カードファイト!!ヴァンガードG IF 〜夜薔薇の先導者〜   作:バンドリーマーV

10 / 20
9ヶ月も更新してなかったとは…Pixivもよろしくお願いします。

オリ主を絡ませづらいエピソードは度々カットすることになりますが、後々に関わる場合などは最低限の説明は入れるつもりです。




第10話「クランリーダー」

 

「君の分身をいただくよ」。

 

子供たちの間ではヴァンガード都市伝説、「仮面ゴースト」の噂で持ちきり。

 

挑まれたファイトに負けると、大切なカードを奪われてしまうのだ。

 

知り合いの少年から助けを求められたシオンは、仮面ゴーストの正体を突き止めようとする。

 

仮面ゴーストの正体は、シオンの幼なじみである烏森ユウヤであり、金持ちゆえに庶民を見下し、相手を叩き潰し絶望させることを快楽としていた。

 

シオンはカードを取り返す条件として、トリガーの多くをデッキから取り除いたハンデつきファイトを行う。

 

シオンは苦戦しながらも見事勝利し、カードを取り返したのだった。

 

そしてある日。

 

 

アン「お祭りクエスト?」

 

トコハ「そう。今度、ドラゴンエンパイア祭りがあるでしょう?一緒に盛り上がる企画をやると、ポイントがもらえるの!」

 

 

アン、トコハ、クミ、クロノ、シオン、トリニティドラゴンは、カードキャピタルに集まって話していた。

 

 

クロノ「興味ない…」

 

トコハ「あら残念。参加者は兄さんとファイトできるのにね~」

 

クロノ「えっ、マモルさんと!?」

 

アン(かわいい…)

 

トコハ「じゃ、申し込んでおくね」

 

クロノ「いや、まだやるとは…」

 

クミ「楽しみだね、トコハちゃん!」

 

 

結局参加となり、現在は話し合い中だ。

 

 

クロノ「……」

 

トコハ「そこの仏頂面!やると決めたら楽しむ、それが祭りよ!」

 

アン「あ、あはは…」

 

クロノ「はぁ…で、お前も参加するのかよ?」

 

シオン「うん、安城さんに強引に誘われてやることにね」

 

 

ヴァンガード女子、強し。

 

 

シオン「オークションはどうかな?」

 

アン「何を出品するんですか?」

 

シオン「しまいこんでいて使わないものだよ。みんなの家にもあるだろう?アンティーク品とか彫刻とか…」

 

クロノ「そんなもん普通ねぇから」

 

シオン「え、そう?」

 

 

…世界が違う。その後も色々と意見が出たが、なかなか決まらない。

 

 

クロノ「なんでもいいだろ~?さっさと決めろよ」

 

トコハ「新導!あんたも何か出しなさいよっ!企画よ企画、なんかないの?」

 

クロノ「う〜ん…じゃあ、たこ焼き屋」

 

「「「えっ」」」

 

 

クロノに注目が集まる。

 

 

クロノ「いや、言えって言うから…」

 

トコハ「いたって普通!だがそれがいい!」

 

クミ「もー考えつかれちゃったしね~♪」

 

アン「シンプルイズベストということですか」

 

クロノ「ちょ、ちょっと待て!?」

 

 

適当に言ったのが採用されて逆に焦るクロノ。

 

 

クロノ「たこ焼き屋、結構金かかるぞ!?」

 

カル「粉物って安くやれるんじゃないですか?」

 

クロノ「問題はタコだ!タコが安く仕入れられないと赤字になるぞ!」

 

アン「ほ、本気だ…」

 

 

さすが自炊してるだけある。

 

 

クロノ「あ、赤字が出たら困るだろ。予算は割り勘だろ?」

 

ツネト「いきなり金の話かよ。みみっちい」

 

クロノ「堅実といえ」

 

シオン「うちで出そうか?出資って形で」

 

クロノ「お前に借りをつくる気はない」

 

アン(あぁ、またですか…)

 

 

アンは頭を抱えた。以前クエストで対決して以来、この二人は妙な対抗意識を持っているのだ。

 

いや、クロノはシオンだけでなくトコハとも、しょっちゅうしょうもないことでケンカしているのだが。

 

 

トコハ「いっそ、タコはやめて別の具を入れようか?チョコとか、クリームとか、いろんな種類つくるの!」

 

カル「激辛ソース入りとかどうでしょう?」

 

ツネト「名前も、ドラゴンエンパイア焼きとかにしたらどーよ!」

 

クミ「わ~♪多度君にしては、ナイスアイディア〜♪」

 

ツネト「誉めてんの!?貶してんの!?」

 

トコハ「いいじゃんいいじゃん。ドラゴンエンパイア焼き、それでいこう!」

 

 

 

当日。

 

 

クミ「すご~い。新導君上手~」

 

 

屋台の調理スペースで、クロノはたこ焼きの生地を作っていた。

 

 

カル「はあ…終わりました」

 

クロノ「おい、小麦粉のダマが残ってんだろ?」

 

カル「ダマ?ダマとは…」

 

 

カルはタブレットで検索を始める。

 

 

クロノ「…いい、俺がやる!」

 

シオン「そろそろ焼き始めるよ」

 

クロノ「もう少し待て!まだ油がなじんでない!」

 

クミ「お釣りの小銭これでいい~?」

 

クロノ「ちゃんと分けて!後で面倒だぞ!」

 

ツネト「お前案外細けぇな~」

 

クロノ「うるせぇ!」

 

アン「まぁまぁ」

 

アン(けど、新導くんがやる気になってくれて、うれしい…)

 

 

マモル「へぇ…意外だね、クロノ君」

 

トコハ「そうなのよ、案外マジになっちゃって」

 

 

クロノ達の様子を見ている安城兄妹。

 

 

トコハ「兄さん、相当忙しいんでしょ?大丈夫?ちゃんと寝てる?」

 

マモル「ははは、心配いらないよ」

 

支部長「そう!マモルは強い子だから大丈夫だよ」

 

 

やってきた支部長を、マモルが睨む。

 

 

マモル「あなたに言われたくありません。ぶらぶらしてないで、働いてください!!」

 

支部長「は、はい〜…」

 

 

以前も着ぐるみに入って仕事を抜け出していた支部長である。

 

 

 

 

 

アン「ドラゴンエンパイア焼き、いかがですか〜?」

 

 

いよいよ祭りが始まり、ドラエン焼きの販売もなかなか好調だ。

 

 

シオン「いらっしゃいませ!ほら、キミも声だしなよ」

 

クロノ「…い、いらっしゃいませぇ〜」

 

 

ぎこちない笑顔に、裏返り気味の声。

 

 

シオン「あっ…ごめん!僕が頑張るよ!」

 

クロノ「いらっしゃいませぇ〜っ!」

 

アン「ムキにならなくても…(可愛い…)」キュン…

 

 

 

「もう1つくださいっ!」

 

「私は2つ!」

 

「私も!」

 

シオン「ありがとうございます!」キラッ☆

 

 

ちなみに、シオンは女性客にキャーキャー言われていた。

 

そんなかんなで、好調なまま時間が過ぎていった。

 

クロノとアンが二人でドラエン焼きを焼いていると、接客していたトコハがやってきた。

 

 

トコハ「大繁盛よ!」

 

クロノ「このペースなら、赤字は免れるな」

 

アン「うふふ、心配しすぎですよ」

 

トコハ「そうそう。二人ともちょっと休憩行って来たら?」

 

シオン「焼き場は僕が変わるよ」

 

クロノ「あ、あぁ…わりぃな。じゃあ、頼む」

 

アン「それでは、お言葉に甘えて…」

 

 

クロノとアンは、二人で休憩に入り、祭りを歩き始めた。

 

 

アン「きゃっ…!」

 

「おっと…」

 

 

アンは誰かとぶつかってしまった。

 

 

アン「す、すいません…!」

 

「いえいえ、こちらこそ〜」

 

アン(最近、よく人とぶつかるなぁ…)

 

 

ぶつかったのは、赤い長髪の青年だった。

 

その手にはドラエン焼きが。

 

 

アン(買ってくれたんだ…)

 

「おや…?」

 

 

ふと、青年はアンの目をじっと見つめる。

 

 

「…これは…やはり…これは驚いた…」

 

アン「…?あの、えっと…?」

 

「…ふふ、なんでもありませ〜ん。けど、そのうちまた会える気がしますね!」

 

アン「へ…?」

 

「それじゃあ♪」

 

 

青年は手を振って歩いていった。

 

 

アン「…?」

 

アン(なんか、不思議な雰囲気の人…)

 

クロノ「大丈夫か?ぶつかってたけど」

 

アン「あっ…ご心配なく!さぁ、行きましょう!」

 

クロノ「おう」

 

 

 

二人で祭りを周り、食べたり写真を取ったりして、時間が過ぎていった。

 

クロノが偶然会ったマモルと話している頃、アンも声をかけられていた。

 

 

ルナ「…アン」

 

アン「?」

 

 

アンが振り返ると、月城ルナがいた。

 

 

アン「ルナさん!ルナさんも参加するんですか?」

 

ルナ「今日はお仕事。一応、普及協会本部にいるから。各支部の視察とお手伝いはよくある」

 

アン「お忙しそうですね…」

 

ルナ「まぁね。これでも、クランリーダーだから。けど、楽しいよ。ヴァンガード、好きだから」

 

アン「あ…」

 

ルナ「アンもお祭り、楽しんで」

 

 

ルナはめったに見せない笑みを、静かに浮かべる。

 

 

アン「──はい!」

 

ルナ「うん。それじゃ」

 

 

 

そして夕方、メインイベントの時間だ。

 

 

ヴァンガ郎「元気ですだが~!?」

 

 

ヴァンガ郎(中身は支部長)と、マモルがステージに立つ。

 

 

マモル「今日はみんなのおかげで、とても楽しいお祭りになった。今日のファイトは僕からのお礼だ、さぁいくよ、みんな!」

 

 

参加人数などの関係もあり、3人か4人対マモル1人の特殊ルールでのファイトだ。

 

定員が四人までのため、兄妹であるトコハは辞退した。

 

トリニティドラゴンがマモルとファイトを始め、次はアン、クロノ、シオン、クミの番になったのだが…

 

 

クミ「…?」

 

 

クミのスマホから通知音が鳴った。

 

 

クミ「…やだ、ママが超怒ってる…!」

 

トコハ「どうしたの?」

 

クミ「猫がソファーにおしっこしちゃって…トコハちゃんお願い!変わりにファイトして!私の闘魂、あずけたぞい!」

 

トコハ「えぇっ!?…あ~…」

 

 

少し前のトコハなら、コンプレックスから悩んでいただろう。しかし、アンとのファイトで前向きになったトコハは、ファイトしてみようという気になっていた。

 

 

トコハ「…よし!やったるわ!」

 

アン「ふふ、そのいきです!」

 

順番になり、ステージに上がる。

 

マモル「…久しぶりだな、ファイトするの」

 

トコハ「そうだね…」

 

 

そして…

 

 

『『スタンドアップ・ヴァンガード!』』

 

 

 

 

 

その後。

 

 

トコハ「あ~、楽しかった!」

 

アン「負けちゃったけど、楽しかったです!」

 

 

結局全員敗北したが、気分はどこか清々しい。

 

 

クロノ「はぁ~…もう少し粘れると思ったんだけどなぁ…」

 

シオン「なかなかだったんじゃない?」

 

クロノ「まぁ、お前よりは粘ったかな」

 

シオン「ふふっ…」

 

クロノ「なんだよ、その笑い…」

 

シオン「いや、別に」

 

クロノ「別にじゃねえだろ?」

 

アン「まぁまぁ…」

 

 

クロノ「マモルさん、完全ガードが無いのを読みきって、ストライドせずにブレードマスターのスキルで、クリティカルを上げてアタックしてきたな…」

 

シオン「こっちの手札とトリガーチェック、ファイト展開から読んでたんだろうね」

 

トコハ「ねぇ、キャンプファイヤー始まるよ?」

 

クロノ「キャンプじゃないのに、何でキャンプファイヤなんだよ…」

 

アン「細かい事はいいじゃないですか?」

 

トコハ「最後まで付き合いなさいよ?楽しかったでしょう?」

 

クロノ「…まあな」

 

アン「ふふっ…」

 

 

トコハ「ほら、立って!やるよフォークダンス!」

 

シオン「えっ!?フォークダンスやるの!?」

 

クロノ「マジかよ…」

 

アン「!」

 

 

アンはちょっと迷うが、やがて頬を赤くし、クロノの手を取る。

 

 

クロノ「ん?」

 

アン「せ、せっかくですし踊りましょう?」

 

クロノ「えっ、お前まで…まぁ、いいけど…」

 

アン「そ、それじゃあ早速…!」

 

クロノ「お、おい…!」

 

 

アンはクロノの手を引き、会場に向かう。

 

 

トコハ「あら~♪」

 

シオン「ふふ…」

 

 

《続く》

 

 




次回 第11話「まだない名前」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。