カードファイト!!ヴァンガードG IF 〜夜薔薇の先導者〜   作:バンドリーマーV

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今までpixivのほうにウルトラマンばっかり投稿してましたが、今回はこっちで初めてのヴァンガード小説です。よろしくお願いします!

(……ウルトラマンを惑星クレイに行かせたことはあるので厳密には初めてじゃない……?)


ヴァンガードG
日下部アン


リン「──世界の全てを、解放してみせる!」

 

とあるビルの上。

黒髪をツインテールにした少女が、黄金の騎士団を従え、虚無の侵略者を統率する少年と対峙していた。

 

リン「私の大切な、皆のために…!」

 

リン「私の大好きな、この世界のために!」

 

騎士の王《解放者 モナークサンクチュアリ・アルフレッド》の一撃が、侵略者の終末兵器《星輝兵 “Ω”グレンディオス》を光に飲み込み、消滅させていった。

 

 

カムイ:かつて、闇に覆われ、滅亡しかけた

世界を救った少女がいた…。

 

カムイ:その少女の名は……

 

 

 

 

 

 

 

 

──3年後。

 

 

 

「……ん……」

 

都内にある、豪邸ではないがそれなりに立派な家。

 

1人の少女が、自室のベッドで目を覚ました。

 

「ふわぁ…」

 

あくびをする少女の名は日下部アン。

この物語の主人公であり、晴見中学校に通う中学2年生だ。黒髪のショートヘア。現在、この家に1人で生活している。

 

両親は共に海外勤務で長く家を空けており、母親代わりとして面倒を見てくれていた優しい姉も、昨年の高校卒業後は、多忙となり滅多に帰って来なくなってしまった。おかげで家の広さが逆に空しい。

 

アン「……姉さん……」

 

アンはベッドの脇に置かれた、姉妹二人が写った写真をしばらく眺め、やがてベッドから降りた。

 

 

 

 

 

夕方、晴見中学校。

 

「あの…日下部さん?」

 

アン「え…?」

 

放課後の教室で宿題をしていたアンは、声をかけられて顔を上げる。机の前にいるのは学級委員を務める女子生徒だった。

 

「えっと…進路希望調査の用紙、まだ提出してないよね?」

 

アン「……あ…すいません。まだ、書けて、なくて……」

 

「今週末までだから、早めに提出してね」

 

アン「は、はい…」

 

 

 

やりとりを終え、アンは勉強道具を片付けて帰路につこうと歩き始めた。

 

アン「はぁ…」

 

……学級委員は、アンと話す時やりにくそうな表情をしていた。

もう少し明るく人と接しなければならないと頭では分かっているのだが、元々引っ込み思案だった性格が、家族と会えない寂しさからさらに顕著になってしまい、学校には友達と言える人は1人もいなかった。

 

アン「あ…そうでした、夕飯のお買い物をしないと…」

 

校門から出たその時……

 

 

ドンッ!

 

アン「きゃっ!」

 

「…!おっと…」

 

ちょうど側にいた人とぶつかり、転んでしまった。

 

アン「いたた…」

 

起き上がると、ぶつかった相手である、20歳前後に見える、白い長髪の青年と目が合った。

 

「周りをよく見て歩け…大丈夫か?」

 

アン「す、すいません。大丈夫です…」

 

「…そうか、ならいい。気をつけろよ」

 

 

青年はそう言って歩き去った。

 

アン「……はぁ、ついてないですね……」

 

 

アンがため息をついていると、緑色の髪が特徴の女子生徒が走りよってきた。確か、隣のクラスの学級委員だったと思うが…。

 

 

「ちょっとあなた、大丈夫?おもいっきりぶつかってたけど…ケガしてない?」

 

アン「へ?…あ、はい。大丈夫です…」

 

「そっか、よかった」

 

アン「あ、はい…。じゃあ、私はこれで…」

 

 

アンが帰ろうと歩き出すと、

 

 

「あ、待って!」

 

アン「…?」

 

「カード落としてるよ。これ」

 

少女は地面から拾い上げた1枚のカードをアンに差し出した。

……裏地の柄になんとなく見覚えはあるが、自分のものではない。

 

アン「えっと、これ、私のじゃないです…」

 

「え、そうなの?一応手持ちのカード確認してみたら?」

 

アン「あ…すいません。カード自体、持ってなくて…」

 

「あ、そうなんだ。ごめんね。…もしかして、さっきぶつかってた人のかな」

 

アン「そ、そうかも…でも、もう行っちゃいましたし…」

 

「う〜ん…とりあえずあなたが持ってたら?さっきの人が落としたのに気づいたら、あなたを探すかもしれないしね」

 

アン「は、はぁ…」

 

 

とりあえず受けとるアン。

眺めていると、朧気な記憶がよみがえる。

1、2年前、まだ高校生だった姉が、テーブルに似たようなカードを並べて楽しそうな表情を浮かべていた。名前は、たしか……。

 

 

アン「あ、あの…」

 

「?なぁに?」

 

アン「このカード…えっと、ヴァンガード…?のこと、教えて、くれませんか…?その、えっと、持ち主に、返したいので…」

 

 

あと、姉がやっていたらしいこのゲームに興味がある、というのもある。

自分から人に頼み事をするなど滅多にないので、緊張しながら尋ねるアン。少女はニコリと笑って、

 

 

「そっか、私でよければ力になるよ!これからカードショップ行こうと思ってたんだけど、よかったらいっしょに行かない?カードもいっぱいあるしさ」

 

アン「い、いいんですか?」

 

「もちろん!あ、自己紹介まだだったね。私は安城トコハ。あなたは?」

 

アン「あ…はい。日下部アン、です…」

 

トコハ「アンちゃんね、よろしく!じゃあさっそく行こっか!」

 

アン「は、はい…」

 

 

明るく元気なトコハに、アンは戸惑いつつも着いて行った。

しばらくして、二人は目的地に到着した。

 

 

トコハ「ここがさっき話したカードショップ。カードキャピタル2号店だよ。──こんにちは〜!」

 

カムイ「お、トコハちゃん、いらっしゃい!」

 

 

ツンツンと髪が跳ねたバイト店員が二人を出迎える。エプロンの下に着ているのは、アンの姉が通っていた後江高校の制服だ。

続いて、二人と同じ晴見中学の制服を着た美少年が声をかけてくる。

 

 

シオン「やぁ、安城さん。そっちの子はお友達?」

 

トコハ「うん、さっき知り合ったばっかりだけどね。ヴァンガードのこと知りたいみたいだからいっしょに来てもらったんだ」

 

アン「く、日下部アンです。はじめまして…」

 

シオン「そっか。僕は綺場シオン。よろしくね」

 

カムイ「未経験者か、大歓迎だぜ!俺は葛城カムイ。ここのアルバイト店員だ。……ん?」

 

 

カムイはアンの顔をじっと見る。

 

 

アン「……?…な、なにか…?」

 

カムイ「……お前、どっかで会ったっけ?」

 

アン「い、いえ…」

 

カムイ「そっか…気のせいか?…まぁいいや」

 

トコハ「せっかく来たんだし、カムイさんや綺場にも色々教えてもらうといいよ。あ…でもヴァンガードそのものは知ってたんだっけ?さっきヴァンガードって言ってたし」

 

アン「あ、その…姉さんがやってたみたいで、たまにカードを並べてるの、見ていたので。でも、私自身は全然…」

 

トコハ「へぇ、お姉さんいるんだ」

 

 

話していると、入り口のドアが開き、メガネをかけた男性が入って来た。

 

シン「カムイくん、任せっきりにして申し訳ありません。やっと1号店の仕事が片付きましたよ」

 

カムイ「あ、お疲れ様です。アンちゃん、この人が店長の新田シンさんだ」

 

シン「どうも。この店ははじめてですか?」

 

アン「は、はい…」

 

シオン「ヴァンガード自体、やったことがないそうです」

 

シン「そうですか!ヴァンガードに興味を持ってくれるのは嬉しいですね!」

 

カムイ「そうだ。忘れないうちにこれ」

 

カムイはアンに一つの機械を渡した。

 

アン「これは…?」

 

カムイ「ファイターズカード、通称ファイカだ。ヴァンガード普及協会ってとこが発行しててな。ヴァンガードファイターを様々な形でサポートしてくれる組織だ。一番の目玉はVGネットワーク!ここで配信される『クエスト』をこなせば、ファイカのグレードを上げられる。グレードが上がれば色んな特典があるし、大きな大会への出場資格も得られるぞ」

 

アン「な、なるほど…」

 

 

 

トコハ「ルールは…やっぱり対戦形式のほうが覚えやすいよね。私とファイトしてみよう!」

 

アン「え?でも私、カードが…」

 

トコハ「まずはデッキの用意から、だね。最初にクランを決めよっか」

 

アン「くらん?」

 

トコハ「クランっていうのは、カードに描かれたキャラクターが所属する団体の名前。さぁ、こっちこっち」

 

 

トコハはアンを、カードが並ぶショーケースの前に連れて行った。

 

 

トコハ「とりあえず、この中で気になるカードがあったら、そのカードのクランでデッキを作ってみよう。まぁ最初は見た感じでOKよ」

 

アン「はい。えっと…」

 

 

ショーケースの中を眺めるアン。

騎士やドラゴン、天使や人魚…様々なイラストが目を引く。

そうしているうちに、1枚のカードが目に止まった。

 

アン「あ…」

 

夜空をバックに剣を構える女海賊。

 

 

トクン……

 

 

アン(え…?)

 

勝ち気そうな目をした、内気な自分とは正反対の少女。しかし何故か、アンは彼女に惹かれる気がした。無意識にカードに手を伸ばす──

 

 

トコハ「そのカードが気に入った?」

アン「あっ…は、はい」

 

我に返るアン。

 

トコハ「グランブルーのカードか…じゃあ、デッキ組んでみよう!」

 

トコハ、シオン、カムイのアドバイスを受けながら、アンはデッキを構築した。

 

トコハ「よし、完成ね!」

アン「できた…?」

トコハ「うん。このデッキが、あなたといっしょに戦う仲間よ」

アン「なかま…」

 

 

吸血鬼や亡霊などが集まるホラーなデッキだが、1から作ったためかなんとなく愛着が湧く。代金を払い、自分のものになったデッキを見つめるアン。

 

 

トコハ「じゃあ、百聞は一見にしかず!さっそくやってみようか!」

 

アン「は、はい…!」

 

 

二人はファイトテーブルにデッキを置く。

 

 

トコハ「まずはファーストヴァンガード。グレード0のカードを1枚選んで、真ん中のサークルに裏向きで置くの」

 

アン「えっと…これでしょうか」

 

お互い1枚のカードを場に伏せる。

 

トコハ「次に最初の手札。デッキからカードを5枚引くの。この時、一回だけ引き直しができるんだ。手札にグレード1、2、3が揃うようにするといいよ」

 

アン「えっと…大丈夫です」

 

トコハ「私は2枚引き直して…よし。ほんとはじゃんけんで先攻後攻を決めるんだけど、今回はティーチングだから私からね。それじゃあ、ヴァンガードの世界観?を説明しようか」

 

トコハは1枚のカードを見せながら話す。

 

トコハ「カードに描かれているのは、惑星クレイっていう別世界に生きる、様々な力を持ったユニット達。私達はこれから、惑星クレイに行って、ユニット達といっしょに戦うことになるの」

 

 

トコハはファイトテーブルにファイカをセットする。するとテーブルの画面に、惑星クレイの様々な風景を描いた画像が浮かび上がった。

 

 

トコハ「フィールドの選択だね。まぁこれは気分みたいなものだから、好きなの選んでみて」

 

アン「え〜っと…」

 

 

神殿や大草原、荒野や近未来的な都会の光景など様々な映像が見られたが、自分のデッキに合わせて海賊船の上に決めた。

 

 

トコハ「決まったね。さぁ、イメージして!」

 

アン「イメージ…」

 

カムイが横から口を出す。

 

カムイ「そ。ヴァンガードはイメージが全てだ。ファイトの展開、相手の心理。先をイメージできた者が、勝利を掴むんだ!」

 

アン「イメージ、イメージ…」

 

 

アンは言われるまま、目を閉じてイメージする。すると、アンとトコハは、惑星クレイの海に浮かぶ、夜空の下の海賊船に降り立っていた。

 

 

アン『わぁ…!』

 

トコハ『惑星クレイに降り立った私達は、何の力もない、か弱い霊体。だから力を貸してくれるユニットに…ライドする!』

 

 

いよいよヴァンガードファイトが始まる。

 

 

トコハ「いくよ!スタンドアップ・ヴァンガード!《春待ちの乙女 オズ》!」

 

 

トコハは伏せたカードを表にする。

そして彼女はイメージの中で、カードに描かれたユニットと同じ姿に変わった。

 

 

【《春待ちの乙女 オズ》G0 パワー5000】

 

 

トコハのクランはネオネクタール。大自然の力で戦うクランだ。

 

 

トコハ「さぁ、アンちゃんも!」

 

アン「は、はい…!──スタンドアップ・ヴァンガード!《お化けのぴーたー》…!」

 

 

【《お化けのぴーたー》G0 パワー5000】

 

 

アンのクランはグランブルー。惑星クレイの海を駆ける大海賊団だ。

 

 

トコハ「まずは私のターン!最初の1枚引いて…続けてライドフェイズ。自分のヴァンガードのグレードを、ライドすることで、1ターンにひとつずつ上げていくの。ライド!《萌芽の乙女 ディアン》!」

 

 

【《萌芽の乙女 ディアン》G1 パワー8000】

 

 

トコハは再びライドし、ユニットの姿を変える。

 

 

トコハ「ライドしたユニットの下にあるカードは『ソウル』って呼ばれて、カードの能力を使うためのコストとかに使われるの。ユニットの中には、固有の能力を持つカードもいる。《春待ちの乙女 オズ》は『先駆』っていう能力があってね。ライドされた時、自身をリアガードとしてコールできるんだ。アンちゃんのぴーたーも先駆を持ってるよ」

 

 

トコハはオズをリアガードサークルに移す。

 

 

トコハ「そしてメインフェイズ。ここで手札から、味方のユニットをコールできるんだ。コールできるのは、ヴァンガードと同じか、それ以下のグレードのカードだよ。今の私はグレード0、1のカードをコールできるってわけ。──コール、《萌芽の乙女 ディアン》!」

 

 

【《萌芽の乙女 ディアン》G1 パワー8000】

 

 

トコハ「リアガードは同じ縦列なら、前後の移動、入れ替えができるよ。先攻は攻撃できないから、これでターンはおしまい。次はアンちゃんの番だよ」

 

────────────────

トコハの盤面

R(空き) V(ディアン) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ0

────────────────

 

 

アン「は、はい!えっと、まず1枚引いて…ら、ライド!《パーティング・シェイド》!」

 

 

【《パーティング・シェイド》G1 パワー8000】

 

 

アン「えっと、ぴーたーをリアガードに移動して…手札から、《パーティング・シェイド》をコールします」

 

 

【《パーティング・シェイド》G1 パワー8000】

 

 

────────────────

アンの盤面

R(パーティング) V(パーティング) R(空き)

R(空き) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ0

────────────────

 

 

アン「えっと…」

 

トコハ「もうコールしないなら、アタックフェイズ。カードを横向きにすることでアタックできるよ。攻撃する相手のユニットとパワーが同じかそれ以上なら、アタックが通るよ」

 

アン「じゃあ…ヴァンガードのパーティング・シェイドでアタックします」

 

トコハ「アタックするユニットの後ろにいるユニットをいっしょに横にすると、そのパワーをプラスできるよ。それを『ブースト』っていうの。パーティング・シェイドにぴーたーのブーストをつけると、8000+5000で13000になるね」

 

アン「なるほど…じゃあ、ブーストします」

 

トコハ「ヴァンガードがアタックする時には、ドライブチェックっていうのがあるの。デッキの一番上をめくってみて」

 

アン「あ、はい」

 

 

アンはドライブチェックを行う。

 

 

【《ナイトスピリット》(☆)】

 

 

トコハ「お、トリガーユニットだね!上のところにマークがあるでしょ?ドライブチェックでこれが出ると、効果が発動するの。トリガーは全部で四種類。今アンちゃんが引いたのは、クリティカルトリガー。クリティカル…相手に与えるダメージの数をひとつ増やせるの」

 

アン「ダメージが倍になるんですか?」

 

トコハ「そう!あと、全部のトリガーに共通する効果として、そのターン中、ユニット1体のパワーを+5000できるの。二つの効果は同じユニットに乗せても、別々でもOKよ」

 

アン「なるほど…」

 

トコハ「そうね…この場面だと、クリティカルをヴァンガード、パワーはまだ攻撃してないリアガードに…って感じかな」

 

アン「そっか…じゃあ、そうします」

 

 

アタックがヒットし、トコハは2ダメージを受ける。

 

 

トコハ「ダメージを受けたら、デッキの上からダメージの数だけ、このダメージゾーンにカードを置くの。6ダメージになったら負けだよ。この時、ドライブチェックと同じようにダメージチェックをして、トリガーが出たら同じように効果が発動するわ」

 

 

トコハはダメージゾーンにカードを置く。

一枚目はトリガーなし。二枚目は……

 

 

【《ウーント・タナップ》(引)】

 

 

トコハ「お、ドロートリガー!これが出たら、デッキから1枚引くことができるの。それから、ヴァンガードのディアンにパワー+5000するよ」

 

アン「う…」

 

トコハ「ちなみに、リアガードはアタックがヒットされると、こっちのドロップゾーンに退却するわ。普通、ここのカードは使えなくなるんだけど…アンちゃんのグランブルーは、ドロップゾーンのカードを使った面白い戦い方をするんだよね〜。まぁ詳しいことはまた後で」

 

アン「あ、はい。じゃあ…リアガードのパーティング・シェイドでアタックします」

 

トコハ「攻撃を全て受けるわけじゃない。手札からヴァンガードと同じかそれ以下のグレードのカードをガーディアンとしてコールできる。私は《ガーデナー・エルフ》でガード!」

 

 

【《ガーデナー・エルフ》G1 シールド5000】

 

 

トコハ「ガードの数値は横にあるやつね。これとヴァンガードのパワーの合計が、アタックしてきたユニットより高ければ、ガード成功よ」

 

────────────────

アンの盤面

R(パーティング) V(パーティング) R(空き)

R(空き) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ0

────────────────

────────────────

トコハの盤面

R(空き) V(ディアン) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ2

────────────────

 

トコハ「……と、これがファイトの一連の流れよ。わかんないところある?」

 

アン「あ、いえ。だいたい覚えられたと思います」

 

トコハ「そっか!じゃあここからが本番。行くよ!」

 

再びトコハのターン。

 

トコハ「ライド!《開花の乙女 ケラ》!さらに《グレースナイト》をコール!」

 

 

【《開花の乙女 ケラ》G2 10000】

【《グレースナイト》G2 9000】

 

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(ケラ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ2

────────────────

 

トコハ「ディアンのブースト、ケラでアタック!」

 

アン「が、ガードは…しません」

 

トコハ「ドライブチェック…トリガーなしか。続けて、オズのブースト、グレースナイトでアタック!」

 

アン「ナイトスピリットで、ガードします!」

 

トコハ「ターンエンド」

 

────────────────

アンの盤面

R(パーティング) V(パーティング) R(空き)

R(空き) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ1

────────────────

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(ケラ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ2

────────────────

 

アン「わ、私のターン…《大幹部 ブルーブラッド》にライドします!それから、《腐蝕竜 コラプトドラゴン》をコール!」

 

【《大幹部 ブルーブラッド》G2 10000】

【《腐蝕竜 コラプトドラゴン》G2 9000】

 

────────────────

アンの盤面

R(コラプト) V(ブラッド) R(空き)

R(パーティング) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ2

────────────────

 

アン「ぴーたーのブーストをつけて、ブルーブラッドでアタックします!」

 

トコハ「ノーガード」

 

アン「ドライブチェック…トリガーなしです」

 

トコハ「ダメージチェック。トリガーなしだよ」

 

アン「じゃあ次は、パーティング・シェイドのブースト、コラプトドラゴンでアタックします!」

 

トコハ「《メイデン・オブ・ディモルフォーセ》でガード!」

 

【《メイデン・オブ・ディモルフォーセ》シールド10000】

 

アン「ターンエンド!」

 

────────────────

アンの盤面

R(コラプト) V(ブラッド) R(空き)

R(パーティング) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ1

────────────────

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(ケラ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ3

────────────────

 

 

 

シン「──声に熱が入ってきましたね、彼女」

カムイ「はい」

 

 

 

トコハ「いくよ、アンちゃん!──煌めく蕾よ、今こそ花開け!《ラナンキュラスの花乙女 アーシャ》に、ライド!」

 

 

【《ラナンキュラスの花乙女 アーシャ》G3 11000】

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(アーシャ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ3

────────────────

 

トコハ「ディアンのブースト、アーシャでヴァンガードにアタック!」

 

アン「ノーガードです」

 

トコハ「グレード3はドライブチェックが二回あるんだ。ツインドライブ!ファーストチェック…ノートリガー。セカンドチェック…」

 

 

【《メイデン・オブ・ディモルフォーセ》☆】

 

 

トコハ「ゲット!クリティカルトリガー!パワーはグレースナイトに!」

 

アン「あっ…!」

 

アンに一気に2ダメージが通る。

 

アン「ううっ…ダメージチェック…!」

 

 

【《悲しき銃声 ナイトフレア》引】

 

 

アン「ドロートリガー、パワーはヴァンガードに!」

 

トコハ「続けて、オズのブースト、グレースナイトでアタック!」

 

アン「《お化けのりっく》で、ガード!」

 

 

【《お化けのりっく》シールド10000】

 

 

トコハ「ターンエンド!」

 

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(アーシャ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ3

────────────────

────────────────

アンの盤面

R(コラプト) V(ブラッド) R(空き)

R(パーティング) R(ぴーたー) R(空き)

 

ダメージ3

────────────────

 

アン「よし…!」

 

トコハ「どう?」

 

アン「え?」

 

トコハ「そろそろ楽しくなってきたんじゃない?ヴァンガード」

 

アン「あ…」

 

 

……言われて初めて、アンは自分が笑みを浮かべていることに気がついた。

 

 

アン「たし、かに…こんなに笑ったの、久しぶりです」

 

 

アン「──楽しい…!」

 

トコハ「そっか…よかった!」

 

アン「私も行きますよ!」

 

トコハ「うん!」

 

 

 

アン「ライド…!《夜霧の吸血姫 ナイトローゼ》!」

 

 

【《夜霧の吸血姫 ナイトローゼ》G3 11000】

 

 

その時のアンは、カードのイラストを思わせる強気な笑みを浮かべていた。

 

トコハ(さっきまでとは別人みたい…)

 

アン「よ〜し…!…?」

 

 

アンはデッキとは反対側に置かれた、数枚の銀色のカードに目を止めた。

 

 

トコハ「あ、気づいた?それはジェネレーション。時空を越えて現れる、もう一つの未来!」

 

アン「未来…」

 

トコハ「手札からグレードの合計が3になるようにドロップゾーンに捨てて、ジェネレーションゾーンの解放を宣言すれば、そこのカードが使えるよ」

 

アン「……よし…!」

 

 

 

アン「ジェネレーションゾーン、解放!」

 

 

【コスト《不死竜 ボーンドラゴン》G3】

 

 

アン「夜星の光よ照らせ…!この手で斬り開く未来を!ストライド…ジェネレーションッ!」

 

 

 

イメージの世界に現れるのは、時空の彼方からやって来た未来の大海賊。

 

放たれた一撃はアーシャを飲み込み、船上は大爆発に包まれた。

 

────────────────

トコハの盤面

R(グレース) V(アーシャ) R(空き)

R(オズ) R(ディアン) R(空き)

 

ダメージ6

────────────────

 

トコハ「うっそ、ダブルクリティカルぅ!?負けたぁ!!」

 

アン「か、勝った…?」

 

トコハ「負けちゃったけど、楽しかったよ。ありがとう、アンちゃん」

 

アン「──はい!こちらこそ!」

 

二人は握手を交わした。

 

 

 

カムイ「よ〜し、次は俺と…ん?」

 

カムイは何かに気づく。

 

カムイ「ちょっとごめんな。あっちでお客さんが困ってるみたいなんだ」

 

カムイが歩み寄る方には、前髪が見事にカールした赤髪の少年が立っていた。

 

 

カムイ「よう!お前も見ない顔だな。ここ、初めてか?」

 

「え…お店の、人?」

 

カムイ「あぁ、バイトな。カード探しに来たのか?」

 

「いや、別に…。ていうか、こういうのよくわかんねぇし…」

 

カムイ「?ヴァンガードやってるんだろ?デッキ握りしめてるし」

 

「いや…これ、いつの間にか下駄箱に入ってて…」

 

カムイ「下駄箱!?なんでそんなところに?」

 

「いや、俺に聞かれても…」

 

 

 

トコハ「あれ、新導?」

 

「ん?安城…」

 

シオン「君は確か、安城さんと同じクラスの…新導クロノくん、だったかな」

 

クロノ「お、おう…」

 

アン「…………」

 

新導クロノ。

目付きが悪く無愛想なことから、学校では近づき難く思われており、良くない噂も広がっているが、こうして目の前で見るとそれほど悪い人には見えない、というのがアンの印象だ。

 

 

クロノ「…ん?なんだ?」

 

アン「あっ、いえ…」

 

カムイ「ふむふむ、こいつも初めてか。なら…よし!」

 

 

カムイは何やら思いついたようだ。

 

 

カムイ「アンちゃん、こいつとファイトしてみないか!」

 

アン「え?」

クロノ「は?」

 

驚く二人。

 

アン「え…私!?」

 

カムイ「二人ともヴァンガードは今日が初めてだし、ちょうどいいだろ?」

 

クロノ「ちょ、ちょっと待てよ、なんでそうなるんだ!?」

 

カムイ「いいからやってみろって。絶対楽しいから、な?アンちゃんはどうだ?」

 

アン「わ、私は彼さえよければ…」

 

カムイ「よし、そうこなくっちゃな。えっと、クロノだったか?」

 

クロノ「あ、はい…」

 

カムイ「俺はクロノにルール教えるから、アンちゃんはデッキ調整でもしてみなよ」

 

アン「は、はい!」

 

クロノ「なんなんだ…」

 

 

《続く》

 

 

 




──と、いうわけで1話でした。序盤はゲーム版準拠が多いかもしれません。まぁどっちも流れは同じなんですけどね。

あらすじで書いた通り、無印編はここに設定書くだけに留めます。

アンの姉である日下部リンは、後江高校で櫂たちと共にヴァンガードやってました。
ロックオンビクトリーの後江ルート準拠なので、ヴァンガード教わったのは櫂です。そんなかんなで段々ときめき始めたり。
両親が海外勤務のため、アンの母親代わりもしてました。

リンクジョーカー倒したのはリンですが、シードはそれ以前にヴォイドに勝った上にPSYクオリアを持っているアイチのほうに行っちゃったので、レギオンメイト編は大体原作通り。
リンは本来自分に宿るはずだったシードがアイチに宿ってしまったことに責任を感じ、カトルナイツに加入して尊敬、恋慕する櫂と敵対することになってました。

最終的には原作通り和解。

リンは最終話の卒業式の日に櫂に告白して、付き合うことに。今は遠距離恋愛中……みたいな感じのを書こうと思ってました。

……これだけ書いたらなんとかなりそうに見えますけど、書いてない部分で結構無理のある設定が多過ぎて…自分の発想力ではいい流れが思い付かず、結局ここの設定だけに留めることになりました。申し訳ありませんが、この短い設定を元に脳内補完して頂けると。

櫂ミサやら櫂エミなんてタグがあるんだから、櫂リンがあったってなんの問題もあるまいて。…ないよね?

では、これからよろしくお願いします!
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