「レイン恵……お前は何者なんだ?」
「……質問の意味が漠然でわからない。しいて言うなら私は人間」
「そうか……まあ、詳しいことは後で聞くとしよう。今はデュエルの最中だからな」
「そう、ならターンを続ける。《デスカイザー・ドラゴン》の効果。シンクロ召喚成功時、あなたの墓地のアンデット族モンスターを1体特殊召喚する」
「またか」
「《ジャンク・ブレーダー》を特殊召喚。永続魔法《奇跡のピラミッド》発動。2体の攻撃力を200上げる」
奇跡のピラミッド
永続魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
アンデット族モンスターの攻撃力は、
相手フィールド上に存在するモンスターの数×200ポイントアップする。
自分フィールド上に表側表示で存在する
アンデット族モンスター1体が破壊される場合、
代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。
《デスカイザー・ドラゴン》 ATK2400→2600
《ジャンク・ブレーダー》 ATK1800→2000
「戦闘、《デスカイザー・ドラゴン》で《ジャンク・デストロイヤー》を攻撃」
「相打ち狙いか?」
「否、《奇跡のピラミッド》のもう1つの効果、このカードをアンデット族モンスターが破壊されるとき、代わりに墓地に送る」
「なるほど、攻撃力を上げつつモンスターまで守るカードだったとは」
《ジャンク・ブレーダー》 ATK2000→1800
「《ジャンク・ブレーダー》でダイレクトアタック」
「ぐっ!」
コナミLP2100→300
「カードを1枚伏せターン終了」
恵
LP3200
手札 0
モンスター デスカイザー・ドラゴン
ジャンク・ブレーダー(攻)
魔法・罠 アンデットワールド
セット×1
「俺のターン、俺の場にモンスターがいないことで《ジャンク・フォワード》を特殊召喚。《ニトロ・シンクロン》を召喚。さらに永続罠《エンジェル・リフト》を発動。墓地のレベル1の《チューニング・サポーター》を特殊召喚」
「レベル3の《ジャンク・フォワード》と効果でレベル2とするの《チューニング・サポーター》にレベル2の《ニトロ・シンクロン》をチューニング」
☆2+☆3+☆2=☆7
「集いし思いがここに新たな力となる。光さす道となれ、シンクロ召喚、燃え上がれ、《ニトロ・ウォリアー》」
「2体目、確認……」
「《チューニング・サポーター》と《ニトロ・シンクロン》の効果で2枚ドロー。速攻魔法《ガード・ペナルティ》を《デスカイザー・ドラゴン》に対して発動」
ガードペナルティ
速攻魔法
フィールド上のモンスター1体を選択する。
このターン選択したモンスターが守備表示になった場合、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「そして墓地の《ADチェンジャー》の効果発動。このカードを除外し、《デスカイザー・ドラゴン》を守備表示にする。《ガード・ペナルティ》の効果により1枚ドロー」
「これで《ニトロ・シンクロン》の連続攻撃が可能になりましたね!」
「モンスターの表示形式を変えたうえ、手札を補充するとは、見事でございます」
「しかも魔法カードを発動したから《ニトロ・ウォリアー》の攻撃力も上がるわね」
「バトル、《ニトロ・ウォリアー》で《ジャンク・ブレーダー》を攻撃。効果により《ニトロ・ウォリアー》の攻撃力はダメージステップの間1000アップする」
《ニトロ・ウォリアー》 ATK2800→3800
「あぁぅ!……まだ……」
恵LP3200→1200
《ニトロ・ウォリアー》 ATK3800→2800
「《ニトロ・ウォリアー》のもう1つの効果発動。相手の守備モンスターを攻撃表示にし、もう1度攻撃できる。《デスカイザー・ドラゴン》を攻撃表示にし攻撃」
「あぁ!……そう……」
恵LP1200→800
「カードを1枚伏せターン終了だ」
コナミ
LP300
手札 3
モンスター ニトロ・ウォリアー(攻)
魔法・罠 エンジェル・リフト
セット×1
「私、魔法カード《生者の書-禁断の呪術-》発動。墓地のアンデット族モンスター1体を特殊召喚」
生者の書-禁断の呪術-
通常魔法
自分の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を選択して特殊召喚し、
相手の墓地に存在するモンスター1体を選択してゲームから除外する。
「あなたの墓地の《ジャンク・ブレーダー》を除外し、《デスカイザー・ドラゴン》を特殊召喚」
「だがそのモンスターでは《ニトロ・ウォリアー》は倒せない」
「わかっている。罠カード《バスター・モード》発動。《デスカイザー・ドラゴン》をリリース、デッキより《デスカイザー・ドラゴン/バスター》特殊召喚」
バスター・モード
通常罠
自分フィールド上のシンクロモンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたシンクロモンスターのカード名が含まれる
「/バスター」と名のついたモンスター1体を
デッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。
デスカイザー・ドラゴン/バスター
効果モンスター
星8/炎属性/アンデット族/攻2900/守2000
このカードは通常召喚できない。
「バスター・モード」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードが特殊召喚に成功した時、
自分・相手の墓地からアンデット族モンスターを
任意の数だけ選択して自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、
このターンのエンドフェイズ時に破壊される。
また、フィールド上のこのカードが破壊された時、
自分の墓地の「デスカイザー・ドラゴン」1体を選択して特殊召喚できる。
「《バスターモード》か」
あとさり気なくにリリースというこの時代の者は使わない言葉を使ったな。
「《デスカイザー・ドラゴン/バスター》の効果、私とあなたの墓地からアンデット族を可能な限り特殊召喚する。
私の墓地の《デスカイザー・ドラゴン》《闇竜の黒騎士》《ゾンビマスター》あなたの墓地の《ジャンク・デストロイヤー》を特殊召喚」
「一気に5体のモンスターを!」
「しかも上級モンスターを3体も含んで!」
「す、すごいです!」
「シンクロ使いのデッキってみんなああなのかしら?」
「このままではコナミ様が……」
「戦闘、《デスカイザー・ドラゴン/バスター》で《ニトロ・ウォリアー》を攻撃」
「く……」
コナミLP300→200
「完了、《ジャンク・デストロイヤー》でダイレクトアタック」
「手札の《ジャンク・ディフェンダー》の効果発動。相手の直接攻撃時このカードを特殊召喚できる」
ジャンク・ディフェンダー
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻 500/守1800
相手モンスターの直接攻撃宣言時、
このカードを手札から特殊召喚する事ができる。
また、1ターンに1度、このカードの守備力を
エンドフェイズ時まで300ポイントアップする事ができる。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
「構わない、《ジャンク・デストロイヤー》の攻撃対象を《ジャンク・ディフェンダー》に変更」
「続けて手札の《ガード・ヘッジ》の効果発動。俺のモンスターが戦闘を行うとき、このカードを墓地に送ることで、そのモンスターの攻撃力を半分にし、このターン戦闘では破壊されなくなる」
ガード・ヘッジ
効果モンスター
星3/地属性/植物族/攻 0/守2100
自分フィールド上のモンスターが戦闘を行うダメージ計算時、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
その自分のモンスターはその戦闘では破壊されず、
エンドフェイズ時まで攻撃力は半分になる。
「また手札から……私は、終了。《デスカイザー・ドラゴン/バスター》で特殊召喚されたモンスターは、ターン終了時に破壊される」
恵
LP800
手札 0
モンスター デスカイザー・ドラゴン/バスター(攻)
魔法・罠 アンデットワールド
「俺のターン、《ハイパー・シンクロン》を召喚。さらに《ワンショット・ブースター》の効果発動。モンスターの召喚に成功したターン、このカードを手札から特殊召喚できる」
ワンショット・ブースター
効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 0/守 0
自分がモンスターの召喚に成功したターン、このカードは手札から特殊召喚できる。
また、このカードをリリースして発動できる。
このターン自分のモンスターと戦闘を行った相手モンスター1体を選択して破壊する。
「レベル1の《ワンショット・ブースター》とレベル3の《ジャンク・ディフェンダー》にレベル4の《ハイパー・シンクロン》をチューニング」
☆4+☆3+☆1=☆8
「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン》」
「……それが、あなたの切り札?」
「ああ、《ハイパー・シンクロン》の効果で《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力は800アップする」
《スターダスト・ドラゴン》 ATK2500→3300
「バトル、《スターダスト・ドラゴン》で《デスカイザー・ドラゴン/バスター》を攻撃!」
「うぅ……そう…」
恵LP800→400
「《デスカイザー・ドラゴン/バスター》が破壊されたとき、墓地の《デスカイザー・ドラゴン》を特殊召喚できる。そしてあなたの攻撃は終わり。《ハイパー・シンクロン》の効果でそのカードは除外される」
「いいや、俺のバトルフェイズは終わっていないよ」
「え?」
「俺もシンクロ使い、このカードを持っているんだよ。罠カード発動《バスター・モード》。《スターダスト・ドラゴン》をリリースし、《スターダスト・ドラゴン/バスター》を特殊召喚する」
スターダスト・ドラゴン/バスター
効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。
「バスター・モード」の効果及び
このカードの効果でのみ特殊召喚する事ができる。
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。
この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、
この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
また、フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、
自分の墓地に存在する「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。
「コナミさんも同じカードを!」
「コナミったら、まだあんなカードを私達にも隠し持っていたのね」
「《スターダスト・ドラゴン/バスター》で《デスカイザー・ドラゴン》を攻撃!」
「きゃぁぁぁあ!」
恵LP400→0
Winコナミ
何とか勝てたが……
「このデュエルで少し聞きたいことが増えたかな」
「そう……」
「さっき使ったシンクロモンスター、どこで手に入れた?」
「……わからない」
「そうか、じゃあどうしてわからない」
「私は気がついたらこの場所にいた。どうしてここにいるのか、誰によって何の目的でここに置かれたのかも」
「……わからない」
まだわからないの一点押しか……
「それって、記憶喪失ってやつなんじゃ?」
「そんな、大変じゃないですか!」
「しらを切っているだけなのでしょう」
「往生際の悪い子は嫌われるわよ」
「どちらにせよ、このままでは手詰まりでございますね」
「どんな些細な事でもいい、覚えてる事や話せることはないのか?」
「私は……」
「おまえ……」
彼女は震えていた。だがそれは詰問してくる俺たちに対してではないことはすぐにわかった。
『しいて言うなら私は人間』そりゃそうだ、たとえ表情や態度に出なくとも、お前にも感情というものは当然あるよな。
「……俺は記憶をなくすような経験はないが、ある日突然自分が何者かわからなくなったりしたら、そりゃ怖いよな」
「……」
「すまなかったな、もう俺は何も聞かないよ。でも何か思い出したらまた教えてくれないか」
「……了解した」
「あとその、なんだ……何かあったら何時でも相談に来ていいからな。何か思い出したとかじゃなくてもさ」
「わかった……ありがとう」
淡々とした口調でレインはそう言い、一礼して去って行った。ただ去り際に少しだけ笑顔を見せてくれた。
「コナミ……もしかして彼女に惚れたなんてことはないわよね」
「はい?別にそんなことはないが」
「そう、僕にはなんか急に優しくなったように見えたけど」
「全く、女たらしの庶民が……」
「じぃ~」
「コナミ様、いったいあの方のどこに……」
何なんだよこいつら、またよからぬオーラが見えるんですが……
「さて……遥、教室に戻りましょう」
「え?あ、はい!」
な、委員長め、俺を置いて逃げやがった!
「コナミ」
「コナミ!」
「庶民!」
「コナミさん!」
「コナミ様……」
ああ、今年度も俺は苦難の年になりそうだ。