唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第141話

 

 

 

 

「全員揃ったわね。それじゃあクリスマス炒飯パーティーを始めるわよ」

 

加古の楽しそうな言葉が部屋に響き渡るが、彼女以外の面々の空気は重い。

 

部屋にいるのは俺、太刀川、冬島、三輪、月見、東、二宮、諏訪、堤の9人だ。ちなみに去年参加した沢村本部長補佐は家族旅行に逃げ、風間はチームで旅行に行ったらしい。

 

正直言って今直ぐ逃げたい。早紀と充実した時間の後にこのデッドギャンブルに参加するなんて……

 

しかも普段はハズレ炒飯が出る確率が2割だが、昨年のクリスマスパーティーでは5割以上のハズレが出るみたいだし。

 

「今回は炒飯のおかずをダブルくじ引き式で選んで貰うわ」

 

「ダブルくじ引き式?」

 

加古がパソコンを操作するとモニターに27枚のカードが表示され、9枚ずつの3つのグループに分けられる。

 

「ルールは簡単よ。今から9人にはくじを引いて、2回目のくじを引く順番を決めて貰うわ。1番左の唯我君から引いて」

 

加古がそう言って8つのクジの入った瓶を突きつけるので、引いてみると4と書かれている。

 

「げぇっ!」

 

「マジか!」

 

「ちっ……」

 

「あらら……」

 

ここで太刀川、諏訪、二宮、冬島が露骨に反応するが7番や8番を引いたのだろうか?

 

「全員引いたわね。じゃあ1番を引いた人は第一グループから1枚選んで」

 

「待ってくれ加古。第一グループの食材を教えてくれないか?」

 

太刀川がそう口にする。知りたい気持ちはわからなくもないが、知らない方がいいってこともあるぞ。

 

「仕方ないわね……」

 

加古がパソコンを操作すると最初のグループの食材がオープンされる。

 

 

ツナ

 

いちごジャム

 

茄子

 

ブロッコリー

 

牛挽肉

 

ミルクチョコレート

 

キムチ

 

バニラ

 

醤油

 

9種類の食材がオープンするが……いちごジャムとミルクチョコレートとバニラはハズレ食材だ。他は組み合わせにもよるが単体では大丈夫だ。

 

しかしハズレの確率はいきなり3分の1か。高いな……

 

そう思う中、加古がパソコンを操作するとカードは裏返り、集まってからシャッフルをしてカードに1から9の番号が表示される。

 

「さあ、1番のくじを引いた人は番号を選んで」

 

加古の言葉に前に出たのは堤だった。顔には強い緊張があり、ランク戦でも見ない顔だ。

 

「加古ちゃん、3番にしてくれ」

 

「3番ね。それっ」

 

加古がボタンを押すと3のカードが捲れ……醤油と表示される。

 

「良かった……!」

 

『ちっ……』

 

俺を含めた数人が舌打ちをするが仕方ないだろう。堤の事だから初っ端からハズレを引くと思っていたわ。

 

「じゃあ次に行くわよ。2番の人は誰かしら?」

 

「私です」

 

次は月見か。そうなると……

 

「太刀川さん、幼馴染がハズレを引いたら変わってあげるべきかと」

 

「んなっ?!ゆ、唯我?!」

 

美少女があのゲテモノを食うのは可哀想だからな。

 

「あら太刀川君。助けてくれるのかし「絶対断る!」即答ね。唯我君を見習ったら?」

 

「唯我が男を見せただけだ。俺には無理だ」

 

俺……そういや早紀のハズレ炒飯を代わりに食ったな。

 

何にせよ太刀川は幼馴染の為にハズレ食材を食わないようだ。まあ気持ちはわかるけど。

 

「はぁ……2番で」

 

太刀川の言葉に月見はため息を吐いてから2番のカードを選ぶ。

 

「良かった……ブロッコリーね」

 

ブロッコリー……炒飯に使う食材ではないが少なくともハズレではないだろう。月見は安堵の息を吐く。

 

「じゃあ3番の人、どうぞ」

 

「俺だな……5番だ」

 

3番目は東だ。恐る恐る5番の番号を選ぶと、カードが捲れミルクチョコレートが現れる。

 

「…………………」

 

はい、死者が一名決まりました。東は絶望感全開のまま黙り、周りの人間は同情に満ちた眼差しを東に向ける。

 

「次は4番の人、番号を選んで」

 

「俺です」

 

いよいよ俺の番だ。残ってる食材はツナ、いちごジャム、茄子、牛挽肉、キムチ、バニラで明確なハズレはいちごジャムとバニラだ。死ぬ確率は3分の1。

 

「(こういう時は迷ったら負けだ……)1番で!」

 

番号を宣言するとカードが捲れ……キムチという文字が露わになる。

 

「しゃあっ!」

 

俺は思わずガッツポーズをする。キムチは間違いなく当たりだ。

 

俺が当たりを引いたことで、残り5枚のカードの中でハズレは2枚。死亡確率が40%に上がる。

 

それからも地獄のカード捲りは続いた。

 

5番目は三輪で茄子を引き当てて安堵の息を吐いたが、続く6番手の冬島がバニラを引いてしまい死亡が確定した。

 

7番手の諏訪が……ツナを引き当てた

 

「っし!助かったぜ!」

 

諏訪がガッツポーズをする中、太刀川と二宮の空気が悪くなる。残るカードは2枚で、食材は牛挽肉といちごジャムだ。つまりどっちかの死亡が確定する。

 

「じゃあ次は?」

 

「俺だ……よし、9番で!」

 

太刀川が番号を指定する。果たして結果は……………いちごジャムだった。

 

「…………………」

 

「じゃあ二宮君が牛挽肉ね」

 

太刀川が黙る中、加古は淡々と進める。死亡が確定したのは東、冬島、太刀川だが、出来れば今後のハズレも3人が引いて欲しいものだ。

 

「じゃあクジの引き直しをするから戻してね」

 

そう言われたのでクジを戻し、再度引き直すと3番の数字が出る。ちょうど真ん中だが、ハズレ食材の数次第で引きが良いか判断されるだろう。

 

 

「第二グループの食材は?」

 

月見が恐る恐る聞く中、第二グループの食材が公開される。

 

みかん

 

ブルーベリージャム

 

玉ねぎ

 

じゃがいも

 

豚バラ肉

 

くさや

 

カスタード

 

ブルドックソース

 

ピーマン

 

ちょっと待てちょっと待てちょって待て!

 

くさやって臭いがヤバいし、最悪過ぎるわ!味という点ではカスタードとかよりマシだけど!

 

「じゃあ1番を引いたのは誰かしら?」

 

「俺だ……1番で!」

 

諏訪が勝負に出る。引いた食材は……玉ねぎだった。

 

「っしゃあ!」

 

諏訪は2連続当たりを引く。運が良くて羨ましいな。

 

「次、2番を引いたのか?」

 

「4番で」

 

2番を引いた三輪が番号を指定する。捲られたカードにはブルーベリージャムと書かれていた。

 

「なっ……!」

 

4人目の死者が決まると三輪はショックの余り膝をついてしまう。俺も引いたらああなってしまうのだろう。

 

「次は誰かしら?」

 

いよいよ俺の番だ。悩んだらダメだ。自分の運を信じろ!

 

「2番でお願いします」

 

指定された番号のカードが捲られ……豚バラ肉の文字が出てくる。

 

良かった……何とか生き残ったわ。というかこのまま終わって欲しい。今終わればキムチ豚バラ肉炒飯という絶品の炒飯になるからな。

 

それからはクジは引かれていき、4番目の太刀川はピーマンを引き当て更なる惨劇を回避して、5番目の冬島はみかんと2連続でハズレを引き、6番目の東がブルドックソースを引き、7番目の月見がカスタードを引き死亡が確定した。

 

そして8番目が二宮で……

 

「二宮君はじゃがいもね」

 

またしても当たりを引き当て、堤は自動的にくさやとなる。

 

「ま、まあ臭いは強いけど甘味のある食材に比べたらマシだな」

 

堤は思ったよりも恐れてなかった。確かにくさやは臭いが、炒飯として食べる際はカスタードやジャムよりはマシだろう。

 

「じゃあいよいよ最後のグループね。くじを引き直して」

 

加古に促されてくじを引き直すと6番の数字だ。今までに比べると悪いが、これまでのパターンを見るに割と最後まで当たり食材は残っていたし、生き残る可能性はある。

 

内心緊張しながらも最後のグループの食材を確認すると……

 

 

ドリアン

 

マンゴージャム

 

にんじん

 

サルミアッキ

 

鶏胸肉

 

シュールストレミング

 

キャベツ

 

メロン

 

豚カツ

 

クソヤバい食材が混ざっていた。

 

ヤバい……マジで死の気配を感じてきた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在決まっている組み合わせ

 

堤 醤油+くさや

 

月見 ブロッコリー+カスタード 死

 

東 ミルクチョコレート+ブルドックソース 死

 

唯我 キムチ+豚バラ肉

 

三輪 茄子+ブルーベリージャム 死

 

冬島 バニラ+みかん 死

 

諏訪 ツナ+玉ねぎ

 

太刀川 いちごジャム+ピーマン 死

 

二宮 牛挽肉+じゃがいも

 

 

 

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