Muv-Luv Alternative ~take back the sky~   作:◯岳◯

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おまけアフター ~サーシャ、霞、夕呼、武 編~

『サーシャ・クズネツォワ』

 

・リヨン攻略作戦後の時期に、衛士としての現役を引退する。

 

・その後、長女かつ武の長子であるアーシャを出産、少しの時間を挟んでアカシャを出産した。

 

・復興途中にあった柊町、横浜基地のお膝元で、白銀光や鑑純奈、純夏を筆頭に色々な人達に助けられながら、超重要かつハードワークである育児に専念する。

 

・出産後、初めて会ったインファン曰く「可愛くて美人でやべえ」と言われる程に、仕草から表情まで変わっていたという。

 

・芯が揺るがぬ母親になっていた証明でもあり、元クラッカー中隊全員が感涙したとか。サーシャ本人は光や純奈、ターラーを見習っただけだったが。

 

・少し後にアカシャを出産した後は、夕呼とまりもの要望に応じて、内乱で心労かつPTSDが積み重なっていた衛士の心のケアに当たった。

 

・生きていく理由、殺すに値するための何か。問われた時にサーシャは常にこう答えたという。「貴方を愛する人、愛してくれる人を想いなさい」と。上っ面ではない声に、多くの衛士が救われたのは夕呼も認める所であった。

 

・社霞も一部だが、兵士の心のケアに参加した。これが後年に役に立つことになったのは本人にとっても予想外だった。

 

・地獄のような内乱の後に帰ってくる武や、同僚たるA-01をフォロー。タリサのような、部隊でも心情的に中核を担う者たちへの相談に乗ったり、ケアしたりしていた。

 

・ずっと昔、他人が怖くて誰かの心を伺うばかりだったあの時の自分が、こうして役に立てるようになるなんて、と本人は巡り合わせと運命の皮肉に対して、苦笑していた模様。

 

・香月モトコから残り1年の余命宣告をされた時、サーシャは笑いながら覚悟した。

 

・武も帰国時に知らされたが、激化する大陸の情勢を前に「帰れないかもしれない」と弱音を吐いた。それに対し、サーシャは「あほ」と尻を蹴り飛ばした。

 

・二人は笑いながら、夜を通して言葉を交わした。それが、二人の最後の逢瀬になった。

 

・モトコの尽力も及ばず、容態が悪化し、横浜基地内で安静にし続けていた時に、サーシャは自分を見舞いに来た様々な客と出会う。

 

・ラーマとターラーから、果ては悠陽や崇継まで。そこでサーシャは磨いた知識と観察眼から様々な助言などを贈った後に、全員を感謝の言葉と共に笑顔で見送ったという。

 

・二人の子供―――アーシャは昔から言い含められていたため、泣きながらも受け入れた。アカシャは息子ということもあり、最後まで受け入れたくないと反抗された。それさえも、サーシャは愛しいものだと想った。自分には無かったものだと。ただ、「(あの人)だけは憎まないでね」と子供たちに優しく諭し続けた。

 

・最後に言葉を交わしたのは、悠陽と。サーシャは大勢の人々に見守られながら、惜しまれつつも若くしてこの世を去った。

 

・秘匿されていたという事もあるが、悠陽や唯依などといった武の伴侶と違い彼女が世に大きな功績を残した訳でもない。それでも知人は口々にこう告げたという。

 

・「彼女無くして、今の白銀武は無かった。守りたい誰かという象徴として、サーシャ・クズネツォワは最後まで彼と共に在った」と。少しの妬みが入った声色だったらしいが。

 

・何者でも無かった人形は少女となった果てに、この上ない幸せな生を駆け抜けたという事実は、最後の顔を見ると語るまでもない事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『社霞』

 

・カシュガル攻略後も、夕呼を陰ながら支え続けた。

 

・サーシャの手伝いで、PTSDに陥った者のケアを。その途中に、戦場というものがどういうものなのかを実感するに至った。

 

・サーシャの死後、混乱期にあった中でも武や、周囲の面々を支え続けた。あまり成長しない容貌のこともあって、深く愛されるマスコットのような存在に。

 

・武の子供たちの育児も手伝い、次第に情緒豊かになっていく様は、彼女を知る者たちにとっては感慨深いものだったとか。

 

・武の子どもたちは、幼い頃を知る霞と純夏には偉くなった後でも頭が上がらなかったとか。

 

・内乱が進むにつれて調律種(人工ESP発現体)人造種(00ユニット)合成種(βブリッド)と意識を交わすこともあり、優れた知能と培った感情を元に、彼ら、彼女たちが本当に望んでいるものを導き出した。

 

・多くのテロが未遂に終わったのは、ターラー、武もそうだが、霞による成果も大きかった。

 

・各人種の応援と多くの支持を受け、人類どうしでの戦争を終わらせ、BETA大戦に終止符を打つために作られた人類統合体の初代総監に就任する。

 

・彼女がおとぎ話を語り継がせた者たちは、無事に和睦締結に成功。その絶大なる功績を以て、以降数十年間に及んだ空前の成長と発展の礎になった。

 

・私生活では、和睦成立後にとうとう武とゴールイン。ご褒美を望みます、と強く訴えた霞の熱意を、武は遂に拒みきれなかった。

 

・幼さを感じさせつつ艶やかさも同居させるという彼女の結婚に涙した男性陣は多かった。

 

・武の過去(やらかし)を知る一部の者達は笑いながら「核融合も大概にせーよ」と告げられたという。

 

・子供が生まれた後は、赤ん坊を連れてサーシャを始めとした白銀武の妻たちの墓前に報告を。

 

・武を看取った、唯一の妻になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『香月夕呼』

 

・カシュガル攻略の直後から、いずれ必ず訪れるであろう対人類の表・裏の争いに生き残るため、様々な手を打ち始める。

 

・第四計画の大成功は日本の世界での発言力を大いに増すことになった。夕呼は政府と親密な連携を取ることにより、国外で奮闘するA-01を始めとした衛士達のフォローに尽力した。

 

・裏では大東亜連合、欧州の一部と取引をしながら、未だ健在である米国とソ連への牽制に奔走する。

 

・しばらくの間はその働きが功を奏し、人類どうしの内輪もめもなく、次々にハイヴは掃討されていった。だが、日本で起きた第二次クーデターの際、米国だけではない、今までにはない勢力の存在を確信。

 

・レンツォ、シルヴィオなどの諜報員からも、米国や欧州の一部でβブリット研究が暴走しつつある報告があった。そして、気がついた時には全てが遅かった。

 

・研究所から逃げ出したモルモット扱いを受けた人々が米国の現政権打倒派や、欧州の元貴族で構成された連合の助けを得て、世界各地に散らばってしまい、事態が収拾できる範囲を越えてしまったことを知る。

 

・月や火星のハイヴを見据えて動いていた夕呼は、一部の無能な人間が企んだ悪辣かつ先見性が皆無な一部の動きに対して、かつてない程に激昂、直後に気絶して、周囲は大慌て。霞やサーシャのこと、今までに積み上げてきた時間と労力、そして対人類戦闘を嫌う武のこと、単純な過労が一気に重なった結果だった。

 

・復活後、横浜基地どころか帝国軍、大東亜連合までの信頼できる人間全てを巻き込まないと手遅れになると確信。日本防衛戦からカシュガル攻略までのデスマーチを彷彿とさせる緊張状態を保ち、武を筆頭とした衛士達の活躍もあり、ついには致命的な事態の回避に成功。直後、気が緩んだ所を拉致された。

 

・勝手な理屈で加齢遅延処置―――【時間】への侮辱のため本人にとっては趣味ではない―――を受けさせられたと知った後、酷く落胆。道連れのような形で同様の処置を受けさせられた武のこともあり、過去に類を見ないほど消沈した。

 

・長年の友人であるまりもをして、別人ではないかと疑わせる程に。

 

・だが、武とまりもを始めとした周囲の人間に支えられた事。武との間に出来た娘の出産という経験を経て復活。

 

・絶望に折れそうになりながらも屈さず、蘇った彼女を止められる者は誰もいなかった。

 

・後に、斑鳩崇継は非公式でこう語ったという。「天才は地獄の釜で煮られ、怪物になった」、と。

 

・本来の分野である研究に関しても次々に、当然とばかりに成果を出し続けた。

 

・その他、月奪還から火星にあるハイヴの攻略、珪素生命体の本拠地調査まで彼女が残した功績は異常とまで言われた。

 

・色々な形で関わり重要な役割を果たした。そして悲願であった和睦が成った後、しばらく後に老衰で亡くなるまでずっと、香月夕呼は白銀武の共犯者で在り続けた。

 

・数百年後、歴史家達の多くが彼女をこう評した。「時には魔女のような狡猾な方法を用いてでも、この地球(ほし)を守り抜いた聖母」と。

 

 

 

 

 

 

 

『白銀武』

 

・後世における彼の評価は二分されている。当時は究極の女あまりの時代(差別的だが、こう表現するのが最も適切だと判断)であり、一夫多妻が推奨されていた。

 

・その中で、関係を持った人数(公表されていない女性も含めれば)は当時の3位(一位は東南アジア、二位は欧州)と言われている。

 

・だが、彼には1位と2位の某人物と異なる所がある。関係を持った女性の地位、年齢、容貌が実にバリエーションに富んでいた。

 

・その中でも地位ある女性や、人気がある女性が実に多かった。彼に否定的な歴史家は「価値ある女性を選り好み、狙って近づいたのではないか」と声を大にして主張している。

 

・しかし、そうした論調になるとほぼ確実に反論が上がる。二分された評価の良い方である。ご存知某ネット掲示板での論争、公共電波での番組を問わず、「かの大戦で最も活躍した衛士」「個人戦闘力最強衛士」のランキングで、白銀武なる傑物が不動の一位として語られているからだ。

 

・正確な資料は残っていないが、彼の戦歴は異常も異常に極まっている。

 

・初陣を経験したのは、10歳。10歳である。いくらなんでも、と思う所だが、否定しきれないものがある。

 

・何より、彼のドキュメンタリー番組が作られた時、引退した衛士に話を伺った際の答えがあまりにも有名だからだ。「普通ならば有り得ないが、彼ならば。というか、ベテラン衛士の間では結構有名な話らしい」と遠い目をしていた彼の肩は少しだけ震えていたという。

 

・それが悲しみによるものなのか、恐怖によるものなのかは今でも論争の種になっているが、さて置いて。

 

・そこからの戦歴も異常だ。なにせ和睦が成るまでずっと、彼が戦場に出なかった年は無いのだから。参加した戦闘の規模・数において彼の右に出る者はいない。それは、今も残る勲章や記録が物語っている。

 

・ギネスにおける「ハイヴ攻略戦参加回数」「ハイヴ陥落戦参加回数」「対人類戦参加回数」「21世紀内の戦史で語られている戦闘への参加回数」といった項目で堂々と名前が乗っているのだから。

 

・彼の異名の数々も、常軌を逸した戦闘力を有していたという証拠になっている。「火の先(ファイアストーム・ワン)」を始めに、「一番星(ノーザンライト)」、「紅の鬼神」、「横浜基地の御伽噺」、「最速の魔王」「人型汎用決戦衛士(Field on Ace)」、「柊町の種馬」、「彼女が居たら隠せ」、「ユーラシアの照星」、「白銀の一槍」、「人の形をした颶風」、「暁の鉄機兵」と、戦歴を重ねるごとに増えていった。

 

・当時の本人の地位・立場も高いもので、玉の輿や女性の地位を狙って、という表現は正しくないとされている。

 

・それはそれとして羨ましいから爆発しろ、と呪うのが我々男性としての正しい在り方だと筆者は思う。もう一つ、珍しく、他の二人には無い部分であり、彼特有の背景がある。

 

それは、彼が関係を持った女性の誰一人として、彼を悪し様に罵ることがなかったという事実。

 

・どのような原因か、それは地獄の釜の底と言われていた当時の戦場での、彼の振る舞いが関係しているという主張がある。

 

・目を疑う程の損耗率だった旧代の対BETA戦から過渡期と言われていたカシュガルでの攻略戦、ユーラシアでのハイヴ攻略戦の後の「人類にとって最も恥ずべき時代」と語られている人類内乱で、彼は常に身体を張って戦場に出ていた。

 

・ここで筆者は当時を知る衛士の言葉を借りたいと思う。「ガキ臭い英雄」と。

 

・技術が発達しつつあった、人類内乱。そこに残る数々の資料は語っている。彼が内乱でどう戦い、絶望の状況にあっても諦めず、最悪の事態を回避していったかを。

 

・いつ誰が死ぬかも分からない戦場の中、時には所属も立場も異なる衛士も巻き込み、行動と言葉の両方で惹き付け、味方として絶望的な戦況を立て直した彼の戦い振りを表現するに、「ガキ臭い英雄」という言葉以上に適したものはないと筆者は考える。

 

・「子供の頃に夢見た、大人になってからは有り得ないと誰しもが諦める姿そのもの」。「子供のように率直でありながらも、本質は見失わず、いっそ我儘と言えるぐらいに一途に理想を体現する理不尽な存在だった」。「迷惑なぐらいに眩しく、だからこそ沼の上でも立ち上がって、近づいて、一言でも言ってやらないと気が済まなかった。そして、気がつけば生き残っていた」。

 

・彼と戦場を共にして生還した、とある衛士の言葉である。それはそれとして爆発しろという言葉も残っているが、微かに「仕方ない」という感情が顔に出ていると思うのは自分だけだろうか。それはそれとして○○(人気があった色々な女性の名前)をかっさらったのは許さねえ、という所までセットだが。

 

・白銀武。彼自身がどういった思いで戦っていたのか、女性と関係を結んだのかは、本人が自伝を残さなかったため定かではない。

 

・彼の戦友であった黄胤凰が記した文献も、当時の戦歴や交流を調べる資料にはなるが、彼の奥底にある何かを伺える程のものではない。(※意図的にそう記したという意見もあるが、推測の範疇だ)

 

・彼と、愛した女性達は幸せだったか。今となっては知る由もないが、筆者は昨日に知った、人類統合体初代総監の社霞(白銀霞)が和睦に派遣される者達へ語った物語が答えであると信じている。

 

・全ては白銀武を含む、遍く皆で紡いだという“あいとゆうきのおとぎばなし”であったという言葉で語れるものだと。

 

 

 

                        『著~ディエルマ・K・鑑~』

 

 

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