タッグフォース 未来の英雄を継ぐ赤帽子   作:TOUI

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第四話 女帝の誘惑と星屑の反乱

 

sideコナミ

 

 

アカデミアに入学してから数週間後、今日は学園全体で行われるデュエル試験の日だ。だからどうってことないのだが。

試験日ゆえ授業は休み。のんびりと朝を迎え、購買で朝食にドローパンを買い食した。

 

「ごほっ!がはっ!」

 

キムチだった。誰だよこんなパン作り出したのは。

 

「み、水!げほっ!」

 

「ボウヤ?大丈夫?ほら、お水よ」

 

雪乃に渡された水を一気に飲み干す。ていうかいつの間に隣にいた。

 

「あらあら、ボウヤは辛いの苦手なのね?じゃあ私のクリームパンと交換して上げるわ」

 

雪乃がクリームパンを差し出したが明らかに食べかけだ。しかも雪乃の顔、確信犯だ。

もしかするとさっきの水も飲みかけだったかもしれない。

だがこの舌のダメージには変えられない。俺は雪乃のパンを受け取り食した。

 

「ふふ」

 

雪乃が勝ち誇った顔をして俺の食べかけのキムチパンを食べている。あーはいはい俺はアカデミアの女帝の策略にまんまと嵌りましたよ。

 

「……」

 

少し離れた場所でツァンがジト目で見てきた。目を向けると、『フンッ』と目をそらされた。

やっぱ女子から見ても今の光景は気に入らないようだ。

 

『それではこれよりデュエル試験を開始します』

 

「始まったわね」

 

「そうだな」

 

殆どの生徒はデュエルリングで観戦していたが、数人の生徒は購買にも残っていた。俺と雪乃ついでにツァンもその1人だ。

試合はモニターにも放映されているので観戦は問題なくできた。

 

「あ、ゆまだ。しかも相手は紫か」

 

しばらく試合を眺めていると、ゆまと紫の対戦となった。

 

「ボウヤ、あの2人を知ってるの」

 

「ああ」

 

軽く答え横目で雪乃を見ると、さっきのツァンのようなジト目で俺を見ていた。

 

「どういう関係?」

 

まるで尋問されてるようだ。

 

「ちょっと話したことがあるだけだよ」

 

「そう」

 

よくわからないが何とか回避できたようだ。

 

「雪乃とそこまで変わらない関係だよ」

 

「え!?」

 

前言撤回、地雷を踏んだようだ。

 

「そ、それより試合だよ。あの2人はどっちが勝つか……」

 

モニターに目をやると、すでにデュエルは終了してた。

ライフ的には接戦だが、内容は紫の圧勝のようだ。紫のフィールドにある《王宮の弾圧》を見れば一目瞭然だ。

 

「ちょっと話したことがある、ボウヤにとって私はその程度の存在だったの。ボウヤのくせに生意気よ……」

 

雪乃が目を伏せて言った。後半は小声だったが俺には聞こえたよ。

 

「ちょっと席を外すわね」

 

突然雪乃は立ち上がりどこかへ去ってしまった。

 

「なんだ?」

 

「ね、ねえ」

 

雪乃が去ると、さっきまで横目に見ていたツァンが寄ってきた。

 

「どうした」

 

「えっと……」

 

『オベリスクブルーのツァンディレ、試験会場に至急来なさい』

 

「ツァンの番だな」

 

「あ、うん」

 

「頑張ってこいよ、応援してるから」

 

「応援してくれるの!ま、まああんたの応援なんて嬉しくないけど……ありがとう」

 

そう言い残してツァンは試験会場に向かった。しばらくすると入れ替わるように紫がきた。

 

「お久しぶりです、コナミ様」

 

「ああ、久しぶり」

 

「こんなところでまたお会いできるなんて、感激でございます」

 

「そ、そうか」

 

紫と会うのは入学初日以来だから確かに久しぶりだ。

 

「わたくしの試合、見てくださったでしょうか」

 

「ああ、なかなかいいデュエルだったよ」

 

「本当ですか、コナミ様に褒めていただけるとは、大変光栄でございます」

 

「いや、俺はそんなたいそうな奴じゃ」

 

『オシリスレッドのコナミ、試験会場に至急来なさい』

 

あれ、オシリスレッドの試合は午後からのはず。まだ12時前だというのになぜ俺の名が。

 

「コナミ様の番のようですね」

 

「あ、ああ。とりあえず行ってくるよ」

 

「はい、心から応援しております」

 

紫に見送られ試合会場に向かった。

本来、実技は同じ寮の生徒同士で行われるのだが、

 

「なんで雪乃が?」

 

「ふふ、先生に頼んで特別にあなたとの対戦に変えてもらったのよ」

 

なるほど、俺がこのタイミングで俺が呼ばれた理由がわかった。

 

「ねえコナミ、一つ賭けをしない?」

 

「賭け?まあ構わないが……いったい何を賭けるんだ?」

 

「このデュエルに勝ったほうが何でも好きなことを一つ、相手に命令できるの。そう、なんでもね」

 

とんだ爆弾発言だったが、発言者が雪乃なららしい発言だ。

 

「そして敗者はその命令を拒否することはできない、絶対にね」

 

「……お前何命令する気だ?」

 

「あら、そんなこと女の口から言わせる気?ふふ、罪な人」

 

……悪寒が走るとはこのことか。

 

――そんなこと許さんぞ!――

 

――貴様など負けてしまえ!!――

 

なんかガヤが俺に敵意むき出しの声を飛ばしてくるし、

勝っても負けても俺へのリスクが大きすぎる……

 

「とにかく受けるの受けないの?」

 

「まあいいよ、受けてやるよ。その代わり、俺が勝ったら覚悟しろよ」

 

「決まりね。ふふ、楽しみだわ」

 

うわ、悪い顔してるよ。俺が勝ったら、それはそれで命令を楽しみにしているって顔だ。

ガヤが一層ひどくなる。いや、近頃の男子高校生は卑猥なことばっか考えてるわけじゃないぞ。

例えば世界平和とか。あとは……特に無いや。

 

「まあいい、始めるぞ」

 

「さあ、いらっしゃい」

 

「「デュエル」!」

 

 

 

side雪乃

 

 

「レディーファーストだ、お先にどうぞ」

 

「ふふっ、では遠慮なく」

 

 

1ターン目:雪乃

 

 

「私のターン、おいで《センジュ・ゴッド》を召喚するわ」

 

 

センジュ・ゴッド

効果モンスター

☆4/光属性/天使族/攻1400/守1000

このカードが召喚・反転召喚に成功した時、

自分のデッキから儀式モンスター1体を手札に加える事ができる。

 

 

「《センジュ・ゴッド》の効果発動!私は儀式モンスター《終焉の王デミス》を手札に加えるわ。

 カードを1枚伏せるわ。はい、あなたのターンよ」

 

 

雪乃

LP4000

手札 5

モンスター センジュ・ゴッド(攻)

魔法・罠 セット×1

 

 

2ターン目:コナミ

 

 

「俺のターン、《レベル・ウォリアー》を自身の効果によりレベル4で特殊召喚」

 

 

レベル・ウォリアー

効果モンスター

☆3/光属性/戦士族/攻 300/守 600

フィールド上にモンスターが存在しない場合、

このカードはレベル2モンスターとして手札から召喚する事ができる。

相手フィールド上にモンスターが存在し、

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、

このカードはレベル4モンスターとして手札から特殊召喚する事ができる。

 

 

「《ニトロシンクロン》を通常召喚」

 

 

ニトロ・シンクロン

チューナー(効果モンスター)

星2/炎属性/機械族/攻 300/守 100

このカードが「ニトロ」と名のついたシンクロモンスターの

シンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、

自分のデッキからカードを1枚ドローする。

 

 

「さらに手札のレベル1モンスター《チューニング・サポーター》を捨て《ビッグ・ワン・ウォリアー》を特殊召喚」

 

 

ビッグ・ワン・ウォリアー

効果モンスター

星1/光属性/戦士族/攻 100/守 600

自分のメインフェイズ時、このカード以外の手札の

レベル1モンスター1体を墓地へ送って発動する事ができる。

このカードを手札から特殊召喚する。

 

 

相変わらずすさまじい展開力ね。今日はどんなモンスターを見せてくれるのかしら?

 

「レベル4の《レベル・ウォリアー》とレベル1の《ビッグ・ワン・ウォリアー》にレベル2の《ニトロ・シンクロン》をチューニング」

 

☆2+☆4+☆1=☆7

 

「集いし思いがここに新たな力となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!燃え上がれ、《ニトロ・ウォリアー》」

 

 

ニトロ・ウォリアー

シンクロ・効果モンスター

☆7/炎属性/戦士族/攻2800/守1800

「ニトロ・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上

自分のターンに自分が魔法カードを発動した場合、そのターンのダメージ計算時のみ

1度だけこのカードの攻撃力は1000ポイントアップする。

このカードの攻撃によって相手モンスターを破壊した場合、

相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を攻撃表示にして

そのモンスターを続けて攻撃する事ができる。

 

 

「《ニトロ・シンクロン》の効果で1枚ドロー。《ニトロ・ウォリアー》で《センジュ・ゴッド》を攻撃」

 

「リバースカードオープン、罠《和睦の使者》発動ね」

 

 

和睦の使者

通常罠

このカードを発動したターン、相手モンスターから受ける

全ての戦闘ダメージは0になる。

このターン自分のモンスターは戦闘では破壊されない。

 

 

「……カードを1枚伏せてターン終了」

 

 

コナミ

LP4000

手札 3

モンスター ニトロ・ウォリアー(攻)

魔法・罠 セット×1

 

 

3ターン目:雪乃

 

 

攻撃が通らなかったのに悔しそうな顔1つしないで、まだまだ余裕って思ってるのかしら?

 

「私のターンね。儀式魔法《エンド・オブ・ザ・ワールド》発動」

 

 

エンド・オブ・ザ・ワールド

儀式魔法

「破滅の女神ルイン」「終焉の王デミス」の降臨に使用する事ができる。

フィールドか手札から、儀式召喚するモンスターと同じレベルになるように

生け贄を捧げなければならない。

 

 

「場のレベル4の《センジュ・ゴッド》と手札のレベル4の《デーモン・ソルジャー》を生け贄に捧げるわ。お楽しみは、これからよ《終焉の王デミス》を儀式召喚」

 

 

終焉の王デミス

儀式・効果モンスター

☆8/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000

「エンド・オブ・ザ・ワールド」により降臨。

フィールドか手札から、レベルの合計が8になるよう

カードを生け贄に捧げなければならない。

2000ライフポイントを払う事で、

このカードを除くフィールド上のカードを全て破壊する。

 

 

「悪い子にはお・し・お・き・よ《終焉の王デミス》の効果発動ね」

 

雪乃LP4000→2000

 

「この効果で、ボウヤのカードを全て破壊するわ」

 

「大量のライフで全体破壊とは、肉を切らせて骨を断つってやつか」

 

「さらに墓地の光属性の《センジュ・ゴッド》と、闇属性の《デーモン・ソルジャー》を除外して、私のしもべ《カオス・ソーサラー》を特殊召喚ね」

 

 

カオス・ソーサラー

効果モンスター

☆6/闇属性/魔法使い族/攻2300/守2000

このカードは通常召喚できない。

自分の墓地の光属性と闇属性のモンスターを

1体ずつゲームから除外した場合に特殊召喚できる。

1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する

モンスター1体を選択してゲームから除外できる。

この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

 

 

「さあ、踊りましょう。《終焉の王デミス》で直接攻撃」

 

「ぐぅぅ」

 

コナミLP4000→1600

 

「楽しかったわボウヤ。でもこれで終わり《カオス・ソーサラー》の直接攻撃」

 

さすがのボウヤもフィールドにカードがない状況でこの攻撃は、

 

「手札の《ジャンク・ディフェンダー》の効果発動。相手の直接攻撃のとき、手札から特殊召喚できる」

 

 

ジャンク・ディフェンダー

効果モンスター

☆3/地属性/戦士族/攻 500/守1800

相手モンスターの直接攻撃宣言時、

このカードを手札から特殊召喚する事ができる。

また、1ターンに1度、このカードの守備力を

エンドフェイズ時まで300ポイントアップする事ができる。

この効果は相手ターンでも発動する事ができる。

 

 

バトル中にモンスターを特殊召喚するなんて、さすがこれは侮れないわね。

 

「いいわ、そのまま《カオス・ソーサラー》で《ジャンク・ディフェンダー》を攻撃。ターンを終了」

 

 

雪乃

LP2000

手札 2

モンスター 終焉の王デミス(攻)

      カオス・ソーサラー(攻)

魔法・罠 なし

 

 

4ターン目:コナミ

 

 

「俺のターン、《ジャンク・フォワード》を特殊召喚」

 

 

ジャンク・フォアード

効果モンスター

星3/地属性/戦士族/攻 900/守1500

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

 

 

「さらに《デブリ・ドラゴン》を通常召喚」

 

 

デブリ・ドラゴン

チューナー(効果モンスター)

☆4/風属性/ドラゴン族/攻1000/守2000

このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を選択して

表側攻撃表示で特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

このカードをシンクロ素材とする場合、

ドラゴン族モンスターのシンクロ召喚にしか使用できず、

他のシンクロ素材モンスターはレベル4以外のモンスターでなければならない。

 

 

「《デブリ・ドラゴン》の効果で《チューニング・サポーター》を特殊召喚」

 

 

チューニング・サポーター

効果モンスター

☆1/光属性/機械族/攻 100/守 300

このカードをシンクロ召喚に使用する場合、

このカードはレベル2モンスターとして扱う事ができる。

このカードがシンクロモンスターの

シンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、

自分はデッキからカードを1枚ドローする。

 

 

あの状態からここまでの展開、本当に素直に驚かされるわ。

 

「レベル3の《ジャンク・フォワード》とレベル1の《チューニング・サポーター》にレベル4の《デブリ・ドラゴン》をチューニング」

 

☆4+☆3+☆1=☆8

 

「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン》」

 

 

スターダスト・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター

☆8/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、

このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。

この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、

自分フィールド上に特殊召喚できる。

 

 

きれいな竜……

 

「あなた、こんなモンスターも持っていたの……」

 

「ああ、俺の真の切り札だよ」

 

「たしかに攻撃力は私のモンスターより上。でも私のモンスターはどちらも除去効果を持っているわ。どちらか片方でも残せば次のターン、そのモンスターを除去するわ」

 

「でも、《終焉の王デミス》の効果にはライフコストが2000必要。雪乃にはそのコストは払えないだろ」

 

ふふ、そう思うわよね。

 

「《スターダスト・ドラゴン》で《カオス・ソーサラー》を攻撃」

 

「あぁん!いじわる!」

 

雪乃LP2000→1800

 

「ふふっ、いいわぁ、貴方の攻撃ゾクゾクしちゃう」

 

 

 

 

sideコナミ

 

 

「ふふっ、いいわぁ、貴方の攻撃ゾクゾクしちゃう」

 

雪乃が攻撃を受けて顔を紅くして体を震わせ、吐息を洩らして悦んでいる。

こいつMっ気もあったのか。雪乃のおかげで観戦してる生徒も皆顔を紅くしてるじゃない。

やばいな、もう少し虐めたくなってきた。

 

「これでターン終了だ」

 

 

 

 

side紫

 

 

なんとお美しい竜でございましょう。あのようなモンスタアをこの目でじかに見ることができたら、

わたくしめのちっぽけな病などすぐに治まってしまいそうでございます。

 

コナミ様、そんなカードを持っているなんて、やはりあなた様はわたくしの……

 

 

 

sideコナミ

 

 

《スターダスト・ドラゴン》のおかげで多少は戦局をつかめたが、雪乃もこのままただでは負けてくれないだろうな。

 

 

コナミ

LP1600

手札 0

モンスター スターダスト・ドラゴン(攻)

魔法・罠 なし

 

 

5ターン目:雪乃

 

 

「私のターン、カードを1枚伏せるわ。そして速攻魔法《非常食》を発動。ライフを1000回復するわ。」

 

 

非常食

速攻魔法

このカード以外の自分フィールド上に存在する

魔法・罠カードを任意の枚数墓地へ送って発動する。

墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。

 

 

「今伏せた《奈落との契約》を墓地に送りライフ回復するわ」

 

雪乃LP1800→2800

 

「これで終わりね。《終焉の王デミス》の効果で、ボウヤのカードを全て破壊するわ」

 

雪乃LP2800→800

 

やはり発動してきたか。雪乃ならもう1度《終焉の王デミス》の効果を使ってくれるって信じていたよ。

 

「《スターダスト・ドラゴン》の効果発動。このカードをリリースもとい生け贄にすることで、カードを破壊する効果を無効にし破壊する」

 

「なんですって!」

 

「ライフを無駄に払った上、切り札まで失って、今どんな気分だい?」

 

「あぁ、いじわる……」

 

あれ?俺こんなキャラだっけ。また雪乃に影響されたか……

 

「で、でもボウヤのモンスターも0よ。カードを1枚伏せてターン終了」

 

「効果で生け贄にした《スターダスト・ドラゴン》はエンドフェイズにフィールドに舞い戻る」

 

「そ、そんな……」

 

「俺のフィールドのモンスターがなんだって?」

 

「酷いわ……カードを1枚セットね、ターンを終了」

 

 

雪乃

LP800

手札 0

モンスター なし

魔法・罠 セット×1

 

 

6ターン目:コナミ

 

 

「俺のターン、《スターダスト・ドラゴン》で攻撃!」

 

「調子に乗らないで、罠発動《次元幽閉》攻撃モンスターを除外するわ」

 

 

次元幽閉

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

その攻撃モンスター1体をゲームから除外する。

 

 

「破壊ではない除外よ。これなら《スターダスト・ドラゴン》の効果は使えないわ」

 

「甘いよ雪乃。俺が対策してないと思った?《禁じられた聖槍》発動」

 

 

禁じられた聖槍

速攻魔法

フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

エンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力は800ポイントダウンし、

このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。

 

 

「このカードの効果により《スターダスト・ドラゴン》は《次元幽閉》の効果は受けない!」

 

《スターダスト・ドラゴン》 ATK2500→1700

 

「そ、そんな……」

 

「雪乃、君の戦術はなかなか良かったよ。でも、俺には一歩及ばなかったね。《スターダスト・ドラゴン》でプレイヤーにダイレクトアタック!」

 

「きゃっああああ!!」

 

雪乃LP800→0

 

 

Winコナミ

 

 

「私の負けね」

 

「いや、雪乃もなかなか強かったよ」

 

倒れている雪乃に手を差し伸べながら言った。

 

「ふふ、よく言うわよ、終始私のフィールドを制圧してたじゃない」

 

雪乃も俺の手を取り立ち上がりながら言った。

 

「いやいや、《スターダスト・ドラゴン》の効果が知られていたら、もっと別な結果があったと思うぞ」

 

「でも今のコナミ、なかなか素敵だったわよ」

 

「ん、今コナミって言った?俺はボウヤからランクアップしたのか」

 

「ええ、デュエル中のコナミはとても凛々しかったわ。だからこれは私からのご褒美」

 

「いや、できれば今のデュエル中の俺は忘れてくれ。変なスイッチ入ってたし」

 

「あら、そこが良かったのに。ふふっ、ところでコナミはいったい何を命令するのかしら?」

 

「命令?……そういや、そんこと言ってたな……」

 

完全に忘れてた。

 

「一先ず保留してもらっていいか、ジックリ考えておきたいから」

 

やば、さっきの感じが抜けてなかった。ちょっとS顔だったかも。

 

「うぅ、仕方ないわね……」

 

少し顔を紅らめながら雪乃が頷いた。意外な反応だ。

 

「すいません、そろそろ次の試合を始めたいんで」

 

「あ、すいません。ほら、いくぞ」

 

そう言って俺は雪乃に手をだした。

 

「ええ……」

 

雪乃は俺の手を取ってゆっくり立ち上がり、俺の手を握ったまま、リングを去って行った。

 

 

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