カードファイト!!ヴァンガードG IF 〜夜薔薇の先導者〜 作:バンドリーマーV
すいません、pixivでのシリーズばかりしてました…。
クロノとハイメのファイトは、ドラゴンエンパイア支部にあるフリーファイトスペースを貸し切りして行うこととなっている。
マモル「あの歳でトップファイターと戦う機会をもてるなんて、クロノ君には素晴らしい経験になるな。どういう経緯なんだい?」
ハイメ「ハートに来たのさ!」
ルナ「……なるほど、わかんない」ポンッ
ハイメ「ひぃっ!?」
音もなく後ろに忍び寄ったルナに肩に手を置かれ、ハイメは驚きですっとんきょうな声を上げた。……あれ、前にも見たような。
ハイメ「い、いやぁ〜、毎回毎回驚かせてくれるね〜!」
マモル「月城さんも見に来たんだね」
ルナ「一応、大舞台でハイメに負けちゃった身としては気になったりする…」
支部に到着したクロノ達を、カムイが出迎えた。
カムイ「リラックス!余計なことを考えるな、いつものお前のファイトをすればいい」
クロノ「はい!」
カムイ「よし、いい顔だ!俺も思い出すぜ…全国大会の決勝とか、アジアサーキットの決勝とか…!」
アン「カムイさんのは大舞台すぎて参考にならないのでは…」
クロノ「てかカムイさん、皆に話したでしょ」
カムイ「ったりめぇだろ!こんだけの大勝負に、ギャラリー無しなんてありえないぜ!」
クロノ(いつもの俺のファイト…か)
思い浮かぶのは、かつて一度だけファイトした、名前も語らなかった男に言われた言葉。
『───ファイトには、その人間性がすべて現れる。どんなファイトをするかで、その人間の性格や、考え方が分かる』
クロノ(……やってやるさ。今の俺の全てを、この1戦で試す!)
そして、いよいよファイトの時。
ハイメ「楽しいね。ヴァンガードがあって、戦う相手がいて、見てくれる人たちがいる…!これ以上楽しいことってあるかい?」
クロノ「だな…!」
フィールドは、メガラニカの海中遺跡。青き水の支配する、失われた古代文明の神殿跡。
そして、ついに……
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
クロノ「ガンナーギア・ドラコキッド!」
ハイメ「士官候補生 アンドレイ!」
シオン「いよいよ始まったね…」
アン「はい…!」
アン(新導くん、絶対に勝ってルナさんのリベンジを…!……って…?)
その時……アンの視界を光が支配した。
アン(───!?)
──────────────────
アン『……え』
気がつくと、アンは半透明な姿で浮いていた。
アン『……ここは…?…え、なに?何なの…!?』
海の中のようだが、全く息苦しくない。
そして……海底遺跡らしき場所で、クロノのクロノジェットと、ハイメのサヴァスが向かい合っている。
アン『あれは…。…!』
展開する魔法陣。クロノジェットが光に包まれ、新たに機械仕掛けの巨大な竜が現れる。
アン(ミステリーフレア・ドラゴン…?)
ミステリーフレアが放った光が、サヴァスを吹き飛ばす。更に……
アン(!?)
スモークギア・ドラゴン、スチームバトラー マシュダ、スチームメイデン アルリム、そしてクロノジェットドラゴンの幻影がミステリーフレアに重なる。
ミステリーフレアはクロノジェットに戻り、再び突撃。その拳をサヴァスに叩き込んだ!
アン『…!』
そこから溢れた光が、アンの視界を塗り潰して……
────ンちゃん……
──────────────────
トコハ「アンちゃん?」
アン「はっ…!?」
アンは我に返った。
トコハ「どうかしたの?ボ〜っとして……」
アン「えっ、あっいや、なんでもないです!」
トコハ「そっか…?」
アン(……今のイメージは……何…?)
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しばらくして……ファイトは進み、互いにG3・クロノジェットとサヴァスにライドしている。
クロノ「ストライドジェネレーション!時空竜 クロノスコマンド・ドラゴンッ!」
クロノが超越する!
クロノ「クロノスコマンドで、ヴァンガードにアタック!」
ハイメ「ノーガード!」
これにより、ハイメはダメージ4となる。
クロノ「スキル発動!全てを呑み込み、時空の彼方へ消し飛ばせッ!」
クロノスコマンドは、アタックがヴァンガードにヒットした時、コストを払うことで、相手のリアガード全てを山札の下に送るスキルを持っている。
ハイメのリアガードはいなくなった。
アン「リアガードを一層する能力、ハイメの連続攻撃に対抗するために…!」
トコハ「あいつ、やるじゃない!」
カムイ「ヘヘッ、伊達に毎日俺らとやってないぜ。その調子だ!クロノ!」
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クロノの攻撃が終わり、ハイメのターン。
ハイメ「いい攻撃だ。アミーゴの情熱が伝わってくるよ…!けど!ジェネレーションゾーン、解放!」
クロノ「!」
ハイメ「進め!我が導く運命の航路!ストライドジェネレーション!!」
ハイメも超越する。
ハイメ「天羅水将 ランブロス!」
リアガードを補充し、バトルフェイズへ!
ハイメ「俺もずっと追いかけてきたんだ!君が今感じている、その熱さを!リアガードのサヴァスでアタック!」
クロノ「ガード!」
ハイメ「マグナム・アサルト!」
クロノ「ノーガード…!ドロートリガー!」
ハイメ「スキルでマグナム・アサルトをスタンド、パワー+2000!もう一度!リアガードのエルルにアタック!」
クロノ「ノーガード…!」
そして……ここからが本番だ。
ハイメ「行くよ!天羅水将ランブロスで、アタック!
4回目のアタックなので、スキル発動!
リアガード2体をスタンド!更にGゾーンの表のカードが2枚以上なら、スタンドしたリアガードにパワー+10000!」
クロノ「!」
マグナム・アサルトとサヴァスがスタンド。
クロノ「か、完全ガード!!」
ハイメ「トリプルドライブ!──ヒールトリガー!パワーはサヴァスへ!アタック!」
クロノ「ガード!」
クロノ(このままじゃ勝てない…。嫌だ、まだ俺は何も掴んでない…!俺を熱くするもの、ヴァンガード…!)
ハイメ「マグナム・アサルト!」
クロノ「ガード!」
ハイメ「ターンエンド!」
これでダメージ5、手札も0……しかし。
クロノ(俺は、あきらめないぞ。知りたいんだ…俺の掴んだこの熱さが何なのか!こいつが俺を、どこへ連れて行ってくれるのか!)
そして……引いた!
クロノ「ジェネレーションゾーン解放!」
引いたのは、超越コストを補助する『スチームブレス・ドラゴン』だった。
クロノ「今こそ示せ、我が真に望む世界を!ストライドジェネレーションッ!」
クロノが超越したのは……
クロノ「時空竜 ミステリーフレア・ドラゴンッ!!」
アン「…!あれは…!」
シオン「そうか…!ミステリーフレア・ドラゴンのスキル。攻撃がヒットした時、山札から4枚のカードを公開する。そのカードのグレードが全て異なっていれば、追加の1ターンを得る事が出来る…!」
トコハ「けど、4枚のグレードが全部違うなんて…」
クミ「出来るの?そんなこと…」
シオン「確率は、相当低い……賭けなんだ、これは」
クロノ「俺は、こいつに全てを賭ける!俺は、俺の運命を信じる!」
ハイメ「ハートに…きたぁーっ!アミーゴの心意気、俺も全力で受けて立つよ!俺の運命は、君の運命に打ち勝つ!必ず!!」
クロノ「いっけぇええ!」
ミステリーフレアのアタック!
ハイメ「超えてみせろ、アミーゴ!」
ハイメはガードするが……
クロノ「トリプルドライブ!」
クロノはトリガーを2枚引き、パワーアップでガードを突破した!これにより……
クロノ「スキル発動!」
1枚目……グレード2《スモークギア・ドラゴン》。
2枚目……グレード0《スチームバトラー マシュダ》。
3枚目……グレード1《スチームメイデン アルリム》。
アン(……このカードの流れ……さっきの…?)
アン(じゃあ、次のカードはクロノジェットで、スキル成功…?まさか……そんなことが…?)
クロノ「これが俺の……運命だぁああッ!!」
4枚目……グレード3 《クロノジェット・ドラゴン》。
アン「…!」
アン(本当に…!?)
トコハ「揃った…!」
ハイメ「フッ…」
クロノ「もう一度、俺のターンだッ!」
エクストラターン開始。先ほどドライブで引いたカードをコールし、バトルフェイズへ!
クロノ「時を超えて、未来をつかめ…!クロノジェットでアタック!
Gブレイクでパワー+5000!更に、グレード1以上でガードできない!」
ハイメ「──ノーガード!」
クロノ「これが俺の、望んだ世界だッ!!」
クロノジェットのアタックがサヴァスにヒット!ハイメのダメージが6となり、ファイトは決着した…!
クロノ「勝った…?」
ハイメ「確かに見せてもらったよ、君の情熱」
トコハ「ほんとに、ハイメ・アルカラスに勝っちゃった…」
クミ「凄い、すごかったよー!」
カムイ「やっぱアイツは、俺が見込んだ男だぜ!」
シオン(どうして、あそこに立っているのが、僕じゃないんだ…?このままでは終わらせない。僕は、必ず僕自身の勝利を掴んでみせる…!)
アン「…………」
一方、マモル達は……
マモル「…あれ?伊吹くんじゃないか」
ルナ「そんなすみっこで…」
伊吹「…………」
物陰からファイトを見ていた白い長髪の青年・伊吹コウジに声を掛けていた。
マモル「珍しいね、もしかして君もハイメのファイトを?」
伊吹「あぁ」
ルナ「どこから聞いたやら……相変わらず地獄耳……」
マモル「けどまさか、あのハイメに勝つなんてね。知ってるかい?あれが噂のギアクロニクル使いの子だよ」
伊吹「運が良かっただけだ」
マモル「まぁね。でも、運の実力のうちだろ?」
伊吹「……仕事に戻る」
伊吹は歩き去る。
マモル「ユナサン支部のみんなによろしく!」
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クロノ「最後の一手……どうして、俺の勝負にこたえてくれたんだ?」
ハイメ「ここが震えたのさ」
ハイメは左胸に手を当てる。
ハイメ「俺のハードが震えたら、俺もそれに応えなくちゃね…!アディオス!」
そうして、ハイメは帰国していくのだった…。
次回 第9話「カードキャピタルの夜」