ヒロアカ好き女子、明日奈がゆく!何故か次元越えちゃった私のヒーローアカデミア   作:弱虫あくび

2 / 9
あ、言い忘れてたましたがこの主人公、結構な情緒不安定ぶり見せてくると思います、はい。だいぶ心情の変化がこーろこーろと…

…ご了承願います。


第1章 新たな出会い。無一文から億万長者に編
腐ってもJC。突然よく分からない世界にワープしても動じないからって怖いもんは怖いしビビるも…えちょっと待って?あの隅にいる黒い怪物は!?まさか…!や、やめてぇ!こっちに来ないでぇいやああああ!!!


「ほらほら明日奈ちゃん、早く起きて〜」

 

 

黄土色のトレンチコートと焦げ茶色の蓬髪がふわりと揺れる。

 

ん、そうだよね、起きなきゃだよね。全く私ってば、何で寝てんだろ。

 

「……んん…」

 

霧ヶ谷明日奈は静かに目を開く。少し経ち、しっかりと焦点の定まった目で、目の前を見る。

そこにあったのは白いはしご。少しだけ錆びついている。

 

どうやら私はフローリングに横向きで寝ていたらしい。

 

どこか若干含みのあるそれでも優しい笑顔を見せたその人の姿は、もうどこにもなかった。

 

「痛たた…」

 

床に付いていた左半身を軽くさする。痛くなるくらいずっと同じ態勢で寝ていたのだろう。が!

いやいや、確かに床は冷たくて最高だけどいくら真夏だからって直接寝るなんてそんなバカな事…………

 

––––––––––……………………!!

 

 

「寒っ!?」

 

て、てか、え、んちょ、ちょちょ、ちょっとま、ま、待って、、、何、こ、ちょっと頭がこんがらがって、、、、、、

 

寒いおかげで頭が冷え、やっと今の状況が飲み込めたのだろう。追いついた頭に突如浮かんだ2つの問題についてとても大きく動揺した。

否、1つは別にどうということはない。こんなにも動揺したのはもう1つの問題についてなのだ。

 

「…っ」

駄目、いけないいけない。こんな時だからこそ冷静にならなきゃ。

 

いつもみたいに、大きくゆっくり深呼吸する。心に隙間を作るように、ゆっくりと。

 

 

「はあぁぁぁぁーー……さてと」

動揺が収まったと言えば嘘になるが、それでも少し落ち着きを取り戻した私は、今置かれている状況について考えを巡らす。

 

まずさっき言った通り、動揺の根源は2つ。1つはこの謎の部屋。どこよここ。こんな殺風景すぎる部屋なんぞ知らん。見た感じはロフト付きの広めの1人部屋。

でも目覚めた時から感じていたこの違和感。そうなんだよ。なんっかこの部屋、違和感あるんだよ。

全く埃臭くなく、だから勿論埃も被ってない。それなのに、なんかこう、最近までここに人が住んでたとは思えない空気感ってゆーか何てゆーか… そこが、ほんのちょっとだけ恐ろしさを感じさせる。本当に、ほんのちょこっとだよ?

 

てか、そもそもここって

「やっっっぱりかぁ〜」

 

無意識のうちに溜息が出る。窓から見た景色は今までいたあのハイカラな港街とは全く違う。元の世界の、私の地元とも全く違う。ということは、ですよ?そういうことなんですよ。

 

「…マジかぁぁぁ」

 

まさか2回もあるとは誰も思わんでしょうに! 全くもう!今度のこの世界は一体全体、何の世界なのかなもう!もう!!

…もっとあそこに居たかった。殺しとか爆弾ドカーン!とかがなければとても美しい、この景色を守りたいと思えるあの街に。あの探偵社に。

 

でも仕方ないことなんだよね。どう考えても足掻いてもいくら考えても足掻いても、不可抗力なことに変わりはないのだから。ここが何なのかは自分の目で確かめに行くしかない。

 

さてさて、真の問題はこれじゃあない。大きな動揺の根源のもう1つの方。

 

 

“私の記憶が消えている”

 

 

ある時からこの部屋で目を覚ますまでの記憶が、それはそれは綺麗にすっぽりと抜け落ちているのだ。

 

これは流石に動揺せざるを得ない。だって、記憶喪失だなんて初めての経験だもん。当たり前だけど。それに、ある時がいつなのかも曖昧なんだよねぇ。

もーー!考えても分からないことが多くてむしゃくしゃするなぁ!これだって、私が何したってどーせ記憶なんか戻らないだろうし?……そんなこと言いながらも期待してる自分いるし。

 

…はあぁぁ取り敢えず、消えた方法として考えられるのは今のところ2つかな。

そういう異能力的なものを持っている人がいて私に使ったから。又は、なんかこう、この世界とか2次元を管理?する人みたいな存在があって人の記憶をも操れる、から……うわ、自分で言っといてなんだけどめっちゃ嫌だわ。

 

まあ今は、これを念頭に入れておくことしか出来ないかな。それに、状況把握の方を優先させるべきだろうし。

てことで!街に出てみようかな!あ、でも

 

「さんっむいなぁー…」

 

外に雪は降ってないみたいだけど、多分、いや絶対今は冬だ。だって、地元ほどじゃないけど寒すぎる。

 

そして私が前までいたあの世界は煮えたぎるほど暑い夏。だから勿論、服装だってそれに合った服を着ている。

でももしかしたら、下の見た目は何とかなるかもしれない。極薄生地だけど長めのガウチョパンツ履いてるからね。

あそれよりも、靴これスニーカーのままじゃん。ヤバ今気付いた。部屋汚くなっちゃう。

…まあそれは良いとして。上は思いっきり半袖だ。このまま外出たら私、きっと凍る。だってパーカーとかもコートとかも何も持ってな

 

 

 

…………………………。。。

 

ん、あん?ちょ、ちょ待てよ、は、えっと、ちょとたいむたいむ。

 

…………やべっすな。

 

何も持ってない…… そう、今着てる服以外は何1つとして…

と思ったが、太股に固い感触を感じる。ポケットに手を入れると、私のスマホだった。

 

ス、スマホはある!ふぅ〜、取り敢えずは良かっtあ、やっぱ待った、全然良くない凄く全然良くない。

 

金無えじゃねーかよ…これっぽっちも無えじゃねーかよ…もうヤバすぎて、遂に言葉使いまでおかしくなっちまったじゃねーかよ…

 

無一文じゃ何も出来ない。これからの食料もこれから着る服もこれからの寝床も。何も買えないし払えない。マジで私の生死、命に関わる問題だ。さて、凄く困った。ほんっとにどーしましょーかな…

 

…んーどっちにしろ外に出るしかないか。まずこの世界が何なのかすら把握してないわけだし。うんそうだ、今は気持ちを切り替えなきゃ!いっつまでもいっつまでもうだうだしてたってしょうがない!

 

外に出るためにも、部屋のどこかに何か羽織れる服があれば良いんだけどな。誰が着たかも分からない服着るのはちょっとヤダいや凄くヤダけど、でもやむを得ない。

 

私はゆっくり立ち上がって、立ち眩みが止んでから部屋を探索することにした。

 

まあこの部屋で目覚めたってことは、私の今までかこれからに何らかの関係があると考えて良いと思うし。ちょっと怖いけど、必要な事だろうからね、きっと。

 

てことでまず、部屋の押入れや棚に何が入っているのかを調べる。私は恐る恐る部屋の押入れに近づき、そっと、静かに、その扉を開けた。

 

「…ふう」

 

中には普通の押入れに入れるような物、つまり布団が綺麗にしまわれていた。そして何故か空の収納ケースが2つ。

 

空、なのね。怪しい物が入ってるよりはマシだけど。服とか何か役立ちそうな物いろいろ入っててほしかったんだけどね。あと、ロフトじゃなくてここに布団あるのね。

まあ普通の物だけで良かったわ。よくあるじゃん?押入れ開けたら中に人が!みたいなやつ。ほんっとそーゆー系嫌いだから。マジ勘弁だから。そこに関しては良かった。

 

その後も部屋だけでなく廊下や洗面所などの扉全てを開けてみるも、ほとんどに最低限の生活必需品が入っていたり、場所によっては何もない所もあった。しかし。

 

「あ、あった…」

 

廊下の端の壁にぶら下がっているハンガーに、服が綺麗に掛けられていた。そっと外して手に取ると、それは黒のオーバーコート。しかもレディース。

 

え、最高じゃん。何でこんな所にこんな新品そうで可愛いコートがあるのかは謎だけど。でもちょっと普通に嬉しいかも。望み薄だったし。ちゃんと買った直後の新品の匂いするし。他に特に怪しい所は何もないし。…んじゃあ、ちょーっとお借りしまーす。

 

私はそれを着てみる。ふわっとした心地良い暖かさに包まれ、ふぅーと一息吐く。

 

さて、んじゃあ外に出てみよう!コート見つかったし!結構怖いけど、いつまでも引き篭もりのニートじゃいけないからね!

 

 

 

私は玄関のドアだと思われる紺色のそれを開ける。キイッと軋んだ音を立てながら、その向こうの景色を少しずつ見せてゆく。




本当、情緒不安定すぎましたネ。

それと各話のタイトル…その、あんまり気にせず読んで下さい。はっちゃけてみただけなので。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。