sideコナミ
「おはようございます」
「あ、うん、おはよう……」
1時限目と2時限目の中休み、突然誰かに声をっかけられ振り返ると、それは神導魔希子だった。しかしこんなところで……
「トイレの前で待ち伏せなんかしてどうした?」
「あなたがなかなか1人になる機会がなかったので」
なるほど、さすがにここでは1人になるからな、出た直後も1人のことが多いと踏んだか。まあ実際前で待っていられることも多いんだがな。今は運よく誰も待ってはいなかったが。
「それで、オレが1人になるのを待つほどの話って何?中休みは短いから手短に頼むよ」
「いえ、たいして時間は取らせません。どうも学園中にエクシーズが出回っているようですが。あなたはもう、そのカードを持つデュエリストと戦いましたか?」
「エクシーズとのデュエル?それなら毎日、レッド寮でやってるぞ?」
「毎日?」
「なんだ知らなかったのか?」
幸子達のはこいつらとはまた別件なのか?
「なるほどわかりました」
「え?それだけ?」
それを聞くと魔希子は去っていった。
結局あの会話の意味は分からぬまま放課後となった。
「さて、今日も防衛しますか」
そしていつものように幸子たちの刺客をレッド寮で待つ俺たち。
「軽くって、油断しないでくださいコナミ先輩!」
「頑張ってくださいませコナミ様!」
「応援してます!コナミさん!」
「ま、まあ気負つけてね」
いつものようにエールを受ける俺。
「ごきげんよう庶民のみなさん」
そしていつものように現れた幸子たち。
「どうも。で、今日は誰と?」
「今日はレッド寮をかけてのあなたとのデュエルは一時休戦です」
「え?」
しかし委員長の口から告げられたのは
「どういうことかしら?」
「デュエルをしないの?」
「デュエルをしないわけじゃありませんわ。今日はわたくしがデュエルをさせていただきますわ!」
幸子がデュエル、ということは。
「つまり、カードが覚醒したのか?」
「いいえ、ですが今日覚醒するかもしれませんわ。あなたとのデュエルで!」
そう言って幸子は腕を前に伸ばして指をさした。
「……あれ?」
だがその指は明らかに俺を指してはいなかった。
「わたくし目……でございますか?」
指した指の先には紫がいた。
「そう。この学園内でわたくしを倒したコナミ以外の唯一のデュエリストであるあなたとのデュエルであれば、このカードも覚醒するかもしれませんし」
そういって白紙のエクシーズカードを俺たちに掲げた。
「紫さんと幸子さんがデュエルですか?」
「というかあの2人デュエルしたことあったんだ」
「そして紫先輩が勝っていたと」
2人の会話から過去にこの2人がデュエルをしていた事実を知ったようだ。
「そういえばあったな、廃寮で」
「コナミ……その場にいたの?」
「え?ああ」
なんか目が怖いぞ雪乃。原因が俺だってことは黙っとこ。
「コナミで争うなんて、結構闘志の強いお嬢様たちだったのね」
「エスパー!?」
「やっぱりそうだったの!」
「図ったな!?」
この女怖い!?
「ちょっと!わたくしをおいてわたくしの話をしないでくださる?」
「あ、うん悪い」
でも会話が途切れた、助かった。
「それで、どういたしますか?紬紫さん?」
「今の幸子様はレッド寮に仇名すコナミ様の敵でございます」
そういって紫は幸子の前に歩み出た。
「コナミ様の敵はわたくし目の敵でございます。お相手いたしますわ!」
「そう来なくては!」
そして2人は普段は俺がデュエルをする庭でディスクを構えた。
「それでは、ゆきます!」
「さて、期待してますわよ!」
「「デュエル!!」」
side紫
「先攻はあなたからでよろしくてよ」
弱きものに先攻を譲るというのがエクシイズ使いの心得でしたら。
「いいえ、わたくし目の後攻でお願いいたします」
先行を譲られることでデュエルの流れを相手に持たせてしまう可能性があるならば、わたくし目は後攻でよろしいです。
「そう、あなたがそう言うのなら、わたくしのターン!《グリズリーマザー》を守備表示で召喚」
グリズリーマザー
効果モンスター
星4/水属性/獣戦士族/攻1400/守1000
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキから攻撃力1500以下の水属性モンスター1体を
表側攻撃表示で特殊召喚できる。
「これで終わりよ」
幸子
LP4000
手札 5
モンスター グリズリーマザー(守)
魔法・罠 なし
2ターン目:紫
最初は守備モンスタアを出しただけで終わりでしたか。
「かしこまりました、わたくしめの番です。《マシンナーズ・ギアフレーム》を召喚いたします」
マシンナーズ・ギアフレーム
ユニオンモンスター
星4/地属性/機械族/攻1800/守 0
このカードが召喚に成功した時、
自分のデッキから「マシンナーズ・ギアフレーム」以外の
「マシンナーズ」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとして
自分フィールド上の機械族モンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。)
「効果を発動いたします。山札より《マシンナーズ・フォートレス》を手札に加えます」
「サーチ効果ね、どうぞ」
「それでは、戦闘いたします。口切をモンスタアで攻撃いたします!」
「この瞬間、《グリズリーマザー》の効果発動よ!《絶海の騎士》を特殊召喚するわ!」
絶海の騎士
効果モンスター
星4/水属性/戦士族/攻1400/守1200
フィールド上に表側表示で存在するこのカードの表示形式が変更された時、
デッキから水属性モンスター1体を墓地へ送る。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
後続モンスタアへつなげる効果でしたか。
「これでわたくし目の番は終了いたします」
紫
LP4000
手札 6
モンスター マシンナーズ・ギアフレーム(攻)
魔法・罠 なし
3ターン目:幸子
「わたくしのターン!《絶海の騎士》を守備表示にして効果発動よ!《スターボーイ》を墓地に送るわ」
「山札のモンスタアを直接墓地へですか」
「《セイバー・シャーク》を召喚よ!」
セイバー・シャーク
効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻1600/守1200
このカードはシンクロ素材にできない。
自分のメインフェイズ時に、フィールド上の魚族モンスター1体を選択し、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果は1ターンに2度まで使用できる。
この効果を発動するターン、自分は水属性以外のモンスターを特殊召喚できない。
●選択したモンスターのレベルを1つ上げる。
●選択したモンスターのレベルを1つ下げる。
「《セイバー・シャーク》の効果発動!このカードと《絶海の騎士》のレベルを1つ上げるわ」
《セイバー・シャーク》☆4→5
《絶海の騎士》☆4→5
「そしてフィールド魔法《忘却の都 レミューリア》を発動!」
忘却の都 レミューリア
フィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の水属性モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする。
また、1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上の水属性モンスターの数と同じ数だけ、
自分フィールド上の水属性モンスターのレベルをエンドフェイズ時まで上げる。
《セイバー・シャーク》ATK1600→1800
《絶海の騎士》DEF1200→1400
「綺麗でしょ、《レミューリア》の効果発動よ!わたくしの場の水属性は2体、よってレベルを2つ上げるわ」
《セイバー・シャーク》☆5→7
《絶海の騎士》☆5→7
「これで2体のモンスタアのレベルは7でございますね」
前回のデュエルと同じ展開でございますね。
「レベル7のモンスターが2体ですか!」
「ってことはおそらく」
「ええ、あのモンスターが来るわね」
「レベル7水属性の《セイバー・シャーク》と《絶海の騎士》でオーバーレイ!」
☆7×2
「深海より轟く咆哮!深淵の闇より目覚め、海皇龍がついにその姿を現す!エクシーズ召喚!!《水精鱗-ガイオアビス》!!」
水精鱗-ガイオアビス
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/水属性/水族/攻2800/守1600
水属性レベル7モンスター×2
エクシーズ素材を持っているこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
レベル5以上のモンスターは攻撃できない。
また、1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードの攻撃力よりも低い攻撃力を持つ
相手フィールド上のモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
《水精鱗-ガイオアビス》ATK2800→3000
現れましたか、委員長様を葬り去ったモンスタアが!?
「バトル、すなわち戦闘よ!《水精鱗-ガイオアビス》で《マシンナーズ・ギアフレーム》を攻撃よ!」
「う…うぅ……」LP4000→2800
「これでターン終了よ」
幸子
LP4000
手札 4
モンスター 水精鱗-ガイオアビス(攻)
魔法・罠 忘却の都 レミューリア
side魔希子
コナミさんの話を聞き、こっそり見に来てみれば、デュエルをしているのはコナミさんではなく海野さんと紬さん……でしたか?しかしそれよりも…
「《水精鱗-ガイオアビス》!?」
海野さんが出したエクシーズモンスター……あのモンスターは鱗子さんの!?
「魔希子ちゃん、あれは鱗子さんの切り札のモンスターじゃ?」
「やっぱり麻衣も気づきましたか。彼女がエクシーズモンスターを使うとは聞いていましたが、まさか鱗子さんの切り札だったとは」
「それじゃあ今鱗子さんはいったいなんのデッキを使ってるのかな?」
「それはわかりませんが……とにかく今はこのデュエルを見守りましょう」
「そうですね。まいちゃんもこのデュエルが気になります!」
どちらにしても、早く鱗子さんを見つけ出して話を聞かなくては、いったいどこにいるのでしょう……