1年で2回目の長期休みである冬休みを迎えたこのデュエルアカデミア、当然俺はここに残っているが、夏休みほどの長期ではないゆえか、
里帰りする生徒もそこまで多くはなかった。俺の知っている限りでは、雪乃と幸子は戻ったらしい。リンは学園祭が終わったらまたアイドル活動に戻ってしまった。
またしばらく会える機会はないらしいが、そのことを聞いたとき、
雪乃は『フラグをあまり乱立させても回収に困るだけよ』と言い、
幸子は『まあこれ以上フラグを増やすのは私たちも許しがたいものね』と言ってたな。フラグとか訳の分からん事を言いよって。
話は変わるが俺は今、自分の部屋でカードと睨めっこの最中だ。
少し前に大量にパックを買ったもので、この長期の休みの機会に整理していた。
なぜ今になって大量のパックを買ったかと言えば、どうしても手に入れなくてはいけないカードがあったからだ。
そのカードは《ミラクル・フュージョン》。あのデュエルの後も《ミラクルシンクロフュージョン》は元に戻らず俺の手に残ったままだった。
だから《ミラクル・フュージョン》は買いなおして返したわけだが。さすがレアカード、当てるのにほぼ1箱買ってしまった。
せっかくなので残ったカードでデッキを再構築してるわけだ。
「ま、こんなもんかな」
構築が終わったころには午前10時を回っていた。起きてすぐ構築を始めたから3時間ぐらいかかったか。
「……お腹すいたな。この時間なら食堂も空いてるか」
とりあえず着替えて、本館の食堂に向かった。思った通りもう殆ど人はいなかった。まあそうでもなければレッド寮で軽く済ましてるしな。
「おはようございますコナミ様」
「え?あ、ああ、おはよう」
突然紫に声を掛けられた。こんな時間までいたとは……
「もしかして待ってた?」
「はい」
「何時からいた?」
「6時にはもうおりました」
と言うことはもう4時間以上待っていたのか?というかその時間なら起きてすぐ向かっても1時間は待っていたことになるな。
「なんて健気な子なんや」
「?」
「とりあえず、何か取りに行ってくる」
「はい、ではご一緒します」
そう言って紫もついてきたのだが、紫はどう見ても小食なタイプだよな?
「もしかして、食べるのも待ってた?」
「はい、コナミ様より先にいただくのは失礼かと思いまして」
「……おまえ、いい嫁になるな」
「なにかおっしゃられましたか?」
「いや、なにも」
そんなこんなで紫と朝食を取った。と言うかもう昼食かもしれないが。
「コナミ、それに紫も」
「ん?ああツァンか」
声を掛けられ振り向くとツァンの姿がそこにはあった。
「2人も少し早めの昼食?」
「いや、今のは朝食だ」
「え?今……もはや朝食と言う名の昼食じゃん」
ツァンがあきれながらそう言った。
「しかも紫まで……」
「わたくしめがコナミ様を差し置いて召し上がるわけには行きませぬゆえ」
「なるほど、原因はあんたか」
「あはは……ツァンは今日は何してたんだ?」
「ゆまの冬休みの課題を手伝ってたんだよ。全くわからないって頭を抱えてたからね」
なんとなく絵が想像できる。女子は成績関係なしに全員オベリスクブルーだからな、ゆまにはきついのかもな。
「それでゆま様は今何を?」
「普段使わないぐらい頭を使ったせいか部屋でばててるよ」
その絵も十分に想像できるな。
「そんなわけだから昼食は僕がゆまの分まで持って行って部屋食べようと思ってるんだけど」
「そっか、じゃあ早くもて行ってあげなよ」
「……そうだね、今はそうするよ」
そう言ってツァンが立ち上がった。
「あ、ツァン、ちょっと動かないで」
「え?」
そして俺も立ち上がり、ツァンの顔に顔を近づけながら髪に手を伸ばした。
「え!ちょ、ちょっと!何を!」
「いや、髪にシャーペンの芯が挟まってたから」
「え?あ、ああなんだそんなことか。さっきゆまが折って飛ばしたのがついたのかな……」
「なにあわててるんだ?顔も赤いが大丈夫か?」
「いや、これはその…」
「今のコナミ様の行動が原因ではないでしょうか?あの様に顔を近づけておられましたので」
「あなるほど」
異性にここまで接近されたら緊張するか。と言うか紫にもそう言う感性はあったんだな。安心したよ。
それに、今のは傍から見るとキスしてるように見えたかもな。今のを見て変な誤解をするやつがいなければいいが、
「あ、あなた達!何をしているのですか!こんな公共の場で、不埒です!」
うわー、案の定だよ。
「な、なによいきなり大声で、というかキミ誰?」
「私はこの学園の風紀委員に属する原麗華と言います。って今は私の事など、どうでもいいのです!何なんですか今のは!健全な学生であるにもかかわらず不純異性交遊など!しかもこんな公衆の面前で!」
まあ確かに幸い今は人が少ないが、目に付きやすい場所ではあるな。と言うか仮に誤解でなくともキスだけで不純異性交遊とみなすとは、結構ウブだなこの子。
「いや今のはキスなんかじゃなく」
「言い訳など聞きたくありません!あなた達の行為はアカデミア倫理委員会に報告いたしますよ!」
「アカデミア倫理委員会って……」
「そんな大きな組織にまで……」
まずいな、こういうタイプの人間は無意識に話を大きくするからな。そんな状態で伝えられたら面倒だ。ここは……
「おい、デュエルしろよ」
「はい?デュエル?」
「そうだ麗華。俺とデュエルしてくれないか?」
「……初対面で下の名前を呼ぶとは…やはりそういうことをする男は違いますね」
しまった、周りの影響で女子を下の名前で呼ぶのが自然になってた。
「いやなら上の名前で呼ぶが」
「この際呼び方などどうでもいいです。それで、どういうつもりでデュエルをしろと?」
「俺が勝ったら、俺の話を聞いてもらうぞ」
「あなたの言い訳を聞けと?」
「ああ、聞くだけでいいよ。あんたが勝ったら好きなようにどこへでも報告しな」
「好きなようにって、こいつが変な脚色したらまずいんじゃ!」
「コナミ様が学園に居られなくなるようなことがあっては」
「別にいいさ、負けなければいいだけだ」
「大した自身ですね……そう言えば、その赤い帽子…あなた、名前を聞いてもいいですか?」
「コナミだ」
「コナミ……やはりあの特殊なモンスターを使うデュエリストでしたか」
俺の事を知っているのか。
「あ、あなたのような名の知れた生徒は模範となる行動をとるべきでしょう!なのにこのようなことを!」
ゆえに状況が悪化したようだ。
「いいでしょう、何事もデュエルで決めるのがこのアカデミアのルール。そのデュエル受けて立ちましょう!」
まあ何とか第一の交渉に成功した俺たちはデュエルできるだけの空間があるブルー寮の裏まで来た。普段なら絶対レッドの俺はつまみ出されるだろうが今は人が少ないためそう言った心配はなかった。
「コナミ様、どうかご武運を」
「誤解で退学なんてごめんだからね!」
「分かってるよ」
「それでは、ルールを守って」
「「デュエル!」」
「先攻はもらうよ、俺のターン」
さっそく来たか、《ミラクルシンクロフュージョン》だがこのターンでは素材が揃わないな。
「《ハイパー・シンクロン》を召喚。俺のフィールドにチューナーモンスターがいる時、手札の《ブースト・ウォリアー》を特殊召喚できる。レベル1の《ブースト・ウォリアー》にレベル4の《ハイパー・シンクロン》をチューニング!」
☆4+☆1=☆5
「大地の痛みを知る戦士よ、その健在を示せ、シンクロ召喚!傷だらけの戦士《スカー・ウォリアー》」
「それがシンクロモンスターですか」
「ああ。カードを2枚伏せてターン終了だ」
コナミ
LP4000
手札 2
モンスター スカー・ウォリアー(攻)
魔法・罠 セット×2
「私のターン、速攻魔法《サイクロン》を行使します。あなたの伏せカードを1枚破壊します!」
「なっ!」
《ミラクルシンクロフュージョン》がお披露目できずに破壊されるとは、だが。
「《ミラクルシンクロフュージョン》の効果発動。セットされたこのカードが相手によって破壊された時、デッキからカードを1枚ドローする」
ミラクルシンクロフュージョン
通常魔法
自分のフィールド上・墓地から、
融合モンスターカードによって決められた
融合素材モンスターをゲームから除外し、
シンクロモンスターを融合素材とするその融合モンスター1体を
融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
また、セットされたこのカードが
相手のカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、
自分はデッキからカードを1枚ドローする。
「破壊されてなお効果を発動するカードを伏せていたとは……手札より永続魔法《悪夢の拷問部屋》を行使します」
悪夢の拷問部屋
永続魔法
相手ライフに戦闘ダメージ以外のダメージを与える度に、
相手ライフに300ポイントダメージを与える。
「悪夢の拷問部屋」の効果では、このカードの効果は適用されない。
「そして速攻魔法《ご隠居の猛毒薬》を行使します」
ご隠居の猛毒薬
速攻魔法
以下の効果から1つを選択して発動する。
●自分は1200ライフポイント回復する。
●相手ライフに800ポイントダメージを与える。
「ダメージを与える効果を選択します。さらにこの効果にチェーンして《連鎖爆撃》を発動します!」
連鎖爆撃
速攻魔法
チェーン2以降に発動できる。
このカードの発動時に積まれているチェーンの数
×400ポイントダメージを相手ライフに与える。
同一チェーン上に複数回同名カードの効果が発動している場合、
このカードは発動できない。
「ならば《スカー・ウォリアー》をリリースし、罠カード《シンクロ・バリアー》を発動。次のターンまで俺へのすべてのダメージを0にする」
シンクロ・バリアー
通常罠
自分フィールド上に存在するシンクロモンスター1体をリリースして発動する。
次のターンのエンドフェイズ時まで、自分が受ける全てのダメージを0にする。
「そのようなカードを……モンスターを1体裏守備表示で召喚し、ターン終了です」
麗華
LP4000
手札 1
モンスター 裏守備モンスター
魔法・罠 悪夢の拷問部屋
奴のデッキはバーンデッキか。《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》が出せれば楽だったんだが。まあ仕方ない。
「俺のターン、手札の《レベル・スティーラー》を捨て《クイック・シンクロン》を特殊召喚。《クイック・シンクロン》のレベルを1つ下げ《レベル・スティーラー》を特殊召喚。
レベル1の《レベル・スティーラー》にレベル4の《クイック・シンクロン》をチューニング!」
☆4+☆1=☆5
「集いし星が新たな力を呼び起こす。光さす道となれ、シンクロ召喚!いでよ、《ジャンク・ウォリアー》」
「またその召喚方法ですか」
「《ジャンク・ウォリアー》で裏守備モンスターを攻撃」
「《メタモルポット》のリバース効果発動!お互いに手札を全て捨て、カードを5枚ドローします」
メタモルポット
効果モンスター(制限カード)
星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600
リバース:お互いの手札を全て捨てる。
その後、お互いはそれぞれ自分のデッキからカードを5枚ドローする
「手札リセット効果か。カードを1枚伏せターン終了だ」
コナミ
LP4000
手札 4
モンスター ジャンク・ウォリアー(攻)
魔法・罠 セット×1
「私のターン、貴方の《ジャンク・ウォリアー》をリリースし、《ヴォルカニック・クイーン》を特殊召喚します」
ヴォルカニック・クイーン
効果モンスター
星6/炎属性/炎族/攻2500/守1200
このカードは通常召喚できない。
相手フィールド上のモンスター1体をリリースし、
手札から相手フィールド上に特殊召喚できる。
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上のカード1枚を墓地へ送る事で、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。
また、自分のエンドフェイズ時にこのカード以外の自分フィールド上の
モンスター1体をリリースするか、自分は1000ポイントダメージを受ける。
このカードを特殊召喚するターン、自分は通常召喚できない。
「俺のフィールドに?」
「シンクロモンスターを除去できても、それより攻撃力の高いモンスターをコナミに与えたんじゃ状況は悪化したんじゃ」
「いったい何をお考えなのでしょうか」
「残念ですが、そのモンスターをあなたには使わせません。魔法カード《所有者の刻印》を行使します。《ヴォルカニック・クイーン》のコントロールを私に戻します」
所有者の刻印
通常魔法
フィールド上の全てのモンスターのコントロールは、元々の持ち主に戻る。
「俺のモンスターを除去した上に、上級モンスターを呼ぶとは……」
「戦闘を行います、《ヴォルカニック・クイーン》で直接攻撃を行います!」
「リバースカード発動《ダメージ・ダイエット》このターン俺が受ける全てのダメージを半分にする」
ダメージ・ダイエット
通常罠
このターン自分が受ける全てのダメージは半分になる。
また、墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
そのターン自分が受ける効果ダメージは半分になる。
「ぐっ!」
コナミLP4000→2750
「私は魔法カード《浅すぎた墓穴》を行使します」
浅すぎた墓穴
通常魔法
お互いのプレイヤーはそれぞれの墓地のモンスター1体を選択し、
それぞれのフィールド上に裏側守備表示でセットする。
「私は手札から墓地へ送られた《メカウサー》を裏守備表示で特殊召喚します」
メカウサー
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 800/守 100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから「メカウサー」1体を自分フィールド上に
裏側守備表示で特殊召喚する事ができる。
このカードがリバースした時、フィールド上に存在するカード1枚を選択し、
そのコントローラーに500ポイントダメージを与える。
「じゃあ俺は《クイック・シンクロン》を裏守備表示で特殊召喚する」
「さらに魔法カード《デビルズ・サンクチュアリ》を行使します。《メタルデビル・トークン》1体を特殊召喚します」
デビルズ・サンクチュアリ
通常魔法
「メタルデビル・トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を
自分のフィールド上に1体特殊召喚する。
このトークンは攻撃をする事ができない。
「メタルデビル・トークン」の戦闘によるコントローラーへの超過ダメージは、
かわりに相手プレイヤーが受ける。
自分のスタンバイフェイズ毎に1000ライフポイントを払う。
払わなければ、「メタルデビル・トークン」を破壊する。
「カードを2枚伏せターン終了です。そして《ヴォルカニック・クイーン》の効果で《メタルデビル・トークン》を生贄に捧げます」
麗華
LP4000
手札 0
モンスター ヴォルカニック・クイーン(攻)
裏守備モンスター
魔法・罠 悪夢の拷問部屋
セット×2
「俺のターン、魔法カード《ソウルテイカー》を発動。《ヴォルカニック・クイーン》を破壊する」
ソウルテイカー
通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を破壊する。
この効果によって破壊した後、相手は1000ライフポイント回復する。
「させません!罠カード《火霊術-「紅」》を行使します!《ヴォルカニック・クイーン》を生贄に捧げ、その攻撃力分のダメージをあなたに与えます!」
火霊術-「紅」
通常罠
自分フィールド上の炎属性モンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
「墓地の《ダメージ・ダイエット》の効果発動。このカードを除外することで、このターン、俺が受ける効果ダメージは全て半分となる」
「墓地から罠ですって!!」
だからなんでそんなに反応する、流行ってんの?
「ですが、ダメージは受けてもらいますよ!」
「うわぁ!」
コナミLP2750→1500
「さらに《悪夢の拷問部屋》の効果で300のダメージを与えます!」
「だがそのダメージも半減する」
コナミLP1500→1350
「《クイック・シンクロン》を反転召喚。《クイック・シンクロン》のレベルを1つ下げ《レベル・スティーラー》を特殊召喚。魔法カード《ワン・フォー・ワン》を発動。手札の《ボルトヘッジホッグ》を捨て《アンノウン・シンクロン》を特殊召喚」
アンノウン・シンクロン
チューナー(効果モンスター)
星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
「アンノウン・シンクロン」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
「俺のフィールドにチューナーがいることにより、墓地の《ボルトヘッジホッグ》を特殊召喚する。さらに墓地のモンスターの 特殊召喚に成功したことで手札の《ドッペル・ウォリアー》を特殊召喚する」
「一気にフィールドを埋め尽くすほどのモンスターを…」
「レベル1の《レベル・スティーラー》とレベル2の《ドッペル・ウォリアー》にレベル4の《クイック・シンクロン》をチューニング」
☆4+☆1+☆2=☆7
「集いし叫びが木霊の矢となり空を裂く、光さす道となれ、シンクロ召喚!いでよ、《ジャンク・アーチャー》」
ジャンク・アーチャー
シンクロ・効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2300/守2000
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、相手フィールド上に存在する
モンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択したモンスターをゲームから除外する。
この効果で除外したモンスターは、
このターンのエンドフェイズ時に同じ表示形式で相手フィールド上に戻る。
「《ドッペル・ウォリアー》がシンクロ素材として墓地に送られたことで、《ドッペル・トークン》2体を特殊召喚する。
レベル1の《ドッペル・トークン》2体とレベル2の《ボルトヘッジホッグ》にレベル1の《アンノウン・シンクロン》をチューニング」
☆1+☆1+☆1+☆2=☆5
「鉄血の砲弾が暴風となりて敵を打ち抜く、光さす道となれ、シンクロ召喚!現れろ《カタパルト・ウォリアー》」
カタパルト・ウォリアー
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻1000/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分フィールド上に存在する
「ジャンク」と名のついたモンスター1体をリリースして発動する。
リリースしたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
「《ジャンク・アーチャー》の効果発動。そのセットされた《メカウサー》を除外する」
「裏のまま除外ですって!」
「さらに手札から墓地に送られた《スキル・サクセサー》の効果発動。このカードを除外し《カタパルト・ウォリアー》の攻撃力を800アップさせる」
《カタパルト・ウォリアー》ATK1000→1800
「またしても墓地から罠を!」
「バトル、《カタパルト・ウォリアー》で直接攻撃」
「ああぁっ!」
麗華LP4000→2200
「これで終わりだ、《ジャンク・アーチャー》で直接攻撃!」
「2体目は通しません!罠カード《魔法の筒》を行使します!そのモンスターの攻撃を無効にし、その攻撃力分のダメージを与えます!」
「ぐぅ!、だが《ダメージ・ダイエット》の効果でそのダメージも半減する」
コナミLP1350→200
「そして《悪夢の拷問部屋》の効果で150のダメージを与えます!」
「く!」
コナミLP200→50
「これであなたのモンスターの攻撃は終わりました。次のターン、場に戻ってきた《メカウサー》をリバースすれば、効果ダメージで私の勝利です」
あーあ、説明しちゃったよ。それじゃあこっちも定番の台詞を言うか。
「それはどうかな?」
「なんですって?」
「《カタパルト・ウォリアー》の効果発動!自分フィールドの《ジャンク》モンスター1体をリリースしその元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「攻撃力分のダメージですって!」
「目には目を、火力には火力をってな。《ジャンク・アーチャー》をリリースし、ライフに直接ダメージ!」
「うあぁぁぁぁ!」
麗華LP2200→0
Winコナミ
「こんな者に負けるとは、まだまだ勉強不足でした」
「いや、人のライフを50まで追いつめておいて」
「……約束ですから、言い訳ぐらいは聞いて差し上げますよ」
一応デュエリストとして約束は守ってくれるようだ。しかしさっきの感じからして口で説明してもな……
「ちょっと失礼」
そう言って俺は麗華の髪にシャー芯を飛ばした。
「いったい何をしたのですか?」
「いいから、ちょっと動かないで」
俺はツァンのときと同じように麗華の髪からシャー芯を抜き取った。
「な、な、なっ!」
「まあこれがさっきの全貌だ。髪についたこれを取ってあげただけと言うね」
「……しょ、しょう言う…そう言うことでしたか。それは私の早とちりでした、すみません。ですが傍から見たら誤解されてもおかしくない動きだったのも事実です。もっと振る舞いに気負つけてくださいね」
何とか気丈に振る舞っているようだが、動揺は隠しきれてないぞ。
「ああ、以後気負つけるよ」
「そ、それでは私はこれで失礼します」
そして麗華は一礼してその場を去った。
「結局なんだったのあいつ?」
「さあ、別に知りたくもないな」
「……コナミ様」
「なんだ?」
紫に呼ばれ振り向くと、髪にシャーペンが差さっていた。……あれはさすがに気づいて自分で取るだろ普通、わざと差したんだろうが。
「えっと……じっとしてて」
「はい」
シャーペンを抜こうと紫に近づいていく。
「え………」
顔を近づけた瞬間紫も俺に顔を寄せてきた。その結果……
「きゃ!」
俺の帽子のつばに顔をぶつけてしまった。
「動くなって言ったのに」
「……失敗してしましたか、残念です」
「紫、あんた今何しようとしたの?」
なんだか今のツァンの聞き方、少し怖いぞ。
「ところでツァン、今俺の脳裏にはお腹を空かせて倒れているゆまの絵が浮かんでいるんだが」
「あ……忘れてた」
「やっぱり。じゃあ早く戻りな」
「うん、そうするよ」
そう言ってツァンは足早に戻って行った。さてと……
「紫」
「はい?」
「そう言う行動はもっとちゃんとした時のためにとっておきな」
「はい!」
いい返事だが、その機会は俺以外の相手との方が後々が幸せなんだろうな。