストより小さいが、それはそれで紫らしいかわいらしさがある。しかしお人形のような紫が洋風な格好とは。
「意表を突かれた感もあるし、いい感じだよ」
「ほんとですか、お褒めに預かり光栄です」
「……」
「いや、なんか言ってくれないと俺も反応できないぞ」
「ま、まあ一応流れ的に聞くべきだと思うから聞くけど、どうかな……」
ツァンのは《久遠の魔術師ミラ》か。コスプレ系の準王道カードの1つでもあるが、それをうまく着こなすとは、
「ツァン、やるじゃないか」
「なんでそんな上から目線なの!でもまあ、ありがと」
とりあえず一通りの評価は終わったしみんなも満足してくれたかね。
「じゃあ次はコナミの番ね」
「は?」
「は?じゃないわよ、あなたもコスプレするのよ」
「まあ、キミのコスプレが見たいわけじゃないけど、僕達のを堪能して、自分だけ何もなしっていうのは不公平だからね」
「コナミさんはいったい何を着るんですかね」
「コナミ様ならどのような格好もお似合いだと思います」
えー、拒否権はないんですか……
そんなわけで俺は5人によってコスプレの貸衣装部屋に連行された。余談だが入り口で案内をしていたトメさんの《ブラック・マジシャン・ガール》のコスプレが、今日1番の破壊力だったりする。どういう意味の破壊力かはご想像にお任せするが。
「《ブラック・マジシャン》とか《エルフの剣士》とか、意外と王道ものが残ってるな」
衣装は半分ほど貸し出されていたため、こういうのが残っているのは少し意外だったな。
「こういうのを着ると目をつけられるから、相当腕に自信がないと着ることはできないでしょうね」
「なるほどね」
なら俺も王道は避け、準王道あたりにすることにした。
「…と言うわけで《霊使い》の黒一点《闇霊使いダルク》にしてみた」
「とてもお似合いだと思います」
「はい、とっても似合ってますよ!」
「うーん、目元から下は僕も似合ってると思うけど…」
「そうね、その格好にその帽子はちょっと合わないわね」
「そうか、なら別の格好にするか」
「いや、帽子を脱げばいいじゃなくて?」
「俺に帽子を脱げと……お前正気か?」
「え?わたくしがおかしいの?」
「まあ今更コナミに帽子を脱げと言っても」
「ここで脱ぐようならとっくに脱いでるわよね」
「あの、もうデュエルが始まっちゃいましたよ?」
「もうそのような時間でしたのか」
「なら仕方ない、多少似合ってなくてもこれで行くか」
そして俺たちはすでにイベントの始まったレッド寮へと戻った。
「何だこの賑わい方は?」
まだ始まって15分ぐらいしかたっていないと思われるが、レッド寮の前にはかなりの生徒がにぎわいを見せていた。
「どうやら今デュエルをしているあの子が原因の様ね」
雪乃に言われどうにかこうにか人の隙間からデュエルをしている2人を見た。1人は知らない生徒だったがもう1人はあの物理法則を無視した髪型をした生徒だった。
オレンジを基準にした魔法使い、あの格好は《カードエクスクルーダー》か。
「あいつも参加してたんだ」
「まるで知り合いのような言い方だけど、あなた嶺開花と知り合いだったの?」
「いやさっき会って少し話しただけだよ。と言うか名前知ってるってことは幸子の知り合いだったのか?」
「知り合いではないですが、あなた嶺開花を知らなかったの?」
「ああ、知らないな」
「まあ最近テレビに出始めたばかりだし、コナミはそう言うのに疎そうだしね」
余計なお世話だ、放っておいてくれ。
「嶺開花様は確か、アイドルと言う芸能の方でしたか?」
「ただのアイドルじゃないですよ、嶺開花さんはデュエルアイドルなんです!」
デュエルアイドル?歌って踊ってデュエルもできるってか?最近の芸能界も大変だな。
「どうだ!アタシの実力思い知ったか!」
デュエルは嶺開花の勝利のようだ。対戦相手や周りの反応から、アイドルを立てたやらせではなく、ちゃんとした実力の勝利のようだ。
――やっぱり最高だよリンちゃん!――
――華麗すぎるよリンちゃん!――
――次は俺とデュエルしてくれー!――
――いいや!次は是非俺と!――
「何かあの子の独壇場だな」
「そうね、少なくともあの子がここにいる間は私たちの番は回ってきそうにないわね」
「生徒が盛り上がってるなら、学園側としては嬉しいでしょうけどね」
「はい!私も近くでアイドルが見られて感激です!」
「ゆまってあれだね、芸能人にあったら初めて見る人でもファンになっちゃう感じだよね」
まあとりあえず、しばらく出番が回ってこないならこんな人の多い場所にわざわざいる意味もないし戻るべきか。
「うーんそうだね、それじゃあ次の相手は……やや!」
マイクでこのあたり全体に聞こえる声で話していた彼女が突然驚いた声を上げた。ついつい反応して振り返ると……なんか目があった。
「そこの赤い帽子のキミ!アタシが指名しちゃうよ!」
マジでか、目があった時点でなんとなく嫌な予感はしてたが。
「人気者ねコナミ」
「アイドルにまで声を掛けられるとは」
「さすがコナミ様…見境がありませぬね…」
……何なんだこの状況、とりあえず言った方がいいのか?
「なにぼやっとしてるの?早く早く!」
ここは行くしかないのか……
「まあ、アカデミアの生徒としては、売られたデュエルを買わないわけにはいかないよな?」
とりあえずそれっぽいことを言ってみた。
「そうね…あくまでデュエルだものね」
「デュエルならば仕方ないですわね……」
しぶしぶ感は漂うが、周りの空気は中和されたし、行きますか。
「うーん、その格好は《闇霊使いダルク》かな?」
「正解。そっちは《カードエクスクルーダー》か?」
「うん、そっちも正解!しかしキミ、その格好にその帽子は似合わないね」
「安心しろ、自覚はある」
「自覚があるのに外さないとは…もしかして前に私がバイトしていた海の家に居た侵略者みたいに脱いだら死んじゃうとか!」
なんだよ海の家の侵略者って、帽子脱いだら死ぬって、中二病かよ。と言うかこいつバイト経験あるのか?
「もうこの際それでもいいよ。脱いだら死ぬっていう設定でも」
「うわ投げよった。まあいいやそのおかげですぐわかったし」
「わかったてなにが?」
「いやー、この学園には摩訶不思議なモンスターを使う赤い帽子のレッドの生徒がいるって噂を耳にしてね。是非こっちに来たら手合せしたい!って思ってたんだよねー」
「なるほど、それでさっき俺を凝視して特徴と照らし合わせてたのか」
「そういうこと。ねえ、キミの名前、教えてよ!」
「コナミだよ、嶺開花さん」
「ありゃ、アタシの名前は知ってた?でもさっきは知らないって言ってたような?」
「あのあと友達に聞いたんだよ、嶺開花さん」
「そっか。嶺開花さんって堅苦しいな。同級生なんだしリンでいいよ」
「わかったよリン……そろそろデュエルをはじめないか?」
そろそろ周りの視線が痛くなってきた。まあここにいる大体のやつが彼女のファンだろし、1人の男がこれ以上会話をするのは許しがたいんだろうな。
「そうだね、そろそろ始めちゃおっか、デュエルディスクセッート!」
俺が普通に準備してる中、リンは華麗なターンを決めながらで結えるディスクを構えた。さすがアイドル。
「よーし、えい!えい!おー!!」
「……おー」
「「デュエル!」」
「先攻はキミからでいいよ」
1ターン目:コナミ
「なら遠慮なく。俺のターン」
とは言ってもこの手札では大したことはできないな。
「《マッシブ・ウォリアー》を守備表示で召喚。カードを1枚伏せてターン終了だ」
コナミ
LP4000
手札 4
モンスター マッシブ・ウォリアー(守)
魔法・罠 セット×1
2ターン目:リン
「よし、アタシのターン、《マジカル・コンダクター》を召喚」
マジカル・コンダクター
効果モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1700/守1400
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを2つ置く。
このカードに乗っている魔力カウンターを任意の個数取り除く事で、
取り除いた数と同じレベルの魔法使い族モンスター1体を、
手札または自分の墓地から特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
「続けて魔法カード《テラ・フォーミング》を発動。フィールド魔法を1枚手札に加えるよ。そして魔法カードが発動したことで、
《マジカル・コンダクター》に魔力カウンターを2つ乗せるよ。さらに手札に加えたフィールド魔法《魔法都市エンディミオン》を発動!」
魔法都市エンディミオン
フィールド魔法
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1つ置く。
魔力カウンターが乗っているカードが破壊された場合、
破壊されたカードに乗っていた魔力カウンターと
同じ数の魔力カウンターをこのカードに置く。
1ターンに1度、自分フィールド上に存在する魔力カウンターを
取り除いて自分のカードの効果を発動する場合、
代わりにこのカードに乗っている魔力カウンターを取り除く事ができる。
このカードが破壊される場合、代わりに
このカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除く事ができる。
「また《マジカル・コンダクター》に魔力カウンターを2つ乗せるよ。速攻魔法《手札断殺》を発動。お互いに手札を2枚捨てて2枚引くよ」
俺は《チューニング・サポーター》と《スキル・サクセサー》を捨てた。
「魔法カードが発動したから《マジカル・コンダクター》に2つ《魔法都市エンディミオン》に1つ魔力カウンターを乗せるよ。そして《マジカル・コンダクター》の効果発動!このカードの魔力カウンターを6つ取り除きいて、今墓地に送った《
効果モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻1700/守2200
このカードが召喚に成功した時、
このカードに魔力カウンターを2つ置く。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1つ置く。
このカードに乗っている魔力カウンター1つにつき、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
1ターンに1度、このカードに乗っている魔力カウンターを
2つ取り除く事で、相手の手札をランダムに1枚捨てる。
「まだまだ行くよ!魔法カード《魔力掌握》発動。《
魔力掌握
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する魔力カウンターを
置く事ができるカード1枚に魔力カウンターを1つ置く。
その後、自分のデッキから「魔力掌握」1枚を手札に加える事ができる。
「魔力掌握」は1ターンに1枚しか発動できない。
「《魔力掌握》の効果でデッキの《魔力掌握》を手札に加えるよ。さらに《闇紅の魔導師》に魔力カウンターが乗ったから攻撃力がアップしちゃうよ」
《
随分と魔力カウンターを巧みに操るな。
――いいぞリンちゃん!――
――頑張れリンちゃん!――
感心するのはわかるが、もう少し静かに観戦しろよ。
「さあバトル行っちゃって!《マジカル・コンダクター》で《マッシブ・ウォリアー》を攻撃!」
「《マッシブ・ウォリアー》は1ターンに1度戦闘では破壊されないモンスターだ」
「なら《
リン
LP4000
手札 2
モンスター
マジカル・コンダクター(攻)
魔法・罠 魔法都市エンディミオン
セット×1
3ターン目:コナミ
「俺のターン、《ジャンク・シンクロン》を召喚。効果で《チューニング・サポーター》を特殊召喚。さらにフィールドにチューナーモンスターがいることで、手札の《ブースト・ウォリアー》を特殊召喚」
「おお!一気に3体もモンスターを揃えるなんてすごいよ!」
「驚くのはまだ早いよレベル1の《チューニング・サポーター》と《ブースト・ウォリアー》にレベル3の《ジャンク・シンクロン》をチューニング」
☆3+☆1+☆1=☆5
「集いし星が新たな力を呼び起こす。光さす道となれ、シンクロ召喚、いでよ、《ジャンク・ウォリアー》!」
「うわー!魔法カードも使わずにモンスターが1つになったよ!それが例のモンスター!」
なんかこの反応新鮮だ。もうこの辺の連中はシンクロ召喚にそこそこ見慣れてるからな俺のせいで。
「《ジャンク・ウォリアー》の召喚にチェーンして永続罠《エンジェル・リフト》を発動。墓地の《チューニング・サポーター》を特殊召喚。《ジャンク・ウォリアー》は効果により攻撃力がアップする」
《ジャンク・ウォリアー》 ATK2300→2400
「《チューニング・サポーター》の効果で1枚ドロー。そして手札の《レベル・スティーラー》を捨て《クイック・シンクロン》を特殊召喚。《ジャンク・ウォリアー》のレベルを1つ下げ《レベル・スティーラー》を特殊召喚。
さらに手札の《ワンショット・ブースター》の効果発動。このターンモンスターの召喚に成功している場合、手札から特殊召喚できる」
ワンショット・ブースター
効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 0/守 0
自分がモンスターの召喚に成功したターン、このカードは手札から特殊召喚できる。
また、このカードをリリースして発動できる。
このターン自分のモンスターと戦闘を行った相手モンスター1体を選択して破壊する。
「さらに4体!めまぐるしいね!」
「そっちの魔力カウンターほどじゃないよ。レベル1のモンスター《チューニング・サポーター》《レベル・スティーラー》《ワンショット・ブースター》の3体にレベル5の《クイック・シンクロン》をチューニング」
☆5+☆1+☆1+☆1=☆8
「集いし闘志が怒号の魔神を呼び覚ます。光さす道となれ、シンクロ召喚、粉砕せよ、《ジャンク・デストロイヤー》!」
ジャンク・デストロイヤー
シンクロ・効果モンスター
星8/地属性/戦士族/攻2600/守2500
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
このカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数まで
フィールド上に存在するカードを選択して破壊する事ができる。
《魔法都市エンディミオン》には破壊耐性の効果があったけな。
「《チューニング・サポーター》の効果で1枚ドロー。《ジャンク・デストロイヤー》の効果により、リンのフィールドのモンスター2体と伏せカードを破壊する」
「ちょっと待った―!罠カード《和睦の使者》をチェーン発動するよ。これでこのターン、アタシが受ける戦闘ダメージは0になるよ。
さらに《魔法都市エンディミオン》の効果発動。破壊された2体のモンスターに乗っていた魔力カウンター4つをこのカードに乗せるよ」
「カードを2枚伏せて俺のターン終了だ」
コナミ
LP4000
手札 0
モンスター ジャンク・ウォリアー(攻)
ジャンク・デストロイヤー(攻)
魔法・罠 セット×2
4ターン目:リン
「よしアタシのターン、《ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-》を召喚」
ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-
効果モンスター
星4/炎属性/魔法使い族/攻1400/守1700
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1つ置く。
このカードに乗っている魔力カウンターを任意の個数取り除く事で、
取り除いた数×700ポイント以下の攻撃力を持つ
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を破壊する。
「魔法カード《魔力掌握》を発動。このカードの効果と魔法カードが発動したことで《ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-》に2つ《魔法都市エンディミオン》1つ魔力カウンターを乗せるよ。そしてデッキの《魔力掌握》を手札に加えるね…よし!」
リンが手札のカードを1枚とって意気込んだ。何か仕掛けてくるか!?
「《魔法都市エンディミオン》に乗っている魔力カウンター6つを取り除いて、アタシの切り札のご登場!瞬きしてたらおいてくよー!《神聖魔導王 エンディミオン》を墓地から特殊召喚!」
神聖魔導王 エンディミオン
効果モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2700/守1700
このカードは自分フィールド上に存在する
「魔法都市エンディミオン」に乗っている魔力カウンターを6つ取り除き、
自分の手札または墓地から特殊召喚する事ができる。
この方法で特殊召喚に成功した時、
自分の墓地に存在する魔法カード1枚を手札に加える。
1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てる事で、
フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。
墓地から…《手札断札》で捨てたもう1枚か。
「《神聖魔導王 エンディミオン》の効果発動、この方法で特殊召喚した時、墓地の魔法カード1枚を手札に戻すことができる。《テラ・フォーミング》を手札に戻すよ。
そして発動。2枚目の《魔法都市エンディミオン》を手札にっと。そして魔力カウンターを《ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-》と《魔法都市エンディミオン》に1つずつ乗せるよ」
さっき6つ取り除いた魔力カウンターも、また合計5個にまで、本当に巧みに操るな。
「《ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-》の効果発動。このカードの魔力カウンター3つと《魔法都市エンディミオン》の魔力カウンター1つを取り除いて、攻撃力2800以下のモンスター1体を破壊するよ」
「2800以下、となると当然俺のモンスターのどちらかか」
「その通り、《ジャンク・デストロイヤー》を破壊するよ」
「くっ、これで1体の攻撃は通るか……」
「まだまだ、《神聖魔導王 エンディミオン》のもう1つの効果発動!1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を捨てて、フィールドのカード1枚を破壊する!アタシが破壊するのは《ジャンク・ウォリアー》だよ!」
「これで俺のモンスターは全滅、か」
「バトル!《神聖魔導王 エンディミオン》でコナミにダイレクトアタック!」
「リバースカード発動《攻撃の無敵化》このターン俺が受ける全てのダメージは0になる」
「ありゃりゃ、伏せカードを破壊した方が良かったかな。カードを1枚セットしてターンエンドよ」
リン
LP4000
手札 1
モンスター 神聖魔導王 エンディミオン(攻)
ブラッド・マジシャン-煉獄の魔術師-(攻)
魔法・罠 魔法都市エンディミオン
セット×1
5ターン目:コナミ
「俺のターン、罠カード発動《シンクロ・スピリッツ》墓地の《ジャンク・ウォリアー》を除外し、その素材となった3体を特殊召喚する」
シンクロ・スピリッツ(未OCGカード)
通常罠
自分の墓地に存在するシンクロモンスター1体を選択してゲームから除外する。
さらに、除外したモンスターのシンクロ召喚に使用したモンスター一組が
自分の墓地に揃っていれば、この一組を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
「1枚のカードで3体のモンスター!なんて爆展開カード!」
「この3体のモンスターでもう1度シンクロ召喚を行う」
☆3+☆1+☆1=☆5
「大地の痛みを知る戦士よ、その健在を示せ、シンクロ召喚、傷だらけの戦士《スカー・ウォリアー》!」
スカー・ウォリアー
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻2100/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手は表側表示で存在する他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択する事はできない。
また、このカードは1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されない。
「《チューニング・サポーター》の効果で1枚ドロー……アイドルとこうして面と向かって話せるのは貴重な事だろうが、それもそろそろ終わりにさせてもらうよ」
sideリン
なんと、この状況で勝利宣言とな!ちょっと分かりずらかったけど、多分勝利宣言なんだよね?
「俺は《ブライ・シンクロン》を召喚する」
ブライ・シンクロン
チューナー(効果モンスター)
星4/地属性/機械族/攻1500/守1100
このカードがシンクロ召喚の素材として墓地へ送られた場合、
このターンのエンドフェイズ時まで、このカードをシンクロ素材とした
シンクロモンスターの攻撃力は600ポイントアップし、効果は無効化される。
「レベル5の《スカー・ウォリアー》にレベル3の《ブライ・シンクロン》をチューニング」
☆3+☆5=☆8
「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ、シンクロ召喚、飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン》!」
「うわー!綺麗な竜だ!」
「《ブライ・シンクロン》の効果でエンドフェイズまで攻撃力が600アップする」
《スターダスト・ドラゴン》 ATK2500→3100
「さらに墓地の《スキル・サクセサー》の効果発動。このカードを除外して《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力は800アップする」
《スターダスト・ドラゴン》 ATK3100→3900
「ぼ、墓地からトラップだってー!」
思わず驚いて叫んじゃった。
「その反応も懐かしいな」
懐かしい!最先端のアイドルを目指すアタシが一昔の反応をしてしまうとは!
「さあバトル行くよ、《スターダスト・ドラゴン》で《神聖魔導王 エンディミオン》を攻撃!」
おっと、ショックを受けている場合じゃなかった。
「罠カード発動《魔法の筒》!《スターダスト・ドラゴン》の攻撃を無効にして、その攻撃力分のダメージを跳ね返す!」
「うわぁ!」
コナミLP4000→100
やった、一気にコナミのライフを100にまで削った!
――さすが凛ちゃんだ!――
――頑張れ、もう一息だ!――
心強いファンのみんなの応援にはほんと勇気づけられるよ。エンドフェイズには《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力も元に戻るし、これでアタシの勝ちは…
「やはり俺の攻撃を止めてきたか」
え?まさかアタシが攻撃を止めるのもお見通しだった!
「速攻魔法発動《ダブル・アップ・チャンス》。《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力を倍にし、もう1度バトルを行う」
ダブル・アップ・チャンス
速攻魔法
モンスターの攻撃が無効になった時、
そのモンスター1体を選択して発動できる。
このバトルフェイズ中、
選択したモンスターはもう1度だけ攻撃できる。
その場合、選択したモンスターはダメージステップの間、攻撃力が倍になる。
《スターダスト・ドラゴン》 ATK3900→7800
「攻撃力7800だって!」
「これで終わりだよ《スターダスト・ドラゴン》で《神聖魔導王 エンディミオン》を攻撃!」
「うわあああぁ!……」
リンLP4000→0
Win コナミ
「ありゃりゃ、負けちゃった……」
ファンのみんなも応援してくれたのに……
「大丈夫か?」
「うん、アタシは大丈夫だよ」
でも、ファンのみんなはがっかりしちゃっただろうな……
「全く、勝ったのにこの状況は……さすがアイドルってところだよ」
「え?」
この状況って?
――リンちゃん、いいデュエルだったよ!――
――今回負けても次があるよ!落ち込んじゃだめだよ!――
みんな…アタシは負けたのにこんなにも!
「みんなー、今日は負けちゃったけど応援ありがとう!これからもアタシの事よろしくねー!」
――勿論だよ、リンちゃん!!――
「コナミもありがとう!こんなにいいデュエルは久しぶりだったよ」
「ああ、俺も久しぶりにデュエルを純粋に楽しめたよ」
コナミの方も楽しかったのなら何よりだよ。……おっと、そろそろサイン会の時間だ!
「みんなー!この後サイン会があるから是非参加してねー!」
今は応援してくれたファンの皆にサインしなくちゃ!後…
「コナミも絶対来てよ、待ってるからね!」