THE NOT SIGNALS −Segregated world−   作:穏詠 桜太

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構想に3年近くかかった(現在進行形)幻想入り小説です。
主に人間ドラマを重点に描写していますので、バトルとかの要素は希薄です。

【注意事項】
・こんなタイトルでもれっきとした東方Projectの二次創作です。
・一部のシーンに暴力的、差別的なシーンや発言が含まれます。
・この世界設定の8割が独自設定で含まれています。
・スペルカード、弾幕ごっこ等の原作の要素は含まれていません。
・原作の雰囲気が壊れるのが嫌な方はブラウザバックをしてください。

上記の注意事項を理解した上でお楽しみください。

質問やご感想などもコメント欄でお待ちしております。


#1 眩き閃光

「長洲名物の栗かの子に・・・信州りんごパイ!これいいよ、いいよ!!」

「それに~やっぱ長野といえば地獄だ、たに猿公・・・えん?だっけ、が有名だって、

いきなり先生ったらあーだこーだ言って慰霊碑に行くとかないよね?」

 

一人騒がしく観光ガイドをぱらぱらとめくりながら狭い密室で声を高める

少女―――『牧野 美優』。ここ最近、事情が絡み他校から転入してきた転校生だ。

しかし、感情が高ぶるとコミュニケーションが行き過ぎてしまい偏った話題にしか

耳を傾けないので、周りは聞く耳持たずして一人騒いでいた。

 

「ねぇ、ここ行きたいと思わない?だってここ栗かの子と長洲りんごパイが名物だし」

「う、うん・・・そうだね・・・・・・」

「それに、しら、ほ・・・白骨温泉!もう寒くなるころだし、ウチも最近温泉行ってない

からちょうどいいんだよね~」

 

美優が手に持っている観光ガイドを覗いてみる。すぐさまそれに気が付いたのか、

彼女は隣にいた『前田 治』に話しかけた。彼は学校のクラスメイトでも

とりわけ浮かれた人物で、そこに因縁をつけたかのように執拗に美優に

振り回されやすい人物だ。

 

 

 

―――その後も一人の声がロープウェイの中、密室に響く状態が続いた。

 

 

■■■■

 

 

そんな話声も時間が経つにつれて騒がしさは薄れていった。おそらく、美優が

自身の持っている観光ガイドなどの情報誌を読みつくしたのだろう。

その証拠にあたりにはそれが散らばっている。

あとには男女との談笑が聞こえるだけだ。しかし、ただの愚痴にもならないものだった。

 

「慰霊碑の見学だったり黙祷とかどーのこーのつまらないんだよね」

「それな、せっかくの旅行が台無し」

「そういやお前って校長の所まで凸ってきて指導くらったな」

「一度っきりだから俺たちの好きにさせてくれればいいのにね」

 

その声に答えない『佐藤 理恵』はひとりでに窓越しから見える景色に釘付けだった。

窓からは雲一つない青空が広がっている。その下には視界の半分を覆うほどの

山脈の姿が堂々と構えていた。山肌は緑と岩肌のまだら模様で、雪のような白さは

窺えなかった。それでも至近距離から見る景色はとても迫力がある。

その迫力さに彼女は思わず「わぁ」と感嘆した。

 

―――彼女たちが所属している、長宮高等学校附属長見中学校の修学旅行先である

長野県は、かつて8年前の大地震で数多の犠牲者を出した『長野木曽大地震』。

その犠牲者を悼むために、かつての残骸が遺された地へと訪れていくのだ。

しかし、生徒たちはこの予定に異議を申し立てる声が相次いだ。

これに対し教師たちは多少の危険を理解しつつも半ば強引に行かせた。

これは、その初日の出来事である。

 

「おい、見てみろよ」

「ん?」

 

震え声をきたしながら窓を指して『斎賀 昇』が見つめる。空は青空だった。だが、

明らかに間違ったものが彼の視界には映っていた。

 

――――月から真っ直ぐ伸びた光が、静穏ながらも月に衝動をもたらした。その衝撃は

響かず、ただ一方に向かっていく地にめがけていた。

 

「あのまっすぐ延びた光はなんだ――――!!」

 

その光は無慈悲なまでに彼らへと向かっていく。一瞬にして光に包まれるその瞬間。

 

「―――――!!」

 

光が届いたのと同時に、閃光と轟音が響きわたった。どうやら恐らく目の前で落ちたのか。

嗚呼、耳鳴りがひどい。あまりにも閃光が眩しすぎたせいか、半目になっても視界がぼやけてしまっている。

ある程度時間が経ち、光が消えていくとその先に見えたものは凄惨な光景だった――――。

 

悲鳴と絶叫が響き渡り、割れた窓から生徒が投げ出されてしまい、山肌は緑が剥がれ落ち露わになった

褐色の岩肌が見えていた。そして銅索と滑車が擦れていく音が聞こえていた。千切れ始めている

ことが息をのんだと同じにわかった――――。

「早く逃げなくては」と焦燥に駆られながら安全な脱出路を確保しようとした。

まず、彼は非常口の扉に駈け出した。ここの扉は、まず開けると下に取り付けられた梯子が自動で降りる

構造となっていて、そこから抜け出すことができる事が書かれていた事を見たことがある。

しかし――――いざ抜け出そうとしたが不幸なことに非常口の扉はどういうわけか開けられない。

多分自分の握力が足りずに扉が開かないというかもしれなかった。

その扉から離れると、すぐさま他の生徒が扉を開けようと複数人で取りかかったが、びくともしない。

あきらめてしまったのか、前者に乗るように割れた窓めがけて落ちていくようになった。

さっきまで聞こえた声は依然と比べて少なくなり、人もいなくなっていく。

――――何も考えることができずに、ぼうとしていると鈍い金属音が鳴り、右に一気に傾いた。

身が傾いた方向に投げ出され、壁に追突する。頬に冷たい金属の感触が鳥肌を出してくる。

 

 

――――まずい。と直感で感じ取った彼は一か八かの賭けを賭して窓から身を投げ出した。

 

――――この判断に悔いは無いはずだ。

 

――――空中の風に晒された。その後打ち付けられた衝撃で動けないままになった。

 

自分の体が地面に打ち付けられた衝撃は、まるで土から出てきた腕に絡まれて行くような感じだ。

右に左へと――――周りを見回すと自分と同じ境遇である生徒たちが倒れていた。

 

そして――――

 

真上には落ちていく鉄塊が見えた――――

 




ああ、2月の半ばに2話を出す予定だったんだけど、完成直前で執筆しているデータと設定資料が消滅して、数週間書く気にならなかったけど、思い立って書き始めたんだ。僕の作品を期待してた(というか誰もいないと思うけど)みんなには申し訳ない。そこで、僕はこう思った。クオリティを優先して、時間をかけてもいいか、投稿頻度を多くして話の内容は薄めで読みやすくするかが、僕の中で葛藤しているんだ。どちらも良いも悪いもないし、別に僕が勝手に判断することだから、その考えはみんなにゆだねようかと思う。
話が長くなったけどこれからのTHE NOT SIGNALSを楽しんでくれたらうれしい。
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