万「あ、。俺もなんかカメラ持ってるさわやかな俺っぽいやつが甘酸っぱい青春送ってるって聞いた」
戦「いやなんだその具体的な噂。おおかた前の世界の佐藤太郎的な奴がこの世界にもいたんだろ。まったく、このイケメン天っ才物理学者の顔に泥を塗ってほしくないものだな」
万「イケメンって自分で言うなよ残念物理学者」
戦「残念じゃねーし、ってなんだあれ、なんかスゲー盛り上がっているような」
某デリカシーなし男「はーっはっはっはっはっはぁーー!!口ほどにもないな耕平!!残るそのいっそ脱いだほうがいいんじゃね?と思うくらいの変態性がにじみ出た衣服もはぎとってやらぁ!!」
某顔だけはいい限界オタク「黙れ今村ぁ!!貴様に俺の愛を奪う力がないことを証明してやる!!」
なし男「口だけは達者だなあ!!俺としては早く負けて俺のご立派を披露してやりたいくらいだぜええ!!」
オタク「言ってろ!!うおおおおお!!!」
万「戦兎?あれ戦兎じゃね?」
戦「違う」
万「いやどう見てもお前と同じ顔・・・」
戦「正義のヒーローが脱ぐわけないでしょうがアア!!」
万「おい戦兎!?」
「なんだ!?耕平にそっくりのやつが耕平に飛び蹴りしてきたぞ!?」「同じ顔・・・並行世界・・・おいお前!!女子中学生の知り合いがいるな!?紹介しろ!!グフっ!?」「おい耕平!?しっかりしろお!!!」
万「・・・ん?これ読めって?」
万「えーっと、『映画ぐらんぶる、絶賛公開中!!』」
万「・・・帰るか」
「これで終わりだァ!!」
【グレートドラゴニックフィニッシュ!!】
クローズの拳から放たれた龍がアイススマッシュを撃破する。ビルドフォンから取り出したエンプティボトルを向けて成分を回収すると、赤い見た目の消防車フルボトルへと変化した。
「こっちは片付いたぞ、って、なにしてんだ?」
変身解除した万丈は先に戦線を離れた黒子に向けて言う。黒子は万丈が乗ってきたマシンビルダ―のシートの上に小型の端末を置いて何やら操作していた。
「どういうわけか、このあたりの監視カメラが軒並みダウンしておりますの・・・。それにお姉様や桐生さんとも連絡が付きませんわ」
「防犯カメラって、そこら中についてるやつだろ?一斉にダメになったのか?」
「ええ・・・しかもポイント的にお姉様たちのいる付近のカメラからとまってますわ・・・」
「ってことは…戦兎達に何かあったってことか?」
「その可能性は高いと思いますの…ひとまずお姉様たちの元へ向かいますわ。」
そう言って黒子は万丈の手を掴みテレポートを発動させる。しかし、
(能力が発動しない!?)
「どうした?」
「能力を使いすぎましたの…長距離の瞬間移動はできませんわ。」
「ならバイクだ。もう一つヘルメットあるから…ほら、乗れ!!」
「わかりましたわ。飛ばしてくださいですの!!」
ヘルメットを被った二人を乗せ、マシンビルダ―は戦場へと駆ける。
※
「胎児…か?」
突如木山から発生した青白い物体に向け、戦兎がつぶやく。
「変形…?でもこんな能力見たことない…」
「能力の一種って感じじゃないな…生物なのか?」
その瞬間だった。
「―――――――――――――――――!!!!!」
再び耳を貫くような音が辺りを支配する。それは口を開いて叫んでいるようだが、果たしてその口から音が出ているのかさえ分からない、不快感の塊のような咆哮。
そして、それと共に襲い掛かる衝撃波。
「くっ!!」
美琴は咄嗟に地面を磁力で隆起させ即席のバリケードを作るものの、衝撃波によって全て破壊される。
「こんにゃろ!!」
反撃とばかりにドリルクラッシャー、ガンモードを構えた戦兎が打ち返し、遅れて美琴も電撃で反撃するが効いている感じはしない。さらに
(なんだよアレ、再生している!?)
着弾した部分は抉れ、赤紫の面が現れたと思ったら、次の瞬間には千切れた触手諸共元に戻り、
「しかも大きくなってる!?」
先ほどより明らかに一回り大きくなっている。
「御坂!!来るぞ!!」
「はっ!?」
異様な形状に気を取られ、その周囲に冷気が発生していることにまで注目していなかった美琴に向け、巨大な氷塊が射出された。
「えええーー!!!??」
木山も使用していた能力をあの化け物が使える?パニックになりそうな頭を必死に回転させ、化け物との距離を取る美琴。
「なんなのよあれ!?」
「わかんねえけど、木山が使えた能力は全部使えるって想定の方がいいだろうなっ!!」
振り向きざまにドリルクラッシャーを振るい氷塊をはじく戦兎に負けじと電撃で攻撃をはじく美琴の耳に、よく知っている声が届いた。
「御坂さん!戦兎先生!」
「「初春!(さん!)」」
木山に誘拐されたはずの初春が高速道路待避所にある階段を使って二人の元に向かっていた
「危ないでしょ!!なんでこんなところに来たの!?」
「ごめんなさい、でも…」
「とりあえず初春はそこを動くな。ドラゴン!」
戦兎の掛け声で待機していたクローズドラゴンが現れる。
「護衛変わりだ。さっきくらいの攻撃なら迎撃できる。初春を守ってくれ」
返事の代わりに尻尾を振るクローズドラゴン。そのやり取りを見ていた美琴はふと気づいた。
「追ってこない…?」
見ると胎児の化け物は美琴達の方を見向きもせず、少しずつ上昇している。さらに。
「――――――!!―――――!!」
「なにか…苦しんでいるみたい…」
初春の言葉のとおり、悲痛とも聞こえる悲鳴を上げていた。
※
「な、なんだよこれは!!」
高速道路上でも怪物は目撃されており、警備員たちは生物兵器の可能性を呟いていた。
その一人、鉄装はその異様な見た目に思わず後ずさりしそうになる。が、
「…動ける者だけでもやるしかないじゃんよ!!」
リーダーである黄泉川の檄によりなんとか銃を構える警備員たち。
「実弾の使用を許可する。撃て!!」
ダダダダと最新式のマシンガンから大量の弾が発射され、その多くが怪物へと着弾する。が、
「ぐあ!?」
怪物の振るった触手によって前方の隊員が薙ぎ払われ、さらには、
「な、なんか…大きくなってる?」
先ほどの戦兎達の時と同じく、攻撃されるたびに大きくなっていく怪物を前に、しかし警備員達は攻撃の手を緩めるわけにもいかず、撃ち続けるのであった。
その様子を、木山春生はふらつきながら見ていた。
「まさかあんなものが生まれるとは…学会で発表したら表彰ものだな…」
破れた白衣を脱ぎすて、壁にもたれつつ諦めたような表情でつぶやく。
「最早ネットワークは私の手を離れ、あの子たちを取りもどすことも回復させることも叶わなくなった…おしまいだな…」
誰に言うでもない呟きに、しかし返答はあった。
「諦めないでください!!」
見ると、自分が攫った少女と自分を倒した二人が立っていた。
その眼は、何も諦めていなかった。
※
「AIM拡散力場の集合体?」
「ああ、仮にそう…AIMバーストとでも名付けようか。レベルアッパーによって束ねられた1万人のAIM拡散力場、それらが触媒となって生まれた潜在意識の怪物…それがあれの正体だろう。」
「つまり、1万人の学生の思念の集合、というわけか」
「…そうだな」
戦兎の言葉に美琴と初春は怪物―AIMバーストを見る。警備員の銃弾をものともせず、しかしその叫びは相変わらず悲痛なものだった。
「…おそらくただの思念ではなく、被害者たちの負の側面みたいなものをかき集めたものなのかもしれないな。レベルアッパーを使うってこと、自分の能力にコンプレックスを持ってる奴も多かったんだろ。」
『夢は夢でしかなかった』
『この街では才能という高い壁が邪魔をする』
『みじめな日常。踏みつけにされ、見て見ぬふりをされる』
『だったら、どんなことをしても能力を手に入れるしかないじゃないか』
「――――――――!!」
「なんか、かわいそう…」
一万人もの学生の負の思念の塊、それを前にしても初春は恐れより、哀れみの感情を抱いた。
「…どうすれば止められるの?」
美琴は木山に聞く。木山は苦笑しつつ目を閉じて言った。
「私にそれを聞くのかい?今の私が何を言っても、君たちは信じ…」
と言いかけたところで初春が左手を木山に突き出した。
「私の手錠、木山先生が外してくれたんですよね?」
「ええ?」
驚く美琴をよそに木山は首を振る
「ただの気まぐれさ。そんなことで私を信用するとは…」
「それに」
まっすぐ木山に向けて初春は言う。
「子どもたち助けるのに、木山先生が嘘を吐くはずがありません」
まっすぐ、子どものような瞳で
「信じます」
「…っ」
一瞬、目の前の少女にかつての教え子が重なる。
『せんせいのこと、信じてるもん』
「…まったく」
だから子どもは、とは言わない。
その時に自分は、もういない。
「AIMバーストは、レベルアッパーのネットワークが生み出した怪物だ。ネットワークを破壊すれば止められるかもしれない」
その言葉に初春はポケットをまさぐり、メモリーカードを取り出す。
「レベルアッパーの治療プログラム!!」
「試してみる価値はあるはずだ」
それを聞いた美琴はAIMバーストを見る。
「あいつは私が何とかするから、初春さんはそれを持ってここか避難して」
「いや待て、警備員の車輌には通信機があるはずだ。そこから治療プログラムを使った方が早い」
「じゃあ私が警備員のところへ運びます。戦兎先生は―」
「初春の護衛と、多分上で苦戦している警備員の助太刀だな。」
言いつつ、ボトルを振り変身の用意をする。
「よし、じゃあいくわよ!」
そう言って美琴は駆け出した。
【ゴリラ】 【ダイヤモンド】
【ベストマッチ】【Are you ready?】
「変身!!」
【輝きのデストロイヤー ゴリラモンド!】
ビルド、ゴリラモンドフォームに変身した戦兎と共に初春も駆け出す。
その様子を見届けた木山は、どこか毒気が抜けたような表情で、空に向け呟いた。
「まったく…根拠もなく他人を信じる人間ばかりで困る」
※
「ぐぁッ!!!」
防戦一方の警備員に向け触手が薙ぎ払われ、そのうちの一つが黄泉川にヒットする。
「隊長!!ひっ!!」
吹き飛ばされた上司をよそに、触手は鉄装にじりじりと近づく。
「いやっ、こないで!!」
触手に向けてひたすら鉛弾を打ち込む。着弾しているもののゆっくりとこちらに向かってくるのは変わりなく、さらには、
「弾切れ!?」
トリガーを引いても弾が出る素振りもなく、さらには触手の先が再生したと思ったら、赤い目玉が現れて、鉄装は思わず目をつぶってしまう。
が、
グイ、っと前から後ろへすごい力で押され、と思ったら数瞬前に自分がいた場所が謎の衝撃波で抉られる。
「ちょっと!!何ぼさっとしてるのよ!!死んでも知らないわよ!?」
どうやら横にいるこの少女が自分の胴体を鉄骨で吹き飛ばしたのだとわかる、が混乱しても鉄装は警備員。明らかに一般人の少女に向かって声を荒げる。
「あなた誰!?なんで一般人がこんな危険なといところにいるの!?」
ともすれば自身の命の恩人を叱るという言動に少女、美琴は溜息を吐く。
「どいつもこいつも一般人一般人って…」
「と、とにかく!!すぐにここから逃げなさい!!」
と鉄装が言い終わる前に美琴は彼女を引き釣り移動。目の前に迫っていた触手の衝撃波を回避し、先端の目玉を電撃で焼き落とした。
「逃げるのはそっち!!あいつはこっちから攻撃しなきゃ寄ってこないんだから!!」
その言葉に口をつぐむ鉄装。
と、先刻吹き飛ばされた黄泉川が口を開く。
「攻撃しなきゃ寄ってこないのは分かってる。それでも放っておくわけにはいかないじゃん…。あれを見ろ」
黄泉川はAIMバーストの背後にある建物を指さす。そこには万国共通のあるマークが記されていて。
「原子力実験場じゃん。あの怪物がなにかはわからないが、あそこだけは守らないといけないんだよ」
「なんつー面倒な立地してるのよ…!!」
「おい!あれは!?」
黄泉川が示す方向に目を向けると、そこには階段を必死に駆けあがっている初春の姿。
「何やってるじゃんあいつ!?」
「あ、危ないっ!!」
鉄装の悲鳴じみた声と共にAIMバーストが放つ衝撃波が初春を襲い―
「やらせるわけないでしょうがッ!!」
ビルドゴリラモンドフォームが発生させたシールドがそれをはじき返す。しかし、衝撃は殺しきれず、瓦礫と共に初春は転倒してしまった。
「初春!大丈夫か!?」
「…はい!!いけます!!」
痛みに顔をしかめつつ、初春はまた駆け始める。
(私だって・・・風紀委員なんだから・・・)
一歩一歩、確実に上る。
(みんなを・・・佐天さんを・・・!!)
※
「御坂!!あんまり挑発しすぎんな!!攻撃が広がってきてる!!」
戦兎の言葉通り、美琴の攻撃に呼応するかのように威力と効果範囲が大きくなっていく。
(このままだとらちが明かないな。早いとこ初春の持ってるワクチンソフトを使わねえと!!)
思考しつつ戦兎はなるべく初春から離れた場所でAIMバーストの攻撃をいなす。こうでもしなければ攻撃の余波で初春が吹き飛んでしまうからだ。
しかし、離れるということは当然隙も生まれるわけで。
「しまった!?」
受け損ねた光弾が初春のすぐそこへと着弾してしまう。
「初春!!!」
しかし、果たして初春は無事だった。
「大丈夫!?」
「まったく、最近の若いのは無茶するじゃん!!
警備員の二人が強化シールドを持って初春の前の壁となっていた。
「治療プログラムは!?」
「無事です!!」
「よし!援護するじゃん!!」
そう言った黄泉川は警備員とは別の回線―戦兎と万丈のライダーシステムに組み込まれた通信回線に切り替え、口早に告げた。
「治療プログラムはこっちでなんとかするじゃん。お前はあのおてんば娘を援護しろ」
『了解だ!!』
言うが早いがビルドはボトルを切り替え、ボルテックレバーを回す。
【天空の暴れん坊 ホークガトリング!】
ビルド、ホークガトリングフォームはAIMバーストに立ち向かう美琴に加勢するべく、怪物の背後へ飛翔した。
※
バチイ!!
電撃を走らせた美琴はゆっくりと、だがか確実にAIMバーストに迫る。
「シカトしてんじゃないわよ」
こちらを見ているAIMバーストに一言、
「アンタの相手はこの私・・・みっともなく泣きわめいてないで、まっすぐ私に向かってきなさい!!」
その言葉に呼応するかのように美琴に向かって衝撃波、光弾、ありとあらゆる能力を放ち、着実に進むAIMバースト、しかし、
「てーんーさーいーをー、忘れるんじゃないよ!!」
【ワンハンドレッド】
巨大な鷹を模したエネルギー弾がAIMバーストの腕をもぎ取る。ビルドホークガトリングフォームが旋回しつつ確実に攻撃を叩きこむ。しかし、
「――――――――――――!!!!」
とまらない。
少しずつではあるが美琴は後退し、戦兎も消耗してきている。
「ったく、本当にきりがないわね」
もう何発目かの光弾を砂鉄の剣で防ぎ、相手を切り返し、その切り口から瞬く間に再生する様を見ながら美琴がぼやく。
「なんで原子力施設なんかに向かってくるのよ!!怪獣映画かっつーの!!」
「それって結構古めの映画じゃね?あ、この世界だとそゆのが流行ってる感じ?」
「こんな時に何言ってんのよ!!」
言いつつ襲ってきた氷塊を避ける。
会話に気を取られたからか、避けた矢先に襲ってきた触手に吹き飛ばされる。
「御坂!!」
「あっぶなかった・・・ってやばっ!!」
足に磁力を発生させ何とか着地したのもつかの間、AIMバーストがその身体ごと突進を仕掛けてきた。
「このっ!!」
戦兎が必死の声と共に美琴を抱え上げ、避難する。と同時に轟音が鳴り響き・・・
「「しまった!!」
原子力施設の壁が崩落した。
※
「ああそうじゃん!!」
同時刻。黄泉川は無線機に向かって怒鳴りっぱなしだった。
「いいから今から送る音声データをあらゆる方法を使って学園都市に流せ!!」
肩を貸している鉄装は目の前で作業をしている初春を見つめている。やがて、
「転送完了しました!!」
解凍した治療プログラムを警備員の本部や各学区の風紀委員詰所に転送したことを聞いた黄泉川は再度、無線機に向けて怒鳴る。
「責任は私がとる!!いいから流せ!!」
※
その瞬間。
学園都市に存在するありとあらゆるスピーカー、放送機器から、謎の音声が流れた。
時報を不協和音にしたようないびつな音に、街中の学生は訝しんだが、一部の施設では劇的な変化が見られた。
「先生!!患者さんたちが!!」
「収まった・・・?」
先ほどまで苦しみにあえいでいたレベルアッパー被害者たちが全員、元の昏睡状態に戻ったのだった。
※
「これは!?」
その音は戦兎と美琴にも届いていた。と同時に。
「――――!!」
「しまっ!!」
気を取られていた美琴を触手がつかみ、締め上げ、別の触手が襲い掛かる。
「くそっ!!」
バチイ!と電撃で触手を破壊する。
(でもいくらやってもまた再生したら意味ないし・・・)
と思いつつどうにかしてもがいているとあることに気付く。そこへ。
「はっ!!」
戦兎がドリルクラッシャーを振るい美琴を捉えていた触手を切断し、言う。
「おい、この音って」
「うん。初春さんやったんだ!!みて!!」
美琴の示す先、戦兎の斬撃と美琴の電撃で傷つけられた触手は先ほどのようにすぐには再生せず、その中身をボタボタと流していた。
「今がチャンスだ!一気に決めるぞ」
「言われなくても!!これでゲームオーバーよ!」
【ワンハンドレッド】
【Ready Go】
【ボルテックフィニッシュ】
限界まで装弾したホークガトリンガーを向けつつ、ボルテックレバーを回す。
美琴もAIMバーストに向けて電撃を走らせる。
「―――――――――――――!!!!」
オレンジの鷹と紫電によってAIMバーストはその身体を赤茶色に焦がし、悲鳴と共に転倒した。
「ふう、間一髪ってやつ?」
「気を抜くな!!」
一息つき無傷の原子力施設を見ていた美琴に、別の声が叱咤する。
「木山!?なんでこんなところに!?」
「ネットワークの破壊には成功したが・・・」
ズズズと、巨大なものがゆっくり起き上がるような音。
美琴と戦兎の大技を食らったはずのAIMバーストが起き上がったのだ。
木山が続ける。
「あれは一万人の子供たちのAIM拡散力場が生み出した思念の塊!!既存の生物の常識は通じない!!」
「は、話が違うじゃない!!そんなのどうやって倒せばいいのよ!!」
「核が!力場を固定している核のようなものがあるはずだ!それを破壊できれば・・・」
「この巨体からそれを探すのか・・・?」
戦兎の言葉通り、先ほどよりも二回りほど大きくなったAIMバーストからあるかもわからない核を探せというのは、雲をつかむような話に見える。
そう思っていた時だった。
《・・・なのかな・・・》
「今のって・・・?」
「佐天か・・・?」
今は昏睡状態の涙子の声がしたのだ。
《レベル0って、欠陥品?》
《だったら俺たちは必要ない・・・》
《毎日が、どれだけ苦痛か》
《あなたにはわからない・・・》
「これは・・・レベルアッパー被害者の思念がアレを通じて漏れているのか?」
戦兎の言葉通り、一万人もの子供たちの、きっとその多くはレベル0の心の声が聞こえてくる。
《頑張ったところでレベルは上がらない》
《所詮俺たちはいらない存在なんだ》
《レベル0の気持ちなんて能力者にはわからない・・・》
《その期待が》
美琴と戦兎の脳裏に、無理しているような少女の笑顔がよぎる。
《重いこともあるんですよ》
「・・・離れてて。巻き込まれるわよ」
「ああ、そこにいると邪魔になる」
「・・・かまうものか」
2人の警告に木山は毅然と答える。
「私にはあれを生み出した責任がある!!」
「アンタがよくても、アンタの教え子はどうすんの。回復した時、あの子たちが見たいのはアンタの笑顔じゃないの?」
「それは・・・」
「こんなやり方しないなら、天才物理学者の俺が協力してやるよ。だから」
だから、
「「簡単に諦めんな」」
その言葉に反応したのか、AIMバーストの触手がうごめき、
轟
という風と共に襲い掛かる。
「あとね、」
が、
バチイ!!
その一撃はすさまじい雷撃と共に弾かれた。
「アイツに巻き込まれるんじゃない。あたしが巻き込んじゃうって言ってんの」
そう言って美琴は前に進む。
「御坂、電撃でアイツの動きを止められるか?そしたら俺が核を探す。」
「できるけど、アンタも巻き添えくらうわよ?」
「ご安心を。天っ才に抜かりはないんだよ」
そう言って取り出すのはフルボトルではなく、缶状の物体。
「なにそれ、サイダー?」
「まあ間違っちゃいない」
そう言って戦兎はその缶―ラビットタンクスパークリングフルボトル―を振る
【fizz fizz】
炭酸が弾ける音を聞き、天面にあるシールディングタブを引き起こし、RT-SPコネクタと呼ばれるパーツを起動。ビルドドライバーに差し込む。
【ラビットタンクスパークリング】
同時にボルテックレバーを回すといつもよりも大きめのスナップライドビルダーが展開され、
【are you ready?】
「ビルドアップ!!」
【シュワっと弾ける!!ラビットタンクスパークリング!!】
ベースのラビットタンクフォームのアーマーに、発泡増強剤「ベストマッチリキッド」によってその形状をより強化した。かつてパンドラボックスの力を利用して作られた、ビルドラビットタンクスパークリング。
「それがこそこそ直してたやつね。役に立つんでしょうね」
「まっかせなさい。―さあ、実験をはじめようか」
仮面ライダーと学園都市第三位。
はじめて並び立ち、戦う瞬間であった。
筆が乗らないこともありますよね。
はいすいません。またまた時間が空いての投稿です。
まだ読んでくれてる方、ありがとうございます。感謝しかありません。
今週中二もう一本上げる予定です。ただし予定は未定。
熱中症にお気をつけて。
ps
ぐらんぶる見たほうがいいよ。