やる気に燃える学園!
気勢を滾らせ、何が何でもチョコレートを手に入れよう! と普段は縁がない生徒達!
早く放課後にならないかと待ち詫び、その熱意は授業にも伝わった……!
流石に事情を知っていた教員達は、授業を延長しない様にとサービスし、手早く宿題や課題を纏めて『羽目を外し過ぎないように』と忠告して出て行った。
これから起きる騒動は、まさに祭りである……!
そしてそんな中、盛大に心の中で広報に悪態を付く女が、此処に一人。
「早坂ちゃんが参加するなんて驚いたよー。ひょっとして四宮さんに誘われたの?」
「まーねー? アタシとしては悩んだんだけどさー? チョコ貰えない男の子達にご褒美上げるのもいーかなみたいに思って。普段遠くから見てるかわいー連中に茶々入れるのも悪くないっしょ?」
「早坂ちゃんそーいう所優しいよねー」
「もっと褒めて良いよ? 自分でもご機嫌だからね!」
ランチタイムの放送後、早坂愛は、周囲に集う友人達にそう返した。
嘘である。
ちょっとだけ本当だが9割くらい嘘である!
内心では広報と書記に対して盛大に毒を吐いていた。
自分の主君である四宮かぐや、彼女がイベントに参加したのも驚きだが、だからと言って自分が巻き込まれるとは思っても居なかった! あの広報、ごく自然に自分が参加する様に、主人経由で手回しをしてのけたのだ。直接主人から言われたら『嫌です』とは言える筈がない
(人が学園では演技してるのを知ってるくせに……!)
しかし高等部屈指のギャル系美少女、如何なる時でもテンションが高い『早坂愛』としては笑顔で切り抜けるしかない! ド畜生め! と再び内心で毒を吐いた。
メリットがあるのは承知している。
今回のチョコレートの山は、主人:かぐやが準備したものだ。
勿論、一般庶民の雑草へとプレゼントする為に購入したものではない。
彼女の愛は重い。ドン引きするくらい重い。
彼女が思いを寄せる会長:白銀御行に対して『沢山渡せば良いわよね!』と気軽に考え注文した「余り物」なのである。近侍として『重いです。止めた方が良いでしょう』と、なんとか言葉を選んで伝えた結果、彼女が愛しの彼へと送る逸品は、もっと可愛らしい一品物に相成った(尚送りたいとは思っていても送れるとは限らない)。
となると大量のチョコレートの山が余る。
食べるにしても限界がある。
そこで、こうなった。
事情を聴いた岩傘調は『ではこうしたら如何か』と提案したのである。
『会長の為に心を込めて選んだ物があるのでしょう?』
『であるならば、この余ったチョコレートの山は、かぐや嬢が、御行氏へと渡す為に……悪戦苦闘した努力の山です。それを差し出すのが嫌、という感情は良く分かります。私も食べきれるなら自分で食べきります』
『ただこれは僕の惚気る際の心情ですが……、僕は別に、例えば千花の為にチョコレートの山を買って、それらを捨てて別の逸品を送るとした時、その捨てる物を他の人に渡すことに躊躇しません。まあ勿体ない……というのはあります。ありますが、それ以上に、こう思います』
『どうだ凄いだろう。自分、頑張ったんだぜ……! 自慢してやる!――と思うんですよ』
無論、それは嘘ではなく本音だっただろう。
ただ四宮かぐやに通用する言い訳にしては苦しいと思う。
広報も自覚はあったらしい。
一方、早坂には『なるほど、そういう考え方もあるか』と思える理屈だった。
暴論に近いが、それだけの強烈なアピールは、羨ましい。
業腹ながら認めよう。
あの男は、惚気るためには全力だ。好きな人:藤原千花との関係を周囲に語るのは恥ずかしくもなんともないと思っている。
彼は少し考えた後、方向性を変えて、こう告げた。
『適当なチョコレートをばらまいた後に、一個だけ違ったチョコレートを渡す。これだけで御行氏には伝わると思いますよ』
こっちは正論である。四宮かぐやは納得した。
凡そ恋愛においては経験豊富な岩傘調。
助言は割と真っ当である。
そして繰り返すと――やっていることは腹立たしいが、少しだけ羨ましいのも本当だ。
早坂愛とて、そんな焦がれる恋をしてみたい、という気持ちはあった!
バレンタイン。今までは義理チョコをばらまくだけだったイベント。
己には縁がないイベントだ。
だが……! だがしかし……っ!
例え接客であっても、義理よりちょっとは真面目な心境でチョコレートを渡してみたい!
普段はこっちから近付いて気軽に遊ぶように渡すチョコレートを!
貰いに来て貰うというシチュエーションは、体験してみたい……っ!
巻き込まれたのも、動機を提示されたのも、対象F&対象Iの思い通りになっているようで腹立たしい! 感謝とか絶対したくない!
……だが欲望には抗えなかった。
ジレンマに悩んだ早坂愛は、それに従う事にしたのである。
彼女もまた、恋愛に翻弄される一人なのだ。
◆
「やりましたわ……! これで大盛り上がり間違いなし!」
「ああ。広報担当として成功を確信した。この反応、間違いなく成功するな」
昼休みでの放送終了後、岩傘調は、悪い笑顔であった。だが邪悪ではない。どっちかと言えば虐めっ子がするような、ちょっとサディスティックな笑顔だ。藤原千花へ惚気攻撃をする際に浮かべているような笑顔である。
準備している時は子供っぽいのに『計画通り!』みたいな顔をされてもあんまり怖くない。
「よし、ご協力感謝だ。紀、巨勢。こういうイベントの時は今までの軋轢関係なく全力で乗ってくれるから有難い。そっちの部長にも伝えておいてくれ。感謝している」
「いえいえ、私達の方でもスクープと貴重な写真を取り放題というのは魅力的なので……!」
「じゃあこれ、お礼だ。無くさないように!」
私達マスメディア部が協力として手に入れたのは、一枚の地図だ。
ドローンからカードが排出される場所が書かれている。放課後、即座に此処に行けば、ほぼ確実に銀カードが手に入る位置が記されている。
エリカは「かぐや
私としては! な、悩む! 悩むけど! 此処は会長か……かぐや様からが良いだろうか……?
無論、他にも仕事任された。写真を撮るのは自由だが、万が一『マスメディア部からのチョコが良いです』という指定が入ったら、手渡しをしなければならない。そんな奇特な人間が居ると思わないが……だがそれを差っ引いてもこんな魅力的な話、そうそうない。
合法的に色々な写真を撮れるのだ。新聞記事を賑わせるには、バリエーション豊かな写真が必要不可欠。こういう時での撮り貯めも重要だ。
「でも、かぐや様や、龍珠さんの笑顔とか……絶対出ないと思いますけど」
「僕だってそんなの求めてないよ。良いんだよ。そっちの方が。むしろ手渡しする際に笑顔の方が困る。そのままの態度で良いからって話を付けたんだよ」
そう言った後『属性だよ属性』と彼は続けた。
マスメディアに関わるものとして、その意味は理解できる。
「そのような企みをするなら、貴方もマスメディア部に入ってくれれば良いですのに……!」
「やだよ。僕が入ったら部長にさせられるでしょ。大手新聞社局長の
「そりゃあ、ご実家は、局長よりもっと上ですし――」
「だから、
この話は此処でお終い! と切り上げ、広報は放送室を出ていく。
ただし『楽しんでくれよ』と付け加えていくは忘れなかった。
気遣いと言い、企んでいる時の子供っぽい表情と言い、仕事ぶりと言い、社交性と言い!
異性としてみた時に地味にポイントが高めなのが、若干……腹立たしい……!
「かれん、かれん、そんなに怒ってもしょうがないわ……。私はかぐや
ポンコツ頭になってしまった相棒をどついて、かれんはカメラに目を向ける。
今日、一体どんな写真が撮れるのか……。それは確かに、楽しみだ!
「よおっし! それじゃあ気合入れて撮影行きますわよ!」
◆
「おい白銀。私に接客させるとか広報の頭はどうなってるんだ? 馬鹿なのか? 私だけじゃねえぞ。四宮やら早坂愛やら藤原千花やら、子安先輩は兎も角、阿天坊先輩やら、癖が強い奴をよく此処まで集めたな?」
昇降口の前に作られたテーブル。横に長い机。その背後には大量のチョコレート箱。
机と山の間に置かれた椅子に、雑な姿勢で座った
「……俺も接客側だ。それに笑ってやれとは言ってない。岩傘は『そっちの方が人気出るから』と話していた。その辺、渡した資料に載せていたらしいが」
「あ“? まあ準備無しで良いとは書いてあったが……」
「ご安心を、龍珠さん。私も、満面の笑顔でチョコレートを配るつもりは毛頭ありませんから」
反対側から聞こえる声に目を向けると、四宮かぐやは微笑んで座っていた。
ただしその笑顔は、冷たさを感じる笑顔だ。あまり親しい付き合いではない桃だが、その顔が――所謂「氷のかぐや様」に近い物であるとは分かる。最近はちょっと溶けているが、廊下で良く噂される、基本的な……。
「なんつーか普段通り……っていうとアレだけど、周りがイメージするクールな顔してんな」
「ええ。別に造る必要はありません。普段通り、普段の言葉遣い、普段の態度でやれば良いのです。笑顔での接客は藤原さんや早坂さんや先輩方に任せれば良いのですわ」
「そーいうことっしょ? まー桃ちゃんみたいなタイプは人気出ると思うよ?」
桃の真横で、きゃるーん、という音がしそうな態度で笑う早坂愛。
秀知院の中では珍しくギャルっぽい雰囲気を纏っているが、学年屈指の美少女である。校則違反はギリギリしていない。加えて要所要所から見える育ちの良さを、桃は見抜いていた。伊達に広域指定暴力団組長の娘ではないのだ。
「どーいう意味だよ?」
「造った表情で貰っても嬉しくないって感じだし? 普段近寄れない人に接近する良いチャンスだもん。それに笑顔での接客を求めてる男子は、藤原ちゃんとかー、子安先輩とかー、そっちに行くっしょ!」
直ぐに分かるねえ、……と反芻ながら桃は面倒くさいと思い、適当に飴玉を口に放り込んだ。
鼻に付くチョコレートの匂いが辛い。序にじっと座ってるのもかったるい。ちょっと椅子を引き、背中を逸らすようにして座る。
白銀からの頼みもあって引き受けた。見返りとして来年入って来る一年生の情報も貰えた。だからまあ納得はしているのだ。しかし、これで人気が出るとか……。
ありえんのか? と呟いた声は空に消えた。
……それがありえたのである。
この時、自分が超人気になるとは全くもって予想もしていなかった桃であった!
◆
そして時は、放課後へと飛ぶ!
五限目の授業が終わり、ドローンを狙う男女が校舎外へと散っていく。
その光景を見ながら、ハイテンションで笑いを上げる女が一人! 学園の屋上で制服を風にはためかせながら、ガイナ立ちでデコを光らせるのは
「ふふフフ! この指先一つで皆を巧みに動かセル快感! 想像しただけで興奮して飛び降りたくなりマスね……!」
「飛び降りるなよ?」
「しまセンよ! とりあえずこっちの準備は万全デス。お任せアレ」
実際に駆動させてのレポート提出だけはあるが、元々が技術開発部の持ち物だ。
使用するのに費用は掛からない。というか寧ろ、カード排出用の改造費が部活動の資金から出て来ていた。何処を取っても津々美には万々歳だ。
「さあさあ折角の最新鋭ドローン! 活躍させるのは今!なの!デス!」
絶好調であった。
最近は何かと規制が厳しく、飛ばすことが出来ないドローン。
色々と改造した『自分の作品』だ。
それを自由に操って良い、学園内部を飛ばして良いというのだからテンションも上がる。
自分の作品で、男女が一喜一憂し、学園が笑顔になる。科学者冥利に尽きるという物!
これだけでもう気分が超上がるのだ。機会をくれた岩傘には感謝感激雨霰である。
「さあそろそろ時間デスね! スタート地点に人員は配置済み! 飛ばすドローンは常に地上の開発技術部員が監視! 万が一にも事故は起こしまセン……!」
「こっちは任せた。僕は昇降口での準備に行く。何かあったら連絡くれ」
「任されまシタ! ……あ、岩傘サン。これどーぞ。折角なので受け取ってくだサイ」
「お、貰っとく。有難う。じゃ、宜しく頼んだ!」
津々美竜巻はごく自然に、岩傘調にチョコレートを手渡した。
イベントで騒ぐのは大好きだ。その序に
彼女は別に恋心を持っている訳ではなかったが、誰にも渡せないのはちょっと、と考える程度には乙女であった。その良い具合の対象が居た。それだけである。
「フフフ、男女の友情でしかありまセンが……! 充実的なイベントをこなすと気分が揚がりますネ! さあ行きますよ技術開発部――その力を見せるのデス! 学園を盛り上げ! 人々に貢献することが科学の使命……っ!」
竜巻はホイッスルを口に咥え、大きく息を吸い込むと、それを全力で吹き鳴らした!
――ピィィィイイイイイイッ! と音が響く。
そして同時に、学園内の各所から気合を入れた男女生徒の声が届いてくる……!
「よし、ドローン操縦開始! 全員、予定の進路を取れ! ミスなく動かしましょう!」
「「「了解!」」」
かくしてドローンは飛び立ったのである!
◆
そして更に翻弄される少女が、此処にもう一人。
「どうしよう渚……! このままじゃ私の巧妙な作戦が水の泡……!」
「落ち着いて。この作戦も、生徒会の人の巧妙な策略だから」
柏木渚は親友:四条眞妃の嘆きを前に、落ち着いて落ち着いてと努めて冷静に宥めた。
昼間の放送を聞いて以来、学園全体がどこか浮ついている。放課後までまだ一限残っているのに皆の気が散漫としているのだ。無論、授業になれば静かになるとはいえ……この、どこか熱気が渦巻いている空間に、渚は『意志』のような何かを感じ取っていた。
この騒動は確かに楽しい。楽しくなるだろう。普段は物静かな学園だが、その若い青春パワーが爆発する事は割とある。むしろ適度にイベントを起こして緩急を切り替えてこそ、と言えるかもしれない。そもそも学園の校則はかなり緩い……緩くなる傾向がある。生徒の自主性に任せている部分も多いのだ。
「……秩序だった混乱っていうのかな。多分、眞妃ちゃんの邪魔にはならないと思う」
「ほ、本当……?」
親友の涙目に、多分だけど、と前置きをして渚はアドバイスを口にした。
最大の根拠は、クラスメイト二人の、何時もの教室での態度である。
遠目に二人を伺いながら、教室の隅で内緒話をする。
「眞妃ちゃん考えて。計画を立案したのは、
「……それは、分かる」
「で、今、放送で浮ついた空気が流れている……。放課後、生徒会の皆さんが集めた女の子(と白銀会長)からチョコレートを貰おうと、校外に沢山の生徒が出てドローンを追いかける。風紀委員も教員も、そっちに目が行く。という事は……」
「――そうか、分かった! つまり校舎内部でイチャイチャできる死角が増える……!」
「そういう事だと思う。だから眞妃ちゃん、むしろこれは好機だと思おう! なんとかして翼君を教室に留めておければ、眞妃ちゃんがチョコレートを渡すチャンスは増えるよ!」
納得した眞妃は、そうかー! と安心した笑顔だった。
同時に計画を立案した生徒会への悪感情も消えたらしい。変わり身の早さと掌の返し具合は昔からだ。……ひょっとして遠縁の四宮さんも同じなのかしら? と柏木は鋭い考察をした。
「良かったぁ……! それじゃあ、渚。お願い! チョコボール3つ分ね?」
「OK。任せて」
しかし、翼君か。クラスメイトの一人であることは知っている。眞妃が好きだという事も知っている。今まで意識をしたことは無かったし、頼まれて『好きな人居るの?』と質問もした。別になんということは無い青年だ。
……その彼と、四条眞妃が仲良くなる。
何となく心の中にもやっとした物が浮かんだ柏木だったが、それをかき消した。
(いけない、いけない。眞妃ちゃんが好きな物を好きになるのは昔からだけど、流石にこれは……ね)
「それじゃあ、……よし、授業中にこっそり手紙を渡しておくね。放課後、教室に残ってて下さいって。で、私がチョコボールを渡して、その後で眞妃ちゃんが出て行って渡す。これで良い?」
「ばっちり。頑張る……!」
気合を入れる眞妃の顔が、笑顔になってくれればいいな、と柏木渚は心の底から思った。
彼女が泣く姿は、見たくない。
この時は本気で、そう思っていたのに、未来は分からないものである。
◆
いの一番に銀カードを持って昇降口にやって来たのは、四人。
B組の男子、風祭豪と豊崎三郎。其処にマスメディア部の二人だ。
誰から行く? と互いが目で合図をしていると、準備を終えて戻って来た岩傘調はにこやかな笑顔のまま、四人を縦に整列させた。最初は巨勢エリカである。
そしてそのまま、五分ほど、待機させる。
「ちょっと待ってね。やって来る皆に理解させたいから」
「? はい」
ドローンから吐き出されたカードを入手した生徒が、十人程集まり、列になったところで、彼は『じゃあどうぞ』とエリカを前に進ませた。
無論、巨勢エリカは、信奉する副会長:四宮かぐやへと足を運ぶ!
そして銀カードを渡す。それを見た、彼女は――。
「私からチョコレートを受け取りたいとは面白い方ですね。ですが生徒からの要望に応えるのが生徒会の、そして四宮家の使命。では……お渡ししましょう。よく感謝して、味わって下さいね?」
穏やかながらも気高く、ごく自然に『授ける』態度で微笑まれ、チョコレートが渡された。
『はう……っ!』という声を上げて目を輝かせた巨勢エリカは、服従する勢いで頭を下げた。
それは『手渡し』というフレンドリーさではない。
言うなれば『下賜』だ。臣下が女王からの報酬を貰うが如くの振る舞いである!
四宮かぐや。
生徒会で過ごす内に、昔の冷徹さは随分と丸くなった。穏やかで親しみやすくなった。同学年の誰もが『深窓の令嬢』から変化したと言うだろう。
しかし同時に、クールな四宮かぐやに憧れや羨望を抱く者は今尚も多い!
そしてかぐや自身も、白銀御行が関わらない件においては、今も冷徹である。時に真っ黒である。他人を利用することも厭わない側面は健在である。故にこの態度も演技では無い。
離れた場所に白銀御行が居る&見えているが『そういう風にすると喜ばれますから』という言い訳も可能な状況。――正真正銘、着飾らずに動ける舞台であった!
そしてこの瞬間、並んでいた誰もが気付いた。
クールな四宮かぐや。
一見微笑んでいるが薄氷の裏に怖さが隠れた、此方が跪いてしまう女王様!
荒っぽい龍珠桃。
笑ってすらいないが、雑に渡されるチョコレートは、素っ気なさとのギャップ!
ギャルな早坂愛。
フレンドリーで茶々入れてくる距離が近い女子! 勘違いさせる系の美少女!
天然ゆるふわな藤原千花。
誰が相手でも笑顔を忘れない和み系!
子安つばめ。
一学年しか違わないのに、思わず鼓動が早くなるような、身近で親しいお姉さん!
阿天坊ゆめ。
心が読まれるような眼光を伴うミステリアスさと、妖艶さを感じる大人の魔女!
そして白銀御行。
女子の誰もが気になっているが、手を伸ばすのが恐れ多い生徒会長!!
此処に来て昇降口前の生徒達は一斉に、その情報を他の学生達に伝えた!
ますますヒートアップしていくバレンタイン……!
「さあて、これで準備は整った。頑張り給え、校舎内のカップルの皆……! これを機に思いを伝え、そして盛り上がると良い。恋人達の祭典、甘い日、それはとても素敵な日だと学ぶと良い……! 偶には僕と千花の幸せを共有させてあげたいからな……!」
岩傘調はチョコレートの山を崩し、美少女達+白銀御行に分配しながら上機嫌だった。
次回、眞妃ちゃんの奮戦にご期待ください。