タッグフォース 未来の英雄を継ぐ赤帽子   作:TOUI

34 / 61
第三十四話 赤帽子の一級先先輩術

 

sideコナミ

 

 

いつもと変わらぬ朝、俺はいつものように目が覚めた。

「……」

訂正しよう。いつもと違う朝、なぜか俺に覆いかぶさるように恵が寝ていたのだ。

「起きた」

どうやら恵は起きているようだ。

「何しているんだ?」

「あなたの体温を測っている」

「そんなことできるのか?」

「私はできる……あなたの体温は一般の男子高校生より高い」

「そりゃ今は布団に入ってるし」

「それを差し引いても高い」

「そうか?」

「もしかして……興奮している?」

「いや全然」

「そう……残念」

「なぜ?そして俺の聞き方が悪かったから改めて聞こう。なぜここにいる?」

「何か思い出したとがなくともいつでも来いと言ったのはあなた」

「そんな感じで言ってたっけ?」

何か飛躍したとらえ方をされてる気がする。

「ナー」

などと話していると、俺の布団から1匹のデブ猫がのっそのっそと這い出てきた。

「猫!」

「なんだファラオがいたのか」

「ファラオ?」

「こいつの名前だよ。俺の体温が高かったのは、こいつがくっついてたからかもな」

「猫……」

「どうした?」

「猫……ねこ……」

「ニャー」

「にゃー」

「ナー」

「なー」

「「にゃー」」

ファラオを見た恵釘付けになって、招き猫のポーズでファラオに呼びかけていた。

「猫好きなのか?」

「……ユニーク」

「そ、そうか」

今のを返事ととらえてよかったのか?

「ナー」

ファラオが俺の膝の上に移動してきた。

「全く、朝だからそんなに出来ないぞ」

そう言って俺はいつものようにファラオの毛づくろいを始めた。

「随分と……あなたに懐いてる」

「味を占めているだけだろ。こいつは長期休暇に贅沢をさせすぎた」

「……私もああしてあげれば……」

「ナー」

突然ファラオが俺から恵の膝に移動した。

「なんだ、やっぱり女の子の膝の方がいいのか?」

「ナー」

「えっと……こういう時どうすれば?」

「とりあえず撫でれば、あごの下あたりを」

「こう」

あごを撫でられたファラオがゴロゴロとのどを鳴らして喜んでいる。どこか恵も楽しそうだ。

「そろそろ朝食の時間かな」

「なら私は帰る」

「帰るのか?」

「レッド寮の少ない食事をもらうわけにはいかない」

「そう言う常識はあるんだな」

「じゃあ、また」

「ああまたな」

そう言って恵は部屋を出て行った。

「……ファラオ連れて行っちまった。ま、いいか」

 

恵を見送った後、朝食を終えアカデミア本館へ登校。

「大変です!遅れてしまいます!」

べたなことを呟きながら1人の少女が後ろから走ってきた。

「あ、おはようございます、コナミ先輩」

挨拶をされ振り向くと、その少女は長谷部遥だった。

「おはよ。遅れるって、まだそんな時間じゃないだろ」

「いえ、私は風紀委員の集まりがあるので」

「そうか、大変だな」

「そんなことはないですよ。……そのコナミ先輩、昨日の事なんですが……」

「昨日のこと?……あ、15分を回った」

「え!た、大変です!集まりは20分からなのに!それでは私は先に行きますね!」

そう言って遥が走り出した時だった。

「きゃっ!」

いまどきべたなぐらい派手に転んだ。

「だ、大丈夫か?」

とりあえず近づいて手を差し出した。

「う、うう……大丈夫ですが……」

遥かは頻りにスカートを気にしていた。うんわかるよ。この後お前は『見ました?』と俺に言ってくる。安心しろ俺は紳士だ『見てない』『なにをだ』と言った感じで流すし、『え?なんだって?』と質問自体を流したっていい。お前に恥をかかせやしないよ。

「色は?」

「白」

「見たんですね!」

「しまったー!」

何だ今の華麗な質問は、『色は』なんて見た前提の質問されたらそりゃ答えちまうよ、ほんとは見てるんだから。

「う、うぅ……男子に下着を見られるなんて……私は不埒な女です!ごめんなさい麗華先ぱーーい!」

泣きそうな声で叫びながら遥は校内に走り去っていった。

「変な誤解を生む言葉を叫ぶなよ」

「なにが誤解だ?」

俺に声をかけてきたのは、昨日俺と死闘を繰り広げたジャッカル岬だった。今日は朝から後輩によく会うな。

「ああ岬かっ!」

岬の姿を見た俺は思わず自分の頭上を確認した。

「いや、これはお前のじゃねーよ、つーか昨日お前がくれた奴じゃねーか」

「そう言えばそうだったな。いやあまりにも似合っていたもんで、残念なことに」

「残念なのか?」

「当然だ。その帽子は俺のアイディンティティ、俺以外に似合っている者がいては困る」

「じゃあなんで渡したんだよ?」

「そりゃ……その場ののりだ。まさか本当に被るとも思ってなかったし」

「ははは、そいつは残念だったな、俺はこの帽子を結構気に入ってるぜ」

「まあ後輩に物を上げるなど初めての事だからな。気に入らなかったらそれはそれでショックだっただろうな」

「何だそれ、どっちつかずだな。はは」

軽く笑った後、岬は校舎とは正反対の方向に帰って行った。

「おい」

「あ、なんだよ?」

「何故校舎と反対方向に向かう?」

「最初の授業は俺の苦手分野だしふける」

「……まあ俺もあまり強く言える身じゃないが、ちゃんと出た方がいいぞ」

「……」

「聞こえなかったのか……まいいか」

 

 

そして今日も1日の授業が終わった。普段なら少ししたら雪乃や紫あたりが俺のところに来るのだが、今日は珍しく誰も来ない。やった自由だ!

「あ……」

「げ……」

特に目的もなく歩いていると委員長と遥に出会った。

「……」

遥は今朝の件もあって気まずいのか俺から目をそらした。

「どうかしたのですか遥?」

「い、いえなんでもないですよ!」

「そうですか。ですがちょうどよかったです。コナミさん、今時間はありますか?」

「まあ特に予定はないが」

「それでは遥とデュエルをしてくれませんか」

「え?」

「え?」

俺に続いて遥も疑問を投げかけた。当の本人も理解していなかったのか?

「麗華先輩、どういうことですか?」

「たしか今日はあなたのデュエルの特訓に付き合う約束をしていましたよね」

「はい」

「ですが申し訳ないことに、急に今日は委員長と会う事になってしまいまして」

委員長が委員長とあう?

「委員長は麗華先輩の事じゃ?」

「失礼、言葉が足りませんでしたね。1年の学級委員長に学年の活動についての相談を受けまして」

「1年の委員長?」

「ええ、確か神導さんと言いましたっけ」

神導……うん聞いたことないな。

「と言うわけで申し訳ありません、遥」

「いえいえ、これも麗華先輩の人徳と言うものですから気にしないでください!」

「では、コナミさん、よろしくお願いします」

「え?あ、ああ」

そして委員長は遥を俺に託して去って行った。

「……」

遥はモジモジしながら何か言いたそうにしているが……

「……まあ委員長はああいっているが、無理して俺と戦わなくてもいいぞ」

「いえ、無理などではなく、その……」

少しため込んだ後、意を決したように話し始めた。

「今朝は申し訳ありませんでした!その、ちょっと取り乱してしまいまして」

「いや、むしろお礼、いや謝るのはこっちだよ、事故とはいえ勝手に見てしまって」

危ない危ない、あわや本音が出るところだった。

「でどうする?デュエルの練習、無理にしなくてもいいが」

「それは麗華先輩のせっかくの計らいですし」

「別に委員長も強制したわけじゃないと思うが」

「いえ、それ以外にも先輩とデュエルしたい理由はありますし」

「違う理由が?」

「ええ、先輩は麗華先輩よりも強いそうですから、是非一度手合せしてみたかったのです」

「まあ、1度勝っただけだから厳密に強いとは言えないが」

「いえ、今まで私が1度も勝てなかった麗華先輩に1度でも買っているあなたはすごいことですよ」

まあ1度と言うか、1階しかデュエルしてないんだが。

「まあとりあえず、デュエルはするという方向でいいんだな」

「はい、では時間も惜しいですしさっそく行動しましょう」

「じゃあデュエルのできる場所に移動しようか。委員長とはどこでデュエルするつもりだったんだ?」

「ブルーの女子寮前でしたが、あなたとでしたらそこはまずいですかね」

「じゃ、レッド寮でいいか。そんな熱心にデュエル見に来るやつもいないし」

 

そして俺と遥はレッド寮に向かった。

「あ!コナミ先輩、少々待っていてもらってもよろしいでしょうか?」

「ああ、いいけど」

「ありがとうございます」

そう言うと遥が誰かのもとに走って行った。

「あの帽子……」

見間違えるわけもない、あの帽子はジャッカル岬だ。

「ジャッカル岬さん、あなたまた授業に出ていませんでしたね!」

「ああ?今日は気分が乗らないからパスしたんだよ」

「そんな理由がまかり通りますか!」

「急に声を上げるにょ。もう今日の事は過ぎたんだからいいだろ」

「全く、明日はかならず出てくださいよ」

「はいはい。つーかお前今日は委員会でなくていいのか?」

「今日は委員の仕事はありません。これからコナミ先輩にデュエルの練習に付き合ってもらうところなのです」

「へぇ、お前がこいつとか。面白そうだな!俺もついて行っていいか?」

「え?ま、まあ他者のデュエルを見物することも自信の発展につながりますし、私は構いませんが」

「俺も別にかまわないぞ」

「よっしゃ、じゃあまたお前のデュエルを見せてもらうぜ」

 

タララララン♪ジャッカル岬が仲間に加わった。なんて音楽を脳内再生してみたり。

とにかくレッド寮に向かうのは2人から3人になった。

「ここがレッド寮か。いい雰囲気だな」

「そうでしょうか?少々古びすぎな気も、ここに住むと言うのは……は!すいません変なことを口走って!」

「いや、遥の判断が普通だと思うぞ」

「だろうな、だが俺は好きだぜ。ブルー寮みたいに着飾った場所はあんま好みじゃねーんだよ」

岬の価値観は俺と近いものがあるようだな。

「デュエルならこの裏でやろう」

そう言って俺は2人を案内した。

「おかえり」

「ただいま……ってなんでいるの」

「ファラオを返しに」

「ナー」

レッド寮の裏にはファラオを抱いた恵がいた。

「誰だコイツ?」

「同じ1年のレイン恵さんですよ。全く、授業に出ないから同級生の顔も覚えられないのですよ」

「いや、俺は授業に出ても強くねー奴は覚えられねー自信があるぜ」

「全くあなたは……」

「ところで……3人はいったい何を?」

「まあ、訳合ってこの遥とデュエルすることになった」

「俺は傍観希望者だ」

「そう……まあ、よくあること」

そりゃアカデミアで生徒同士がデュエルするのは良くあることだろうな。

「コナミ先輩、時間が惜しいですし、そろそろ始めませんか?」

「あ、ああ、じゃあ始めるか」

俺と遥はディスクを構えて向かい合った。

「それでは、いざ尋常に」

 

 

 

 

「「デュエル」」

 

 

1ターン目:遥

「先攻はそっちからでいいよ」

「では、私のターン、《フレムベル・ドラグノフ》を守備表示で召喚します」

 

フレムベル・ドラグノフ

効果モンスター

星2/炎属性/ドラゴン族/攻1100/守 200

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

相手ライフに500ポイントダメージを与える。

また、自分の墓地のこのカードと自分フィールド上に表側表示で存在する

炎属性モンスター1体をゲームから除外して発動できる。

デッキから「フレムベル・ドラグノフ」1体を手札に加える。

 

「さらに永続魔法《悪夢の拷問部屋》を行使します」

 

悪夢の拷問部屋

永続魔法

相手ライフに戦闘ダメージ以外のダメージを与える度に、

相手ライフに300ポイントダメージを与える。

「悪夢の拷問部屋」の効果では、このカードの効果は適用されない。

 

「あのカードは確か委員長も使っていたバーンを増量させるカード」

「その通りです。これで私のターンは終了です」

 

LP4000

手札 4

モンスター フレムベル・ドラグノフ(守)

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

 

2ターン目:コナミ

「俺のターン」

伏せカードなしか。なら臆することはないな。

「《スピード・ウォリアー》を召喚。バトル、《スピード・ウォリアー》で《フレムベル・ドラグノフ》を攻撃。《スピード・ウォリアー》は召喚したターンのバトルフェイズのみ攻撃力が倍となる」

《スピード・ウォリアー》 ATK900→1800

「なるほど、ではこの瞬間《フレムベル・ドラグノフ》の効果発動。このカードが戦闘で破壊されたとき、相手に500のダメージを与えます」

「やはりバーン効果を使ってきたか」

「《悪夢の拷問部屋》も合わせて800のダメージです!」

「くっ!」

コナミLP4000→3500→3200

「これでターン終了だ」

《スピード・ウォリアー》 ATK1800→900

 

コナミ

LP4000

手札 5

モンスター スピード・ウォリアー(攻)

魔法・罠 なし

 

3ターン目:遥

「私のターンです。《フレムベル・グルニカ》を召喚します」

 

フレムベル・グルニカ

効果モンスター

星4/炎属性/ドラゴン族/攻1700/守 200

このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、

破壊したモンスターのレベル×200ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

「《フレムベル・グルニカ》で《スピード・ウォリアー》を攻撃します」

「くぅ!」

コナミLP3200→2400

「そして《フレムベル・グルニカ》の効果を行使します。相手モンスターを破壊した時、そのレベル×200のダメージを与えます」

「戦闘しつつのバーン効果か」

コナミLP2400→2000→1700

「これでターン終了です」

 

LP4000

手札 4

モンスター フレムベル・グルニカ(攻)

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

 

4ターン目:コナミ

「俺のターン、《アンノウン・シンクロン》の効果発動。相手のフィールドにのみモンスターが存在する時、こいつは手札から特殊召喚できる」

 

アンノウン・シンクロン

チューナー(効果モンスター)

星1/闇属性/機械族/攻 0/守 0

相手フィールド上にモンスターが存在し、

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

「アンノウン・シンクロン」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

 

「続けて《ジャンク・ブレーダー》を召喚。レベル4の《ジャンク・ブレーダー》に、レベル1の《アンノウン・シンクロン》をチューニング!」

☆3+☆2=☆5

「大地の痛みを知る戦士よ、その健在を示せ。シンクロ召喚!傷だらけの戦士《スカー・ウォリアー》」

 

スカー・ウォリアー

シンクロ・効果モンスター

☆5/地属性/戦士族/攻2100/守1000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

相手は表側表示で存在する他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択する事はできない。

また、このカードは1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されない。

 

「来ましたか、シンクロモンスター」

「《スカー・ウォリアー》で《フレムベル・グルニカ》を攻撃」

「うぅ!」

遥LP4000→3600

「カードを1枚伏せターン終了だ」

 

コナミ

LP1700

手札 3

モンスター スカー・ウォリアー(攻)

魔法・罠 セット×1

 

5ターン目:遥

「私のターン、《UFOタートル》を守備表示で召喚します」

 

UFOタートル

効果モンスター

星4/炎属性/機械族/攻1400/守1200

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

デッキから攻撃力1500以下の炎属性モンスター1体を

表側攻撃表示で特殊召喚できる。

 

「カードを1枚伏せ、ターン終了です」

 

LP3600

手札 4

モンスター UFOタートル(守)

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

 

6ターン目:コナミ

「あいつはモンスターを1体出しただけでまた伏せカードなしか」

「でもあれはリクルートモンスター……あの壁を超えるのは容易ではない」

恵の言う通りあのモンスターを戦闘で破壊しても別のモンスターが出るだけだ。だが今は他の方法では除去できないしな。

「俺のターン、《ダッシュ・ウォリアー》を召喚」

 

ダッシュ・ウォリアー

効果モンスター

星3/風属性/戦士族/攻 600/守1200

このカードが攻撃する場合、ダメージステップの間

このカードの攻撃力は1200ポイントアップする。

 

「バトル、《ダッシュ・ウォリアー》で《UFOタートル》を攻撃」

「《UFOタートル》の守備力より低い攻撃力のモンスターで攻撃ですか?」

「《ダッシュ・ウォリアー》は攻撃するダメージステップの間のみ攻撃力が1200アップする」

《ダッシュ・ウォリアー》 ATK900→1800

「なるほど、そのような効果がありましたか。では《UFOタートル》の効果を発動します。デッキから攻撃力1500以下の炎属モンスター1体を特殊召喚します。《UFOタートル》を特殊召喚」

《ダッシュ・ウォリアー》 ATK1800→600

「《スカー・ウォリアー》で《UFOタートル》を攻撃」

遥LP3600→2900

「くぅ……《UFOタートル》の効果により《フレムベル・パウン》を特殊召喚します」

 

フレムベル・パウン

効果モンスター

星1/炎属性/炎族/攻 200/守 200

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

デッキから守備力200のモンスター1体を

手札に加える事ができる。

 

「カードを2枚伏せてターン終了だ」

 

コナミ

LP1700

手札 3

モンスター スカー・ウォリアー(攻)

      ダッシュ・ウォリアー(攻)

魔法・罠 セット×1

 

7ターン目:遥

「私のターンです。《フレムベル・パウン》を生贄に《フレムベル・デスガンナー》を召喚します」

 

フレムベル・デスガンナー

効果モンスター

星6/炎属性/炎族/攻2200/守 200

このカードは特殊召喚できない。

自分フィールド上に存在する「フレムベル」と名のついたモンスター1体を

リリースした場合のみ召喚する事ができる。

1ターンに1度、自分の墓地に存在する守備力200の

モンスター1体をゲームから除外する事で、

除外したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

 

「《フレムベル・デスガンナー》の効果を行使します。墓地の《フレムベル》1体を除外することでその攻撃力分のダメージを与えます。《フレムベル・グルニカ》を除外し、1700のダメージを与えます!」

「一気に1700のダメージだと!」

「《悪夢の拷問部屋》も合わせれば2000……もっとも1700でもコナミのライフは0になってしまう……」

「ならば、リバースカード発動《ダメージ・ダイエット》このターン受ける全てのダメージを半分にする」

 

ダメージ・ダイエット

通常罠

このターン自分が受ける全てのダメージは半分になる。

また、墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、

そのターン自分が受ける効果ダメージは半分になる。

 

コナミLP1700→850→700

「やりますね。ですがまだ《フレムベル・デスガンナー》の攻撃が残っています!《フレムベル・デスガンナー》で《ダッシュ・ウォリアー》を攻撃!」

「これ以上のダメージはまずいな、罠カード発動《攻撃の無敵化》相手の攻撃時に発動し、このターンのダメージを0にする」

「攻撃の方も防がれるとは、永続魔法《強欲なカケラ》を発動し、ターン終了です」

 

強欲なカケラ

永続魔法

自分のドローフェイズ時に通常のドローをする度に、

このカードに強欲カウンターを1つ置く。

強欲カウンターが2つ以上乗っているこのカードを墓地へ送る事で、

自分のデッキからカードを2枚ドローする。

 

LP2900

手札 4

モンスター フレムベル・デスガンナー(攻)

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

     強欲なカケラ

 

8ターン目:コナミ

「俺のターン、《ジャンク・シンクロン》を召喚。効果で墓地の《スピード・ウォリアー》を特殊召喚。

 レベル5の《スカー・ウォリアー》に、レベル3の《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」

☆5+☆3=☆8

「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン》」

「来たぜ!《スターダスト・ドラゴン》!」

「コナミの切り札……」

「ついに現れましたか」

「バトル、《スターダスト・ドラゴン》で《フレムベル・デスガンナー》を攻撃」

「あぅっ!」

遥LP2900→2600

「カードを1枚伏せターン終了だ」

 

コナミ

LP700

手札 3

モンスター スターダスト・ドラゴン(攻)

      スピード・ウォリアー(守)

魔法・罠 セット×2

 

 

side遥

 

9ターン目:遥

コナミ先輩の切り札《スターダスト・ドラゴン》、以前はその効果まで見ることはできませんでしたが、このモンスターならおそらく倒せるでしょう!

「私のターン、今私の墓地のモンスターは5体の炎属のみ。よってこのカードを特殊召喚します。来てください《炎霊神パイロレクス》!」

 

炎霊神パイロレクス

効果モンスター

星8/炎属性/恐竜族/攻2800/守2200

このカードは通常召喚できない。

自分の墓地の炎属性モンスターが5体の場合のみ特殊召喚できる。

このカードが特殊召喚に成功した時、

相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターを破壊し、

お互いに破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを受ける。

「炎霊神パイロレクス」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

このカードがフィールド上から離れた場合、

次の自分のターンのバトルフェイズをスキップする。

 

「最上級モンスターをいきなり特殊召喚した……」

「しかも俺のような妥協召喚じゃねー、完全な状態で!」

「《炎霊神パイロレクス》の特殊召喚に成功した時、フィールドのモンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージをお互いのプレイヤーに与えます!」

「破壊効果まで……そのうえの火力効果」

「このダメージが通ったらコナミの負けだぞ!」

「私が破壊するのは《スターダスト・ドラゴン》!このダメージを受けても私のライフは残りますが先輩のライフは0、私の勝ちです」

「残念だけど、《スターダスト・ドラゴン》の効果発動。このカードを生贄にすることで、カードを破壊する効果を無効にし破壊する」

「なっ!」

そのような効果があろうとは!

「破壊されるのは《炎霊神パイロレクス》の方だよ」

「そ、速攻魔法《禁じられた聖衣》を発動します。《炎霊神パイロレクス》の攻撃力を600下げ、このターン効果による破壊を受けなくなります」

 

禁じられた聖衣

速攻魔法

フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。

エンドフェイズ時まで、

選択したモンスターは攻撃力が600ポイントダウンし、

カードの効果の対象にならず、カードの効果では破壊されない。

 

《炎霊神パイロレクス》 ATK2800→2200

「だが《スターダスト・ドラゴン》の効果は対象を取らない効果。俺への効果ダメージは無効となる」

「そのようですね。《炎霊神パイロレクス》で《スピード・ウォリアー》を攻撃。カードを1枚伏せターン終了です」

「エンドフェイズに生贄にした《スターダスト・ドラゴン》は復活する」

《炎霊神パイロレクス》 ATK2200→2800

 

LP2600

手札 1

モンスター 炎霊神パイロレクス(攻)

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

     強欲なカケラ

     セット×1

 

10ターン目:コナミ

「俺のターン、罠カード《バスターモード》を発動。《スターダスト・ドラゴン》を生贄に、デッキから《スターダスト・ドラゴン/バスター》を特殊召喚する!」

 

スターダスト・ドラゴン/バスター

効果モンスター

星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

このカードは通常召喚できない。

「バスター・モード」の効果及び

このカードの効果でのみ特殊召喚する事ができる。

魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、

このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。

この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、

この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、

自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

また、フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、

自分の墓地に存在する「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。

 

「《スターダスト・ドラゴン/バスター》!」

あの時デュエルを決したモンスターが……

「バトル、《スターダスト・ドラゴン/バスター》で《炎霊神パイロレクス》を攻撃」

「ぐぅぅ……」

遥LP2600→2400

「この瞬間、罠カード《白兵戦》を発動します」

 

白兵戦

通常罠

自分が戦闘またはカードの効果によってダメージを受けた時に発動する事ができる。

相手ライフに700ポイントダメージを与える。

自分の墓地に「白兵戦」が存在する場合、

さらにその枚数分だけ相手ライフに300ポイントダメージを与える。

 

「あなたのライフは残り700、このダメージで私の勝ちです!」

《スターダスト・ドラゴン》が無効に出来るのは破壊に関する効果だけ、この効果なら!

「残念だが、《スターダスト・ドラゴン/バスター》の効果発動。このカードを生贄にすることで、カードの発動を無効にする」

「生贄にするだけであらゆるカードを無効に!」

「よって《白兵戦》による俺へのダメージは無効。これでターン終了だ。そして《スターダスト・ドラゴン/バスター》も自信の効果で生贄にした場合、エンドフェイズに蘇る」

 

コナミ

LP700

手札 2

モンスター スターダスト・ドラゴン/バスター(攻)

魔法・罠 なし

 

11ターン目:遥

「私のターン、魔法カード《ミスフォーチュン》を発動します。《スターダスト・ドラゴン/バスター》の攻撃力の半分のダメージを先輩に与えます」

 

ミスフォーチュン

通常魔法

相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。

このターン自分のモンスターは攻撃する事ができない。

 

「このダメージはまずいな。《スターダスト・ドラゴン/バスター》の効果発動。このカードをリリースし、そのカードを無効にする」

ですがこれで先輩のフィールドに私を妨害するカードはなくったはずです。

「ここで《強欲なカケラ》の効果を発動します。このカードを墓地に送り、デッキからカードを2枚ドローします。」

「だが《炎霊神パイロレクス》の効果でこのターンバトルフェイズは行いないはずだ」

「ええ、ですがたった700のライフを削るだけなら方法はあります!《ファイヤー・トルーパー》を召喚します」

 

ファイヤー・トルーパー

効果モンスター

星3/炎属性/戦士族/攻1000/守1000

このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、

このカードを墓地へ送って発動できる。

相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

 

「《ファイヤー・トルーパー》は召喚に成功した時、墓地に送ることで1000ポイントのダメージを与えます」

「ここで1000ポイントのバーンだと」

このダメージが通れば私の勝ちです!

「そうはいかない、俺は墓地の罠カード《ダメージ・ダイエット》を発動!」

「墓地から罠ですって!」

異常な行動に思わず声を上げてしまいました。

「このカードを墓地から除外することで、このターン受ける全ての効果ダメージを半分にする」

コナミLP700→200→50

「これも耐えられてしまうとは……カードを2枚伏せてターンを終了します」

 

LP2400

手札 0

モンスター なし

魔法・罠 悪夢の拷問部屋

     セット×2

 

12ターン目:コナミ

「俺のターン、《スターダスト・ドラゴン/バスター》でダイレクトアタック」

特にモンスターの召喚などは行わずに攻撃をしましたか。それなら、

「そう簡単には通しません!罠カード《万能地雷グレイモヤ》を行使します」

 

万能地雷グレイモヤ

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

相手フィールド上に表側攻撃表示で存在する

攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊する。

 

当然このカードは無効にされるでしょうが、それでこのターンは乗り切ることはできます。

「いいだろう、効果は無効にせず《スターダスト・ドラゴン/バスター》を破壊する」

「え?」

どういうことですか?私の予想に反して《スターダスト・ドラゴン/バスター》は破壊されました。

「いったい何をするつもりですか?」

「《スターダスト・ドラゴン/バスター》が破壊されたとき、墓地の《スターダスト・ドラゴン》を復活させる。蘇れ《スターダスト・ドラゴン》」

「そのような効果が!」

ですが言われてみると《デスカイザードラゴン/バスター》にも似たような能力がありました。少し考えれば予想できたことでした、不覚です。

「そしてバトルフェイズはまだ終わっていない。《スターダスト・ドラゴン》でダイレクトアタック」

「させません、罠カード《ガード・ブロック》を発動します。このカードにより、ダメージを0にし、カードを1枚引きます」

引いたカードは《炎の魔精イグニス》。

 

炎の魔精イグニス

効果モンスター

星4/炎属性/炎族/攻1500/守1200

自分フィールド上に表側表示で存在する

炎属性モンスター1体をリリースして発動する。

自分の墓地に存在する炎属性モンスターの数

×100ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

次のターンこのカードの効果を使えば先輩のライフは0になります。そして先輩のバトルフェイズはこれで終わり。これなら!

「手札より速攻魔法《Re-BUSTER》を発動」

「え?」

 

Re-BUSTER

速攻魔法

自分の墓地に存在する「バスター・モード」1枚をゲームから除外して発動する。

自分フィールド上に存在するモンスターを全て破壊し、

自分の墓地に存在する「/バスター」と名のついた

モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

リリースする事もできず、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

 

「《スターダスト・ドラゴン》を破壊し、《スターダスト・ドラゴン/バスター》を特殊召喚する」

「まさか、蘇生させることも想定して《万能地雷グレイモヤ》をうけたのですか!」

「これで終わりだ、《スターダスト・ドラゴン/バスター》でダイレクトアタック!」

「きゃあぁぁ!」

遥LP2400→0

 

Winコナミ

 

 

sideコナミ

 

「負けてしまいました……さすがは麗華先輩に勝ったデュエリストです」

「ま、俺がつえーと認めたデュエリストが委員長の腰巾着に負けるようなことはねーよ」

「なっ、腰巾着何て言い方はないでしょ!」

「いつもベッタリくっついて、どう見ても腰巾着じゃねーか」

「腰巾着じゃないです、長谷部遥です!」

デュエルが終わると2人がさっそく言い合ってた。

「あの2人、結構仲がいい?」

「そう見えるようならば、あなたの精神は……異常」

「いや、喧嘩してるのはわかってるよ。だが喧嘩するほど仲がいいと」

「言いません!」「言わねーよ!」

あれ、聞こえてたか。

「しかしなんで今日に限って雪乃達は来なかったんだ?」

「彼女達ならば、先ほど新任教師と名乗るものに引き止められていた」

「新任教師だれだ?」

「名前はわからない」

「そうか。しかし5月と言うこの中途半端な時期に赴任って……妙だな」

「なにか不安な事でも?」

「……ま、取り越し苦労であることを祈ろうかね」

「違います!」

「違わねーよ!」

「しかしあいつら、いつまで揉めてんだ?」

 

 

 

 

 

side???

 

随分と臆面なくシンクロモンスターとやらを使うのですね。

ですがそれだけにデュエルの腕は立つようですね。

……1度私も直接手合せしてみた方がよろしいのかもしれませんね。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。